なるはや|意味・使い方とは?なるべく・できるだけ早く・敬語表現7選も

「なるはや」という言葉を聞いたことはありますか。意味は、なるべく早くでしょうか、できるだけ早くでしょうか。ビジネスでは、そのまま使えそうにないので、敬語表現も知りたいところですね。意味や使い方と一緒に、詳しく調べていきましょう。

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「なるはや」の意味・使い方とは?

意味・使い方①「なるはや」とは「なるべく早く」の略語

腕時計を見る男性

「なるはや」とは、「なるべく早く」を省略したものです。「この書類、なるはやでお願い!」や「なるはやで仕上げます」といった使い方がされますが、もともとの言葉が短いので、たった3文字ていどを省略するほどの意味があるのか、疑問ですね。

余裕もないほど急いでいるので、一分一秒でも節約したいという気持ちを表している可能性があります。3文字を省略したいほど、切羽詰った状態なのかもしれません。

意味・使い方②「できるだけ早く」より「なるべく早く」の方が優しい

急いで階段を登る男性

「なるはや」は、「なるべく早く」の略ですが、なぜ「できるだけ早く」の「できはや」が選ばれなかったのでしょうか。語呂が悪いという理由もありそうですが、「なるべく」と「できるだけ」の意味の違いも関係してきます。

「なるべく早く」の「なるべく」の語源には、「人為的ではない、自然の成り行きで変化した状態」という意味が含まれます。つまり、「周囲の状況や成り行きに応じて、可能な限り早く」という意味になるのです。

対して、「できるだけ早く」には、「これ以上できないほど、可能の限界まで早く」という意味が含まれます。「できるだけ早く」は、周囲の状況などを考慮しないため、要求する相手に無茶振りをしているような印象が残ります。「できはや」ではなく、「なるはや」なのは、要求する相手に配慮するためだと考えられます。

意味・使い方③敬語表現ではないので慣れ親しんだ人と使うのがベスト

パソコンを眺める男女三人

「なるはや」は、ビジネスシーンでよく聞く表現です。しかし、敬語表現ではないので、お客様や上司に対して使用できません。同僚や付き合いの長い取引先など、慣れ親しんだ人に使うのがベストです。お互いに、軽い表現を使うことが許されている立場であることを踏まえて、緊張をほぐす目的などで使うと良いでしょう。

「なるはや」を使う人の心理5選

「なるはや」を使う人の心理①「できるだけ早く」を遠回しに伝えたい

時計を見る女性

「なるはや」を使う人の心理の1つ目は、「できるだけ早く」という希望を遠回しに伝えたいというものです。しかし、相手方が忙しそうな場合、「できるだけ早く」のような率直な言葉だと相手に悪い!という気持ちも働きます。本当は急いでほしいけれど、やんわりと伝えたい、そんな心理で使うのです。


「なるはや」を使う人の心理②最優先じゃないけど急いでほしい

パソコンを見ながら電話する女性

「なるはや」を使う人の心理の2つ目は、最優先じゃないけど急いでほしいというものです。他の仕事を取りやめてまで急ぐほどではないけれど、早ければ早いほど望ましいという気持ちで使います。状況や成り行きに応じてという、「なるべく」という言葉の特性を活かしていますね。

「なるはや」を使う人の心理③期日が近いから急いでほしい

カレンダーに記されたメモ

「なるはや」を使う人の心理の3つ目は、期日が近いから急いでほしいというものです。こちらも、直接的な表現にしてしまうと、角が立ちそうですね。期日が近いけれど、遅れないでくださいという気持ちを込めて、遠まわしに催促するのに便利なんですね。親しい相手だからこそ、軽めの表現で催促できるのかもしれません。

「なるはや」を使う人の心理④やる気を見せたい

メガネをかけた黒いスーツ姿の女性

「なるはや」を使う人の心理の4つ目は、やる気を見せたいというものです。とくに「任せてください、なるはやでやります」のような表現を使うことによって、急いで仕事をする意思を伝えたり、熱意をアピールしたりすることができます。無意識かもしれませんが、相手にやる気を見せるという心理で使う人も一定数います。

「なるはや」を使う人の心理⑤略語でプレッシャーを軽減したい

コーヒーを片手にスマホを見る女性

「なるはや」を使う人の心理の5つ目は、略語でプレッシャーを軽減したいというものです。「なるべく早くお願いします」と、略さずに伝えると、固い印象がありますね。また、立場によっては、相手を威圧してしまう可能性もあります。

「なるはや」と省略することで、軽い印象になるため、プレッシャーを軽減するのにもってこいの言葉です。プレッシャーを感じず、仕事をしてほしいという心理が働いています。

仕事で「なるはや」を使わない方がいい理由は?

仕事で使わない方がいい理由①「なるべく」で期限があやふやになるため

めくれるカレンダー

仕事で使わない方がいい理由の1つ目は、「なるべく」という言葉の影響で、仕事の期限があやふやになるためです。「なるはや」には、「周囲の状況や成り行きに応じて、可能な限り早く」という意味が含まれていることは説明しましたね。こちらの説明から分かる通り、期限や日時の指定が入れられません。

期限や日時があやふやな状態は、仕事をお願いする側にも、される側にも良いことがありません。お願いした側は、仕事が遅くても急かすことができなくなりますし、された側は「状況から見て、まだ時間があるよね」と油断してしまい、逆に仕事が遅くなってしまう可能性があります。

また、同時にいくつかの仕事を任されていた場合、優先順位もあやふやになって困る事態になってしまいます。いつまでに、どの仕事から片付けていけばよいのか分からなくなるので、仕事では避けるようにしましょう。

仕事で使わない方がいい理由②主観で対立する可能性があるため

にらみ合う男女

仕事で使わない方がいい理由の2つ目は、それぞれの主観で対立する可能性があるためです。「なるはや」と言っても、「早く」の定義は人それぞれですね。同じ仕事量でも、「1日あればできる」と判断する人もいれば、「急いでも2日ぐらいかな」と思う人もいます。

仕事をお願いする側は、「1日ぐらい」の感覚で「なるはや」を使っても、される側が「2日ぐらい」という感覚で受け取っていれば、お互いに齟齬が生じます。お願いをした側は、1日が過ぎても、仕事が終わったという報告が入らなくてイライラしてしまうかもしれません。

待ちかねてクレームを入れても、仕事を受けた側は「2日ぐらいじゃなかったの?」と反感を持ってしまうかもしれません。それぞれの主観で対立するきっかけになってしまう可能性があるので、仕事では控えた方が無難です。

仕事で使わない方がいい理由③表現が軽くて不快感を持たれるため

ピースサインをする男性

仕事で使わない方がいい理由の3つ目は、表現が軽くて不快感を持たれるためです。「なるはや」は、敬語表現ではありませんね。そのため、お客様や上司に対して不用意に使用すると、「なれなれしい」「軽い」「失礼だ」といった印象を与えてしまいます。

また、若者言葉というイメージも強いので、ビジネスシーンでなくても、年配の方には忌避感を持つ人もいます。同僚や慣れ親しんだ相手なら許してくれる可能性は高いですが、それでも改まった場面での仕様は控えましょう。

年配の人に若者言葉が忌避される理由には、こちらの記事でまとめられているような特徴が、あまり受け入れられないからだと考えられています。どのような点が、受け入れられないのか、こちらでチェックして対策を練ってみましょう。

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「なるはや」の言い換え・敬語表現7選

言い換え・敬語表現①大至急


パソコンと時計に貼られたメモ

言い換え・敬語表現の1つ目は、「大至急」です。「なるはや」と比べると、丁寧な表現になりますね。非常に急いでいる状態を表すので、急を要するお願いをするときに、使用すると良いでしょう。急いではいても、それほど緊急ではないときは、「至急」のままで大丈夫ですね。シチュエーションに応じて使い分けましょう。

言い換え・敬語表現②可及的速やかに

時間を気にする男性

言い換え・敬語表現の2つ目は、「可及的速やかに」です。「可及的」には、「及ぶかぎり」や「できるだけ」という意味が含まれています。「速やかに」は、進歩を速くという意味ですね。「できるだけ速く物事を進める」という気持ちを表すために、言い換えることができます。

ただし、「可及的速やかに」は、主語が「自分」である場合にしか使えません。相手に、急いでほしいときには、使用することができないので注意してください。

言い換え・敬語表現③迅速

橋の上を走る人たち

言い換え・敬語表現の3つ目は、「迅速」です。極めて速く物事をこなすという意味を持つ言葉で、ビジネスでは「迅速な対応」という表現で使用されることが多いですね。「迅速な対応」となった場合、「正確さ・丁寧さ・速さ」がセットになっている場合がほとんどです。受け取る側にとっては、責任重大ですね。

言い換え・敬語表現④早急

グラフを見ながら話し合う

言い換え・敬語表現の4つ目は、「早急」です。差し迫っていて、急いでしなければいけない様子を表す言葉ですね。読み方がややこしい言葉で、本来は「さっきゅう」と読みますが、「そうきゅう」と読むケースも増えてきています。口頭で伝えられた場合、どちらの音も理解していなければ、勘違いしてしまいそうですね。

言い換え・敬語表現⑤取り急ぎ

パソコンとスマホで仕事する男性

言い換え・敬語表現の5つ目は、「取り急ぎ」です。時間があまりないため、急ぎで用件のみを連絡したい場合に使用されます。ただし、「とりあえず」という意味が含まれているため、言い換えとしてはOKですが、敬語表現としては微妙なものとなっています。目上の人への使用は、避けた方が無難です。

言い換え・敬語表現⑥一刻も早く

時間を気にする髪の長い女性

言い換え・敬語表現の6つ目は、「一刻も早く」です。「一刻」は、わずかな時間のことですね。ほんのわずかな時間でも早く、物事を進められるようにするという意味の表現となります。少し昔の表現なので、現代のビジネスで使用されるケースは少ないかもしれませんが、古いだけに改まった印象になる言葉です。

言い換え・敬語表現⑦可能な限り早く

目覚まし時計と英語のメッセージ

言い換え・敬語表現の7つ目は、「可能な限り早く」です。能力や状況が許される範囲内で、急ぐという意味を持ちます。どちらかというと、仕事をお願いする側が使用する方が良い表現です。仕事を受ける側が、使ってしまうと、上から目線という印象が強くなってしまうので注意しましょう。

「なるはや」以外に仕事で使わない方がいい言葉は?

仕事で使わない方がいい言葉①ジャストアイデア

何かを考えるメガネの女性

仕事で使わない方がいい言葉の1つ目は、「ジャストアイデア」です。「ジャストアイデアなんですけど」と言って、意見を出してくることがありますね。ぴったりのアイディアという意味ではなく、「ちょっとした思いつき」という意味で用いられます。

意味が分かりにくいうえに、その場しのぎという印象を与えるため、仕事で使わない方がいいとされている言葉です。ジャストアイデアに限らず、あまり一般的ではないカタカナ言葉は、嫌われる傾向にあります。

仕事で使わない方がいい言葉②了解です

握手する男女

仕事で使わない方がいい言葉の2つ目は、「了解です」です。「分かりました」という意味で用いられる言葉ですが、上から目線の印象が強いため、とくに目上の人は使わないようにしましょう。「かしこまりました」という表現に置き換えると良いですね。

自分では丁寧なつもりでも、「実は上から目線の表現だった!」という言葉はたくさんあります。上から目線とはどういうものなのか、詳しくチェックして、自分を振り返るのも良いのではないでしょうか。こちらの記事で、分かりやすくまとめられています。

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「なるはや」は慣れ親しんだ相手と気楽に使おう

「なるはや」は親しみがもてる表現ですが、敬語ではないので、使用できる相手が限られてくる言葉です。使っても許される距離感を測るのが難しい言葉ですが、気兼ねなく使える相手であれば、余計なプレッシャーを与えることなく急いでいることが伝えられますね。相手を見極めて、気楽に使ってみましょう。


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