「応対」と「対応」の違いを解説!電話や接客での正しい使い方や文例もご紹介!
「応対」と「対応」の違いが分からない、と思ったことはありませんか?今回は「応対」と「対応」について、違いや意味、電話や接客での使い方についてご紹介します。また、正しい文例やそれぞれの類語についてもご紹介しているので、気になる方はぜひご覧になってみて下さいね。
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目次
「応対」と「対応」の違いは?
①「応対」は人に対して使う
「応対」は相手への態度やマナー、コミュニケーションに対して使用します。相手の話を聞いて受け答えをすることであるため、用件に対しての処置や解決、行動までは含まれないです。また、「応対」は人への受け答えをする言葉であって、「物事」や相手の「要求」に対して使用することはありません。
例えば、ビジネスにおいて会社に来客があった場合、受付が話を聞き次に繋げるまでが「応対」です。その後の行動は「応対」ではなく「対応」になるため、違いが分かりやすいでしょう。
②「対応」は場面状況に応じて使う
「対応」は周囲の状況に応じて対処や対策を行うことを指し、対象は人だけでなく物事やクレームなど様々な場面で用いられます。クレームや要求など場面状況に応じて行動を起こし、問題を解決・対処することであり、相手の話に対して受け答えをする訳ではありません。
相手の状況や要求を把握して、どのように行動すると対処できるのかを考える必要があります。なので、「問題の対応」や「事故への対応」など、相手の要求を解決することを「対応」と言います。そのため、人のみならず物事や状況も対象となるので、「応対」よりも「対応」の方が使用する機会が多いです。
③「応対」と「対応」に違いがあれど対になっている
「応対」と「対応」では使用する場面や物事で違いはありますが、対になっています。「応対」は人に対して使用する言葉で、「相手への受け答え」をする際に使用可能です。「対応」は「相手の要求を聞き問題を解決・対処」することであり、人だけでなく物事にも用いられます。
「応対」が無く「対応」だけだと来客やクレーム要求など、話を聞くのに時間が掛かってしまいます。反対に、「対応」が無ければ場面に応じた要求や問題を解決・対処することができません。なので、「応対」がいいと「対応」がスムーズに進み、迅速な問題解決が可能なため、二つの言葉は対になっていると言えます。
「応対」と「対応」の意味は?
①「応対」の意味
「応対」の意味は、ビジネスなどにおいて来客の話に受け答えをするということです。会社や病院、様々なお店などでも、まずは受付で簡単な用件を伝えることから始まります。それを「応対」と言い、接客やマナー、コミュニケーション能力が重要です。
「応対」は問題解決をすることではなく受け答えのため、その分、言葉遣いや気配り、態度などが基本となっています。また、「クレーム」は受け答えではなく問題解決になるため、「応対」には含まれません。
しかし、クレームの用件を聞くことは「応対」に含まれます。クレームについては少し分かりにくいですが、意味を知ることで正しく使い分け可能です。「応対」は話を聞いて受け答えをしてくれた人と覚えておくと、使いやすくなるため覚えておくといいですよ。
相手になって、受け答えすること。「どんな客にも巧みに応対する」「電話の応対がうまい」
引用元: goo国語辞書
②「対応」の意味
「対応」とは、人だけでなく状況や物事に対してする言葉であり、問題を解決・対処をするという意味です。対象は人であることは「応対」と同じですが、対応の場合は相手の「要求」も含まれるため、臨機応変に処置しなければいけません。「クレーム」は相手の要求になり、問題を解決する必要があるので「対応」に含まれます。
「対応」は態度やマナー、コミュニケーション能力も大事ですが、様々な事柄に対処し早期解決に繋がる柔軟な思考が必要です。また、自分自身が抱えている問題や状況を解決する際にも、「対応」が当てはまります。相手の要求に真摯に向き合い問題を素早く対処する方は「対応のいい人」となり、ビジネスにおいても重要です。
反対に、状況を汲み取れず臨機応変に対処できない場合、相手の問題解決に至らないため「対応がよくない」と判断されます。「対応」はビジネスだけでなく、普通に生活する上でも重要なことなので正しく理解して使いましょう。
同種の二つのものが向かい合い、対(つい)になっていること。ある物事が、他の範疇(はんちゅう)に属する物事と、対立・相当する関係にあること。互いにつりあいがとれていること。周囲の状況などに合わせて事をすること。「現実に対応した処置」「対応策」
引用元: Weblio辞書
電話での「応対」と「対応」の正しい使い方は?
①受付が「応対」して担当者が「対応」する
「電話応対」と「電話対応」という言葉があり、同じ意味合いとして使われることが多いです。ですが、応対は受け答え、対応は状況に応じた問題解決や対処のことなので、似た言葉でも大きく異なります。「電話応対」は最初に受話器を取り用件を聞く、「電話対応」は詳細を聞き状況に応じて判断し解決・対処することです。
例えば、企業などに電話を掛けた際、まずは話を聞き「担当者に繋ぎますね」と言うオペレーターが「応対」します。その後、引き継がれて詳細を聞いて問題を解決・対処する担当者が「対応」です。
②「対応」しやすい「応対」が重要
電話ではスムーズな問題解決に「対応」をしやすい、丁寧かつ的確な「応対」が重要です。電話応対をする人がきちんとした態度や敬語を用いて正しく接すると、対応する人が素早く要件を把握し対処することができます。なので、「応対がいい」と相手の好感を得ることができ、「対応がいい」適切な判断が可能です。
接客での「応対」と「対応」の正しい使い方は?
①「応対」しながら「対応」をする
飲食店やアパレルといったサービス業や販売業などの接客では、「応対」と「対応」を同時に行います。お客様の話を聞くことを「応対」、要望に合った提案などをして満足を得て頂くのが「対応」です。
「応対」と「対応」を1人の人が担当することが多いため、接客では並行して行います。飲食店では若干異なるものの、「応対」と「対応」をする人が決まっている訳ではないので同時進行です。
②「応対」と「対応」でお店の付加価値を高められる
お客様の話をしっかり聞いて「応対」し、汲み取って要望に沿う提案ができる「対応」をするとお店の付加価値が高くなります。異なる店舗で同じ商品・価格でも「応対」と「対応」がよければ、またこのお店を利用したい!と思ってもらうことが可能です。真摯にお客様と向き合うことで、会社の業績アップにも繋がります。
「応対」と「対応」をしっかり行うことで得られるメリットは、会社やお店の質が上がり来客数が増える・売上アップなどです。ビジネスなどにおいてもとても重要なポイントで、「応対」と「対応」の質が高ければ自ずといい方向へと向かいます。
「応対」と「対応」の正しい文例は?
①「応対」の場合
「応対」は受付や来客、電話などでの受け答えに対して、言及したい場合に使用する言葉です。ビジネスなどにおいて受付で用件を伝えた際のやり取りや、電話で担当者に引き継ぐまでの接客について言いたい場合に用います。また、「応対」と「接客」は人と接することを指し、お客様に対しての言動がとても重要です。
「応対がよくない」とはきちんとした受け答えをしてくれないことを指し、自分が後悔の念に苛まれている際にも使えます。反対に「応対がいい」は、しっかりとした受け答えをして正しく引き継ぎをしてくれた場合です。話を聞いてから「対応」に引き継ぐまでの間のことが「応対」なので、正しく覚えておいて下さいね。
- ・この病院は受付の応対が良くない。
- ・彼の来客への応対は素晴らしい。
- ・結婚式場の受付の応対はマナーが行き届いていて素晴らしい。
- ・電話応対の研修を受ける。
- ・あの会社の電話応対は素晴らしかった
- ・顧客に愛想の悪い応対をしてしまった。
- ・お客様へのリスペクトを忘れないことは接客応対における基本だ。
「応対」の正しい文例
②「対応」の場合
「対応」は電話やお客様の要望に対しての接客や、クレームなどに言及する際に使用する言葉です。応対をした人から引き継いだお客様の電話や、突然起こるハプニングやアクシデントを解決・対処する際に用いられます。「応対」は受け答えをした人に対して用いられる言葉ですが、「対応」はお客様の担当者に対してです。
「対応がいい」とは、お客様の要望に対して的確かつ分かりやすく説明しつつ、臨機応変に対処した際に用いられます。反対に「対応がよくない」とは、きちんと行動できず解決に至らなかった場合です。
対応が良い・悪いなどとお客様から言われた場合は、担当者についての言及となります。なので、使用する際はしっかりと意味を知って、「応対」と「対応」を使い分けるようにしましょう。
- ・資料整理のために休日出勤したのに、電話対応に追われて一日が過ぎてしまった。
- ・彼はお客様のクレーム対応におけるスペシャリストだ。
- ・お客様のクレームに対応する。
- ・スポーツの試合では、ハプニングに上手く対応する力が求められる。
- ・来場者数が想定より多く、その対応に追われる。
- ・地震災害の被害への対応が急務である。
- ・彼は限られた時間で色々な業務に対応している。
「対応」の正しい文例
「応対」と「対応」の類語は?
①「応対」の類語
「応対」の類義語として、人と接するという意味を持つ言葉が殆どで、接客・受け答えをする・お構い・応接です。「接客」はおもてなしという意味で、お客様に対してしっかりと丁寧に向き合うということになります。「受け答えをする」は相手の用件に対して答えるということのため、「応対」と同じ意味です。
「お構い」は尊敬語ですが相手をもてなすことで、来客に対してしっかりと丁寧に接するという意味になります。「応接」は来客をもてなすという言葉で他の接客や受け答え、お構いと同じですが、電話では使用しません。類語を見ると「応対」の意味も分かりやすく、正しい使い分けができます。
- ・接客=客をもてなすこと。飲食物によるものも含む。
- ・受け答えする=人の言うこと、尋ねることに応じて答えること。応答。「はきはきと受け答えする」
- ・お構い=「かまうこと」の尊敬語・美化語。心にかけ、もてなすこと。おもてなし。お世話。気にすること。
- ・応接=訪れた人を招き入れて、その相手をすること。
「応対」の類語と意味
下記の記事では、「お構いなく」の意味についてご紹介しています。「応対」の類語である「お構い」の反対の意味ではありますが、違いを知ることで正しく使い分けが可能です。類語や使い方、ビジネスにおいての例文や注意点にも詳しくご紹介していますので、気になる方はぜひご覧になってみて下さいね。
②「対応」の類語
「対応」の類語は情報や状況に関連した言葉が殆どで、対処・対策・収拾・措置が該当します。人に対してではなく状況や行動・物事に対して使用し、どう解決・対処するかについての意味を持つものです。
「対処」は状況などの場面で適切な処置をする、「対策」は相手の要望や状況を知り的確な判断を練ることとなります。「収集」は情報などを集めるという意味を指しますが、正しい判断をして解決することも含まれるため「対応」とおなじです。
「措置」は状況に応じた解決策を練ることのため、臨機応変に判断を下すという意味では類語に当たります。「応対」と異なり人と接することではなく、場面や状況に応じた「物事」に対しての類語が特徴です。
- ・対処=ある事柄・状況に合わせて適当な処置をとること。
- ・対策= 相手の態度や事件の状況に対応するための方法・手段。
- ・収拾=ひろい集めること。混乱をおさめ、状態を整えること。
- ・措置= 事態に応じて必要な手続きをとること。取り計らって始末をつけること。処置。
「対応」の類語と意味
下記の記事では、「ご対応」の意味についてご紹介しています。「応対」と合わせて紹介しましたが、さらに深く理解することで「対応」を正しく使用可能です。類語やビジネスでの使い方や例文、言い換え表現もご紹介しているため、詳しく「対応」について知りたい方はぜひご覧になってみて下さいね。
「応対」と「対応」の違いを知って正しく使い分けよう!
「応対」は相手の話に対して受け答えをする、「対応」は相手の状況や要望に応じて適切な処置・解決をすることです。言葉だけを見ると同じ意味と思いがちですが、「応対」は話を聞くだけで「対応」は場面状況に合った対処をしないといけません。
大きく異なる意味を持っていますが、「応対」がなければ「対応」ができないためどちらも必要です。一般的には会社や病院などにある受付が「応対」で、その後の担当者が「対応」することになります。また、きちんとした「応対」と「対応」をすると、お店や会社の付加価値を高めることができ業績アップが可能です。
「応対」は受付などをしてくれた方、「対応」は担当してくれた人に使用するため、意味を知っておくと正しく使うことができます。また、類語もいくつかあり、「応対」は接客や受け答えをする、お構い、応接、「対応」は対処や対策、収拾、措置です。混同されやすい言葉ですが、意味が異なるため正しく知っておきましょう。
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