厭わないの読み方・意味とは?構わないとの違いや英語・類語についても
「厭わない」「厭わず」という言葉をドラマのセリフや歌の歌詞などで耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。厭わないの本来の言葉の形である「厭う」の意味をはじめ、厭わないの英語や類語で「厭わない」の意味を詳しく説明します。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
厭わないの読み方・意味とは?
厭わないの読み方は「いとわない」
まず厭わないの正しい読み方は「いとわない」です。厭という漢字を見慣れない人も多いと思います。厭という漢字自体の読み方は、いとい・いと(う)・いや・えんなどがあります。厭わないをいとわないと読むのは、いと(う)の読み方が使われているからです。
厭わないは「厭う」の否定
厭わないは「厭う」という言葉の否定の形です。厭うは「いとう」と読む動詞の一つです。厭うには、嫌がるや避けるや拒むといった意味があります。厭わないは、厭うに『ない』という否定をつけた言葉です。書くに『ない』をつけて書かないと否定する形になるのと同じです。
厭わないの意味は「嫌がらない」
厭わないの意味は「嫌がらない」です。厭うの意味が、嫌がるや避けるや拒むなので、これを否定した意味になります。嫌がらない、避けない、拒まないという意味で使われます。また「厭わず」というのも厭わないと同じ意味です。「~せず」というのは前の言葉を否定するときに使われます。
厭わずとは、厭うに「~せず」という言葉をつけて厭うを否定しているので、厭わないと同じ意味になるのです。最近では、厭わずという言葉を日常で使っている人は少なく、時代劇なんかでよく耳にすることがあります。
厭わないと構わないの違いは?
厭わないと構わないの意味はほとんど同じ
厭わないと構わないの使い分けに頭を抱えている人がいますが、実際厭わないと構わないはほとんど同じ意味です。つまり意味としては、厭わないを使っても構わないを使っても問題はないのです。どちらも「嫌がらない」という物事に前向きな姿勢を表す意味を持つ言葉です。
厭わないと構わないの違いは「意志の強さのニュアンス」
どちらもほとんど同じ意味を持つ厭わないと構わないですが、この二つの言葉の違いは「意志の強さのニュアンス」です。構わないに比べ厭わないの方が、確固たる意志を相手に伝えることができます。確固たる意志の本気度をアピールしたいときには「厭わない」を使うのが無難と言えます。
たとえば、「残業も厭わない」と言えば残業することを嫌がらないというだけではなく、残業自体を大きな問題と思っていない、むしろそんな小さなことは気にしていないというような印象を与えるでしょう。厭わないには、それだけ確固たる意志があるというニュアンスがあります。
逆に「残業しても構わない」を使うと、残業をすることになってしまったら拒みませんというニュアンスになりがちです。そうならない方が良いけれども、そうなってしまったら受け入れますというような印象になってしまうことがあるのです。これが意志の強さのニュアンスの違いです。
厭わないの使い方・例文は?
厭わないの使い方・例文①予算を超えても厭わないから間に合わせて欲しい
厭わないの使い方・例文1つ目は「予算を超えても厭わないから間に合わせて欲しい」です。予算を超えてしまってもいいから期日に間に合わせて欲しいという意味です。例文のように、「○○しても厭わないから△△して」のような使い方ができます。厭わないを使うことで実現することの切実さを訴える方法です。
厭わないを使うことで、たとえ不利益になったり自分に害が及ぶことになっても文句は言わない、嫌がらないという強い意志が伝わります。「残業も厭わないから契約を締結させよう」などの言い回しにも使うことができます。厭わないの前につく○○が大きくなればなるほど、△△の重みも増すことになります。
厭わないの使い方・例文②玉砕も厭わない覚悟です
厭わないの使い方・例文2つ目は「玉砕も厭わない覚悟です」です。派手に失敗してしまっても構わないという心の準備があることを伝える文章です。周囲に「無理だ」と言われていることをやろうとするときなどに使うことができます。この例文のような「○○も厭わない覚悟」というフレーズは良く使われます。
「○○も厭わない覚悟」というフレーズには、とても強い意志が込められいます。例文の場合だと、「玉砕する結果になってしまうことがわかっていても自分の道を進む」という強い思いが感じ取れますよね。ドラマのセリフなどでも「人殺しも厭わない覚悟」などと使われることが多く、意志の強さを伝えたいときに使います。
厭わないの使い方・例文③残業になっても厭いません
厭わないの使い方・例文3つ目は「残業になっても厭いません」です。残業になることを嫌がらないという意味の例文です。厭わないを丁寧にした形を使う時には「厭いません」と言葉の形が変わります。読み方は『いといません』です。上司などの目上の人などに嫌がらないという確固たる意志を伝えるときに使います。
厭わないを丁寧にした場合、「厭いません」の他に「厭わないです」を使う場合があります。元々の丁寧語では『ない』のあとに『です』を使うのは良くないとされていました。最近では「~ないです」という丁寧語が定着しているので、厭わないですを使っても間違いとは言えません。
厭わないの使い方・例文④どんな仕事も厭わず行います
厭わないの使い方・例文4つ目は「どんな仕事も厭わず行います」です。どんな仕事も嫌がらずにやりますという意味の例文です。厭わないを「厭わず」と変形させて使うこともできます。「どんな仕事も厭わないで行います」も間違いではありません。ただ例文のように「厭わず」を使った方がスッキリした印象を与えがちです。
厭わずを使うときには「○○を厭わず△△します」というような使い方をします。○○は厭わないとするものが入り、△△には行動が入ります。「どんな苦労も厭わず、二人で幸せな家庭を築きます」などのような使い方があります。
厭わないの使い方・例文⑤彼はどんな仕事でも厭うことがない
厭わないの使い方・例文5つ目は「彼はどんな仕事でも厭うことがない」です。彼はどんな仕事も嫌わないという意味の例文です。厭わないではなく厭うことがないを使うことで、ちょっと回りくどい表現になりますが、嫌うを意味する厭うのあとに否定の言葉を付ける使い方もあります。
例文のように、自分以外の人が厭わない行動の評価として使われることもありますし、自己アピールとして使われることもあります。自己アピールの場合は「私はどんな仕事も厭うことはありません」というような使い方になりますが、自己アピールで厭わないを使う人は少ないです。
自己アピールに使える言葉は他にも多くあります。下の記事では自己PRの回答例を紹介しています。面接や就活を控えている人はぜひ参考にしてみてください。あなたにあった自己アピールの言葉が見つかるはずです。
厭わないの使い方・例文⑥彼女に恋人がいても厭わず突き進む
厭わないの使い方・例文6つ目は「彼女に恋人がいても厭わず突き進む」です。好きな女性に恋人がいても構わず自分のものにしようとするという意味の例文です。このように「○○でも厭わず△△する」という使い方もあります。何としても△△を実現しようとする強い意志を込めるときの使い方です。
例文の場合だと、好きな女性に恋人がいても厭わないのですから、かなり重いと言える気持ちを抱いていることが伝わりますよね。これを友達に話しているのならマシと言えますが、好きな女性に直接使ってしまうと、『重すぎる』と引かれてしまう要因になってしまう恐れがあります。
「厭わない」や「厭わず」は強い意志を伝えるときに使う言葉なので、ビジネスシーンなどではやる気を見せることができて効果的と言えます。日常で使う場合は、周りに引かれすぎないように使うタイミングを上手に見極めることが大切です。厭わないの類語に置き換えることも考えておきましょう。
厭わないの類語・英語は?
厭わないの類語①避けない
厭わないの類語1つ目は「避けない」です。厭わないの意味の一つでもある避けないという言葉は、厭わないの単語の一つです。嫌な物や事態を避けずに前向きに向かっていくという意味があります。「どんな苦労も厭わない」を「どんな苦労も避けない」に置き換えることができます。
避けないの本来の形である「避ける」には、嫌なものや害のあるものから意識的に離れたり触らないようにするという意味があります。避けないは避けるを否定しているので、嫌なものから意識的に離れるようなことはしないという意味になります。厭わない同様、意識的な強さが感じられる言葉の一つです。
厭わないの類語②躊躇しない
厭わないの類語2つ目は「躊躇しない」です。ぐずぐずしたりためらったりしないという意味の「躊躇しない」も厭わないの類語の一つと言えます。嫌なことを前にしたときに、躊躇している様は厭わない様とは言えません。躊躇せずに嫌なことにも向かっていける様はまさに厭わない様と言えます。
たとえば「つらいことがあっても躊躇しない」というような使い方ができます。躊躇しないの前に何かしらの物や事柄がある使い方の場合は、「つらいことがあっても厭わない」のように躊躇しないを厭わないに置き換えることができます。
躊躇と似たような意味を持つ逡巡について、下の記事で紹介しています。より日本語力をアップさせたい人はぜひ読んでみてください。厭わないの理解も深まる可能性がありますよ。
厭わないの類語③面倒くさがらない
厭わないの類語3つ目は「面倒くさがらない」です。嫌なことでも煩わしさや不快にならないという意味を持ちます。「どんな仕事でも面倒くさがらずやります」というように使います。「面倒くさがらず」は「厭わず」に置き換えることもできる類語の一つです。
面倒くさがらないことがほとんどないめんどくさがり屋な人は、なかなか厭わないと思えることがないかもしれません。そんな人には、下の記事で面倒くさがってしまう原因や直す方法をチェックすることをおススメします。ぜひ厭わないと思えることを見つけるために参考にしてみてください。
厭わないの類語④敬遠しない
厭わないの類語4つ目は「敬遠しない」です。意識的に避けたり遠ざけたりしないという意味の言葉です。敬遠は厭うの類語です。元の言葉が類語なので、否定の形になっても類語と言えます。敬遠しないには『嫌なことにも前向きに向かっていく』という厭わないと同じ思いが伝えられる言葉です。
敬遠しないは「彼女が口うるさくても敬遠しない」などのように使われます。敬遠しないを厭わないに置き換えることができるので、「彼女が口うるさくても厭わない」と使うこともできます。また「口が軽いからみんなに敬遠される」という否定していない形も「口が軽いからみんなが厭う」に言い換えることもできます。
厭わないの英語①willing
厭わないの英語1つ目は「willing」です。willingには「喜んで」や「自ら進んで」という意味があります。嫌がることなく前向きな様子を表す言葉なので、厭わないを表す英語と言えます。「残業も厭わない」は英語で「Willing to work over time」と表現できます。
厭わないの英語②notmind
厭わないの英語2つ目は「not mind」です。気にしないという意味の英語です。mindには嫌がるや気に障るという意味があります。これをnotで否定しているので、嫌がらないという厭わないと同じような意味をもつ英語表現になります。
たとえばI don't mind breaking the law(法律を破ることになっても厭わない)のように使います。「Do you mind if you work overtime?」(残業になっても良いですか?)に対し、「I don't mind」(気にしませんよ)と答えることもできます。
他にもHe does not suffer hardship(彼は苦労を厭わない)という英語表現もできます。not mindを付けるときには、主語によってdoがdoesになることもあります。英語の基本的な部分ですが、意外と忘れてしまっている人も多いので注意しましょう。
厭わないをもっと取り入れよう
厭わないの意味や使い方を解説してきましたが、正しく理解できたでしょうか。厭わないという言葉自体、少し古い印象があるかもしれませんが、会話に取り入れれば良い印象を得られるはずです。特にビジネスシーンなどでどんどん取り入れていきましょう!あなたの強い意志も一緒に伝わるはずです。
商品やサービスを紹介する記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。