アンタッチャブル(untouchable)の意味とは?

アンタッチャブルと聞いて一番に思い浮かぶのはお笑い芸人のコンビ名ではないでしょうか?実は簡単に使ってはいけない深い意味もある事をご存知ですか?アンタッチャブルなサイトにも後の項目で触れていきますね。英語のuntouchableの直訳で考えられるケースとそうではないケースのどちらも見てみましょう。

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アンタッチャブル(untouchable)の意味とは?

アンタッチャブル(untouchable)の直訳:触ることのできない

touch

英語のuntouchableの単語を分解すると実は簡単な単語の組み合わせから成り立つ言葉だということがわかります。まずは否定のunは置いておいて、touch=触れる、able=可能な、ということからtouchable=「触れることのできる」を意味するとわかります。

したがって untouchable とは touchable という単語の頭に否定の意味の「un」を付けたものだとわかります。つまり直訳で「触ることのできない」という意味になります。

アンタッチャブル(untouchable)とは触らないこと

辞書

形容詞 1手を触れてはならない; 禁制の. 2手の届かない; 無敵の,無比の. 3汚らわしい; 不可触賤民(せんみん)の. 名詞可算名詞 1(もとインド最下層の)不可触賤民. 2社会ののけ者. 3非難の余地のない人.
引用元: weblio

不可触賤民という言葉は普段目にしない言葉ですが、インドのカースト制度に入れてもらえない最下層の人々のことです。(Dalit, achut, out-caste, harijan, avarna) ダリット、アチュート、アウトカースト、ハリジャン(=神の子)もしくはアヴァルナともいいます。

ここでは差別的な意味で汚くて触れられないという意味でアンタッチャブルという単語で表現されています。カースト制度が廃止された現在もまだ残っているので使い方には注意が必要です。そうでなくても触りたくないと思われるのは不快なことなのでカースト制度がなくてもいじめや差別には繋がります。

逆に手が届かないほどよいものや、FBIの捜査官が賄賂などの悪に手を付けない、触れないという意味で、一部ポジティブな意味になるケースもあるようです。良くも悪くも「触らないこと」と考えれば覚えやすいですが、やはりネガティブな意味合いの強いワードであることには変わりありません。

アンタッチャブルの意味番外編①映画のタイトル

映画

1987年のアメリカ映画「The Untouchables」(邦題:アンタッチャブル)、2011年のフランス映画「Untouchables」(邦題:最強の二人)もそれぞれ原題、英語題はアンタッチャブル(untouchable)というタイトルです。

アメリカ映画の方はFBIの捜査官が賄賂(ワイロ)などに手を付けない、触れないという点、フランス映画の方は若者と老人、貧困層と大富豪、白人と黒人、健常者と障がい者、というようなもともとは接点のない2人であったという点でそれぞれこのタイトルになったと考えられます。

アンタッチャブルの意味番外編②アンタッチャブルなサイト

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ツイッターやネット上では炎上しているページや広告で釣るだけのページをアンタッチャブルなサイトと呼ぶこともあります。検索エンジンでアンタッチャブルなまで入力するとアンタッチャブルなサイトが予測されます。ちなみに検索トップはアンタッチャブルなサイトについてのツイートです。

その一方でお笑い芸人アンタッチャブルを応援するホームページのタイトルも「アンタッチャブルなサイト」です。アンタッチャブルなサイトではアンタッチャブルのお二人のプロフィールも確認することができます。

ちなみにお笑いコンビのアンタッチャブルは1994年に結成し、デビュー当時は「シカゴマンゴ」というコンビ名で活動していましたが、山崎さんがアメリカ映画の「The Untouchables」が好きで、あるライブの出番前に「アンタッチャブル」に改名したそうです。

アンタッチャブルの英語の例文は?

アンタッチャブルの英語の例文①実際に手で触れる場合

触る

まずは文字通り手を触れられないと言う意味での使用例です。シンプルに触ってはいけないものは以下のように形容詞として文に組み込みましょう。

例文

In most museums such articles are untouchable. ほとんどの博物館でそのような品物には手を触れてはいけない。
We improve safety of a shredder by making a hand untouchable to a cutter. 手がカッターに触れないようにしてシュレッダーの安全性を向上させる。

アンタッチャブルの英語の例文②物理的では無い場合

幻

ここで紹介しているのは物理的なものとして手で触ることはできないが、日本語でも触れてはいけない話題といったりする、考えとして触れないもので、前述のものと同じく形容詞として使います。

例文

For the first time criticism was directed at a hitherto untouchable target. これまで触れてはいけなかったターゲットに対して、初めて批評が向けられた。
Airlines slashed the once untouchable business fare. 航空会社はこれまで聖域だったビジネス料金を引き下げた。
This website is untouchable. これはアンタッチャブルなサイトだ。(=アクセスしてはいけない)

アンタッチャブルの英語の例文③名詞としての場合

概念

untouchableには形容詞だけでなく名詞としての意味もあります。名詞として使用する場合は以下の例文にもあるようにインドカースト最下層の不可触賤民と呼ばれる人々をさすか、固有名詞として使われています。

例文

In India, a person of the lowest social group in the Hindu caste system, called untouchable. インドではカースト制における最下層民を不可触賤民という。
I think that the FBI's image used to be reflected in "The Untouchables", but now it's "The X-Files." FBIといえば昔は『アンタッチャブル』だったけど今は『X-Files』って感じだね。

アンタッチャブルの正しい使い方は?


アンタッチャブルの正しい使い方①直接的な使い方

握手

直接的には辞書の意味のように触ることのできないという意味の形容詞で使われることが多いです。名詞で使われる場合は人々を指すケースが多いのでほとんどの場合で複数形で使われます。

例文でも紹介したように、危険であったり、触ってはいけないものであったり、避けて通るものであったり、いろんな意味で触ることができないものを指します。それが物理的に触るものであってもルール、規則や記録などで抵触、到達するものであっても同じです。このあたりは英語でも日本語でも同じですね。

アンタッチャブルの正しい使い方②間接的な使い方

本

隠語として間接的に使われるケースでも意味をたどれば触れない、に繋がります。比喩の好きな欧米人からすると当然のことではあるかもしれませんが、本当は触れるものでも大げさに言う場合もあります。聖域、高嶺の花という意味やタブーの意味で使うこともあります。

前述のアンタッチャブルというタイトルの映画が大ヒットしていたことから、映画を指す場合、もしくはそこから転じた意味をさすこともあります。前後の会話から理解できなかった場合は固有名詞でアンタッチャブルというワードを使用しているのかもしれませんね。

アンタッチャブル(untouchable)の類語は?

アンタッチャブル(untouchable)の類語①得ることができない

幻

unobtainable, unprocurable, inaccessibleが手に入れることができない (=not capable of being obtained)という意味に当たります。ニュアンスとしてはただ触ることができないよりもよりゲットできないの意味合いに近いでしょう。

攻撃できない(=impossible to assail)という意味ではunassailableも類義語です。攻略できない、落とせない、のような使い方でもこの類義語が使えます。

アンタッチャブル(untouchable)の類語②隠語として触れない

経典

前述のFBI(=Federal Bureau of Investigation), インドカースト制度の最下層(Dalit, achut, out-caste, harijan, avarna) ダリット、アチュート、アウトカースト、ハリジャン(=神の子) もしくはアヴァルナの一般的な隠語です。

ちなみにインドカースト最下層という意味で本人たちが好んで使うのははDalitです。Harijanはガンジーがカースト制度廃止のために呼び始めた呼称ですが、意味が「神の子」を指し、社会全体が良心に目覚めたかのような印象をあたえるのが耐えられないと感じている人も少なくないとのことです。

また、打ち破られない記録から転じてdoping=ドーピングを意味する場合もあります。文面どおり触れないことに加えてこれらの隠語を理解していれば問題ないでしょう。

アンタッチャブル(untouchable)を日常で使ってみましょう

触れる前

触れないという意味で使います。触りたいのにどうにもこうにも触れない、触ってはいけない、触ることが許されない、触るのが恐れ多い、などのシチュエーションで使用可能です。対象が物理的に触るものであってもルールや規則として抵触してしまうものでも、概念としてでも触れることのできないという意味で使えます。

人に対して使う場合はインドのカースト制度で差別を受けていた人達を指すケースがあるので使い方には注意が必要です。なるべく人に対しては他の言い方を選び、アンタッチャブルは使わないほうが賢明でしょう。差別でなくともいじめにも繋がりかねないワードなので避けた方がトラブルは回避できそうです。

untouchableに限らず英語でも他の言語でも日本で浸透している外来語が英語でもそのままの意味で使ってよいものか不安になることって多いですよね。以下のような記事でわかっているつもりの単語も正しく使えているのか確認してみましょう。

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