「聞く」の謙譲語はどんな言葉?尊敬語・丁寧語との違いもご紹介!
「聞く」の謙譲語はどんな言葉かご存知ですか?「聞く」の謙譲語と、尊敬語・丁寧語との違いもご紹介いたします。「聞く」を用いた表現は、ビジネスシーンでよく使う言葉です。「聞く」の謙譲語・尊敬語・丁寧語を使ったメールでの表現例もご紹介いたします。
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目次
聞くの謙譲語とは
聞くの謙譲語|①お聞きする
聞くの謙譲語1つ目は、お聞きするです。お聞きするは、メールや書類などの文章で使うよりも、会話で用いることが多い表現です。なかには、聞くという自分自身の行為に「お」を付けることに違和感を感じる人もいるでしょう。
しかし、聞かせてくれる相手に対して敬意を込めて、聞くに「お」を付けている為、きちんとした謙譲語なのです。「お聞きする」はビジネスシーンにおいても使うことができる謙譲語です。
聞くの謙譲語|②伺う
聞くの謙譲語2つ目は、伺うです。お聞きすると同様に、会話でもよく用いられる表現です。しかし、伺うには他にも意味がある為、伺うという表現を使う時には注意が必要です。
伺うは、尋ねる・行くの謙譲語としても使われます。聞くの謙譲語として伺うを使う時には、伺うの前に「○○の件について」「お話を」などを補足するとより相手に伝わりやすくなります。
聞くの謙譲語|③拝聴する(ハイチョウスル)
聞くの謙譲語3つ目は、拝聴するです。「拝」には、敬意を表しておじぎすること・ありがたく大切にすることという意味があります。「聴」には、誠意を持って聞くという姿勢を表す意味があります。
この2つが合わさった言葉が拝聴なのです。拝聴するとは、謹んで聞くという意味です。自分がへりくだることで、相手に対して敬意を払う表現です。講演会や上の立場の相手の話など、ありがたい気持ちで聞いたことを説明する時などにも使います。
お聞きする・伺うよりも、よりかしこまった固い表現になります。取引先や目上の方とのメールで、よく使われる表現です。会話でも使うことができます。
聞くの謙譲語|④拝聞する(ハイブンスル)
聞くの謙譲語4つ目は、拝聞するです。拝聴すると同様に、お聞きする・伺うよりもよりかしこまった固い表現になります。使用頻度は、拝聴するよりも低いと思います。
拝聞するとは、取引先や目上の方など自分よりも上の立場の人から、その様子を聞いたことに関して相手に説明する時に用いる表現です。会話だけでなく、ビジネス上でのメールでも使うことができる表現です。
聞くの尊敬語・丁寧語とは?
聞くの尊敬語|①聞かれる
聞くの尊敬語1つ目は、聞かれるです。聞くに「れる」を付け加えることで、相手に対し敬意を表した言葉になります。お聞きになるよりも、少しフランクな表現となります。メールで使うこともありますが、会話で使うことが比較的多い言葉です。
聞くの尊敬語|②お聞きになる
聞くの尊敬語2つ目は、お聞きになるです。聞くに「お」を付け、~になるという表現をすることで、尊敬の意を表することができます。お聞きになるという言葉を用いることで、聞いた相手は丁寧な印象に捉えてくれるはずです。聞かれるよりも、より敬意を込めた表現として使われます。
聞くの尊敬語|③お耳に入る
聞くの尊敬語3つ目は、お耳に入るです。お耳に入るは、聞かれる・お聞きになるとは違った意味を持つ表現なので、使い方に注意しましょう。間違った使い方をすると、相手に対し失礼に当たることもあります。お耳に入るとは、何かの情報や噂について相手に伝わることを意味します。
聞くの丁寧語|①聞きます
聞くの丁寧語は、聞きますです。聞くに、ますという敬語をプラスすることで丁寧な表現となります。聞きますは、相手が目上の方や取引先など上の立場の人に対して使うだけでなく、目下や自分と同等の立場の相手にも使える丁寧な表現です。
「聞く」の謙譲語|メールでの表現例
「聞く」の謙譲語|メールでの表現例①お聞きする
お聞きするは、取引先や目上の人へ聞きたいことがある場合に使える謙譲語の表現です。こちら側が提示した物について、相手の感想を聞きたい時に用いることができます。
- ・先日、弊社で新たなサービスを開始致しました。ぜひ、〇〇様のご意見をお聞きしたいと思っています。ご多忙中かと存じますが、少々お時間頂くことはできますでしょうか。
新しいサービスについて意見を聞きたい時
「聞く」の謙譲語|メールでの表現例②伺う
伺うは、取引先などに対して自分が知っていることを伝える時に使える謙譲語の表現です。事前に、自分が知っていることを相手に説明することで、相手は説明したり知らせたりする手間が省けるのです。また、知っていることを相手からまた説明されることでタイムロスが生まれてしまいます。
忙しいビジネスシーンでは、時間はとても重要で貴重なものです。伺うを上手に使うことで、効率よく仕事を勧めたり、コミュニケーションを円滑にすることができます。
自分と同じ会社の人から聞いたことを取引先に説明する場合、○○を通じてと前置きしてから表現するようにしましょう。前置きがない状態で、○○から伺っておりますと伝えると、取引先ではなく身内の○○に対して敬意を払った表現になってしまうからです。
- ・その件につきましては、○○を通じて話を伺っております。
社内の人からすでに聞いていることを取引先に伝えたい時
「聞く」の謙譲語|メールでの表現例③拝聴する
拝聴するは、講演会に足を運んだり、カラオケや演奏などを聞いた時にも使える謙譲語の表現です。取引先や上司などへ、自分が聞いたことを伝える時に便利な表現です。取引先の接待や、上司との飲み会の後のお礼メールにも使うことができます。
- ・先日、○○様の講演会を拝聴致しました。今後の生活に役立つ内容で、とても勉強になりました。
講演会に足を運んだことを伝えたい時
「聞く」の謙譲語|メールでの表現例④拝聞する
拝聞するは、第三者から大切な取引先や目上の方についての様子を間接的に聞いた話を、大切な取引先や目上の方に伝える時に使う謙譲語の表現です。
とてもかしこまった表現で、噂や様子を耳にした時という限られた場合でしか使うことがない為、使用頻度は「聞く」の謙譲語の中で一番頻度が低いと思います。しかし、拝んで聞くという漢字から見て取れるように相手に対する敬意が文字からも伝わる表現です。とても大切な相手に、尊敬の念を伝えたい時に使える言葉です。
- ・先日、○○様の演奏会を拝聴させていただきました。心洗われるような音色に、とても感動いたしました。あの美しい音色を出す為に、日頃から並々ならぬ努力をなさっていると拝聞しました。○○様の奏でる音色に癒されながらも、私も頑張ろうという気持ちになりました。ありがとうございました。
取引先について噂を耳にしたことを伝えたい時
「聞く」の尊敬語・丁寧語|メールでの表現例
「聞く」の尊敬語|メールでの表現例①聞かれる
聞かれるは、どんな相手に対しても使える尊敬語の表現です。目上の方や取引先だけでなく、自分と同等の立場の相手や後輩など相手を問わずシンプルな敬語を使いたい時に多用できる表現です。お聞きになるよりもフランクな表現なので、かしこまった場面で使うよりも日常会話として用いることが多い言葉です。
- ・○○さんが福岡へ転勤するそうですが、□□さんは聞かれましたか。
同僚が転勤する話を知っているか聞く時
「聞く」の尊敬語|メールでの表現例②お聞きになる
お聞きになるは、聞かれるよりもより丁寧な表現になります。上司や取引先など目上の立場の相手に使うことで、丁寧な印象を持たれる言葉です。
- ・□□様の結婚式の件、お聞きになったかとは存じますが、念のため詳細についてご連絡いたします。
取引先の結婚式について聞いたか確認し詳細を伝えたい時
「聞く」の尊敬語|メールでの表現例③お耳に入る
お耳に入るは、情報が相手に伝わることを表現する尊敬語です。相手の耳に噂が伝わる時などに用いる言葉です。「聞く」の尊敬語の中で、一番使用頻度が低い表現です。
- ・この件が部長のお耳に入るのは時間の問題かと思われます。
部長に話が行くことを示唆したい時
「聞く」の丁寧語|メールでの表現例①聞きます
聞きますは、どんな相手に対しても使える便利な丁寧語の表現です。後輩や先輩、取引先や上司などに対しても使うことができます。丁寧な敬語で伝えたい時に使える表現です。
- ・今朝ニュースで気温が急に下がると聞きました。体調を崩さないように気を付けてください。
気温が下がるとニュースで聞いたことを知らせたい時
「聞く」の謙譲語・尊敬語・丁寧語|間違えやすい使い分け
「聞く」の謙譲語・尊敬語・丁寧語|間違えやすい使い分け①伺ってください
「聞く」の間違えやすい使い分け1つ目は、伺ってくださいです。目上の方やお客様に対して、伺ってくださいと伝えるのは間違いなので注意しましょう。
伺うは自分自身がへりくだった言い方をして相手を立てる謙譲語なので、目上の方やお客様の行動に対して使うものではありません。「伺ってください」ではなく、「お尋ねください」「お聞きください」といった尊敬語で伝えましょう。
「聞く」の謙譲語・尊敬語・丁寧語|間違えやすい使い分け②伺っております
「聞く」の間違えやすい使い分け2つ目は、「伺っております」です。自分の家族や、同じ会社の同僚などに聞いたことを他の誰かに説明する時、「伺っております」と答えるのは間違えです。「姉から伺っております」と言ってしまうと、姉に対して敬意を払った言葉になってしまうからです。
この場合は、「姉から聞いております」と表現するのが良いでしょう。第三者に、自分の身内から聞いたことを伝える場合は、謙譲語を用いた表現をしないように気を付けましょう。身内に対して謙譲語を用いた表現をすると、相手に対し失礼に当たることもあるので注意が必要です。
「聞く」の謙譲語・尊敬語・丁寧語|間違えやすい使い分け③拝聴されました
「聞く」の間違えやすい使い分け3つ目は、拝聴されましたです。拝聴は、自分自身がへりくだった言い方で、相手へ対し尊敬の意を表するものです。その為、目上の人やお客様に対して、決して使ってはいけない表現です。「拝聴されましたか」ではなく、「聞かれましたか」と伝えるようにしましょう。
「聞く」の謙譲語・尊敬語・丁寧語の違いを知って上手に使い分けよう!
聞くという言葉は、ビジネスシーンにおいてとても頻繁に使われる表現です。自分自身が話や説明を聞いたことを相手に伝える場合だけでなく、相手が知っているかどうか聞く時などにも用いる言葉です。聞くの謙譲語・尊敬語・丁寧語の違いを知って上手に使い分けをしましょう。
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