「されている」の意味は?敬語の使い方と文法と「している」の謙譲語も

あなたは、「している」の謙譲語の意味で主に使われるのが、「されている」という敬語の正しい文法上の意味や使い方を知っていますか?この記事では、「されています」などの表現や英語の表現などと共に、その意味や使い分け方と詳しく解説していきます。

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されているの意味は?

されているの意味①主体様子を客観的に受け身の形で表す

されている

「されている」の意味には、それが使われる場面によって大きく分けて3つの意味があります。まず、1つ目が日常会話や書籍内の書き言葉で一般的に用いられる場合の「ある動作や事柄を受け身的に表す」という意味を持つものです。

具体的には、「空気は酸素と二酸化炭素でできている」「それについてはこの説明書に詳しく説明されているのでご参照ください」「あの人は部下からも非常に支持されている」などの表現で使われます。このように対象となる主語や事柄の客観的な様子や状態を受け身で表す際に用いられます。

されているの意味②会話で限定的な意味での使役を表す

会話

されているの2つ目の意味は、日常会話の中で限定的に受け身以外の意味で用いられ、しばしば使役の意味で用いられます。具体的には、「あの人は、絶対あの悪い男に遊ばされているのを気付いていないのよ」「あの人は上司に使わされているのにバカな人だ」などの形で使われます。

この2つ目の意味は、1つ目の受け身の意味で使われる時と違ってその動作の対象がしばしば自覚がないまま、他人や自分の周りの状況に振り回されたり操られたりしていることを表す際に使用します。内容的にはあまり心穏やかなものではありませんが、状況として使わざるを得ないこともありますよね。

されているの意味③敬語としての意味を表す

敬語

されているの3つ目の意味は、敬語として相手を敬う意味を持っているものです。例えば、「こちらにいらっしゃる方はとても素敵な方が多くて、みんなイキイキされています」「私の2つ上の先輩は、上司にもその成果を認められて非常に活躍されています」などです。このように目上の人を対象に使用します。

この最後の用法が、特にビジネスシーンでは多く見られるものかもしれませんね。自分より年齢や役職が上の取引先や上司に使うと丁寧な印象を与えられるので、ビジネスシーンにもしっかり生かせる便利な表現のひとつです。このような便利な表現を少しずつ覚えていきましょう。

されているの使い方例3選【敬語】

されているの敬語の使い方の例①「こちらに~されている」

敬語1

されているの敬語の使い方の1つ目は、「こちらに~されている」という使い方です。~の部分には「勤務」「滞在」「駐車」などその時の状況に合った言葉を入れて使います。敬語の意味を表すので、その動作の主体となる人が自分より目上の人で敬う対象であることが条件となります。

具体的な例文としては、「こちらに勤務されている~様は今、いらっしゃいますでしょうか?」「当ホテルに滞在されています~様のお呼び出しを申し上げます」などがあります。主に接客業に関わる人にはおなじみの使い方ですよね。お店やホテルなどでもこちらがお客としてよく聞くものでもあります。


されているの敬語の使い方の例②「~されています」

敬語2

されているの敬語の使い方の2つ目は、「~されています」の形で目上の人の行動や状態を表す使い方です。これも1つ目の使い方の例と同様、目上の人を対象として使用します。具体的には、「営業課の~さんは営業スキルも非常に高く、後輩からも非常に尊敬されていらっしゃいます」などの形で使用します。

されているの敬語の使い方の例③「何をされているのですか?」

敬語3

されているの敬語の使い方の3つ目は、「何をされているのですか?」などの疑問文で表す使い方です。具体的な例文としては、「先生は、何をされているのですか?」「お仕事は何をされていますか?」など目上の人、あるいは初めて会った人などまだ関係が浅い人に対して敬意を込めて使用します。

されているの使い方3選【受け身】

されているの受け身の使い方例①主語が人の場合

受け身1

されているの受け身の使い方の例の1つ目は、主語が人の場合の使い方です。具体的には、「私の上司の~さんは仕事ができるのでオフィスのみんなに尊敬されている」「あのお店の店長は、愛想が良いので近所の人に愛されています」などです。

されているの受け身の使い方例②主語が人以外のものの場合

尊敬2

されているの受け身の使い方の例の1つ目は、主語が人以外のものの場合の使い方です。具体的な例文としては、「この料理は、スパイスが絶妙に配合されています」「この家はきちんと整理整頓されている」などです。1つ目の使い方と文章の組み立て方は同じですが、主語が人以外のもので受け身表現となります。

されているの受け身の使い方例③受け身で表す場合

受け身3

されているの受け身の使い方の例の3つ目は、より一般的で常識的な知識を受け身で表す使い方です。具体的に言うと、「人間の身体はそのほとんどが水と酸素で構成されている」「英語は世界一簡単な言語であるとされています」です。その使い方に伴い、表現する内容も少し学術的になることが分かりますよね。

されているの使い方2選【使役】


されているの使役の使い方例①人を主語に使った場合

使役1

されているの使役の使い方の1つ目は、人を主語に使った場合の使い方です。具体的には「あの後輩は、先輩にこき使わされているのに気づいていない」「あの息子はお父さんのしもべのように働かされています」などです。ポイントは主語である人にその人自身の意思がないことです。この意味が使役表現の主たる意味となります。

されているの使役の使い方例②主語が人以外のものの場合

使役2

されているの使役の使い方の2つ目は、主語が人以外のもので使われるものです。例えば、「この犬は主人の思うがままに訓練されている」「このパソコンは来る日も来る日も働かされている」などの表現がそれに当たります。2つ目のこの使い方も使役に意味を表す点には1つ目の使い方と違いはありませんが、主語は人以外です。

されているの文法的な解釈と意味の使い分けは?

されている・されていますの文法的な解釈と意味

されています

「されている」と「されています」の文法的な差は、それが丁寧語かそうでないかです。「されている」の丁寧語が「されています」です。それぞれの意味は文脈によって先述した受け身、使役、敬語のどれかになります。それぞれの使い分けのポイントについては、下記から詳しく説明します。

されている・されていますの使い分け方

使い分け

されているの使い分け方、見分け方のポイントは、主語が人なのか物なのか、主体にその意思があるのか、主体が話者より目上の人なのかに着目することです。1番手っ取り早い方法は、それが使役か?敬語か?受け身か?の順番で考えていくことです。

まず、文章の主体に意思がないと判断できればそれは使役、そう判断できないが主体が話者より目上の人である場合は敬語、それ以外は受け身ということになります。特に受け身か使役かは使い分けが難しい部分もありますが、1つずつ確認していくと自分でもその違いが分かるようになってきます。

されているを使う時の注意点

されているを使う時の注意点①敬語の意味の場合目上の人以外には使わない

敬語

されているを使う時の注意点の1つ目は、この表現を敬語の意味で使う際は、目上の人以外への使用を避けるということです。他の敬語表現も同様ですが、敬語表現というのは自分の友達や親しい人には使うことができません。身近な人に礼儀正しさや丁寧さを演出する場合は敬語ではなく、丁寧語を使うようにしましょう。

されているを使う時の注意点②むやみやたらと多用しない

注意

されているを使う時の注意点の2つ目は、この表現をむやみやたらと使い過ぎないということです。たとえ敬語の意味で使っているとしても、同じ会話や文書の中で何度も同じ表現が出てくると、「この人はこの表現の意味や使い方を知らずに使っているのでは?」と逆に不思議がられてしまう結果になりかねません。

特に社会人になってまだ数年であれば、とにかく目上の人には敬語を使おう!と意気込んでそれを使いすぎ、逆に失礼になったり自分の表現力の稚拙さを露呈してしまうこともあります。自分の表現力に自信がない人は、新聞や本を読む癖をつけてそこで正しい敬語や日本語表現を学ぶようにしましょう。

されているの英語は?

英語には日本語のような厳密な敬語表現はない

英語

まず、されているの英語表現をご紹介する前の大前提として、英語には厳密に言うと今回の「されている」で表すような敬語表現が存在しないことを頭に入れておきましょう。世界中には英語を第一言語とする国がアジアを含め沢山あります。もちろんその国ごとに歴史や文化が異なりますよね。

特にアメリカやヨーロッパを含めた西欧諸国の国の人々は、「人は年齢や性別の差に関わらずみな平等である」という考え方を持っています。このことから、年齢が上だというだけで敬語を使ったり、自分をへりくだる謙譲語を使うということを基本的にはしません。これらの国ではこれらのことがあまり歓迎されないのです。

このことから、今回のされているの敬語を表す英語表現は英語には存在しません。そこで、今回は下記より英語でも表現できるされているの受け身表現と使役表現の例文を見てみましょう。

されているの英語表現例①受け身

英語1

されているの英語表現例の1つ目は、受け身です。英語で受け身の形は「be動詞+過去分詞」で表します。時制の違いはbe動詞で表し、現在形ならbe動詞の現在形、過去形ならbe動詞の過去形を使って表します。例えば「これは木で作られています」なら「This is made from wood.」となります。

過去形の文、「この家は去年建てられました」であれば「This house was built last year.」となります。英語の受け身の形は基本的に「be動詞+過去分詞」で表せるので、日本語よりも形が分かりやすいかもしれませんね。

されているの英語表現例②使役

使役

されているの英語表現例の2つ目は、使役です。英語で使役を表すには3つの方法があり、それぞれmake、have、letを使います。makeが一番相手への強制力が高く、letに近づくほどその強制力が弱まります。

具体的な例文としては、「彼は私に運転させた」「He made my drive.」、「その男は女に運転をさせてやった」「The man had the woman drive.」、「彼は私に運転させてくれた」「He let me drive.」となります。

最後のletを使った表現は英語では広い意味では使役表現となりますが、実際に会話で使われる際にはその行為をする側の意思が反映される形で使われます。一言で使役表現と言っても、形も捉え方も日本語と違ってくるのはおもしろいですよね。

「する」「している」の謙譲語は?

「する」「している」の謙譲語|いたす

謙譲語

この記事を読んで、「されている」の敬語表現は分かったけど、「する」「している」の謙譲語は何なのだろう?と気になった人も多いと思います。結論から言うと、「する」「している」の謙譲語は「いたす」です。これを感じで場合もあり、その場合「致す」と書きます。

この「している」の謙譲語の「いたす」は実に様々なシーンで活用することができます。実際の例文をいくつか見てみると、「承知いたしました」「お荷物をお預かりいたします」「確認いたしますので、少々お待ちください」などがあります。「している」の謙譲語は日常生活で多くの場面で使われています。

「する」「している」の謙譲語|「いたす」を使う際の注意点

注意点3

この「している」の謙譲語である「いたす」のような謙譲語は、基本的に目上の人に敬意を示す目的で自分がへりくだって使う表現です。このことから、身近な人や友人に使うと逆に失礼になりますのでそこには注意してください。身近な人には「今日は~しています」などと表現すれば良いです。

「されている」をどんどん活用しよう!

まとめ

この記事では「されている」の意味や使い方、しているの謙譲語までお伝えしてきましたが、いかがでしたか?この表現は文脈や状況によって受け身、使役、敬語の意味を使い分ける必要があるので少し難しそうだ、という印象を持った人も多いと思います。しかし、他のどんなこととも同様で使っていくうちに慣れていきます。

特にビジネスシーンでは敬語表現としてこの「されている」を使うことも多いと思います。正しい敬語表現が使えるかは上司や先輩など目上の人との関係構築にも大きく関わってきますよね。文法、意味的にも正しい使い方を身に着けて、この表現を日々の生活にぜひ活用して頂けると嬉しいです。

この記事に関連して、ビジネスメールでも使える「恐縮ですが」というフレーズやその類語表現について解説した下記の記事をご紹介します。今回の記事と合わせて読むと、より一層ビジネスで生かせる日本語表現への理解が深まると思いますので、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね!

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