アマチュア無線の試験とは?日本無線協会の資格や免許取得の合格率も
アマチュア無線の資格を取るには、日本無線協会の国家試験に合格する必要があります。アマチュア無線の免許取得のメリットや試験の合格率、一陸特の資格との比較などについて解説します。アマチュア無線の魅力を、ぜひ一度体験してください。
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目次
アマチュア無線試験とは?資格のメリットも
アマチュア無線の試験は日本無線協会が実施する国家試験
アマチュア無線技士の試験は、日本無線協会が実施している国家試験です。そもそもアマチュア無線とは、世界中の人々と無料での通信ができる面白い趣味ですが、電波を使用するため、実践には免許を取得することが必要です。
このアマチュア無線技士の資格取得のためには、日本無線協会の試験を受験し合格するという方法が、一つの方法です。アマチュア無線技士は、第四級から第一級まで4つの級がありますが、この方法は全部の級に適用します。
もう一つのアマチュア無線技士資格の取得方法として、養成課程講習会の受講という方法もあります。この方法は、第四級と第三級のみに適用される方法ですが、修了試験の合格率が極めて高くなっている点がメリットです。
アマチュア無線の免許を持っていればあらゆる場面において有利
アマチュア無線の免許を持つメリットは、世界中の人々との交流に限りません。天変地異の際には、有線の通信手段が遮断されてしまう場合が多々ありますが、その状況下での情報通信の手段として、アマチュア無線は便利です。
また、携帯電話が圏外になるような場所でも、アマチュア無線という通信手段は有効です。特に、山登りの際における遭難などの非常事態の時には、大きな威力を発揮します。山好きの人には、アマチュア無線の免許を推奨します。
アマチュア無線の免許は、ドローンを飛ばすならばとっておきたい免許です。ドローンを飛ばす際に、ファーストパーソンビューを使いたい場合には、第四級アマチュア無線技士の資格が必要ですので、挑戦をおすすめします。
必要資格は航空無線通信士ならOK・陸上特殊無線技士は資格にならない!
アマチュア無線の実践のための資格として、その他の無線の免許が相当資格になる場合があります。航空無線通信士をはじめ、第一級・第二級・第四級海上無線通信士と第一級・第二級陸上無線技術士には4アマの資格があります。
そして、第三級総合無線通信士には2アマの資格が、第一級・第二級総合無線通信士には1アマの資格があります。ただし、陸上特殊無線技士など各種特殊無線技士の資格は、アマチュア無線を扱うための資格にはなりません。
海外におけるアマチュア無線の資格が、日本でのアマチュア無線技士の資格に準ずるものとして使える場合もあります。アメリカ・ドイツ・カナダにオーストラリア・フランス・韓国等の国々のアマチュア無線資格が使えます。
アマチュア無線試験の合格率や難易度は
アマチュア無線試験の合格率・難易度4アマ編
第四級アマチュア無線試験の難易度は、中卒相当とされています。合格率は73.6%ほどで、小学生が合格できる国家試験として有名です。モールスの運用は不可能ですので、試験でもモールス関係の問題は出題されません。
4アマの試験では、法規と無線工学の問題が各12問合計24問出題されます。これを、1時間で解答するという形式で行われます。合格基準は、無線工学が60点満点中40点以上、法規は60点満点中40点以上になります。
4アマには、養成講習会の受講という資格取得の方法もあります。この手段では、95%以上の修了試験の合格率が特色です。拘束時間が長めで、国家試験の受験に比べて費用が高価になりますが、確実性のメリットがあります。
アマチュア無線試験の合格率・難易度3アマ編
第三級アマチュア無線試験の難易度は、中卒程度だとされています。合格率は78.1%くらいで、4アマの次に簡単です。この級から、モールス電信の知識を問う問題が出題されますので、3アマからモールス通信が可能です。
3アマの試験では、法規の問題が16問・無線工学の問題が14問の合計30問の問題を、1時間10分で解答することが要求されます。また、無線工学は70点満点中45点以上、法規は80点満点中55点以上が合格基準です。
3アマにも、養成講習会の受講による資格取得の方法があります。3アマの講習会でも95%以上の修了試験の合格率になっています。経済的時間的コストを考慮するならば、4アマ資格を持つ人向けの短期講座を推奨します。
アマチュア無線試験の合格率・難易度2アマ編
第二級アマチュア無線試験の難易度は、高卒程度とされています。合格率は56.8%くらいで、2アマ以降が上級ハムと呼ばれています。ここからは免許証の名前も総務大臣になります。また、工学の問題も難しくなります。
2アマの試験では、無線工学の問題が25問を2時間で解答、モールスを含む法規の問題が30問を2時間30分で解答します。合格基準のほうは、無線工学が125点満点中87点以上、法規が150点満点中105点以上です。
難しいとされる2アマの試験ですが、以前に比べれば簡単になりました。かつての2アマの試験には通信術の実技試験がありましたが、現在ではモールスの知識が問われるだけです。これに伴って、合格率も上がっています。
アマチュア無線試験の合格率・難易度1アマ編
第一級アマチュア無線試験の難易度は、短大卒程度とされています。合格率は43.8%前後で、これが日本無線協会のアマチュア無線の試験の最上級です。最上級ですが、実際は2アマと比べれば多少難易度が上がる程度です。
1アマの試験は、30問の無線工学問題を2時間30分で解答、モールスを含む法規の問題も30問を2時間30分で解答することになっています。また合格基準は、無線工学と法規それぞれ150点満点中105点以上です。
一陸特の試験は、無線工学が24問中15問、法規が12問中8問正解する必要があります。一方1アマの試験は30問中21問正解すれば合格で、一陸特より1アマがある意味楽でしょう。ちなみに、一陸特は選択式の試験です。
アマチュア無線試験に合格するための勉強法は
アマチュア無線試験の勉強法・4アマ編
第四級アマチュア無線試験の勉強法として、過去問の暗記があります。そもそも4アマの国家試験の場合には、問題が使いまわされている場合が多いらしいです。よって、丸暗記でも試験対策になるという体験談があります。
無線工学の問題の内容は、中学の理科の知識があれば解けますが、法規の知識が別に必要ですので、受験勉強は必要です。ただ、その受験勉強が、過去問を覚えるやり方で対応できるため、比較的やりやすいということです。
先述の通り、4アマには養成講習会受講という勉強法もあります。日本アマチュア無線振興協会が開催しているもので、受講は誰でも可能です。費用対効果を自身の状況との関係で考えたうえで、最適の方法を選ぶと良いでしょう。
アマチュア無線試験の勉強法・3アマ編
第三級アマチュア無線試験の勉強法も、過去問の対策が中心になります。3アマの試験も、選択肢の番号が入れかわったり、少数が新しい選択肢に替わったりするだけのようです。このため、過去問の暗記でも合格は可能でしょう。
無線工学の、中学レベルの物理だけでなく、関連法規やモールス信号の知識が必要です。過去問だけで不安な場合には、一冊で網羅的に学習できるアマチュア無線技士試験の参考書がありますので、利用することを推奨します。
3アマ資格の勉強法として、日本無線協会の国家試験の受験勉強以外に、4アマ資格保持者向けの短期講習会があります。しかも、日本アマチュア無線振興協会が近年になって始めた、ネット上の養成講座もあり、自由に選べます。
アマチュア無線試験の勉強法・2アマ編
第二級アマチュア無線試験の勉強法は、過去問の対策だけでは万全とはいえません。根拠は、3アマとの比較での2アマの難易度の高さです。それでも、過去の様に実技試験はありませんので、モールスも知識の学習で充分です。
重要なことは、参考書で高校物理レベルの無線工学の問題に対応できる能力を身につけておくことです。上級ハム資格試験の参考書では、法規やモールスについても学習できますので、勉強の際に活用しないともったいないですよ。
2アマ資格の勉強法に、日本アマチュア無線振興協会によって行われる講習会とネット上での養成講座の受講の手段が加わりました。両方とも3アマ資格取得者が対象ですが、上級ハムへのハードルの高さを考えれば有効でしょう。
アマチュア無線試験の勉強法・1アマ編(一陸特との相違点も)
第一級アマチュア無線試験の勉強法も、過去問の練習だけではすみません。なぜなら、アマチュア無線試験の最上級だからです。おまけに、1アマの資格取得の方法は、日本無線協会の国家試験に合格することが唯一のものです。
これらの理由で、1アマは最難関となっていますが、国家試験そのものの難易度は2アマからやや上がる程度です。上級ハム用参考書の活用で、短大卒レベルの無線工学とモールス信号、そして関係する法規を学習しましょう。
また、一陸特の試験との相違点としては、トランジスタや八木アンテナ、同軸ケーブルやFM方式関連の問題が多いことがあります。一陸特の試験勉強をしながら1アマにも挑戦する場合には、この点に注意しておきましょう。
アマチュア無線の楽しみ方
日本無線などのアマチュア無線機器の活用
アマチュア無線の楽しみ方として、日本無線のアマチュア無線機器を使いこなすことがあげられます。メーカーからの販売が終わった現在でも、ヤフオクなどで販売されていますので、一度確認してみることをおすすめします。
他のメーカーのアマチュア無線機も、ネットで販売されています。電話やモールス通信、遠距離通信などの目的に応じて、多様な商品展開の中から選べます。無線機を手に入れたら、世界中のアマチュア無線家と通信できます。
アマチュア無線試験のための勉強時間が欲しいけれど、仕事で時間がない。その悩みを解決するための記事があります。役に立つその他の資格やスケジュール管理のコツについて取り上げていますので、併せてご覧ください。
アマチュア無線の機器は自作するのもまた一興
もう一つのアマチュア無線の楽しみ方に、機器の自作があります。特に周辺機器は、ホームセンターで買える材料で作れ、技術も一般的な機械工作におけるもので充分です。もっとも、送受信機の自作の場合は難易度が上がります。
日本アマチュア連盟主催の自作品コンテストも行われており、入賞を目指して自作に取り組むことも、アマチュア無線家としての喜びです。無線機器を改造したり自作したりできることが、アマチュア無線ならではの楽しみ方です。
アマチュア無線以外で免許・資格といえば、運転免許は定番中の定番でしょう。ここで、運転免許の免許取得日の確認方法や履歴書への書き方などについて取り上げています。運転免許を最大限活用したい人は、併せてご覧ください。
アマチュア無線の試験に合格すればひと味違った趣味が楽しめる
日本無線協会のアマチュア無線の試験に合格すれば、無線機器いじりを趣味にできます。一陸特をはじめとした業務用の無線資格との違いを把握して、受験勉強に取り組んでください。古さがかえって新鮮な趣味をお楽しみください。
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