放射線技師と看護師を比較!難易度・学費・年収の違いは?
放射線技師と看護師は仕事内容も違えば持っている資格の違いもあることをご存知でしょうか。それぞれ適正な人、学校入学への難易度や学費や年収のことを、これからなろうと思っている人や興味のある人に分かりやすく紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。
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目次
放射線技師と看護師の仕事内容の違い
放射線技師の仕事内容
放射線技師の仕事は、医師や歯科医師が患者を診療し検査が必要な場合に放射線技師へ指示し、人体に放射線を当てて検査や治療を行う仕事をしています。また、その装置の管理や放射線被ばく管理も行います。
- ・画像検査・画像診断
- ・(1)レントゲン検査(一般X線検査)
- ・(2)MRI検査
- ・(3)CT検査
- ・(4)消化管造影検査
- ・(5)血管造影検査
- ・(6)乳房X線検査(マンモグラフィ)
- ・(7)骨密度検査(骨塩定量検査)
- ・(8)超音波検査
- ・核医学検査
- ・放射線治療
- ・放射線機器管理
- ・放射線被ばく管理
放射線技師の仕事
画像検査・画像診断は健康診断や人間ドッグ等でお馴染みのことだと思います。(2)MRI検査と(8)超音波検査は放射線を使わないので資格保持者でなくても検査できますが、放射線技師が担当することが多くなっています。
看護師の仕事内容
看護師の仕事は、医師の診察や診療、さらには手術の手助けをして、病人やけが人などの体調の回復に努めることです。勤務先は病院、診療所、社会福祉施設、訪問看護ステーション、保健所など多々あります。
- ・血圧、体温、脈拍の測定(バイタルサインチェック)
- ・注射、点滴、採血
- ・担当患者のカルテ記録
- ・患者の移送
- ・入院患者のベッドメーキングなど身のまわりのお世話
- ・入院患者の食事、入浴、排泄の補助
- ・夜間のナースコール対応
- ・手術の準備、執刀医へ器具を手渡しする業務(手術室看護師の場合)
- ・看護師同士のミーティング
- ・他職種とのカンファレンス
看護師の主な仕事内容
勤務先により仕事内容は変わってきます。入院、手術をするような大きな病院なのか、小さな病院や診療所なのか、または何科の看護師なのかなどで違いがあります。
放射線技師と看護師の学校入学の難易度の違い
学校入学の難易度の違い|大学
放射線技師の資格が取れる大学は国公立大学が14校と私立大学18校あります。定員は30~100名程です。国公立大学に入るためには難易度が高く偏差値は60~55程でセンター試験合格率65%以上が必要です。私立大学の偏差値は55~35程必要です。試験は理科系科目が重要視されている傾向が強いようです。
看護師の資格が取れる大学は国公立大学が約90校と私立大学が役170校と数多くあります。国公立大学の偏差値は東京大学受験の75から幅広く48まで、私立大学の偏差値は慶應義塾大学受験の63から幅広く35まであります。
放射線技師と看護師の大学入学の難易度に違いはあまりありません。ただ大学の数と受け入れ人数が大幅に違います。放射線技師と看護師になるには、指定された学校で必要な知識を学び国家試験受験資格を得ます。そして資格を得たら国家試験を受験し合格しなければいけません。
学校入学の難易度の違い|短大
放射線技師の資格が取れる短大は全国で1校(偏差値45)しかありません。看護師の資格が取れる短大は約20校あり偏差値は54-47程です。短大も大学と同様で偏差値の難易度の違いはあまりありませんが、学校の数が大幅に違います。
学校入学の難易度の違い|専門学校
放射線技師の資格が取れる専門学校は15校前後あります。偏差値は49~45程です。看護師の資格が取れる専門学校は250~300校程あります。偏差値は58~43程まで幅広くあります。大学や短大と同様で看護師の専門学校の方がはるかに多くありますので、難易度としては看護師の方が低めと言えます。
放射線技師と看護師の学費の違い
学費の違い|大学
放射線技師の学費は、国立大学の入学金は約28万円、学費は4年間で約215万円です。私立大学の入学金は約15万~30万円、学費は4年間で約520~700万円です。公立大学の入学金は県内で14~28万円、県外はその倍です。学費は4年間で約200万~250万円です。
看護師の学費は、国立大学と公立大学の場合は放射線技師と大体同じです。私立大学の学費には幅がありますが、入学金は約30~50万円、学費は4年間で約600万~720万円です。
国公立大学の学費の違いはありませんが、看護師の私立大学入学金は比較すると放射線技師より高めな大学があります。ただ看護師の私立大学は数多くありますので場所も含め選択肢が広がります。その他私立大学の学費に関することに興味のある方はこちらの記事も参考にして下さい。
学費の違い|短大
放射線技師の短大の学費は入学金も含めて3年間で約330万円です。看護師の短大の学費は入学金を含めて3年間で300万円前後で放射線技師の短大とあまり違いはありませんが、看護師の短大の方が数が多いので場所も含め選択肢が広がります。
学費の違い|専門学校
放射線技師の専門学校の入学金は約20万~45万円で、学費は3年間で約300万~360万円です。看護師の専門学校は短大とあまり違いがなく300万円前後です。少し放射線技師の学費の方が高く感じますが、数多くある看護師の専門学校より学費が低い専門学校もあるので選ぶ学校により違いがあります。
放射線技師と看護師の国家試験の難易度
国家試験の難易度|放射線技師
放射線技師は国家試験に合格しなければ資格を持てません。放射線技師の国家試験は年に1回あり、全14科目200問を1日がかりで受験します。約3千人受験し80%が合格しています。1問1点で総得点が120点以上で合格となります。
国家試験の難易度|看護師
看護師は国家試験に合格しなければ資格を持てません。看護師の国家試験は年に1回あり、全11科目220問を1日がかりで受験します。約6万人受験し90%が合格しています。
国家試験の難易度|比較
国家試験の難易度を比較すると、合格率を見る限り放射線技師の方が難しいようです。どちらとも医療に携わる国家試験なので簡単ではありません。それぞれ学校で必要な知識を学んでいるからこそ合格率が高くなっています。
放射線技師と看護師の平均年収
平均年収|放射線技師の年代別
放射線技師年代別平均年収
年代 | 平均年収 |
20代 | 300万~450万円 |
30代 | 400万~550万円 |
40代 | 500万~700万円 |
50代 | 650万~750万円 |
60代 | 400万~500万円 |
放射線技師の平均年収は年代や勤務年数などで違います。50代になると卒業した学校により収入に違いが表れます。大卒は約945万円、短大卒は約710万円、専門卒は約604万円です。また、定年に近い60代になると収入が低くなります。
他に男女でも収入に違いがあって、女性は産休などで勤務年数が短くなったり、体力のある男性の方が夜間勤務をすることが多くなり手当が増えるので女性より男性の方が年収が80万円ほど多くなることがあります。
平均年収|放射線技師の勤務先別
放射線技師勤務先別平均年収
勤務先 | 平均年収 |
国公立病院 | 400万~450万円 |
大学病院 | 400万~600万円 |
民間病院や診療所 | 370万~450万円 |
医療機器メーカー | 500万円程 |
放射線技師の勤務先は病院や診療所が主ですが医療機器メーカーなどにも勤務することができます。外資系の医療機器メーカーの収入ですと500万円より多くなる可能性もあります。
平均年収|看護師の年代別
看護師の年代別平均年収
年代 | 平均年収 |
20代 | 300万~360万円 |
30代 | 400万~460万円 |
40代 | 525万~588万円 |
50代 | 630万円程 |
60代 | 425万円程 |
看護師の平均年収は年代により違います。最終学歴により収入の違いはあまりないのですが、大学病院に勤務した場合に大卒の場合専門卒より月の収入が1万円程多い場合もあります。管理職になった場合は大卒の方が昇格しやすかったり、大卒と専門卒のどちらを採用しようかと言う時に大卒を採用するなどの違いもあるようです。
近年では男性の看護師も増えていますが、男女の収入の違いは、それほどありませんが、体力が必要な精神科などは男性看護師が多く採用されたり、家族手当があったりと男性看護師の方が収入が多くなる場合があります。
平均年収|看護師の勤務先別
看護師の勤務先別平均年収
勤務先 | 平均年収 |
ER看護師 | 587万~600万円 |
大学病院 | 420万~560万円 |
総合病院 | 400万~530万円 |
個人病院・診療所 | 340万~440万円 |
幼稚園・保育園 | 300万~400万円 |
看護師の勤務先は他にもあります。医療機器メーカーや治験医療機関(CRC)、訪問看護や保健所、保健センターなど多岐にわたります。これらの勤務先の月の収入は25万~30万円ほどです。
平均年収|比較
放射線技師と看護師の平均年収を比較すると、年代別を見て分かるように、それほど違いはありませんが、放射線技師は勤務年数により昇格するので長く勤務することにより看護師よりも年収が高くなります。
放射線技師と看護師の適正チェック
適正チェック|放射線技師
放射線技師の適正チェック1つ目は、人知的好奇心が旺盛な人です。放射線に関する知識や技術はもちろんですが、医師のオーダーにより色々な箇所の画像を撮りますので専門的な知識への探究心がある人に向いています。
放射線技師の適正チェック2つ目は、コミュニケーション能力がある人です。病院や診療所などの医療施設で働く際には様々な病気の患者さんと接します。患者さんの不安を取り除くよう声を掛ける気配りができる人が適正です。
放射線技師の適正チェック3つ目は、パソコンが得意な人です。装置のほとんどはコンピューターを使っています。パソコンが得意であれば仕事を早く覚えられます。また技術は日々進化していきます。1度覚えたから終わりではなく、進歩する技術に対応すべく勉強を惜しまない人が適正な人と言えます。
適正チェック|看護師
看護師の適正チェック1つ目は、健康で体力のある人です。病院や診療所での勤務中は常に動いている仕事ですし、日勤と夜勤を繰り返す看護師は体力勝負なところがあります。
看護師の適性チェック2つ目は、コミュニケーション能力がある人です。病院や診療所では誰よりも患者さんと接っしますので、患者さんの痛みや心配事を汲み取れることが大切です。
看護師の適正チェック3つ目は、協調性がある人です。看護師は1人でする仕事ではなく、医師や他の看護師と共に仕事をします。申し送りなどの連絡事項を伝えて協力し合って仕事ができる人が適正です。看護師の申し送りに関することに興味のある方はこちらの記事を参考にして下さい。
適正チェック|比較
放射線技師も看護師も患者さんに携わるのでコミュニケーション能力は必ず必要です。知識や技術への探究心は看護師よりも放射線技師の方が必要となりそうです。
放射線技師と看護師を比較して
放射線技師と看護師の違いを紹介しました。仕事内容はもちろんですが、何と言っても学校数と受験数が違います。これらを踏まえて、これから医療従事者になろうと考えている方や興味のある方は参考にして自分に合った職を選んで下さい。
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