アットマークとは?@の意味と使い方|メール/場所/単価
メールアドレスでおなじみのアットマークですが、本来の意味は単価だということをご存知でしょうか。@の場所を示す使い方やビジネスの場で上手に使いこなすコツなど、解説していきます。アットマークに精通すれば、日常がより豊かになります。
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目次
アットマークとは?意味と@の海外の読み方は?
アットマーク(@)とは元々単価を意味する記号
アットマークとは、そもそも単価を意味する記号です。よって、@の日本における公的な呼び方は単価記号で、アットマークは通称です。一方の国際的な公式の呼び名は、commercial at(コマーシャルアット)です。実のところアットマークには、中世以来の歴史があります。
中世の修道士が、手書きによる負担を軽減するために発明した記号が、このアットマークだとされています。これはラテン語で「ad」の意味で、英語では「at」以外にも「to」や「for」といった多種類の前置詞に相当します。よって意味は、英語の「at」だとは限らないのです。
そして、フィレンツェの商人による用法が、現在のアットマークの意味に通じています。日付を示すために使ったり、容器あたりの単価を表現するために使ったということです。ここから、ユーザーのドメインにおける場所の意味が派生し、現代的なメールアドレスでの使い方ができました。
英語ではアットサインと呼ばれるアットマーク
英語では、アットマークではなくアットサインが一般的な呼び方です。海外では、@は様々な呼び方をされますが、英語圏で最も通りが良いのはアットサインです。アットマークとは、日本独自の@の通称です。ゆえに、海外ではこの呼び方では@だと通じないということを覚えてください。
海外の国々では、アットマークには形状を見立てた様々な愛称があります。イタリアにおけるカタツムリの意味のキオッチョラ、ドイツにおける猿のしっぽの意味のアフェンシュヴァンツなど、ユーモラスに表現されています。これに相当する日本での俗称があって、「なると」と言います。
アットマークが日本で「なると」と呼ばれるわけは、@の見た目が鳴門の渦潮や鳴門巻きに似ているからです。先述の様に、アットマークでは国際的に通じませんが、もちろんなるとは日本特有のものです。そのため、この表現でも海外向けにはならないものと心得ておくことを推奨します。
日常的に使えるアットマーク(@)の使い方と意味は?
日常のアットマーク(@)の使い方と意味①居場所を示す場合
日常のアットマーク(@)の使い方と意味の1つ目は、居場所を示す場合です。TwitterやLINE等のSNSを中心に、各種通信手段において、相手に居場所を伝えるための表現として、現在では定着しています。この由来は、言うまでもなく英語の「at」、場所を示す「で」です。
場所を示すアットマークの使い方が、なぜSNSで爆発的に広まったのか疑問に思いませんか?その理由は、元々SNSには字数制限がある場合が多いため、省略した表現が求められるためです。1文字だけで表現できるため、この@はSNSの世界では極めて便利でありがたい存在です。
SNSだけではなく、個人的なスケジュールのメモでも、場所の意味でアットマークが使えます。例文としては、待ち合わせ@渋谷というようになります。これで、渋谷で待ち合わせをするという意味になります。場所を示す表現として、現在ではもうアットマークは幅広く定着しています。
日常のアットマーク(@)の使い方と意味②Twitter等のSNS
日常のアットマーク(@)の使い方と意味の2つ目は、Twitter等のSNSでの用法です。Twitterでアットマークといえば、アカウント名を示す使い方が真っ先に思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。アカウント名としては、ゲーム等でも使用されることがあります。
たまに、アカウント名の後にさらに@を添えているアカウントをTwitterで見かけたりしませんか?これは、現在の自分の状態を伝えたい場合に使われます。また、Twitterで相手にメンションを送りたい時には、入力欄に@と相手のアカウント名に続けて、文章を入力します。
このためTwitterの世界では、メンションを送る行為を、アットマークの日本語の愛称「なると」にちなんで、「なるとを飛ばす・投げる」と呼びます。ちなみにLINEでは、クループチャットのメンバーの中から特定の個人と会話をする際に、@を入力して相手を選び、会話をします。
日常のアットマーク(@)の使い方と意味③「あと」や「なるほど」
日常のアットマーク(@)の使い方と意味の3つ目は、「あと」や「なるほど」です。アットを「あと」と引っ掛けて、期限や期日の意味として、SNSで広まっています。そしてネット配信サイトでは、残り時間を示すために使われたりもします。例文は@10分、つまりは後10分です。
この流れで、野球実況中継の掲示板では、後ひとりコールや後1球コールでアットマークが使われたりもします。@ひとり、@1球といった使われ方をされています。それから、チャットなどでは「なるほど」の意味で使われる場合もあります。これも、@の日本での俗称のなると由来です。
チャット上では、素早い応対が求められます。このため、チャットもまた略語が好まれる場となっていますが、「なると」と「なるほど」を掛けた@が使われています。このアットマークの使い方は、まだまだ知らない人も少なくないため、定着するかどうかはこれからの動き次第でしょう。
ビジネスで使えるアットマーク(@)の使い方と意味は?
ビジネスのアットマーク(@)の使い方と意味①メールアドレス
ビジネスのアットマーク(@)の使い方と意味の1つ目は、メールアドレスです。もはやメールを使用する誰もが知っている使い方ですが、このメールアドレスの@はビジネスの場でも活躍します。ここから、毎日目にしながら意味を意識しない、メールアドレスでの@の起源を解説します。
この@の使い方は、レイ・トムリンソンというプログラマーが1971年に始めました。ここでの意味は、ユーザーがドメイン上に存在する、というほどのものです。この使用法は、1990年代以降に定着していきました。このメールアドレスの表記は、開発者の想定以上に広がりました。
メールアドレスでのアットマークを入力する場所は、ユーザー名とドメイン名の間です。パソコンやスマホには@が登録されていますので、簡単に入力できます。メールアドレスでドメイン名とユーザー名を区切る@は、ビジネスにおけるアットマークの使い方の基本だと言えるでしょう。
ビジネスのアットマーク(@)の使い方と意味②単価を表す時
ビジネスのアットマーク(@)の使い方と意味の2つ目は、単価を表す時です。@が公式では単価記号と呼ばれているように、この使用方法がアットマークの意味の元祖です。ビジネスの場面の中でも、経理や簿記、そして会計等で活用されています。例文では、@100円という具合です。
この例文の意味は、単価が100円という意味ですが、このように単価を意味する場合には、値段の数字の前にアットマークをつけることが原則になっています。単価を示す場合、数字の後ろに@が添えられることはまずありません。また、大規模な取引の場合には、扱う数字も大きくなります。
例として、商品900個@200円(各単価200円)小計180000円といった具合になります。もっとも、日本の日常生活で一般的なアットマークの使い方とは言えません。しかし、日本でも一部のビジネスの場では、海外で使われるように単価の記号として扱われることもあるわけです。
ビジネスのアットマーク(@)の使い方と意味③組織への所属
ビジネスのアットマーク(@)の使い方と意味の3つ目は、組織への所属の簡略表現です。この使い方は、日常でも広く利用されていますが、ビジネスの場面でも文脈次第では使用可能な表現とされています。日常における使用例のフレーズとしては、山田一郎@慶応大学などの様になります。
所属の意味のアットマークの、学生による使用例を取り上げてみましたが、ビジネスでの使用例を見ていきましょう。山本珠子@某株式会社と書かれていた場合には、某株式会社の社員の山本珠子という意味です。また、田中太郎@人事部と表示された場合には、人事部所属の田中太郎です。
一般的な使用法とビジネスでの使用法に共通することは、アットマークをつける位置です。具体的は、名前が先で所属団体名が後、@はその間に挿入されます。この使い方は、ビジネスで使う場合の注意事項があります。ビジネスでは簡略表現のため、これは万能ではなくTPOを選びます。
アットマーク(@)をビジネスで使う時の注意点は?
アットマークは略語なのでビジネスでは要注意
アットマークは略語ですので、ビジネスの場では使用に注意が必要です。ビジネスの世界というものは、ある程度改まった文章表現が求められる機会が多いですので、そのような場で無頓着にアットマークを使うことはおすすめしません。SNSと違い、ビジネスでは@は慎重に使いましょう。
言うまでもなく、パソコンやスマホで交わされるメールアドレスの@には少しも問題はありません。また、最も古いアットマークの使い方、単価を意味する場合は、数字関係の部署では大丈夫です。しかしそれ以外の意味で@を使うことは、ビジネスの場においては避けるべき表現なのです。
@といえばメールアドレスやLINEですが、近年ではビジネスでのコミュニケーションの手段として定番になっています。確認のみで返信は不要と、相手に失礼のないように伝えたい場面に対応するための記事があります。返信不要の敬語表現を説明していますので、併せてご覧ください。
アットマークの所属を示す用法はTPOをわきまえよう
アットマークの所属を示す用法をビジネスの場面で使う場合には、TPOをわきまえる必要があります。この@の使い方ですが、完全に対内的なややくだけた書面で使う場合には、基本的に大丈夫と考えて良いです。問題になるのは、取引先等の対外的なコミュニケーションの場合なのです。
この、社外とのやり取りでこの表現を使うことは、ほぼ確実にくだけすぎていると判断されてしまいます。よって、対外的な公式の文章としては、「某会社の田中花子です」という具合に、アットマークのない表現が改まっていてふさわしいのです。時と場合を慎重に選べば、@を有効活用できます。
ビジネスの場面では、メールを今後ともよろしくお願いしますで終える機会も多いことでしょう。多様な場面に対応した複数の「今後ともよろしくお願いします」の表現についての記事がありますので、併せてご覧ください。
アットマークを使いこなしてコミュニケーションを極めよう
アットマークは、かつては単価の意味、現在ではメールアドレスの区切りの意味が典型の使い方です。そこから派生した多彩な意味や使い方が、ここに来てSNSの世界をにぎわせています。そのため、戸惑いを感じる機会も多いはずです。
そのインターネットを見ての戸惑いが、今回の説明で少しでも解消されたとしたら幸いです。場合によっては、ビジネスの場面でも@が見られますので、理解することがコミュニケーションのためのポイントです。
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