お伺いいたしますは間違い敬語?訪問を伝えるビジネスメールや英語は?

皆さんビジネスメールしっかりできていますか?今回は「お伺いいたします」の使い方を記事にしました。訪問先や職場内で失礼の無いように学んでいただきたいです。職場環境での会話でしっかり敬語を使っていればできる人に近づきます。また会話するのが楽しくなってくるでしょう。

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お伺いいたしますが間違った敬語の理由は?

お伺いいたしますが間違った敬語である理由①二重敬語である

理由①

お伺いいたしますが間違った敬語である理由の1つ目が、この表現が二重敬語という誤用の形を取っているというものです。「伺う」とは「行く、訪問する」という意味の謙譲語です。謙譲語は、敬語の使い方のうちの一つで、自分をへりくだった言い方をして相手を高め、それにより相手への敬意を示す日本独自の敬語です。

「お伺いいたします」の「いたします」も「する」の謙譲語です。この「伺いいたします」の部分は問題ないのですが、実は「お」は相手の行為に対して使う尊敬語です。要は、「お伺いいたします」という表現は尊敬語と謙譲語がミックスになってしまった二重敬語なのです。

お伺いいたしますが間違った敬語の理由②主語が誰かが混同した表現である

理由②

お伺いいたしますが間違った敬語の理由の2つ目は、この表現がその行為の主語、主体が誰なのかを混合してしまっているという点です。先に述べたように、この表現は尊敬語と謙譲語が混ざっています。尊敬語は相手が行う行為に対して敬意を示す形で用いられ、逆に謙譲語は自分が行う行為をへりくだって表現します。

これを簡単にまとめると、尊敬語は主語が相手で謙譲語は主語が自分です。しかし、「お伺いいたします」は尊敬語と謙譲語が混ざった二重敬語の形を取っているため、一体相手と自分のどちらに対して敬意を示そうとしているのか分からない表現になってしまっています。この誤用はしないよう注意しましょう。

お伺いいたします以外に「お伺いします」「伺います」の間違った敬語は?

お伺いいたします以外に「お伺いします」「伺います」の間違った敬語①

間違い①

お伺いいたします以外の「お伺いします」「伺います」の間違った敬語の1つ目は、「お伺いさせていただきます」です。この表現は、「訪問する」という意味の謙譲語「伺う」と「する」の謙譲語「いただきます」の2つの敬語表現が使われているため、二重敬語となり誤用です。

このように、「~させていただきます」は相手に丁寧な表現を使用しようとしすぎるあまりに誤って使いすぎる傾向にあります。敬語は正しく使えば相手ににもきちんと敬意を表せますが、この例のように言葉を重ねすぎると誤用となり、相手に逆に失礼な表現となってしまうので、注意しましょう。

お伺いいたします以外に「お伺いします」「伺います」の間違った敬語②


間違い②

お伺いいたします以外の「お伺いします」「伺います」の間違った敬語の2つ目は、「行かさせていただきます」です。これも、ビジネスシーンでもよく間違って使われているのを耳にします。「行かせてもらう」と言いたいのだと思いますが、「行く」と「させてもらう」は重ねて使用できません。

1つ目で挙げた例と同様、この「~させていただきます」の誤用も気付かないうちに広まってしまっている表現の一つです。「いだだきます」という丁寧な言葉がついているので問題ないように見えますが、実は誤用です。あなたも自分が使ってしまっているな、と気づいたら今日から改めましょう。

間違い③

ここまで、「お伺いいたします」が誤用である理由と、その他のよく間違いが見られる表現について解説してきました。下記の記事では、「お越しください」という表現が正しい敬語かどうかについて詳しくまとめています。この表現の類語や「是非」を重ねた使い方、英語例文なども学ぶことができます。

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お伺いいたしますの正しい使い方と意味は?

お伺いいたしますの正しい使い方①「伺います」

使い方

お伺いいたしますの正しい使い方の1つ目は、「伺います」です。「お伺いいたします」の二重敬語の表現に慣れてしまっている人にとっては、何だか表現が端的すぎて相手に失礼に当たるのでは、と思うこともあるかもしれませんが、この「伺います」「伺う」という謙譲語も使っていることから、は正しい敬語表現です。

具体的な例を挙げると、例えば「明日の貴社とのミーティングについてですが、3時頃に貴社に伺います。」などの形で使用できます。特にメールなどのやりとりで相手に要件、要点のみを伝えたい場合にこの「伺います」を使用すれば相手にすっきり、とても分かりやすい形で伝えたいことを伝えられます。

お伺いいたしますの正しい使い方②「お伺いします」

使い方②

お伺いいたしますの正しい使い方の2つ目は、「お伺いします」です。これは、「伺う」という「訪問する」という事実を丁寧に表す「お」をつけることで相手への訪問に対して敬意を払う表現になっています。これに「する」の丁寧語「します」を重ねて、更に丁寧な言い回しになっています。


具体的には、「今日のアポイントメントについてですが、今週金曜日の午後4時頃お伺いします。」などの形で用いられます。1つ目の例文「伺います」よりもより丁寧なニュアンスを与える表現ですので、ビジネスシーンでも口語に、メールなどの書き言葉にと幅広いシチュエーションで使用可能な表現だと言えるでしょう。

お伺いいたしますの正しい意味①「訪問します」

意味

「お伺いいたします」の正しい意味の1つ目は、「訪問します」です。「お伺いいたします」は「お伺い」という言葉に馴染みのない人からすると正しい意味が分かりにくいこともあると思います。「伺う」とはもともと、「訪問する、訪ねる」という意味で使用される言葉です。要は、相手の家や会社に自分が行くという意味です。

お伺いいたしますの正しい意味②「質問する」

質問

「お伺いいたします」の正しい意味の2つ目は、「質問する」です。「伺う」という言葉にはもう1つの意味があり、それが「相手に質問する、相手の発言に耳を傾ける」というものです。これは、「質問等あればお伺いします。」などの形で用いられ、1つ目の「訪問する」の意味との違いは会話内の文脈で判断します。

2つの意味の違いを判断するのが難しいと感じる人もいるかもしれませんが、「訪ねる、訪問する」と「質問する、相手の話を聞く」というのはその意味としてはかなり乖離がありますので、会話もそれぞれ異なる内容になるはずです。よく会話の内容に耳を傾けて判断してみましょう。

「お伺いします」「伺います」の類語は?

面接やビジネスメールでも使える「お伺いします」「伺います」の類語①

類語①

面接やビジネスメールでも使える「お伺いします」「伺います」の類語の1つ目は、「訪問いたします」です。具体的には、「貴社オフィスに、本日正午ごろ、訪問いたします。」などの形で使用します。「する」という言葉の謙譲語の「いたす」に「する」という丁寧語が重なって正しい敬語表現となっています。

「訪問」という具体的な行為を表す単語も文中に入りますので、忙しい相手にも自分が今から行う行為を端的に、分かりやすく伝えることができます。この表現を応用して「訪問する予定です。」「訪問を予定しております。」など様々なバリエーションで表現することもできます。ぜひシーンごとに使い分けてみてください。

面接やビジネスメールでも使える「お伺いします」「伺います」の類語②


類語②

面接やビジネスメールでも使える「お伺いします」「伺います」の類語の2つ目は、「参ります」です。具体的には、「明日の午前中に現地に参ります。」などの形で使用可能です。この「参ります」の「伺います」や「訪問いたします」との大きな違いは、自分が敬意を払う相手がいない場合にも使用できることです。

基本的に、「伺う」という言葉を使用する際には自分が訪問する場所に相手、多くの場合お客さんや取引先の人が実際にいる必要があります。一方、「参ります」の場合はそこに相手がいなくても使用できます。特に相手から「自分は行けないけど、現地に行って欲しい」などの要請があった場合などに使用できます。

面接やビジネスメールでも使える「お伺いします」「伺います」の類語③

類語③

面接やビジネスメールでも使える「お伺いします」「伺います」の類語の3つ目は、「赴かせていただきます」です。「赴かせて」の部分は「おもむく」と読みます。具体的には、「明日中に赴かせていただきます。」などの形で使用します。この表現は二重敬語のように思われる人もいるかもしれませんが、誤用ではありません。

「赴く」という単語は尊敬語や謙譲語で使用した際もその形が変わらないので、そのまま「赴かせていただきます」と使用することができます。この表現は「お伺いします」などの表現より長く、少し堅いイメージのある言葉ですが、類語表現として活用することが可能ですのでこの機会に覚えておきましょう。

ここまで、「お伺いいたします」の類語表現をいくつかご紹介してきましたがいかがでしたか?下記の記事では、ビジネスメールでも頻繁に使われる「幸いです」の正しい意味や使い方をご紹介しています。当記事同様、類語や同義語の解説もあります。ビジネスでも使えるフレーズをもっと増やしたい方はチェックしてみましょう。

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「お伺いします」「伺いします」の英語での使い方は?

「お伺いします」「伺いします」の英語での使い方①I'llseeyou

英語①

「お伺いします」「伺いします」の英語での使い方の1つ目は、「I'll see you later.」です。日本語に直訳すると、「私はすぐにあなたにお会いします。」です。ネイティブスピーカーの中でもかなり親しみのある表現で、ビジネスのみならずカジュアルなシーンでも多くの会話の中で使用されます。

「later」と言う言葉には「後で」という意味がありますが、この部分を具体的な日時に置き換えて、例えば明日なら「tomorrow」、三時なら「at 3」などの形で応用できます。丁寧な雰囲気というよりはもっとカジュアルに「また会いましょう」と言いたい場合は「See you later.」の形にします。

「お伺いします」「伺いします」の英語での使い方②I'llbethere

英語②

「お伺いします」「伺いします」の英語での使い方の2つ目は、「I'll be there~.」です。直訳すると、「私は~にそこにいます。」です。~の部分には例えば「at 8 PM」と付け加えて「I'll be there at 8 PM.」「そこで8時にお会いします。」などの形で使用します。

このフレーズ内「be」とはbe動詞の原形で、be動詞は基本的に「人や物の存在」を表す動詞です。文末に特定の日時を指定して使用することで相手にも予定がしっかり伝えられて分かりやすい、すっきりとした文章構造となっています。この表現も1つ目と同様、カジュアルなシーンでもビジネスメールでも両方使用できます。

「お伺いします」「伺いします」の英語での使い方③I'dliketo

英語④

「お伺いします」「伺いします」の英語での使い方の3つ目は、「I'd like to see you~.」です。~の部分には具体的な日時を入れます。直訳すると「私は、~にあなたに会いたいと思っています。」となります。先にご紹介した2つのフレーズよりもより丁寧で、そして相手の都合を配慮しています。

具体的には「I'd like to see you tomorrow.」「明日、お会いしたいと思っています、お会いしたいです。」などの形で使えます。この「I'd like to~」の構文は相手に敬意を払いながら自分のやりたいこと、行動を丁寧に伝えられる万能フレーズの一つです。ぜひ覚えてみてください。

「お伺いいたします」の正しい使い方、類語表現を日常の会話に生かそう!

まとめ

この記事では、「お伺いいたします」が二重敬語である理由とそれと同じ意味で使える類語表現の意味と使い方、使用する際の注意点などについて幅広くお伝えしてきました。特に日本語は世界的に見ても敬語表現が非常に多く、その中に尊敬語、謙譲語、丁寧語と3種類もあり、他言語に比べて難解な言語であるとされています。

社会人になって就職して働き始めたからと言って、自然に敬語を理解し活用できるとは限りません。日々、正しい意味や使い方を学び、会社で実際に使用しながら実践していくことで初めてその表現が自分のものとしてストレスなく使えるようになります。この記事を参考にして、ぜひ日常の会話に生かして頂ければと思います。

下記の関連記事では、「なるほど」の正しい敬語の言い換え例を豊富にご紹介しています。上司や先輩、取引先の人の発言に対して相づちを打つ際、何て行ったら良いのだろう、といつも迷っていませんか?この記事でビジネスでも使える失礼のない表現を学びましょう。当記事と合わせて読んでみると表現の幅も更に広がりますよ。

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