「重ね重ね」の正しい使い方&例文!意味やビジネスで使う際の注意点も解説!
あなたは、「重ね重ね」の意味や使い方をご存知ですか?「重ね重ね」は、ビジネスシーンや取引先とのメールでよく使われる表現です。今回は、「重ね重ね」の正しい使い方や例文をご紹介します!ビジネスで使う際の注意点と合わせて、参考にしてください。
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目次
「重ね重ね」の意味とは?
意味①同じことを繰り返す様子
重ね重ねは「かさねがさね」と読み、同じようなことが繰り返される様子を意味しています。二度「重ね」を繰り返すことで、「重ねて」という言葉の意味を強調しています。二重表現ではなく、ビジネスシーンで使われることが多い正しい日本語です。
意味②念入りに相手に頼む様子
「重ね重ね」には、自分の気持ちを強く伝えるという意味もあります。ビジネスシーンにおいて、同じ内容を繰り返し伝えるのは基本的に失礼に当たります。しかし「重ね重ね」を使うことで、感謝や謝罪の気持ちをより強く伝えられるのです。使用する頻度は少ないですが、ビジネスメール等で非常に大切な役割を果たす言葉です。
「重ね重ね」の正しい使い方
①お礼や謝罪をするときに使う
「重ね重ね」は主に、ビジネスシーンで感謝や謝罪を伝えるときに使われる言葉です。親しい友人や家族が相手だと、「本当に」「めちゃめちゃ」などの言葉で気持ちの度合いを伝えられます。しかしビジネスシーンでは相手に失礼のないよう、丁寧な言葉を使わなければいけません。そんなときに使えるのが「重ね重ね」なのです。
例えば非常に頼りになった相手へのお礼や、大きなミスへの謝罪などで使用されます。「ありがとうございます」「申し訳ございません」だけでは気持ちを言い表せない場面で、「重ね重ね」を使ってみてください。
②動詞を修飾する時は単体で使う
後に続く動詞を修飾する場合は、「重ね重ね」を単体で使用します。例えば「ございます」「します」に続く場合は、「重ね重ねありがとうございます」「重ね重ねお願いします」と書きます。また「重ね重ね」が離れた動詞を修飾する場合も、同じように単体で使用するのが一般的です。
③名詞を修飾する時は「の」を入れる
名詞が続く場合は、重ね重ねの後に「の」を入れます。例えば「重ね重ねの警告」「重ね重ねの謝罪」のような使い方をします。「重ね重ね警告していますが」という使用法はNGですので、注意してください。
④メールの最後に使うのが基本
ビジネスメールや手紙で「重ね重ね」という表現を使うのなら、文章の最後に書くのが基本です。重ね重ねは、「これまでに言った気持ちに重ねる」という意味になります。そのため最初に「申し訳ございません」「ありがとうございます」と気持ちを述べた上で、文末に「重ね重ね」を使用するのが正しいです。
「重ね重ね」を使った例文
①感謝を伝えたい場合
感謝を述べたい時には、「重ね重ねありがとうございます」という表現を使いましょう。同じ用件に対して繰り返しお礼を言う時や、感謝すべきことが2つある際に使えます。「ありがとうございます」はフランクだと思われることがあるため、送る相手には注意してください。
- ・この度はご快諾頂いたうえ、貴重なご意見を賜りまして、重ね重ねありがとうございます。
- ・先日の件で大変お世話になりましたこと、重ね重ねありがとうございます。
重ね重ねありがとうございます 例文
②より丁寧に感謝を述べたい場合
より丁寧にお礼の気持ちを表現したいなら、「重ね重ね御礼申し上げます」という言い方がおすすめです。「ありがとうございます」よりも丁寧でフォーマルな言い方なので、取引先や目上の上司にも問題なく使えますよ。感謝の気持ちを更に強調したい時に、メールや手紙で使ってみてください。
- ・貴重なご意見を賜りましたことを重ね重ね感謝申し上げます。
- ・多大なるおもてなしに重ね重ね御礼申し上げます。
重ね重ね御礼申し上げます 例文
③繰り返し依頼をする場合
何かを繰り返し依頼する時には、「重ね重ね恐縮ではございますが」という表現が使えます。特に「自分に不手際があり、相手に何度も同じことをさせて申し訳ない」というニュアンスが強いです。「恐縮ですが」「申し訳ございませんが」などのクッション言葉とともに使えば、より丁寧で柔らかな印象になりますよ。
ただし相手が何度も同じミスをする場合は、クッション言葉を省いて「重ね重ねお願い申し上げます」という形でも使用されます。相手と自分のどちらに問題があるかによって、クッション言葉の有無を使い分けてみてください。
- ・重ね重ね恐縮ではございますが、再度お送り頂けるでしょうか?
- ・重ね重ね恐縮ではございますが、資料の添付をお願い致します。
重ね重ね恐縮ではございますが 例文
またこちらに、「お忙しいところ恐縮ですが」の例文がまとめられた記事を載せておきます。恐縮の意味や類語、英語表現などが詳しく解説されていますよ。「お忙しいところ恐縮ですが」の使い方に悩んでいる方は、こちらの記事にも目を通してみてください。
④謝罪を述べたい場合
謝罪やお詫びの気持ちを強調したい時には、「重ね重ね申し訳ございません」と言いましょう。自分のミスで相手に迷惑をかけてしまい、何度謝罪しても言い足りないと感じた時に使ってください。
- ・当社のミスによりご迷惑をおかけしたこと、重ね重ね申し訳ございません。
- ・製品に不備があったことにつきまして、重ね重ね申し訳ございませんでした。
重ね重ね申し訳ございません 例文
「重ね重ね」を使う際の注意点
①何かが重なっている時にしか使えない
「重ね重ね」は文字からわかる通り、何かが重なっている時にしか使えないので注意してください。サービスの利用や案件への対応など、1つのことに感謝したい際は「重ね重ね」はふさわしくありません。またお礼にはお礼を、謝罪には謝罪しか使えないため、感謝とお詫びの言葉が2つが重なっている場合も使用不可です。
②結婚式や葬儀では使わない
「重ね重ね」は、結婚式や葬儀など冠婚葬祭の場で使用することはできません。重ね重ねは2つ同じ言葉が繰り返されているので、「重ね言葉」「忌み言葉」になります。葬儀で使うと今後も不幸が重なることを連想させるため、絶対に使わないように注意してください。
また葬儀と同様、結婚式でも「重ね重ね」は使うことができません。「再び結婚式をすることになる」「この結婚はうまくいかない」と連想させるため、お祝い事が2つ重なっていても使用不可です。
③何度も繰り返し使用しない
「重ね重ね」は、同じメールや手紙内で繰り返し使わないよう注意してください。重ね重ねは1回だけで気持ちを強調できる言葉なので、多用するとしつこい印象になります。重ね重ねを使う際は、メール終わりの1回だけにしてください。
「重ね重ね」の言い換え表現とは?
言い換え①重々
重ね重ねの言い換えとして使える表現に、「重々」が挙げられます。重々は「じゅうじゅう」と読み、十分である様子や何度も同じことを繰り返すさまが表現されます。感謝や謝罪を表す時にも使えるのはもちろん、「重々承知」という言葉で事態を把握していると伝えられます。
「重々承知」は尊敬語や丁寧語、謙譲語のどれにも当てはまらない言葉です。そのため目上・部下など相手の立場を問わず、どんなシーンでも使うことができますよ。また重々とは異なり、重ね重ねは「十分に把握している」という場面では使えませんので、間違って使用しないよう注意してください。
- ・重々承知しております。
- ・重々の不始末、何卒お許しください。
「重々」を使った例文
言い換え②くれぐれも
「くれぐれも」も、重ね重ねの言い換えとして使える表現です。「くれぐれも」には気持ちを込めて懇願・依頼をする、何かを忠告するという意味があります。基本的に注意を促す時に使われますが、相手の体調を気遣う際や感謝・検討を求めるシーンでも使用可能です。
漢字で書くと「呉々も」「呉呉も」と表されますが、ビジネスシーンではひらがなで表記するのが一般的です。また「くれぐれも」は敬語表現ではないものの、フォーマルな場面でも使える言葉なので目上の人に言っても問題ありません。
- ・風邪などお引きにならないようにくれぐれもご用心ください。
- ・天候が優れませんので、お帰りの際にはくれぐれもご注意ください。
- ・この件に関してはくれぐれも内密にお願い申し上げます。
「くれぐれも」を使った例文
言い換え③幾重にも
「幾重にも」も、重ね重ねの言い換えに使える表現です。「いくえにも」と読み、何度も同じことが繰り返されている様子や強調された気持ちを意味しています。ビジネスでは、感謝や謝罪を伝えたいシーンで使われることが多いです。重ね重ねのように、依頼や念押しの意味では使えないため注意してください。
- ・ご懇情幾重にもお礼申し上げます。
- ・ご迷惑をお掛けをいたしましたこと、幾重にもお詫び申し上げます。
「幾重にも」を使った例文
言い換え④度々
「度々」も、重ね重ねの言い換え表現の一つです。同じことが何度も繰り返し起こっている様子を意味し、回数を重ねていることを強調する際に使われます。
「度々申し訳ございません」「度々ありがとうございます」のような感謝・謝罪だけでなく、依頼や質問でも使用可能です。口語的な表現でもあるため、ビジネスシーンだけでなく日常のコミュニケーションでも使用しやすいですよ。
- 1度々ご連絡いただきお礼申し上げます。
- 2度々の質問申し訳ございません。
- 3度々お手数おかけし申し訳ございません。
「度々」を使った例文
言い換え⑤重ねて
重ね重ねと似た表現に、「重ねて」という言葉があります。同じ事柄が繰り返し起こる様子を意味しており、何度も感謝や謝罪を伝える際に用いられます。また、一度お願いしたことを再度依頼したい時や、お祝いを言う際にも使えますよ。重ね重ねとは異なり「重ねて」は忌み言葉ではないため、冠婚葬祭の場でも使用可能です。
- 1重ねてお詫び申し上げます。
- 2重ねてのご連絡となりますが、先日の件についてご検討の程よろしくお願いいたします。
- 3ご結婚おめでとうございます。重ねてお祝い申し上げます。
「重ねて」を使った例文
「重ね重ね」の英語表現とは?
英語表現①over and over again
重ね重ねの英語表現として、「over and over again」が挙げられます。直訳すると「何度も何度も」という意味になり、ビジネスメールで頻繁に使用されます。日本語と同じく「over」を2回繰り返すことで、気持ちや要件を強調する役割を果たしますよ。
丁寧な表現なので、取引先や上司に使っても失礼にはなりません。また「over and over again」を使って謝罪をする際には、「bother(悩ませる)」という動詞と合わせて使うのが一般的です。以下に英語の例文をまとめておきますので、参考にしてみてください。
- ・I’m sorry to bother you over and over again.(重ね重ね申し訳ありません)
- ・I really appreciate your kind words over and over again.(重ね重ね御礼申し上げます)
over and over again 例文
英語表現②again
「again」も、重ね重ねと同じ意味を持つ英語表現です。先ほど紹介した「over and over again」をよりフランクにした表現なので、上司や取引先に使うと失礼になる場合があります。使用シーンや相手には十分注意してください。
- ・We're sorry again.(重ね重ね申し訳ありませんでした)
- ・Thank you again.(重ね重ねお礼申し上げます)
again 例文
英語表現③repeatedly
重ね重ねという意味を持つ英語表現として、「repeatedly」が挙げられます。直訳すると「繰り返し」という意味になり、回数を強調したい時に使われます。「度々」や「幾重にも」の英語表現としても使用できますよ。
- ・Sorry for contacting you repeatedly.(繰り返し連絡をして申し訳ありません。)
repeatedly 例文
「重ね重ね」の正しい使い方を知ってビジネスシーンに役立てましょう!
「重ね重ね」はメール、手紙などのビジネスシーンで使われる表現です。「同じことを繰り返す」という意味があり、自分の気持ちを強調したり、何かを依頼したりする場面で使うことができますよ。同じ言葉が2回繰り返されていますが、二重表現ではなく正しい日本語なので、上司や取引先にも使用可能です。
ただし使い方を間違えると失礼になることがあるため、シーンや使用箇所には注意が必要です。今回紹介した意味や注意点、例文などを参考にして「重ね重ね」をビジネスシーンで使用してみてください。
またこちらに、目上の人や上司へのビジネスメールの書き方がまとめられた記事を載せておきます。書き出しや報告、お礼などシーン別の例文が詳しく紹介されていますよ。上司へのビジネスメールの書き方がわからず悩んでいる方は、是非こちらの記事にも目を通してみてくださいね。
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