敷居が高いの意味は?類語や英語や言い換え・誤用してない使い方も
あなたは、「敷居が高い」という表現の正しい意味やその言い換え表現を知っていますか?この記事では、その誤用も含め「敷居が低い」「敷居を下げる」などの対義語や、「ハードルが高い」や「格式高い」などの類語表現、英語表現などについて豊富な内容でお伝えしていきます。
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敷居が高いの意味は?類語や言い換え・対義語と英語も
敷居が高いの意味は伝統的には「不義理などにより家に行きにくい」こと
まず、戦前の伝統的な「敷居が高い」という言葉の意味は、「不義理・不面目なことなどがあって、その人の家に行きにくいこと」と辞書に定義してあります。簡単に言うと、相手に対して自分が何か至らないことをしてしまった結果、その人の家に行きにくくなった状態を表します。
この「敷居が高い」という表現はこの意味が厳密に言うと誤用のない意味ではありますが、戦後は後述する2つ目の意味でより広く使われるようになりました。
戦後は「気軽には行きにくい」の意味として定着してきた
伝統的には「不義理・不面目なことなどがあってその人の家に行きにくいこと」という意味で使われていた「敷居が高い」ですが、戦後は「気軽には行きにくい」という意味で用いられることが増えました。文化庁が行った平成20年度に行ったある調査では、特に若い世代にはこちらの意味の方が広く伝わっているとされています。
伝統的な日本語の意味かどうかという観点で言うとこの意味は誤用であるとも言えますが、実際の会話では近年、こちらの意味で使うことの方が多いのでこれを誤用とは考えないことの方が多いようです。時代の変遷によって言葉の意味も変わっていくことがあるので、その使用には柔軟性を持っておくと役立つでしょう。
誤用ではない方の意味の敷居が高いの類語・言い換え表現①頭が上がらない
誤用ではない方の意味の敷居が高いの類語・言い換え表現の1つ目は、「頭が上がらない」です。これは、伝統的な意味の「不義理・不面目なことなどがあってその人の家に行きにくいこと」の意味の方を言い換えたものです。「相手の権威などに引け目を感じており、対等な立場に立てないこと」を意味します。
具体的な例文で見てみると、例えば「私はあの人にだけは頭が上がらない。」「あなたの努力には頭が上がらない」などの形で用いられます。この言い換え表現はビジネス日常生活問わず多く用いられる汎用性の高い表現です。
敷居が高いの類語・言い換え表現②ハードルが高い
敷居が高いの類語・言い換え表現の2つ目は、「ハードルが高い」です。これは、近年戦後から新たな意味として使われるようになった「気軽には行きにくい、格式高い」という意味の方の言い換え表現となります。文字通り、「ハードル」とは自分の中で何か障害になるものを表します。
この言い換え表現の具体的な例文としては、「あの店は値段が高いのでハードルが高い。」「あのお店は店の雰囲気がハードルが高い。」などの形で使用します。「敷居が高い」と表現した時よりもいくらかカジュアルな響きがするのが特徴的です。
敷居が高いの対義語①敷居が低い・敷居を下げる
敷居が高いの対義語の1つ目は、「敷居が低い・敷居を下げる」です。この2つの言葉は、戦後、「敷居が高い」が新たな意味で使い始められたのに合わせて使われるようになった表現です。「敷居が低い」とは「行きやすい」という意味で、「敷居を下げる」とはそれを動詞の形に応用したものです。
具体的な例文としては、「あのお店はカジュアルな雰囲気で敷居が低い。」や、「伝統芸能の敷居を下げる。」などの形で使用できます。このように、対義表現でも形容詞か動詞かどちらの形で使用するかによって言い回しとその意味が大きく違ってくることが分かります。
敷居が高いの対義語②ハードルが低い
敷居が高いの対義語の2つ目は、「ハードルが低い」です。これは、「敷居が高い」の類語・言い換え表現のところでご紹介した「ハードルが高い」の対義表現でもあると言えます。文字通り、「ハードルが低くて行きやすい」という意味を表します。
具体的な例文としては、「あのレストランは値段も安いのでハードルが低い。」などの形で使用できます。このように、お店やレストラン、サービスなどに対して用いられることが多い表現となります。
敷居が高い・格式高いの英語表現①行くのは難しい
敷居が高いの英語表現の1つ目は、「It's hard to go to~.」です。直訳をすると、「~に行くのは難しい、困難だ。」という意味で、これが転じて「敷居が高い、ハードルが高い」という意味になります。hardという言葉が「難しい、困難」という意味を表す形容詞です。
具体的な英語例文としては、例えば「It's hard to go to his house.」「彼の家に行くのは格式が高い。」などの形になります。もちろん例のような個人の自宅以外にも、レストラン、お店などを対象にした言い回しにすることも可能です。
敷居が高いの英語表現②値段が高すぎる
敷居が高いの英語表現の2つ目は、「It's so expensive to~.」です。日本語に直訳すると、これは「~するのは高すぎる。」という意味で、転じて「~するのは敷居が高い。」という意味になります。1つ目の例と同様、to以下に自分の具体的な行動を入れて使います。
具体的な英語例文としては、「It's so expensive to buy this car.」「この車は格式が高くて買えない。」などの形で使えます。この他、「It's so expensive to go to that restaurant.」で「あのレストランは格式が高い。」にもできます。
ここまで、主に「格式が高い」や言い換え表現の「ハードルが高い」、対義語である「ハードルが低い・ハードルを下げる」などをご紹介してきました。下記関連記事では、 「 忸怩たる」という表現について詳しくお伝えしています。読み方から意味、類語や使い方など知りたい人はぜひチェックしてみてください。
敷居が高いの使い方・例文
伝統的には誤用だが汎用性のある敷居が高いの使い方と例文①お店の場合
伝統的には誤用だが汎用性のある敷居が高いの使い方と例文の1つ目は、「あのお店は敷居が高いのであまり行きたくない。」です。これは、簡単な日本語にすると「あのお店は気軽に行きにくいのであまり行きたくない。」という意味になります。
先述した通り、この「気軽に行きにくい」という意味での使用は伝統的な意味からいえば誤用にはなりますが、汎用性は高く、日常生活では頻繁に使われています。使用については状況に合わせて柔軟な姿勢で使用するようにしてください。
伝統的には誤用だが汎用性のある敷居が高いの使い方と例文②宿の場合
伝統的には誤用だが汎用性のある敷居が高いの使い方と例文の2つ目は、「あの宿は敷居が高い。」です。「敷居が高い」はどこか旅館やホテルなどの滞在先を表現する言葉として使用することができます。ここでの意味は、「あの宿は気軽に行きにくい。」となります。
1つ目、2つ目の例文とその意味から分かるように、日常生活の範囲ではお店やレストラン、また宿など自分が訪問する先を表す言葉として応用して使用することができます。加えて、「敷居が低い・敷居を下げる」を使うと逆の意味で応用できます。
誤用ではなく伝統的な意味の高い敷居が高いの使い方と例文③人の家の場合
誤用ではなく伝統的な意味の敷居が高いの使い方と例文の3つ目は、「あの人の家は敷居が高い。」です。この意味で使用した場合は、簡単な意味に直すと「あの人の家には以前、不義理なことや面倒なことがあったので行きいにくい。」という意味になります。
この伝統的な意味での使用は、現在では50代~60代の人やその世代の人たちの会話の中では意味が伝わるとされています。それ以下の世代には、やはり1つ目でご紹介した例文のような「気軽に行ける」という意味での使用の方がなじみ深いようです。
「敷居が高い」という言葉を上手く活用してコミュニケーションを円滑に!
当記事では、「敷居が高い」という表現の正しい意味とその例文、また「敷居が低い・敷居を下げる」などの対義語も含めて様々な観点からこの表現についてお伝えしてきました。この表現についてはもう知っている!という人と、こんな意味もあるのか!と納得した人どちらもいらっしゃるかと思います。
この記事内でも触れた通り、特に戦後に入ってからは日本語の伝統的な意味が少しずつ時代の変化と共に変わってきたという変遷があります。伝統的な意味では誤用だとしても、日常的に頻繁に使われているのが「気軽に行きにくい」という意味での「敷居が高い」という表現でした。
あなたもこの表現の意味をしっかり理解して、活用しながら日々のコミュニケーションを円滑なものにしてください。下記関連記事では、ビジネスでも良く見かける「ご尽力いただき」という表現について取り上げています。当記事同様、類語表現や例文の紹介もあるので、気になる人はこちらもぜひチェックしてみてくださいね。
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