吝嗇の意味・読み方・語源とは?吝嗇家と倹約家の違いや使い方・例文も

吝嗇の意味や読み方、語源をご存知ですか。日本の文化を言われている倹約家と吝嗇家は節約志向の持ち主であることは共通していますが意味や使い方には違いがあるようです。吝嗇の正しい使い方と吝嗇家と倹約家にはどのような違いがあるのかを紹介しますので参考にしてください。

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吝嗇の意味・読み方・語源とは?

吝嗇の読み方は「りんしょく」

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吝嗇という言葉の読み方は「りんしょく」です。ほとんどの人があまりなじみのない言葉で読み方がわからなくて戸惑う漢字の組み合わせです。吝嗇の吝は音読みの読み方が「りん」と読みます。訓読みでは「お(しむ)」「やぶさ(か)」「けち」「しわ(い)」と読みますが、どの読み方を聞いても初めて知る印象が強いです。

吝嗇の嗇は音読みの読み方が「しょく」と読みます。訓読みでは「お(しむ)」「やぶさ(か)」「とりい(れ)」と読みます。吝と嗇の訓読みには共通の読み方があります。また嗇に草冠がついた漢字で同じように音読みで「しょく」と読む漢字に薔薇(バラ)の薔がありますので間違えないように気を付けてください。

吝嗇の意味は「けち」

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吝嗇(りんしょく)という言葉の意味を簡単に説明すると「けち」です。吝嗇の吝は「ためらう」「物惜しみする」「出すべきときに惜しんで出さない」「けち」という意味で使う言葉です。吝嗇の嗇は「物惜しみする」「けち」という意味で使う言葉です。

物惜しみとは物を出すことをもったいないと感じて、気が進まない状態を表すときの言葉です。物やお金を出し惜しみすることをけちという言葉で表すことがありますので吝嗇は「けち」という意味で使うことができます。

吝嗇の語源

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吝嗇(りんしょく)が「けち」という意味で使われるようになっている語源は、使われている漢字にある意味が関係しています。吝(りん)と嗇(しょく)の漢字のそれぞれの意味を照らし合わせてみると「物惜しみする」「けち」という共通の意味があることがわかります。

同じ意味がある言葉をわざわざ二つもくっつけて一つの言葉にしていることから「必要以上に出し惜しみをする」「かなりのけち」という意味で使うことができる言葉ができあがっています。

吝嗇家と倹約家の違いは?

倹約家の意味は「無駄を省くことに努める人」

倹約家

倹約家は「けんやくか」という読み方をします。倹約家という言葉の意味は「無駄遣いをしない人」です。倹約家の倹約は「無駄を省くこと」「必要な出費を出来る限り少なくすること」「費用を切り詰めること」という意味で使うことができる言葉です。

倹約家は「そのような状態である人」「そのような性質の傾向が強い人」という意味で使うことができる言葉です。「無駄を省くことに努める人」「出費を減らすことを意識して生活をしている人」という意味で倹約する人=倹約家という言葉で表すことができます。

出費を減らすことを意識して生活をしている人と聞くと、生活費を節約するのが上手い人というイメージが湧きます。生活費は1人暮らしや家族の人数でかかる費用に大きな差があります。下の記事で生活費の節約方法とポイントを紹介しています。無駄な出費を減らすための参考にしてください。

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吝嗇家と倹約家は出し惜しみをするかしないかの違いがある

お金

吝嗇家と倹約家は両方ともなるべく出費を少なくするという意味では少し似た意味があります。しかし吝嗇家と倹約家には実際には異なる意味で使う言葉です。吝嗇家と倹約家はお金や物を出し惜しみするかしないかという違いがあります。

吝嗇家は自分のお金や物を出すことをもったいないと感じて気が進まない状態を表した言葉です。可能であれば出さないまま終わらせたい気持ちが強くあります。それに対して倹約家は無駄遣いを控えて本当に必要である物以外を購入しないなど費用を切り詰めることを表わしています。

人へのお祝いや年に一度の旅行費、必要であるか検討して購入することを決めた品物にはお金を出し惜しむことはしません。必要な物にはしっかりとお金を使う気持ちがあります。

質素倹約は日本の文化

日本

無駄を省くことを考え必要な物以外の出費を減らすことを意識して生活する人を倹約家と言いますが、贅沢をせず控えめな生活をする文化を質素倹約と言います。質素倹約の質素は「贅沢をせずに素朴な生活をすること」という意味があります。

質素倹約の倹約は「必要な出費を出来る限り少なくすること」「無駄を省き費用を切り詰めること」という意味があります。派手で贅沢な物に囲まれることなく、身の丈に合った暮らしをすることを心がける質素倹約は物を大切にする日本の文化でもあります。

一時期はブランド品や流行りの物を手に入れることが憧れという人も多くいましたが、近年は必要のない洋服や生活用品を思い切って処分してシンプルな暮らしを好む人が増えてきているようです。質素な生活とはどのような生活なのかを下の記事で紹介していますのでシンプルな暮らしをしたい人は参考にしてみてください。

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吝嗇の使い方・例文は?

吝嗇の使い方・例文「吝嗇と言える」

お金を隠す

吝嗇(りんしょく)の使い方・例文は「吝嗇と言ってもいい」という言葉として使うことができます。吝嗇と言ってもいいは「けちと言ってもいい」という意味で使うことができます。

友人と食事に行ったときに、自分は奢られることがよくあるけれど人には一切ごちそうしない人や割り勘で1円まできっちりと計算する態度を見て感じたことを表すことができます。

    吝嗇の使い方「吝嗇と言ってもいい」を使った例文

  • 常識を覆すほどの節約方法はもはや吝嗇と言ってもいいでしょう。
  • あの人の倹約は極端なので吝嗇と言ってもいいくらいです。

吝嗇の使い方・例文「吝嗇な人」

お金

吝嗇(りんしょく)の使い方・例文は「吝嗇な人」という言葉として使うことができます。吝嗇な人は「けちな人」「お金や物を出そうとしない人」「出し惜しみをする人」という意味で使うことができます。

友人へのプレゼントを買うために皆でお金を出し合う場面で何かと理由をつけて出し惜しみをする人、お金や物があるにもかかわらず初めから出す気持ちがない人を「吝嗇な人」という言葉で表すことができます。

    吝嗇の使い方「吝嗇な人」を使った例文

  • 彼女ほど吝嗇な人には未だかつてあったことがないです。
  • 吝嗇な人ほど差し入れのお菓子に一番に手を出します。

吝嗇の使い方・例文「吝嗇に近い」

お金を数える

吝嗇(りんしょく)の使い方・例文は「吝嗇に近い」という言葉として使うことができます。吝嗇に近いは「けちと言っても過言ではない」「出し惜しみする人と変わらない」という意味で使うことができます。

例えば貯金をするために節約しながら生活している人の節約方法が度を越していて、ほとんどけちな人と変わりがない状態を「吝嗇に近い」という言葉で表すことができます。


    吝嗇の使い方「吝嗇に近い」を使った例文

  • 限度を越した節約は、もはや吝嗇に近いです。
  • 彼女は質素倹約な生活を心がけていると言っていますが、周囲から見ると吝嗇に近いです。

吝嗇の類義語・対義語は?

吝嗇の類義語「守銭奴」

お金が大好き

吝嗇(りんしょく)の類義語には「守銭奴」という言葉があります。守銭奴は「しゅせんど」という読み方をします。守銭奴は「お金に対する欲が他の人にくらべて強い人」「お金を貯めることだけに執着する人」という意味で使う言葉です。

お金の為ならどのようなことだってする人やお金が絡んだ途端にいつもの雰囲気と変わる人など常にお金を中心に物事を考える人を表すことができます。そのような人は周りの人から「けちな人」という印象を持たれています。吝嗇も「けち」という意味がありますので守銭奴と吝嗇はお互いに同じ意味を持っている類語といえます。

吝嗇の類義語「けち」

お金を数える

吝嗇(りんしょく)の類義語には「けち」という言葉があります。けちは「度が越すほどお金や物を出し惜しみすること」「心が狭く気持ちや考え方が卑しいこと」という意味で使うことができる言葉です。

自分の物を出し惜しみするだけではなく、ひとつしかないものを人に分けることなく独り占めするような行為を表すことができます。吝嗇も物やお金を出し惜しみすることやけちという意味で使う言葉です。けちと吝嗇はお互いに同じような意味を持つ類義語ということになります。

吝嗇の対義語「浪費家」

浪費家

吝嗇(りんしょく)の対義語に「浪費家」という言葉があります。浪費家は「ろうひか」という読み方をします。浪費家の浪費は「金銭や時間などを無駄に使うこと」「利益や必要性のないものにお金を無駄遣いすること」という言葉で使う言葉です。

家は「そのような状態である人」「そのような性質の傾向が強い人」という意味で使うことができる言葉です。「金銭や時間などを無駄に使う人」「必要のない物にお金を費やす人」などを浪費家という言葉で表すことができます。吝嗇は必要な物にもお金を出し惜しむ意味があります。

浪費家と吝嗇はそれぞれが反対の意味を持つ対義語ということになります。安さばかりに目を向けて商品を購入するとすぐに使えなくなり結果的に損することもあります。下の記事で安い買い物の無駄を減らす方法を紹介しています。参考にして安物買いの銭失いと言われないようにしましょう。

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吝嗇の対義語「気前が良い」

気前良い

吝嗇(りんしょく)の対義語に「気前が良い」という言葉があります。気前が良いは「お金や物を出し惜しみすることがない」「けちけちしない」という意味で使うことができる言葉です。部下と一緒に食事を行ったときに何も言わずすべての支払いをしてくれる上司などを指したいときに使います。

自分の飲み物を買いに行ったついでに一緒にいる人の飲み物を買ってくる人などを「気前が良い人」という言葉で表すことができます。吝嗇はできる限りお金や物を一切出したくないという意味があります。気前が良いと吝嗇はそれぞれが反対の意味を持つ対義語ということになります。

吝嗇の英語は?

吝嗇の英語「stingy」

貯め込む

吝嗇の英語表現1つ目は「stingy」になります。吝嗇は極度に出し惜しみをすることという意味がある言葉です。日本語に訳すと「お金があるのに出そうとしない人」「けち」という意味になる「stingy」を吝嗇の英語として使うことができます。

    吝嗇の英語「stingy」を使った例文

  • That guy's really stingy.
  • あの人は本当にけちだ。

吝嗇の英語「tight_with_money」

貯め込む

吝嗇の英語表現2つ目は「tight with money」になります。吝嗇は極度に出し惜しみをすることという意味がある言葉です。日本語に訳すと「過剰すぎるほど出費を控える人」「けちな人」という意味になる「tight with money」を吝嗇の英語として使うことができます。

    吝嗇の英語「tightwithmoney」を使った例文

  • she is really tight with money.
  • 彼女は本当にけちだ。

吝嗇はけちという意味の言葉

吝嗇(りんしょく)の意味と使い方を紹介しました。吝嗇という言葉を使うことがない知らないという人の方が多いのではないでしょうか。日常の会話でもほとんど使っているのを聞いたことがありません。読み方も難しく一度聞いただけでは忘れてしまいそうです。

昔からの文化として日本には物を大切にして控えめに暮らす文化があります。そのような文化を質素倹約と言い吝嗇と同じ意味として捉えがちです。しかし吝嗇は文化とは程遠く必要な場面でもお金や物を出し惜しむけちという意味があります。

似たような意味を持つ言葉同士の違いを正しくしっかりと理解して難しい言葉を使いこなせる、語彙力のある人を目指してみましょう。


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