nanoSIMとmicroSIMの違いとは?アダプター/SIMカード
格安SIMの普及と共にmicroSIM(マイクロシム)やnanoSIM(ナノシム)という名前も聞くようになりました。それらSIMカードはスマホやタブレットに欠かせない物ですが、その役割や各々の違いについてはご存知でしょうか?本記事ではSIMの様々な疑問にお答えすると共におすすめの書籍もご紹介します。
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目次
nanoSIMを知る前に!そもそもSIMカードとは?
SIMカードとは機器の加入者を特定するためのIDが記録されたICカード
皆さんがお持ちのスマホやタブレットの大半には、中にSIMカードが挿入されていることをご存知の方は多いと思います。しかし、SIMカードという名称は知っていても、なぜそれがスマホや携帯電話に必要なのか、どのような機能を持っているのか、をきちんと説明できる方は実はあまり多くありません。
SIMカードとは一体、どのようなものなのでしょうか?SIMカードはICカードの一種です。ICキャッシュカードやクレジットカードと見比べてみると、どちらにも金色のICチップが埋め込まれているのがわかります。このICチップがSIMカードの心臓です。
SIMカードのICチップには、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)と呼ばれるIDが記録されています。このIDが電話番号と1:1で関連付けられているために、回線会社は加入者を特定する事が可能となります。
SIMカードはスマホなどを使用するために重要な機能をもつ
普段見慣れているパソコンとは違ってディスプレイもキーボードもついていませんが、実は、SIMカードは立派なコンピューターで、スマホを使用するための非常に重要な機能を持っています。
SIMカードのあの小さなICチップ、その中にはCPUやメモリが搭載されており、単体でプログラムを実行する事ができます。その性能は、なんと、1990年頃のパソコンとほぼ同じだそうです。しかも、情報を保護するセキュリティ機能まで備え、安全性の面でも非常に信頼度の高いコンピューターです。
このICチップ上で動作するプログラムが、いくつもある各回線会社の電波の中から、自分が使用する電波を選別しています。その結果、通話が可能となるのです。
スマホやタブレットにとって、SIMカードは絶対必要な物なのでしょうか?実は、必要である、不要である、どちらも正解なのです。SIMカードは電話番号と関連付けられたIDを持ち、使用する回線会社の電波を決定します。そのため「電話回線の利用(通話)」には絶対に必要です。しかし、逆に、電話番号を必要としない機能を使うだけならSIMカードは不要です。SIMカードが無くてもWi-Fi接続をすれば、インターネット回線を利用して、ブラウザやLINE等が使用可能になります。
SIMカードの種類は3種類
SIMカードには「標準SIM」「microSIM(マイクロシム)」「nanoSIM(ナノシム)」の3種類があります。その違いはサイズです。それぞれのSIMカードが持つ情報や機能には違いはありません。
最も古い規格である「標準SIM」はガラケーや初期のiPhone等で使用されたもので、2019年5月現在ではほとんど使用されていません。
本記事では近年のスマホで使用されている「nanoSIM(ナノシム)」および「microSIM(マイクロシム)」について、ご紹介します。
nanoSIMとは?
nanoSIM(ナノシム)とは最も小さいSIMカード
nanoSIM(ナノシム)は2019年5月現在、携帯電話の標準規格の中で最も小さいSIMカードです。欧州電気通信標準化機構(ETSI)によって2012年に規格が発表され、現在、最も主流のSIMカードとして定着してきています。
nanoSIM(ナノシム)は縦横が8.8mm×12.3mmと平均的な成人女性の小指の爪より小さいサイズです。また、厚みも0.67mmと他のSIMカードより薄くなっています。
nanoSIM(ナノシム)のメリット
nanoSIM(ナノシム)のメリット、それは「小さいこと」です。nanoSIM(ナノシム)も標準SIM、microSIM(マイクロシム)も全て、機能的な違いはありません。しかし、その中で最も小さいnanoSIM(ナノシム)を使うことによって、スマホ自体の小型化、軽量化を実現可能としています。
また、スマホ本体のサイズが同じであっても、nanoSIM(ナノシム)を使えば、他のSIMを使用するより内部に余裕ができます。その空間を使ってスマホ自体の性能をアップすることができるのです。
microSIMとは?
microSIM(マイクロシム)とは小型化されたSIMカード
microSIM(マイクロシム)はnanoSIM(ナノシム)より以前のSIMカードの規格で、2010年に標準化されました。大きさは縦横15mm×12mmとnanoSIM(ナノシム)と比べるとやや大きく、厚みも0.76mmあります。
ここ数年で急激にnanoSIM(ナノシム)が台頭してきていますが、microSIM(マイクロシム)を使用しているスマホやタブレットもまだまだ現役です。
microSIM(マイクロシム)のメリット
microSIM(マイクロシム)のメリットは何でしょうか?標準SIMと比べてサイズが小さく、標準化当初はそれがメリットでしたが、やはり、現在はより小さいnanoSIM(ナノシム)に圧されています。残念ながら、microSIM(マイクロシム)固有のメリットというのは、無いようです。
nanoSIMとmicroSIMの違いとは?
nanoSIMとmicroSIMの違いはサイズ
nanoSIM(ナノシム)とmicroSIM(マイクロシム)の違いはサイズです。nanoSIM(ナノシム)の縦8.8mm×横12.3mmに対し、microSIM(マイクロシム)は縦15mm×横12mmです。nanoSIM(ナノシム)は面積ではmicroSIM(マイクロシム)の約60%しかありません。
また、厚みも、nanoSIM(ナノシム)が0.67mm、microSIM(マイクロシム)が0.76mmと、これもnanoSIM(ナノシム)の方が10%弱、薄くなっています。
nanoSIMとmicroSIMの機能に違いは無い
nanoSIM(ナノシム)とmicroSIM(マイクロシム)だけではなく、標準SIMも含めて、SIMカードの持つ情報と機能に違いは全くありません。どのサイズのSIMカードであっても、そのICチップが果たす役割は同じなのです。
nanoSIMとmicroSIMの性能に違いは無い
nanoSIM(ナノシム)とmicroSIM(マイクロシム)の性能にはありません。製品ごとに比べてみれば、違いはもちろんあります。しかし、それは搭載されているICチップの性能差です。nanoSIM(ナノシム)だから性能が良い、microSIM(マイクロシム)は性能が劣る、ということではないのです。
搭載しているICチップの性能が同等であるならば、nanoSIM(ナノシム)とmicroSIM(マイクロシム)に性能差はありません。
SIMカードってサイズを変えられるの?その方法は?
SIMカードはサイズを変えられる
キャリアショップでスマホを購入した場合、ショップでSIMの差し込みまで行ってくれます。しかし、最近では格安SIMの登場により、自分でスマホにSIMを差し込む方も増えてきました。スマホ本体を先に購入している場合、そのスマホに合ったサイズのSIMを購入する必要があります。
しかし、万が一購入するSIMを間違ってしまった場合やスマホの買い換えの場合は、どうでしょう?手元のスマホとSIMのサイズが合わなかった場合は、SIMかスマホ、いずれかを買い換えるしかないのでしょうか?
実はSIMカードはサイズを変えることができるのです。これから、SIMカードのサイズを変更するための3つの方法と、そのメリット、デメリットをご紹介します。
SIMカードのサイズ変更方法①SIMプロバイダーに依頼する
SIMカードのサイズ変更方法、1つ目は「SIMプロバイダーに依頼する」です。SIMを購入したキャリアショップや格安SIMの販売元にサイズ変更を依頼しましょう。ほとんどのプロバイダーでサイズ変更サービスを提供しており、手数料も2~3千円程度です。
この方法のメリットは安全性が高い事です。専門業者がきちんと対応してくれるため、SIMカードの破損等といった心配がなく、サイズ変更後のSIMカードの動作も保証されます。そういった点ではもっともおすすめの方法です。
しかし、デメリットもあります。それは、サイズ変更の為に数日の期間が必要であり、その間はそのSIMが使えない、ということです。SIMカードが使えない、ということは、スマホで通話ができない、ということになります。注意しましょう。
SIMカードのサイズ変更方法②変換アダプターを使用する
SIMカードのサイズ変更方法、2番目は「変換アダプターを使用する」です。これはnanoSIM(ナノシム)からmicroSIM(マイクロシム)のように、小さいサイズから大きいサイズへ変更する場合の方法です。使い方も簡単でSIMカードと同じ形状のプラスチックトレイに手持ちのSIMを乗せるだけです。
アダプターを使用する方法の最大のメリットは、とても安価に実現できることです。アダプターは通販や電機量販店などで取り扱いがあり、平均して4~5百円程度で入手できます。
この方法のデメリットは2つ。1つは確実性です。プラスチックトレイにSIMカードをセットするため、多少厚みが増します。そのため、スマホの機種によっては挿入できない事もあります。2つ目は信頼性です。一枚の板状のSIMカードとは異なるため、場合によってはスマホの故障原因となってしまうのです。
SIMカードのサイズ変更方法③カットする
SIMカードのサイズ変更方法、最後は「カットする」です。これはmicroSIM(マイクロシム)からnanoSIM(ナノシム)のように大きいサイズから小さいサイズに変更する場合の方法です。ICチップのサイズはどのSIMカードでも同じです。そのため、周囲のプラスチック部分のカットでサイズ変更できます。
この方法のメリットも安価で実現できることです。カットはカッターナイフでもできます。ですが、ICチップの位置を合わせて規格通りに切るのはかなり難しいため、あまりおすすめできません。SIMカッターと呼ばれる専用の道具を使った方が安心です。SIMカッターは通販などで入手可能で、価格も千円前後です。
ただ、やはりこの方法にもデメリットはあります。それは、カットの際、ICチップを破損してしまう危険性があることです。特にnanoSIM(ナノシム)はICチップの縁ぎりぎりの部分をカットするため、慎重に行う必要があります。また、もし規格サイズより小さくカットしてしまった場合、元に戻すことができません。
格安SIMについて詳しく学べるおすすめの書籍は?
格安SIMおすすめ書籍①SIMフリー完全ガイド: 2019
格安SIMプロバイダー31社を細かくチェック、独自のランキングと共にその特徴を紹介しています。また、格安SIMに関する疑問も丁寧に解説され、格安SIMへの切り替えを検討されている方にとって実用的な内容となっています。
その他にも海外旅行用格安プリペイドSIMの情報や、スマホ最新機種の情報も充実し、既に格安SIMをご利用の方も満足できるおすすめの一冊です。
書籍情報:SIMフリー完全ガイド: 2019
書名 | 【完全ガイドシリーズ230】SIMフリー完全ガイド |
著者 | -(ムック) |
出版社 | 晋遊舎 |
発売日 | 2018/11/21 |
ISBN | 978-4801810433 |
価格 | \734(税込) ※2019年5月時点 |
電子書籍 | 有 |
格安SIMおすすめ書籍②SIMフリーがまるごとわかる本2019
格安SIMプロバイダー21社のサービスを大手キャリアと比較、検証しているため、大手キャリアとの違い、格安SIMのメリット、デメリットがよくわかります。また、格安SIMそのものの解説もとてもわかり易く、初心者におすすめできます。
格安SIMだけではなく、スマホの最新機種についても徹底検証。この本があれば、格安SIMプロバイダーの選定と同時に、自分に合ったスマホも検討できてしまいます。
書籍情報:SIMフリーがまるごとわかる本2019
書名 | SIMフリーがまるごとわかる本2019 |
著者 | -(ムック) |
出版社 | 晋遊舎 |
発売日 | 2019/4/18 |
ISBN | 978-4801811195 |
価格 | \734(税込) |
電子書籍 | 有 |
格安SIMおすすめ書籍③iPhone格安SIM完全ガイド
iPhoneのみを対象とした格安SIMの解説書です。全てiPhoneでできることばかりで、iPhoneユーザーにとっては無駄の一切ない有益な内容になっています。これがあれば、iPhoneユーザーも月々の通信費を格段に安くできる、そんなおすすめの1冊です。
書籍情報:iPhone格安SIM完全ガイド
書名 | iPhone格安SIM完全ガイド (超お得な特典つき!) |
著者 | エックスワン、 河本亮、 小暮ひさのり、 standards、 麥野むぎ |
出版社 | standards |
発売日 | 2018/7/9 |
ISBN | 978-4866362786 |
価格 | \1,000(税込) |
電子書籍 | 無 |
SIMを知って得をしましょう!
SIMカードとはどういうものか、ご理解いただけたでしょうか?SIMカードの役割や3つの規格を認識することで、格安シムへの理解を深める助けになると思います。SIMを理解し、無駄をなくして、得をしましょう!
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