最終更新日: 2019/06/21 14:45 「伺わせていただきます」の正しい敬語表現は?御社/就活/いただく

日常でよく耳にする「御社にご挨拶に伺わせていただきます」は、正しくは「伺います」という表現が正しいことをご存知でしょうか。「伺う」も「いただく」も敬語なので二重敬語になってしまうのです。社会人であればもちろん、就活生や新社会人のみなさんも、正しく使えないと恥ずかしい、敬語の使い方をご紹介します。

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「伺わせていただきます」の正しい敬語表現は?

「伺わせていただきます」の正しい敬語表現は「伺います」

雑踏を歩く男性

「伺わせていただきます」の正しい敬語表現は、実は「伺います」で、「伺わせていただきます」は誤用です。この「伺わせていただきます」という表現は、「訪問する」という意味の「伺う」、「もらう」の謙譲語の「いただく」、丁寧語である「ます」の言葉から成り立っています。

このようにその構成を見ていくと、「伺う」や「いただく」など多くの敬語表現で成り立っていることが分かります。ちなみに、「~させていただく」という表現は、相手の許可でその行為を行う場合、自分が何らかの恩恵を受ける場合に使用するものです。

「伺わせていただきます」は正しく「伺います」に変換して使用する

会社で外を見る女性


上記まででお伝えした通り、「伺わせていただきます」は「伺う」と「いただく」の複数の謙譲語が重なるため二重敬語となります。正しくは、謙譲語の「伺う」と丁寧語の「ます」が重なった「伺います」ですので、こちらの表現を使用するようにしましょう。これで相手に対する敬意を正しく示すことが可能となります。

「伺います」の使い方は?

就活にも使える「伺います」の使い方①「こちらから御社に伺います」

スーツ姿で笑顔の男性

就活にも使える「伺います」の使い方の1つ目は、「こちから御社に伺います。」です。これを簡単な日本語にすると、「私があなたの会社に訪問します、行きます。」という意味になります。就活でどこかの会社に面接に行く場合、あるいは取引先に交渉に行く場合などに使用することができます。

「こちらから」という言葉を日時を表す言葉に換えて、「今日の午後、御社に伺います。」という形にしたり、「明日中にはこちらから御社に伺います。」などの形にもできます。「こちらから御社に伺わせていただきます。」は二重敬語で誤用となりますので、気を付けてくださいね。





就活にも使える「伺います」の使い方②「そちらにご挨拶に伺います」

ペンをこちらに向ける男性

就活にも使える「伺います」の使い方の2つ目は、「そちらにご挨拶に伺います。」です。これは、簡単な言葉にすると「あなたのところに挨拶に行きますね。」という意味です。「ご挨拶」と丁寧な言葉に「伺います」という敬語を加えた表現となり、相手のところに少しだけ顔を出したい際などに活用できます。

この表現は、「御社に明日、ご挨拶に伺います。」、「御社の事務所に午後、ご挨拶に伺います。」など具体的な場所や日時を表す言葉を重ねて表現することもできます。この「ご挨拶に伺う」という表現も特にビジネスで頻繁に使われる表現ですので、就活中の人もぜひこの機会に覚えておきましょう。

就活にも使える「伺います」の使い方③「今から取りに伺います」

署名する女性


就活にも使える「伺います」の使い方の3つ目は、「今から取りに伺います。」です。これは、「今から取りに行きますね、そちらに向かいますね」という意味です。例えば自分が訪問した先に資料など何かを忘れてしまった場合など、相手先に出向いて何かを受け取る必要がある際などに使用します。

もちろん、「今日の午後、御社に資料を取りに伺います。」などの形で受け取りの日時と場所を明確にして使用することも可能です。相手も忙しいだろうということを考慮して、このような丁寧な形で自分の要件と訪問の予定を知らせられるととても親切な印象を与えられるでしょう。

以上までで、「お伺いさせていだだきます」は二重敬語で誤用であること、正しい形は「伺います」であること、そしてその具体的な使い方をお伝えしてきました。下記記事では、「お間違いないでしょうか」という敬語が正しい敬語なのかどうか?について詳しく解説しています。気になる方はぜひチェックしてみてください。

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「伺います」のビジネスで使う時の注意点は?

「伺います」のビジネスで使う時の注意点①「行く」以外の意味を表す場合も

ストップをかける女性

「伺います」のビジネスで使う時の注意点の1つ目は、実は「伺います」には「行く」以外の意味もあるという点です。具体的には、例えばレストランで「ご注文をお伺いします。」のように、「尋ねる、質問する、聞く」という意味でも使われる場合があります。意味は違いますが、音も漢字も全く同じです。

従って、この「伺う」が使われた場合、今回主にご紹介している「行く、訪ねる」という意味か「尋ねる、質問する」という意味かを会話の文脈で読み取る必要があります。特に就職前の就活生の皆さんには難しく聞こえるかもしれませんが、このフレーズを活用していくうちに段々と慣れてきます。

「伺います」のビジネスで使う時の注意点②いただくの意味の謙譲語を避ける

見たくないジェスチャーをする女性