メールの宛先のTOとCC・BCCの意味とは?違いや仕事での使い方も
SNSやLINE、文字を使った連絡手段も多種多様ですが、ビジネスではやはりメールが主流です。そのメールの宛先にTO、CC、BCCと3つの種類があるのはご存知でしょうか?ご存知の方は普段、どのように使い分けていらっしゃいますか?本記事では、その意味と違い、使い方のマナーをご紹介します。
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目次
メールの宛先のCC・BCCの機能って何?
TO・CCとBCCでは宛先の見え方が違う
メールの宛先はTO、CC、BCCとなぜ3種類もあるのでしょうか?それにはもちろん理由があります。TOとCCについては意味的な違いこそありますが、機能的に差はありません。しかし、TO、CCとBCCには大きな機能差があります。一言で言えば、「メールの受信者への見え方」が違うのです。
皆さんが受信したメールを思い出してください。受信メールの情報(メールヘッダ)にTO、CCは見たことがあっても、BCCを見たことは無いのではないでしょうか?また、宛先に自分が含まれていないメールを受信した経験はありませんか?
メール送信時、宛先をBCCに設定した場合、もちろんその宛先にメールが送信されます。しかし、受信メール画面ではBCCに設定された宛先は表示されません。受信者は、BCCに設定された宛先を知る事は出来ないのです。
CCとBCCの名称の由来
そもそも、CCやBCCとは何の略なのでしょうか?CCはカーボン・コピー(Carbon Copy)の略です。タイプライター等で同じ文書を複数枚作成する時、紙と紙の間にカーボン紙と呼ばれる複写用のシートを挟んだことに由来します。カーボン・コピーとは書類の副本のことなのです。
では、BCCは何の略でしょうか?BCCはブラインド・カーボン・コピー(Blind Carbon Copy)の略です。こちらは、CCより派生したコンピューター用語です。受信者には見えない(ブラインド)カーボン・コピーのことなのです。
メールの宛先のTOとCC・BCCでは何が違うの?
メールの宛先TO・CC・BCCには意味的な違いがある
前節ではTO、CCとBCCには機能的な違いがある事をご説明しました。では、TOとCC、BCCの違いは何なのでしょうか?実は、宛先をTO、CC、BCCのいずれに設定するか、によって、受信者にあるメッセージを送っているのです。
TO、CC、BCCの使い方を間違えた場合、送り手の意図が正しく伝わらずに混乱の元となる可能性もあります。それぞれの意味を知り、正しく使い分けるようにしましょう。
TOの意味とは「あなた宛の用件です」
宛先をTOに設定する意味は、メールの内容が「受信者宛の用件」であることを示します。TOに設定された宛先はメールに記した用件の直接的かつ主要な関係者であり、その内容を送信者と共有しなければならない人物なのです。
あなたが送信者の場合、TOには主要な関係者のみを指定し、用件に直接関係のない相手や、影響の薄い相手は指定しないようにしましょう。
また、あなたが受信者としてTOに指定されている場合、そのメールは「あなたが知るべきこと」「あなたが対処すべきこと」に関わる可能性が高いものです。必ず確認しましょう。もちろん、スパムメールのように明らかに不要なメールは除きます。
CCの意味とは「ご参考までに」「確認のために」
宛先をCCに設定する意味は、メールの内容について「あなたも知っておいて頂きたい」「確認してほしい」ということです。CCに設定された宛先は、メールの用件を知っている必要がある間接的な関係者です。
あなたが送信者の場合、CC欄には必ずしも直接的なアクションを必要としないが、情報は共有して欲しい相手を指定してください。間違っても、必ず返信して欲しい相手や、依頼を実行して欲しい相手を指定しないよう気を付けましょう。
また、あなたが受信者としてCCに指定されている場合、相手はメールの内容について「あなたが確認すること」を期待しています。将来必要となる情報が含まれている可能性も高いため、一読する必要があります。
BCCの意味とは「お知らせまで」
BCCは基本的に「あなたにもお知らせしておきます」という意味です。しかし「受信者にアドレスが見えない」という機能的な特性から、様々な目的で使用される事があります。そのため、メール内容に応じた判断が必要となるのです。
最も多い例では、個人情報の保護が目的です。メールアドレスは実務上個人情報とみなされるケースが大半です。しかし、互いに面識のない大勢の受信者に一斉にメールを送信する場合、TOやCCに宛先を指定すると、全ての受信者に全員のメールアドレスが通知されてしまいます。それを避けるためにBCCを使用します。
また、他にも、TOやCCの宛先に他の受信者の存在を隠すために使用します。こう言ってしまうと何か秘密めいた匂いがしますが、そんなことはありません。例えば取引先担当者とのやりとりを上司に情報連携しておく場合等に使用します。
ビジネスメールでのTOの使い方と受信時のマナー
TOの使い方①報連相
TOの使い方として最初に挙げられるのは報連相です。仕事をする上で報連相(報告・連絡・相談)は非常に大事です。対面で行うことが望ましいですが、やむを得ず、または記録のためにメールを使用する事も。そのような場合、報連相の相手は必ずTOに指定してください。
通常、報連相を受ける立場の方には、その内容に何らかの責務が発生します。そのため万が一、メールの見落とし等が発生した場合、トラブルに発展する事もあるのです。TOに指定する事によって、相手に「あなたへの報告・連絡・相談です」と明確に知らせ、事故を予防しましょう。
TOの使い方②取引先とのやりとり
TOの使い方の2つ目は取引先とのやりとりです。メールの用件が取引に関わる内容である以上、その最も主要な関係者である取引先にはその内容を必ず確認して頂く必要があります。TOを使用して「あなた宛てのご連絡です」とアピールしましょう。
ただし、同じ取引先へのメールでも複数の方を宛先に加える場合には注意が必要です。宛先には担当者とその上司やアシスタント等、様々な立場の方が考えられます。
この場合、TOに指定するのは主担当者のみとし、他の方々はCCへ指定します。その取引に関して相手の会社の代表は担当者であり、他の方はその関係者という位置づけです。TOに他の方々を指定してしまった場合、「代表者を飛び越して直接やりとりを行った」ことになり、失礼ととられることもあるのです。
TOの使い方③依頼・問合せ
TOの使い方3つ目は、依頼や問合せです。送信先には依頼の実行や問合せへの回答など、何らかのアクションを起こして頂く必要があります。そのため、「あなたにやって頂きたいことがあります」と明確にするためにTOを使用してください。
TOメール受信時の返信義務とマナー
TOで送信されたメールを受信した場合、あなたはどうすべきなのでしょうか?TOの意味を思い出してください。TOに指定されるということは、「あなた宛ての用件です」とのメッセージが含まれています。なるべく速やかに開封し、内容を確認する必要があります。
メールは受信者側のタイミングで開封されるものです。会話と違って「送信者は受信者がいつその内容を確認するのかわからない」のです。また、用件が何かの依頼等であった場合、「その依頼が了承されるかどうか」も送信者にはわかりません。そのため、返信がなければ、送信者は不安を抱えたままとなります。
あなたがTOに指定されているメールを受信した場合、必ず返信しましょう。また、確認や依頼のメールについてすぐに対処ができない場合には、「×月×日までに対応します」の様に期限を切ったうえで、「内容を確認し、了承しました」とお知らせするための返信を先に行うのがマナーです。
ビジネスメールでのCCの使い方と受信時のマナー
CCの使い方①内部連絡
CCの使い方1つ目は内部連絡です。互いに面識のある関係者へ向けて連絡事項を一斉送信する場合にはCCを使うのが適切です。例えば、社屋のビルメンテナンスのお知らせのような、受信者にとって「知る必要はあるが、特に何かする必要は無い」用件に向いています。
ここで注意したいのは、「互いに面識のある関係者」という点です。CCに指定された宛先は、TOと同様に受信者に公開されます。そのため、個人情報保護の観点から、面識のない関係者をCCに含めることは避けるべきなのです。
例えば、用件が社内に向けての連絡事項であり、宛先には自社社員しか設定しない場合は、CCで問題ありません。また、プロジェクト関係者への周知などの場合は、プロジェクトメンバーであれば、他社宛でもCCを使用します。「その情報を知っているのは誰か」を明確にするためにも、BCCを使用すべきではありません。
CCの使い方②情報共有
2つ目のCCの使い方として、情報共有が挙げられます。TOには直接の関係者を指定しますが、CCには間接的な関係者を指定します。上司への報連相をプロジェクトメンバーと共有する。取引先とのやりとりを上司と共有する。部下への依頼や指示を他の部下にも知らせ、担当者を周知する。等、使い方は様々です。
しかし、情報共有目的でCCを使用する場合、そのタイミングが重要です。例えば、「取引先とのやりとりだから」という理由で全てのメールのCCに上司を入れる必要はありません。上司にとって「訪問したいのですがご都合は如何ですか?」から「では×月×日に伺います」までの一連のやりとりを逐一追う必要は無いのです。
CCを使って関係者と情報共有する際は「メールの内容が共有すべき情報であること」に気を付けましょう。やりとりの経緯そのものが重要なケースもありますが、やはり基本は「決定事項が書かれたメール」です。不要なメールを多数送信することは、受信者にとって非常に負担なうえ、重要事項の見落としなどにも繋がります。
CCメール受信時の返信義務とマナー
CCで送信されたメールの内容は、送信者にとって「あなたに知っておいて頂きたい」と思っているものです。そのため、必ず開封し、内容を確認するのがマナーです。
では、返信する必要はあるのでしょうか?基本的には返信は不要と考えられています。例えば、総務部からのビルメンテナンスのお知らせに全社員が「了解しました」と返信する必要はありません。メールを読んで、内容を把握していれば問題ないのです。
しかし、情報共有目的でCCが使用されている場合はどうでしょうか?これも基本的には返信不要ですが、状況と内容の重要度によって柔軟に対応する必要があります。重要度の高い情報には「確認し、了解した」と表明するため、返信するのが望ましい対応です。
ビジネスメールでのBCCの使い方と受信時のマナー
BCCの使い方①外部への一斉送信
BCCは業務上の案内メールの様に送信先がお互いに面識がない場合に使用します。これは、無関係の送信先にお互いのメールアドレスを公開しないための措置です。個人情報として扱われる事の多いメールアドレスを不特定多数の相手に公開してしまうことは、マナー以前の問題と言えます。
では、マナーを考えた場合、BCCでの送信は問題ないのでしょうか?実は「BCCメールは失礼である」と考える方もいるのです。「顔の見えないその他大勢と一緒の扱いとは何事か!」と感じられるようです。実際、「不特定多数宛の同じメール」は特別感がなく、他のメールより軽い扱いをされることも少なくありません。
それを考えるとBCCの多用は問題があります。必要に応じ、TOを使用して個別にメール送信をするなど対応を変えるようにしましょう。
BCCの使い方②情報共有
情報共有にもBCCを使うことがあります。しかし、情報共有はCCの使い方でも紹介されています。どこが違うのでしょうか?情報共有におけるCCとBCCの違い、それは、情報共有先を公開するか、非公開とするか、です。
普通に考えれば、情報共有先はメールの用件の関係者であり、非公開にする意味はなさそうです。ですが、例えば、悪質なクレーマーとのやりとりを上司と共有するようなケースではどうでしょうか?上司との情報共有にCCを使用した場合、上司のメールアドレスがクレーマーに公開されてしまい、業務上望ましくありません。
このように同じ情報共有目的でも、CCとBCCを使い分ける必要があるのです。相手先と内容を考慮して、どちらを使うかを決定してください。
BCCメール受信時の返信義務とマナー
BCCメールを受信した場合の対応は、基本的にCCと同じです。送信者は「あなたに知っておいて頂きたい」と考えていますので、開封し、必要に応じて返信しましょう。
しかしCCと異なり、返信時に注意しなければならないポイントがあります。それは、「送信者以外、あなたが受信者であることを知らない」という点です。
送信者は何らかの意図をもってあなたを他の受信者から隠しています。受信したBCCメールに返信する際、宛先(TO、CC)には送信者だけを指定するよう、十分に注意しましょう。
プライベートでも要注意!CCとBCCの使い方とその基準とは?
プライベートメールでのCCとBCCの使い方
プライベートメールであっても、CCやBCCの使い方は基本的にビジネスメールと同じです。お知らせや情報共有に使用します。ですが、仲のいいお友達同士ではちょっとした連絡がきっかけでも話が弾むものです。同等な立場の友人同士であれば、意識してCCやBCCを使用する必要は無いのかもしれません。
では、どんな時にCCやBCCを使うのでしょうか?それは、サークルの幹事やグループの一員といった何らかの役割を担ってメールを送信する時です。例えプライベートであっても、果たすべき役割がある場合には、それに見合ったメールのマナーを守るべきなのです。
プライベートメールでのCCとBCCの使分けの基準
プライベートメールでのCCとBCCの使分けの基準、これも基本はビジネスメールと同じです。決め手は「受信者全員がお互いに連絡先を知っているかどうか」です。
親しい友人同士の飲み会の案内メールをBCCで出す必要はありません。なぜなら、全員がそれぞれの連絡先を知っているはずだからです。
しかし、例えば結婚式の二次会の様に、関係者同士が知り合いとは限らないケースがあります。この場合、不用意にメールアドレスという個人情報を漏らすことは厳禁です。BCCを使用しましょう。
TO・CC・BCCを使分けて円滑なコミュニケーションを!
普段からよく目にするメールの送受信画面、その中のTO、CC、BCCといった宛先欄だけでもこれだけの意味を持っています。相手の顔が見えない分、より一層厳しいマナーが求められるのがメールです。相手に与える印象がメールで決まってしまうこともあります。意味を知り、マナーを守って、良い関係を築きましょう
今回ご紹介したのは宛先欄についてです。ですが、ビジネスメールには知っておきたいマナーがたくさんあります。ビジネスメールでのマナーに困った時は、ぜひ、こちらの記事をお役立てください。
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