「わかりかねます」の意味とは?丁寧語/謙譲語/わかりません
「わかりかねます」という敬語はビジネスはもちろん、普段もよく聞きますよね。わからないということを丁寧に表した「わかりかねます」の丁寧語について、今回はその意味や使い方を詳しく紹介していきます。頻繁に使う言葉なので、是非マスターしてください。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
目次
「わかりかねます」の意味とは?
「わかりかねます」の意味とは「わかりません」「知りません」の丁寧な敬語
まず「わかりかねます」という言葉の意味とは、「わかりません」「知りません」という言葉を丁寧な敬語で表したものです。丁寧な意味を出さないのであれば「わかりません」のままでも使用できますが、例えばビジネスなどの顧客対応やクレーム対応の場面ではこの「わかりかねます」という丁寧な敬語表現を使うのが無難です。
言葉とは、大体同じ意味を表すものであってもその時々の状況と言葉の使い方でその響きや相手に伝わるニュアンスが微妙に変わってきます。「わかりかねます」という言葉の意味を理解するには、「丁寧な敬語である」という認識を持つのが重要です。これを念頭に置いて言葉の意味を覚えるようにすると覚えやすいでしょう。
「わかりかねます」は「わかる」と「かねる」の二つの意味が重なっている
「わかりかねます」という言葉は、「わかる」と「かねる」の二つの言葉の意味が重なっています。「わかる」は「理解する、状況を掴む」という意味、「かねる」とは「~できない」という意味を表す言葉です。これが重なることで「わかりかねる」という一つの言葉が構成されていることが分かります。
特に「かねる」という言葉は丁寧語なのであまり聞き覚えがないと感じる方もいるかもしれません。この言葉の使った表現として他には「理解しかねる」「判断しかねる」という言葉があります。このように複数の言葉が重なってできた表現はそれぞれの言葉の語源の意味を分けて考えていくと理解しやすいことが多いです。
「知らない」の丁寧な意味を持つ「わかりかねます」はビジネスでも活用可能
ここまでご紹介してきた「知らない」の丁寧な意味を持つ「わかりかねます」はビジネスでも活用可能な便利な表現です。詳しい例文の紹介については後述しますが、例えば顧客が問い合わせてきた内容が自分の担当ではなく知識がない場合は、相手に丁寧に「わかりかねます」と伝えて他の人に引き継ぐことができます。
特にビジネスなどの大人としての言葉遣いが求められるシーンでは、ただ「わかりません」「知りません」と答えるだけでは失礼なイメージを相手に与えかねません。この丁寧な敬語である「わかりかねます」という言葉をしっかり活用して相手を不快な気持ちにさせないようにできる限りの努力を行うと良いでしょう。
「わかりかねます」の使い方・例文は?
敬語「わかりかねます」の使い方・例文①わかりかねますがお調べして
「わかりかねます」の使い方・例文の1つ目は、「わかりかねますがお調べして再度ご連絡させていただきます。」です。これは、例えば今の時点では自分の知識では分からないことを相手に聞かれた場合などに折り返し連絡したい際などに使用することのできる例文です。丁寧語を使った上手い表現となっています。
この例文をより簡単な日本語にすると、「問い合わせの内容については分からないのでこちらで調べてから折り返し連絡します」という意味になります。明らかにこの文章そのままで相手に伝えた場合より、前者の「わかりかねますが」と伝えた場合の方が丁寧な響きを持つということが分かると思います。ぜひ活用しましょう。
「わかりかねます」の使い方・例文②わかりかねますので担当の者に
「わかりかねます」の使い方・例文の2つ目は、「わかりかねますので担当の者に代わります。」です。これは、「私には分からないので、この担当者に代わります」と相手に伝える例文です。電話での対応、もしくは窓口での受付の対応などでも使用できる文章となります。
もちろん、自分の担当以外のことで知っていることである程度責任の終える範囲のことであれば担当者の許可なく対応することも可能ですが、あまりに複雑あるいは専門的な知識が必要なことに対応することは時にリスクになり得ます。ここは担当者にきちんと対応してもらう方が良いと思った場合にはこの例文を使用しましょう。
「わかりかねます」の使い方・例文③申し訳ありませんがこちらでは
「わかりかねます」の使い方・例文の3つ目は、「申し訳ありませんがこちらではわかりかねます。」です。これは、例えば自分の会社や部署の管轄外のことについて顧客から問い合わせがあった際などに活用できる例文です。顧客対応をしていると、時々それは他の管轄なのでこちらでは対応できない、ということがあります。
この場合、自分の管轄ではないのに分からないと言えずに適当に対応していると、後でトラブルとなることもあります。相手が知りたいことがこちらには分からないということをはっきり、しかし丁寧に伝えなくてはならない場面が特にビジネスでは多々ありますよね。そのような場面でぜひこの例文を活用してみてください。
ここまで、「わかりかねます」という言葉の意味やその例文についてご紹介してきました。下記関連記事では、逆の立場として相手に問い合わせをする際のビジネスメールの例文について分かりやすくまとめています。質問の書き方や件名、回答の仕方についても触れられています。興味のある方はぜひチェックしてみてください。
「わかりかねます」の言い換え表現は?
「わかりかねます」の言い換え表現①丁寧語「存じ上げません」
「わかりかねます」の言い換え表現の1つ目は、丁寧語である「存じ上げません」です。「存じ上げる」とは「知っている」という意味の言葉で、「存じ上げません」とすると、「知りません」を丁寧にした敬語、すなわち「わかりかねます」という言葉と同じ意味として使用できる言葉となります。ビジネスでも頻出の言葉です。
具体的な例文を挙げると、例えば「その件については私どもは存じ上げません。」などの形で使用でき、「その件については私たちはわかりかねます」と言い換えることもできます。この「存じ上げる」という言葉は丁寧な言葉としてかなり使い勝手の良い言い回しとなりますので、ぜひこの機会に覚えておきましょう。
「わかりかねます」の言い換え表現②丁寧な敬語「存じ上げておりません」
「わかりかねます」の言い換え表現の2つ目は、丁寧な敬語である「存じ上げておりません」です。これは、先にご紹介した「存じ上げません」をもっと丁寧な言い回しにした敬語です。「おりません」とは「~いません」という状態を丁寧に表したものです。これも「わかりかねます」とほぼ同義で使用できる表現です。
具体的な例文を挙げると、例えば「その事件の経緯に関しては私どもは存じ上げておりません。」などの形で使用することが可能です。より公式な場や丁寧な表現が要求される場面でこの「存じ上げておりません」を使用すると効果的です。状況に合わせてあなたもぜひ使用してみてください。
「わかりかねます」の言い換え表現③謙譲語「ご対応いたしかねます」
「わかりかねます」の言い換え表現の3つ目は、謙譲語である「ご対応いたしかねます」です。これは、「わからない」と相手に伝えるのと同時に「それには対応できません」と伝えたい場合に使用できる類語表現です。例えば、「そのお問い合わせに関してはご対応いたしかねます。」などの形で使用することができます。
この例文のケースのように顧客のタイプによっては無理な要求をしてきたり、クレームをとにかくつけてくるような人もいます。そのような人に対する対応の際には、言いにくさはあるとしても会社や自分をしっかり守るために「対処できません」と毅然とした態度を示す必要があることもあります。そのような際に使用しましょう。
「わかりかねます」の英語表現は?
「わかりかねます」の英語表現①Idon'tknowaboutthat
「わかりかねます」の英語表現の1つ目は、「I don't know about that.」です。日本語に直訳すると「私はそれについては知りません。」となりますが、これを意訳すると「それについてはわかりかねます」という意味の文章として使用することが可能です。メールでも電話でも使用することができます。
特に英語で仕事をする際には、自分の仕事の担当と相手の仕事の担当領域がきっちり分かれているというのが普通です。ですので、この例文「I don't know about that.」のような割とストレートな表現を使って相手に「わかりかねます」と伝えるのはたとえそれが顧客に対してでもある程度認められます。
「わかりかねます」の英語表現②I'mnotsureaboutthat
「わかりかねます」の英語表現の2つ目は、「I'm not sure about that.」です。これは、直訳すると「それについては私は良く分かりません。」ですが、転じて「それについてはわかりかねます」という意味で使用できます。I'm not sureは英語では丁寧語として使用することができます。
イメージとしては、1つ目の「I don't know」とストレートに表現した際よりもソフトに丁寧に伝えられるニュアンスです。もちろんこれも自分が伝えたい内容や相手との関係性によって変わってきますが、状況に合わせて丁寧語かよりストレートな表現かなど英語でも使い分けられるようになると便利ですよね。
「わかりかねます」の英語表現③Thisisnotwhat
「わかりかねます」の英語表現の3つ目は、「This is not what I'm specialized in.」です。これは、直訳すると「これは私が専門とすることではありません。」となり、転じて「これについてはわかりかねます」となります。「分からない」という状態にも色んなタイプのものがあります。
その中でも、この英語例文の場合は、例えばITの知識やプログラミングの知識が必要、など自分の専門外のことについて相手に助けを求められた場合に「わかりかねます」ときちんとその理由を付け加えながら伝えられる表現となります。このように答えると相手も断られる理由が明確になるのですっきりする場合が多いでしょう。
「わかりかねます」という表現を正しく使ってコミュニケーションに生かそう
当記事では「わかりかねます」という言葉の意味とその具体的な使い方、「存じ上げておりません」などの丁寧語についても詳しくお伝えしてきました。この言葉自体は耳にしたことはあったものの、実際の使い方については知らなかった!という方もいたかもしれません。
記事内でも触れましたが、言葉というのは少しの違いで相手に伝わる印象が変わってくるものです。ぜひあなたもこの「わかりかねます」という言葉の意味を理解し、正しく使用しながら日々のコミュニケーションに積極的に生かしてみてください。言葉遣いが変わると相手の反応も変わっていくのが実感できると思います。
下記関連記事内では、「お願い」の敬語について詳しくまとめています。ビジネスで相手に何かして欲しいと依頼する際の丁寧語の使い方やビジネスメールの書き方について学ぶことができます。興味のある方は、当記事の内容と合わせてぜひチェックしてみてください。役立つ情報が満載です。
商品やサービスを紹介する記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。