1月の時候の挨拶9選!中旬や下旬の手紙の書き出し方や季語も
覚えておきたい1月の時候の挨拶を紹介します。1月ならではの「正月」を連想させるおめでたい季語や「大寒」の時期に向けて使うことのできる季語を覚えておきましょう。手紙の書き出しや、上旬・中旬・下旬それぞれで使える時候の挨拶の例文も紹介します。
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目次
1月とはどんな季節か・旧暦と新暦についても
1月は1年の始まり!寒さは厳しくもおめでたい季節
1月は1年の始まりである元旦から始まります。新しい年を迎え、気持ち新たに過ごされる方が多い季節です。家族で初詣に出かけたり、松飾りや鏡餅を飾って親戚一同の団らんを楽しむお正月が過ぎれば、成人の日がやってきます。晴れ着に身を包んだ新成人の姿を見かけるなど、おめでたいことが多いのが1月の特徴です。
そして大体1月20日前後が「大寒」と呼ばれる、1年間で1番寒い日が続く頃になります。おめでたいことの続く1月上旬から中旬を過ぎれば、より一層寒さの厳しい時期が続く季節になるのです。心は新春を迎えて暖かく、外に出ればしんしんと雪が降っているようでまさに冬を象徴する時期になります。
旧暦の1月は現在の1月下旬から2月上旬にかけて
旧暦では1月が、現在の1月下旬から2月上旬にかけてを指していました。そもそも日本では明治5年まで、月の満ち欠けに応じて暦を計算していました。これを「旧暦」と呼び、1年は354日程度とされていました。その当時は今のように1年を365日として考えてはおらず、11日ほどの差があったのです。
暦の数え方が変わり、現在の新暦になったことでお正月の時期が早まったのです。そのため旧暦ではお正月の時期であった1月下旬頃を「旧正月」と呼ぶようになりました。時候の挨拶の中でも、「旧正月」は季語のため1月下旬頃に「旧正月」を取り入れることができます。
時候の挨拶とは
時候の挨拶は手紙の書き出しに書く季節の挨拶
時候の挨拶とは、手紙などの書き出しに書く季節の挨拶です。その季節に応じた「天候」を連想させる文章はもちろん、イベントごとなどの季語や体調を気遣う言葉を添えて手紙の書き出しにします。そのため「寒い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか」も時候の挨拶として使うことができます。
ビジネスの手紙やメールでは時候の挨拶を加えるのがマナー
ビジネスの手紙やメールにおいて、時候の挨拶を冒頭に加えるのはマナーです。お知らせの手紙やメール・招待状などにちょっとした時候の挨拶が記入されていると、印象もグッと良くなります。1月は特に新年を迎える時期とあって、おめでたい雰囲気のある時候の挨拶を加えると喜ばれます。
新年の挨拶としての役割も果たしてくれますね。また、関東では7日まで・関西では15日までとされている正月期間の「松の内」を過ぎた頃からは季語を変えていく工夫も必要です。「新春」「初春」ではなく「大寒」などの寒さを象徴する季語に変えるなどと気を配るようにしましょう。
「新春の候」「寒中見舞い申し上げます」も時候の挨拶
1月の時候の挨拶の中でもポピュラーなのが「新春の候」と「寒中見舞い申し上げます」です。年賀状や寒中見舞いに用いられることの多い文章で、こちらも時候の挨拶として使用できます。特に「寒中見舞い申し上げます」はそれだけで時候の挨拶として手紙の冒頭に使うことができるので、ぜひ覚えておきましょう。
1月の時候の挨拶のポイント
1月の時候の挨拶のポイント①松の内までは新春のおめでたさを連想させる
1月の時候の挨拶のポイント1つ目は、松の内までは「新春のおめでたさ」を連想させる時候の挨拶にすることです。ビジネスシーンであれば「今年もより貴社が繁栄されますように」という文章を加えると、新年の挨拶も兼ねつつ相手にとって今年が良い年となるよう応援することができますね。
1月の時候の挨拶のポイント②1月中旬から下旬は「大寒」の時期を意識する
1月の時候の挨拶のポイント2つ目は、中旬から下旬にかけては「大寒」の時期を意識した時候の挨拶にすることです。寒さが厳しいことを意識して書くようにしましょう。また、寒い日が続くことで相手の体調を案ずる一文を添えるのもベストです。「風邪など引かれていないでしょうか」を添えるだけでグッと季節感が増します。
1月の時候の挨拶の書き出し方
1月の時候の挨拶の書き出し方①新春の候・初春の候
1月の時候の挨拶の書き出し方1つ目は、「新春の候」「初春の候」など1月上旬にふさわしい書き出し方を紹介します。年が明けたことに関する書き出しをするようにしましょう。そもそも「候」は「こう」と読み、時期や季節を意味します。「新春の候」であれば「新しい春を迎える頃」という意味になります。
「新春の候」「初春の候」だけで時候の挨拶として使うことができるので、「新春の候、いかがお過ごしでしょうか」という書き出しだけで時候の挨拶としてしっかりとした文章になります。他には「初春の候、穏やかに新年を迎えられたことと存じます」も書き出しとしておすすめです。
また、「新しい年を迎え、心新たに過ごされていることと存じます」のように分かりやすい話し言葉に書き換えても書き出しとして使うことができます。もっとカジュアルな書き出しであれば「お正月はいかがお過ごしでしたか」でも構いません。
1月の時候の挨拶の書き出し方②寒冷の候・大寒の候
1月の時候の挨拶の書き出し方2つ目は、「寒冷の候」「大寒の候」など1月中旬から下旬にかけてふさわしい書き出し方を紹介します。寒さが厳しいことを示す「寒冷」「大寒」を使うことで、季節感をしっかり出すことができます。「寒冷の候、ますます朝の冷え込みが厳しい頃となりました」と使うことができます。
「大寒」は「候」を加えずに「大寒を迎え、より一層厳しい冬の寒さが訪れております」と使うこともできます。他にも「厳しい冬の寒さ」を意味する「厳冬」や「雪が降る様子」を表す「降雪」も1月にぴったりの書き出しでおすすめです。「寒い日が続きますが、風邪など引かれていませんか」でもいいですね。
1月の時候の挨拶の書き出し方③寒中お見舞い申し上げます
1月の時候の挨拶の書き出し方3つ目は、松の内が過ぎてから使うことのできる「寒中お見舞い申し上げます」です。この一文で時候の挨拶の書き出しとして成立するので、ぜひ覚えておきましょう。寒中見舞いを送る際の定番の文章ですが、これも立派な時候の挨拶です。
「寒中見舞い申し上げます」の書き出しのあとは「その後いかがお過ごしでしょうか」「風邪など引かれていないでしょうか」など、寒さによる体調の変化を気遣う文を添えると印象の良い挨拶になります。
1月の時候の挨拶の例文9選(上旬・中旬・下旬)
1月上旬の時候の挨拶の例文①手紙の場合
1月上旬の時候の挨拶の例文1つ目は、手紙の場合です。友人やお世話になった人に遅れる時候の挨拶の例文を紹介します。ビジネスシーンほど硬くしすぎず、少し柔らかくカジュアルな表現にすると親しみが持てておすすめです。特に年配の方であれば、季語を盛り込みつつ体を気遣う文にすると喜ばれます。
- ・新しい年を迎え、穏やかな日々を過ごされていることと存じます。
- ・穏やかな新年を迎えました。お正月はいかがお過ごしになりましたか。
- ・元旦が過ぎ、日々の暮らしが戻ってまいりました。その後お変わりはありませんか。
- ・成人の日を迎えられ、ご家族の皆様には心よりお慶びを申し上げます。
1月上旬の時候の挨拶の例文一覧
1月上旬の時候の挨拶の例文②招待状の場合
1月上旬の時候の挨拶の例文2つ目は、招待状の場合です。1月の招待状といえば新年会のお誘いが最もポピュラーですね。他にも結婚式の招待状に時候の挨拶を加えることで、「結婚のおめでたさ」「新しい門出」をさらにプラスすることができます。他にも集まりなどの招待状に使えるのでぜひ覚えておきましょう。
- ・初春のみぎり、皆様には穏やかな日々を過ごされていることと存じます。
- ・新しい年を迎え、皆様への感謝をより一層深めている頃であります。
1月上旬の時候の挨拶の例文一覧
招待状の場合は、時候の挨拶の後に「日頃皆様におかれましては、たくさんのご支援を賜り心より感謝申し上げます」のように日頃の感謝を述べるとより書き出しが綺麗にまとまりますね。そのあとに「さて」という一言から、本文を続けて書きましょう。
1月上旬の時候の挨拶の例文③ビジネスシーンの場合
1月上旬の時候の挨拶の例文3つ目は、ビジネスシーンの場合です。特に目上に人に手紙やメールを送る場合は、より美しい時候の挨拶を使用するように心がけましょう。「新しい年を迎えられ」という文章より「新春の候」の方がより礼儀正しいのでぜひそちらを利用するようにしましょう。
- ・初春の候、ますますのご健勝のこととお慶び申し上げます。
- ・新春の候、いかがお過ごしでしょうか。
1月上旬の時候の挨拶の例文一覧
こちらの例文で使用した「ご健勝」とは、健康に暮らしていると言う意味があります。主に個人に向けて使う言葉です。会社に向けて使うのであれば、会社全体の発展を願う「ご盛栄」にするのが正しいので覚えておきましょう。
1月中旬の時候の挨拶の例文④手紙の場合
1月中旬の時候の挨拶の例文4つ目は、手紙の場合です。松の内の頃である1月中旬は、お正月を連想させる時候の挨拶と大寒を連想させる時候の挨拶との使い分けが必要になります。地域によって違う松の内ですが、相手のいる地域に合わせて時候の挨拶を考えましょう。配達される日が松の内を過ぎそうなら避けます。
- ・鏡開きも終わり、日常が戻っている頃と存じますがお変わりありませんか。
- ・松の内も過ぎ、平穏な日々を過ごされていることと存じます。
- ・寒い日が続いておりますが、風邪など引かれていないでしょうか。
1月中旬の時候の挨拶の例文一覧
1月中旬の時候の挨拶の例文⑤招待状の場合
1月中旬の時候の挨拶の例文5つ目は、招待状の場合です。1月中旬は仕事も始まり、最も新年会が多くなる時期になります。社内メールなどで新年会のお知らせを送る際は、ぜひ時候の挨拶を加えて素敵な文章にしてみましょう。
- ・厳しい寒さが続きますが、皆様には穏やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
- ・新春の候、皆様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
1月中旬の時候の挨拶の例文一覧
1月中旬の時候の挨拶の例文⑥ビジネスシーンの場合
1月中旬の時候の挨拶の例文6つ目は、ビジネスシーンの場合です。上旬の時候の挨拶同様に、季語をしっかり折り込んだ時候の挨拶にするのがポイントです。
- ・寒冷のみぎり、貴社ますますのご繁栄のこととお喜び申し上げます。
- ・酷寒の候、田中様におかれましてはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
1月中旬の時候の挨拶の例文一覧
「貴社ますますのご繁栄のこととお喜び申し上げます」は、ビジネスシーンではかなり使える文章なので覚えておくと便利です。1月下旬の時候の挨拶のみならず、一年を通じて使うことができます。「ご繁栄」とは会社がよりよく発展していくという意味で「ご清栄」は健康面も業績面も発展していくという意味です。
1月下旬の時候の挨拶の例文⑦手紙の場合
1月下旬の時候の挨拶の例文7つ目は、手紙の場合です。1月の下旬は旧正月を迎え、大寒も過ぎ寒さが厳しくなる時期です。2月には立春を迎えるため、1月の末日であれば「だんだんと春の暖かさが舞い込んでくるようです」と、来る春を連想させる文章も素敵ですね。相手の地域に合わせた言葉選びをしましょう。
- ・大寒が過ぎましたが、まだまだ寒い日がつづいております。その後お変わりはありませんか。
- ・今年は雪も多く積もり、子供達は雪遊びを大いに楽しんでいることと思います。
- ・いよいよ2月も近づいてまいりましたが、まだまだ厳しい寒さが続いております。
1月下旬の時候の挨拶の例文一覧
1月下旬の時候の挨拶の例文⑧招待状の場合
1月下旬の時候の挨拶の例文8つ目は、招待状の場合です。春に向けて結婚式の招待状を出すという方も多い時期になってきます。また、卒園・卒業後の謝恩会の計画を任された方なら案内状の制作に取り掛かり始める方も多いですよね。そうした招待状・案内状で使える時候の挨拶も覚えておきましょう。
- ・寒い日が続きますが、心穏やかに過ごされていることと思います。
- ・真っ白な雪景色が広がりますが、暖かな太陽が差し込む穏やかな日々が続いております。
- ・冬の寒さにも慣れ、子供達は毎日元気いっぱいにお外遊びを楽しんでおります。
1月下旬の時候の挨拶の例文一覧
1月下旬の時候の挨拶の例文⑨ビジネスシーンの場合
1月下旬の時候の挨拶の例文9つ目は、ビジネスシーンの場合です。上旬・下旬同様に礼儀正しい時候の挨拶を心がけましょう。風邪なども流行り始める時期なので、体調を気遣う1文を添えると印象も良くなります。ビジネスで使われる時候の挨拶は、定番の文章に一工夫するだけでオリジナリティを出すことができますね。
- ・大寒の候、体調など崩されてはいないでしょうか。
- ・酷寒のみぎり、いかがお過ごしでしょうか。
- ・厳寒の候、貴社ますますのご清栄のこととお喜び申し上げます。
1月下旬の時候の挨拶の例文一覧
ビジネスシーンで多く活用できる「お慶び申し上げます」には「祝福」と言う意味があります。一方で、松の内が明けた中旬〜下旬にかけては「お慶び」ではなく「日常的な意味での発展」を願うので、「お喜び」という漢字にするのがマナーです。もちろんおめでたい意味で使うなら「お慶び」でも構いません。
1月の季語は?
1月の季語①元旦
1月の季語1つ目は、「元旦」です。1月1日を意味する「元旦」は、1月上旬のお正月の期間だけ使うことのできる季語です。この期間に手紙を送るのであれば、ぜひ季節感のある季語「元旦」を取り入れたいですね。「元旦」のみならず「お正月」も同じように使うことができます。他にも1月上旬ならではの季語を紹介します。
- ・元旦
- ・お正月
- ・初詣
- ・初夢
- ・初日の出
- ・鏡開き
- ・成人の日
1月上旬ならではの季語一覧
1月の季語②霜柱
1月の季語2つ目は、「霜柱」です。霜柱とは、氷点下まで気温が下がった時に地面の水分が凍り小さな柱となったものを指します。冬の寒い夜にでき、朝外に出てみると霜柱がたくさんあったという景色を見ることが多いです。太陽が昇り、気温が上がると溶けてしまうのも特徴です。
朝の冷え込みを表現したい時にも使える「霜柱」は、冬ならではの季語です。特に大寒に向けて日に日に寒さの増す1月にぴったりの表現ですね。地面の氷が盛り上がり、踏むとパリパリと音のする霜柱は「関東・中部・東北南部」で主にできやすいものなので、地域も意識して使用してみましょう。
1月の季語③旧正月
1月の季語3つ目は、「旧正月」です。1月の下旬の季語として使用することのできる「旧正月」は、記事の冒頭でもお伝えしたように旧暦の正月の時期を示します。1月の下旬から2月の上旬にかけてのことを指していますね。「旧正月の頃となりました」と時候の挨拶に加えるだけで知的な印象も与えられます。
中国や香港・韓国などでは旧正月のことを「春節」と呼び、日本で言うところの「元旦」にあたるため、連休をとってお祝いします。そのため近年では日本に旅行に来る方も多く、日本のニュースでも度々取り上げられ注目されていますね。ちょっとした時事を加えることで、より時候の挨拶に工夫を持たせることができます。
1月の時候の挨拶を覚えておこう
1月の時候の挨拶を紹介しました。季語を使用した時候の挨拶は、手紙の冒頭部分に季節感を与えてくれる重要な役割を果たします。また、そのあとに続く文章がスムーズに導入できるように手紙の書き出しとして大切な働きかけもしてくれます。1月は特に上旬・中旬・下旬で季語の使い分けが必要になってきます。
しっかりとした季語の使い分け方を把握しておくことで、プライベートの手紙はもちろん招待状やビジネスに添えても恥ずかしくない時候の挨拶を書けるようになります。マナーとしても覚えておくととても便利なので、ぜひ時候の挨拶に関する知識を深めてみてくださいね。
他にも手紙を書く際に参考になる記事を紹介します。覚えておくと役に立つことばかりなので、ぜひプライベートやビジネスで役立ててみてくださいね。合わせて読んでみてください。
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