卒論のアンケート調査のやり方って?作り方の例や取り方の方法をイチから解説!
卒論を書くのに特に文系の卒論ではアンケートがあった方がいい場合がありますよね。そこで、今回は卒論でアンケートを取り上げるための対象者の選び方や数、調査のやり方、アンケートの作り方、アンケートのとり方などをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
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目次
卒論アンケートを作る前に準備することは?
テーマに沿って目的と目標を決める
卒論アンケートでは、アンケートの目的と目標を決めます。アンケートの目的とは何のためのアンケートなのかということであり、アンケートの目標とは、どんなデータが集まればいいかということです。アンケートを実施する上で、これらをはっきりさせておくことが大切です。
テーマに沿って対象者を決める
アンケートで大切なのは対象者です。調査の対象になる人達を母集団といいます。例えば、「学生か社会人か」「男性か女子か」「10代か20代か」などの調査対象になる人たちです。母集団が信頼あるものでないと、しっかりしたアンケート結果を出せていないと判断されます。
テーマによりますが、SNSで無作為にとったアンケートは、誰が回答しているかわからないものや同じ人物が何度か回答している場合もあり、信頼おけるアンケートとは言えません。母集団を意識することをおすすめします。
卒論アンケートの作り方と例は?
①紙の場合
調査用紙の作り方で注意することは、適切な文字の大きさ、自然な日本語、見やすいレイアウト、適切な質問項目の数などです。質問は、最初に簡単な質問で回答しやすいようにします。簡単な質問から徐々に面倒な質問に持っていくのが、最後まで答えてもらうためのコツです。
記述式の調査項目の作り方では、例えば「あなたの住んでいるところのどんなところが好きですか」という質問に対して、「自然がきれいなところが好き」というような、回答の見本を載せると回答しやすくなります。記述式で書くことが多すぎると回答者にとって苦痛になるので、多すぎないようにしましょう。
アンケート用紙は紙かWebで作ります。紙だとその場で内容を説明して書いてもらえるので、例えば初対面の人でもその場で調査項目に書いてもらうことができます。高齢者などのパソコンやスマホを持っていない人でも可能です。
②Webの場合
Web媒体の良さは回答がWeb上で手軽にできることです。作成や集計も紙でやるより簡単で手軽にできます。回答者には事前に了解をとって置く必要があります。紙でもWebでも母集団が分かるようにしましょう。
教えてgoo、ヤフー知恵袋、Twitter、FacebookやmixiなどのWebを利用すると参考になるデータがあることがあります。信頼あるデータとは言えませんが、本番のための質問の作り方や、仮説を立てるための参考意見を集めることができます。Webの利用は、無料でコストがかからずに利用できます。
Webでアンケートを作る無料サービスもあります。Google form、Questant,Survey Monkeyです。集計も自動で集計表に表されます。
③依頼文の例
調査用紙の作り方で依頼分の書き出しでは、挨拶文、研究目的、データの利用方法、自分の身分を書きます。挨拶はもちろんですが、依頼人に調査の目的と自分のことを知ってもらうためです。依頼人に失礼のないような言葉遣いに配慮し、分かりやすい文章で書きましょう。
株式会社〇〇 広報部 〇〇様 お世話になっております。〇〇大学〇〇部の〇〇と申します。突然のご連絡、誠に恐れ入ります。この度、卒業研究として〜に関する調査を行っております。〜を調査することにより、〜をあきらかにすることを目的とした研究です。
次に、調査を依頼したい対象者と訳、謝礼を考えている場合は謝礼についてと自分の連絡先を書きます。快く協力を得られるような感じのいい文章で書きましょう。謝礼の例として、500円〜1000円分のカードなどが選ばれているようです。
調査データを得るために、〜という条件でアンケートをお願いしております。つきましては、貴社の社員様へアンケート調査を実施したいと考えているのですが、差し支えなければご協力いただけないでしょうか?ささやかではございますが、ご協力に対して、謝礼として〜をお渡ししております。お忙しいところとは存じますが、ご検討の程よろしくお願いいたします。(〇〇大学〇〇部〇年氏名と連絡先)
- 1はじめの挨拶
- 2自分の身分
- 3研究目的
- 4データの利用方法
- 5調査依頼者
- 6謝礼について
- 7終わりの挨拶
- 8氏名・連絡先
依頼文の必要項目リスト
④配慮すること
個人情報の取扱については説明する必要があります。名前や電話番号などを聞く際は「プライバシーポリシー」や「同意書」を準備します。「プライバシーポリシー」とは、個人情報の取り扱いに関する当事者同士の約束をまとめたものです。同意書は、アンケートを依頼する側と依頼される側との約束を記した書面です。
卒論アンケートの取り方の事前準備は?
①人数を決める
調査に参加してもらう人数を決めます。事前調査と本調査の2回で実施することが理想です。事前調査は、大まかなイメージをつかむための調査で、数名に協力してもらいます。本調査は、設問の10倍の人数の人に協力してもらいます。例えば、設問10問に対して100人の人が必要です。
卒論のアンケートだけではなく、卒論全体を簡単に書き終えるための流れや書き方のコツが紹介されています。こちらもぜひご覧ください。
②調査対象者を決める
調査対象者を決めるには、調査の前の段階として関連情報を文献や書籍、Webなどで調べておくことが有効です。前もって調べることで調査をしなくても分かる部分が見えてきて、調査対象者である母集団をどうするかなどがはっきりするからです。
アンケート調査対象者で一番手っ取り早いのが友達です。他に学内の学生、同じ授業を受けている学生、街頭アンケート、特定の団体などを対象にする場合があります。ただ、自分の大学に限られている場合は、どんな結果になるかとか検討が必要です。協力してもらったら、メールか電話でお礼の気持ちを伝えます。
③アプローチ方法
様々なアプローチ方法があり、それぞれメリットやデメリットがあります。1つ目は訪問面接調査で対象者に直接会ってアンケート調査用紙をもとに調査を行います。直接会うので信頼感が生まれます。2つ目は訪問留置調査は直接自宅にお願いしに行き、一定期間で回収するのでそれまでに回答をお願いするものです。
3つ目は、郵送調査で郵送で調査をお願いし郵送で回答をお繰り返してもらう方法です。切手を貼った返信用封筒を入れることが必要です。電話調査は電話で調査をお願いするものですが、知り合いでないと警戒される場合があります。相手にどんな目的で電話をかけたのか分かるように原稿(トークスプリプト)を準備します。
4つ目はインターネット調査はWebによる調査です。紙媒体を必要とせず、集計が楽で表なども自動的にできてしまうので手間がかかりません。ただ、テーマや目的に沿った母集団かどうかを考える必要があります。まともな母集団を獲得するために、業者に依頼する場合もあります。
④アプローチの決め方
アプローチの決め方はどの段階の調査であるのかということと、母集団をどんな集団にするかで決めます。テーマにもよりますが、本調査の前の事前調査の段階では大まかな概要が分かればいいので、Webでの調査も可能です。
母集団の人に直接に会えるのであれば、訪問面接調査が一番望ましいです。直接に聞くことができるので、詳しい内容が聞き出せるからです。調査数が訪問面接調査の数だけで足りない場合に、訪問留置調査や郵送調査を実施します。Webを見ている人が限られますが、大まかな傾向が知りたい場合には、Webの活用もあります。
卒論アンケート調査の実施方法は?
①大人数にアンケートを回答してもらう
例えば、「はい」か「いいえ」、「好き」か「嫌い」、「あてはまる」か「あてはまらない」、「週に1〜2回」か「ほぼ毎日」のような簡単なことを調査したい場合に定量調査を使います。定量調査とは、結果が数値で表せるもので大人数のアンケートに向いています。
定量調査には、訪問面接調査、訪問留置調査、郵送調査、インターネット調査、ネット調査などがあります。卒論でよく用いられるのは訪問面接調査です。調査はテーマに沿っていることが必要なのですが、インタビューの中に定量調査を入れる場合もあります。
②インタビュー
インタビューは、数値結果ではなくイメージや意識、状況、性向などを把握する場合に有効です。数値ではなく文章としての結果を求めるための少人数向けアンケートで定性調査といいます。例えば、「〜のどんなところが気に入っていますか?」や「〜はどんなイメージがありますか?」などのような内容のものです。
インタビュー形式はいくつかあります。パーソナルインタビューは、1対1の形式です。特定の人の意見、意識、体験などを調査するときに用います。グループインタビューは、何人か集まったグループの人の調査です。集まった人の意識が反映されるように、話しやすい場の雰囲気とか、話しやすい人数などを考慮します。
ディスカッションしながらインタビューをする方法もありますが、この方法では、ディスカッションの進行をしながらインタビューをします。進行の方法やインタビューの仕方に慣れていることが必要なので、卒論を書く学生にとってあまり向いているとはいえません。対象になる人を集めることも大変です。
卒論アンケートの集計方法は?
①回答数を数える
テーマによっては、単純な数だけ分かればいい場合があります。全体把握のために回答数の数を集計表に載せるための集計です。例えば、「〜に行ったことがありますか?」に対する質問に対して、「ある」か「ない」の回答しかなく、それぞれいくつあるかを数えます。質問の作り方も簡単です。
②いくつかの項目を合わせる
調査結果の集計表から、いくつかの要素をかけ合わせて結果を出す集計法を「クロス集計」といいます。テーマによって集計項目の作り方が変わってきますが、この方法を使うと、調査のより詳しい結果が期待できます。
例えば、集計表の中に「年代別」に別れている項目と、「読書が好きな人」「読書が嫌いな人」「どちらとも言えない」という項目があったとします。そこから、「20代で読書が好きな人」「30代で読書が好きな人「40代で読書が嫌いな人」のように、年代別の読書の好き嫌いについてクロスさせた結果が分かります。
③回答を抽象化する
自由記述式の回答の分析表の作り方には、アフターコーディングとテキストマイニングという手法があります。アフターコーディングは、記述式の回答を抽象化して集計表にまとめることで、回答の傾向を推し量ります。
テキストマイニングは、単語や文章の出現率や一緒に出現する単語や出現傾向などを調べることを目的としています。テーマに即した結果を求める時に、どんな分析法方がいいのかを考えてみましょう。
卒論アンケートを作ってみよう
卒論のアンケートの作り方をまとめてみました。卒論のテーマにもよりますが、アンケートは、文系の研究業績を作れる研究方法です。アンケート準備から結果を出すまで大変かもしれませんが、大きな経験と学びを経験することになるでしょう。新しい発見を目指して卒論アンケートに挑戦してみましょう。
当たり前のことですが、自作自演のデータの捏造や改ざんはやってはいけないことです。必要であれば統計学の入門書を読んだり、指導教官にアドバイスを受けたりしながら進めていくことをおすすめします。
卒論は就活にも関連してきます。面接で卒論についての質問があった場合の、面接官の意図にあった回答のポイントが紹介されてますので、こちらもぜひご覧ください。
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