「お間違いないでしょうか」の敬語は合っているのか?相違ないの使い方も伝授
相手へ確認をする際、「お間違いないでしょうか」という言葉を使ったことがある方は少なくないと思います。しかし、「お間違いないでしょうか」は敬語表現として合っているのでしょうか。今回は、「お間違いないでしょうか」の敬語と、相違ない、間違いないについてご紹介します。この記事を参考にして正しい日本語を身につけましょう。
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目次
「お間違いないでしょうか」の敬語は合っているのか?
「お間違いないでしょうか」の敬語は間違った使い方
実は、「お間違いないでしょうか」という表現は正しい敬語だと思っている人も多いかと思いますが、実はこれは間違った敬語の使い方です。「間違い」という名詞に丁寧さを表す「お」がついているので何となく、正しい響きであるような気がしますよね。レストランやお店など特に接客の場でよく耳にする誤用の一つです。
「お間違いないでしょうか」の敬語は相手が主語になってしまっている
「お間違いないでしょうか」がなぜ正しい表現ではないのか、その理由は自分が相手に対して自分の認識が合っているのか?お互いの認識には相違ないのかを尋ねているのに、「お」という丁寧語をつけることであたかもそれが相手がする行為であるかのような形にしてしまっていることです。
更に、簡単に言うと、敬語とは本来、相手を上げるか自分がへりくだるかで相手への敬意を表す表現ですが、この場合は逆に自分の行為に対して丁寧な言葉を用い、自分自身に敬語を使ってしまっています。この「お間違いないでしょうか」の誤用からも分かるように、敬語はその構造と意味をしっかり理解して使う必要があります。
「お間違いないでしょうか」の使い方は?
①「間違いありませんでしょうか」
「お間違いないでしょうか」の使い方の1つ目は、「間違いありませんでしょうか」です。先述した通り、「お間違いないでしょうか」の「お」の部分が誤用の原因ですので、この部分を取ってしまった表現です。「お」を入れた時よりすっきりした響きになります。
具体的には、「こちらの値段で間違いありませんでしょうか。」などの形で使用できます。「お間違いないでしょうか。」というフレーズが聞き慣れていまった人にとっては少しストレートすぎる感じがあるかもしれませんが、あくまでも文法上ではこの「間違いありませんでしょうか」の方が正しい表現です。
②「間違いございませんでしょうか」
「お間違いないでしょうか」の使い方の2つ目は、「間違いございませんでしょうか」です。これは、1つ目に挙げた「間違いありませんでしょうか。」のより丁寧な表現となります。「ないでしょうか」を「ございませんでしょうか」という形で置き換えて丁寧な表現にしています。
具体的には、「先日のご指摘を受けて、こちらで修正したものになります。こちらで問題ございませんでしょうか。」などの形で使用します。この表現は少し堅いイメージがある表現なので、接客業やビジネスの場合はかなり常連客やお得意様向けに使用すると効果的でしょう。
「間違いないでしょうか」
「お間違いないでしょうか」の使い方の3つ目は、「間違いないでしょうか」です。これは、特に自分が修正したり何か影響を及ぼしたものに対して間違いない、相違ない、という承認を相手から得たい場合に使用します。相手が修正したりしたものに対しては使えませんので注意が必要です。
具体的には、「この住所で間違いないでしょうか?」などの形で使用します。このフレーズは相手に対して使う敬語表現ではありませんので、別のカテゴリーとして頭の中できちんと整理して覚えましょう。「お間違いないでしょうか」と同様、これを敬語だと今まで思って相手に対して使ってきた人はぜひ修正しましょう。
「お間違いないでしょうか」の類語は?
①「認識でも合っているでしょうか」
「お間違いないでしょうか」の類語表現の1つ目は、「この認識でも合っているでしょうか」です。具体的には、「私のこの認識でも合っているでしょうか。」などの形で使用します。文章内の言葉通り、相手に対して自分がその状況の中で捉えている認識に相手との乖離や相違がないか、を相手に尋ねるフレーズです。
この表現は、あくまでも動作の主体が自分自身ですので、敬語表現ではありません。「合っていますか」の丁寧な疑問の形「合っているでしょうか」を用いる形で相手に丁寧さを示しています。敬語表現ではないからと言って、相手に対して失礼な表現になるということではないので安心してくださいね。
②「相違ないでしょうか」
「お間違いないでしょうか」の類語表現の2つ目は、「相違ないでしょうか」です。具体的には、「こちらの商品とこちらの写真のもので、相違ないでしょうか。」などの形で使用します。「相違」とは簡単な言葉で言うと、「互いにすれ違うもの、食い違うもの」という意味を持ちます。
したがって、この表現はしばしば例文に挙げたように何か2つのものを比べてそれが合っているか?間違いはないか?という意味で用いられます。また、敬語表現ではありませんが「でしょうか」という「ですか」の丁寧な形が使われていますので相手に失礼のない形で確認ができます。
③「よろしいでしょうか」
「お間違いないでしょうか」の類語表現の3つ目は、「よろしいでしょうか」です。この表現は、具体的には「こちらの商品でよろしいでしょうか。」などの形で使用します。これは特にお店などに行くと頻繁に耳にする表現ですね。「よろしいでしょうか。」とはこれで間違いないですか?合っていますか?という意味です。
「よろしい」とは「良い」を少し丁寧に言った形です。それに「ですか」の丁寧な形「でしょうか」を語尾につけて表現しています。特に商品購入を相手に促す際、後で商品やサービスの種類などに間違いなどがないようにこのフレーズを活用すると良いでしょう。かなり使える表現の一つです。
ここまで、「お間違いないでしょうか」の類語表現の「認識でも合っているでしょうか」「相違ないでしょうか」などをご紹介してきました。他にも特にビジネスで使われるフレーズで正しい敬語か判断しずらいものがあります。下記記事では「ご連絡差し上げます」の正しい敬語の形を解説しています。参考にしてみてください。
「お間違いないでしょうか」英語を英語で表すと?
①Are you sure this is
「お間違いないでしょうか」の英語例文の1つ目は、「Are you sure this is correct?」です。日本語に直訳すると、「あなたはこれが正しいと確信がありますか?」です。相手に目の前の情報や金額などが合っているかどうか、間違いないかどうかなどをしっかり確認するフレーズです。
しかし、文面での使われ方や口語でのイントネーションによって「これって正しいの?(正しいなんて信じられない)」というニュアンスを伝えてしまう表現でもありますので、使用する際には自分が伝えたいニュアンスになるよう、抑揚や文章校正に気を配って使用するようにしましょう。
②Could you check to
「お間違いないでしょうか」の英語例文の2つ目は、「Could you check to see if everything is correct?」です。日本語に直訳すると、「全てが合っているかどうか、確認してもらえますでしょうか」です。お客さんに向けても、取引先や上司に向けても使える敬語表現です。
元来、日本語に比べると丁寧な表現や敬語表現が少ない英語ですが、この「Could you~?」は敬語表現の中でもかなり丁寧な表現となります。ちなみに「correct」は「合っている、間違いない、正しい」という形容詞です。「大丈夫です合っています」は「Everything is fine.」と答えます。
③Are these all
「お間違いないでしょうか」の英語例文の3つ目は、「Are these all correct?」です。直訳すると「これらは全て正しいですか?」という意味になり、端的に相手にそれが合っているかどうかを尋ねる表現です。これはかなりカジュアルな表現なので、気の知れた間柄の人に使用するようにしましょう。
このフレーズの言い換えには「Are these all fine?」や「Are these all good?」などがあります。ここでの「fine」や「all」もcorrectと同じく「合っている、間違いない、正しい」という意味で用います。単語一語だけ変えるだけでもバリエーションが広がりますね。
「お間違いないでしょうか」を使う時の注意は?
①使えるからと誤用しない
「お間違いないでしょうか」を使う時の注意点の1つ目は、日常生活で使えるからと誤用を続けない、ということです。この記事冒頭でも説明した通り、どんなに日常に浸透した表現であると言ってもこの「お間違いないでしょうか」は敬語の誤用表現です。
日常会話の中でこのフレーズを使っても会話が成立するかもしれませんが、やはり言葉、特に敬語はその時その時で適切なものを使用する方が気持ちよいものです。自分の誤用に気づいたら、その都度正しいフレーズに修正して使用するよう心掛けましょう。
②バリエーションを大切にする
「お間違いないでしょうか」を使う時の注意点の2つ目は、「言葉のバリエーションを大切にする」です。当記事内でも英語表現も含め複数の類語表現、例文をご紹介してきました。いくら正しい表現であっても、毎度同じフレーズを使っていては語彙力は増えません。
ぜひ色んな場面で「相違ないでしょうか。」「よろしいでしょうか。」など相手やシチュエーションに応じて異なるフレーズを使用することを意識してみましょう。そうすることで表現の幅も広がり、表現のマンネリ化も防ぐことができます。実践と学びを組み合わせて語彙力アップに努めましょう。
お間違いないでしょうかやその類似表現を覚えて正しい敬語を身に着けよう!
この記事では、「お間違いないでしょうか」が正しい敬語なのか?その類語表現の使い方や使う際の注意点、英語例文など多岐にわたる内容でお送りしてきましたが、いかがでしたか?「これは知らなかった!」「明日から早速使ってみよう!」と皆さんに思っていただけたでしょうか?
「この認識でも合っているでしょうか。」「いかがでしょうか」などの類語表現は、特に仕事で取引先やお客さんに物事の正確さや情報の正しさを確認する際に使用されるのでかなり重要な役割を果たします。自分一人ではなかなか判断しずらいもの、相手の責任として確認してもらいたいものなどは仕事業務では沢山ありますよね。
下記関連記事内では、ビジネスでも耳にすることの多い「拝見させていただく」が二重敬語なのかどうか?を解説しています。それを踏まえ、その類語表現や拝見するという言葉を使った例文も沢山ご紹介していますので、興味のある人はぜひ下記記事も当記事と合わせて確認してみてください。皆さんのお役に立てると幸いです。
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