「随時」の意味は?「適宜」との違いは?類語8選!都度/逐一/逐次

「随時」という言葉は社会人になればよく使う言葉の一つですが、この言葉には様々な類語が存在しています。特に「適宜」との使い分けは簡単ではないので、こういった言葉との違いや対応の仕方、そして使分けを紹介していきます。また、そもそもの意味も含めて基本的な部分から見ていきたいと思います。

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「随時」の意味は?

「随時」の意味とは①いつでも対応できることを表す

3人の会社員

「随時」の意味の1つ目として、いつでも対応できることを表します。「随時」とは「いつでも」という意味合いであり、指定した事象に対していつでも対応できるニュアンスを表す言葉になります。とはいえ、「いつでも対応します」「随時対応します」という言い回しだとその意味合いも変わってきます。

「随時」の意味とは②その都度状況に応じた対応をすることを表す

ホテルの受付にて

「随時」の意味の2つ目として、その都度状況に応じた対応をすることを表します。「いつでも」という言い回しをしてしまうと、いつでも同じように対応ができるようなイメージを相手方に与えてしまうのですが、「随時」という言い回しにはその都度状況に合わせた対応ができるといったニュアンスがあります。

そのため、「随時」という言葉に関しては「受付はいつでもしているが、その状況に応じて対応する」といったニュアンスを表す言葉になり、「いつでも」というよりは責任感が伴うイメージのある、ビジネス用語になっていると言えます。とても似たニュアンスなのですが「いつでも」とは意味が異なりますので区別しましょう。

「随時」と「適宜」の違いは?

「随時」と「適宜」の違い①随時は「いつでも」を表す要素が強い

笑顔の会社員

「随時」と「適宜」の違いの1つ目として「随時」は「いつでも」を表す要素が強い言葉であることが挙げられます。「随時」と「適宜」という言葉は非常に似た意味合いを持つ言葉ですがその違いとして挙げられるのが「いつでも」というニュアンスが強く含まれているか否かです。「随時」にはそのニュアンスが強く含まれます。

逆に「適宜」という言葉についてはケースバイケースというニュアンスが強く出ている言葉であるため、その点が意味は似ていても「随時」とは違う言葉であると言えます。そのため「随時募集中」といった言い回しはされますが「適宜募集中」という言い回しは見たことがないかと思います。

何故なら「適宜募集中」と書くならば、募集をかけたい時にその都度募集をすべきだということになるからです。「随時募集中」という言葉には「いつでも応募してきてください。状況に応じて対応します」といった意味合いがあるので、意味が通ります。

「随時」と「適宜」の違い②適宜は「その都度」を表す要素が強い


女性とコンピューター

「随時」と「適宜」の違いの2つ目として、適宜は「その都度」を表す要素が強いことが挙げられます。適宜という言葉は「いつでも」というよりは「その都度」という言葉に置き換えられる表現だと言えます。「適宜ご対応お願いします」という言い回しは「その都度状況に合った対応をお願いします」と同義になります。

そのため「随時」と「適宜」にはそれぞれ状況に合わせて対応するという要素が強く含まれているものの、使う場面はそれぞれ別々であり、ほとんどの場合においてその使い分けが必要となるため、「随時」を「適宜」に置き換えたり、その逆のことはできないということになります。

「随時」と「適宜」の違い③どちらも臨機応変さを表すが使い分けが必要

2人で握手

「随時」と「適宜」の違いの3つ目としてどちらも臨機応変さを表すが使い分けが必要であることが挙げられます。「随時」と「適宜」にはその時々に応じた臨機応変な対応をするニュアンスが強く含まれていますが、どちらを使うかが明確に問われる類語であると言えます。似ていても完全に違う言葉と認識する必要があります。

ちなみにタイミングを表す言葉で意味を間違えやすい言葉に「これを機に」という言い回しがあります。下記の関連記事はそんな「これを機に」という言い回しを理解するのにおすすめの内容です。「随時」とともにしっかり勉強しておくと、表現力が大幅に上がることでしょう。こちらも時間のある時に読んでみてください。

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「随時」の類語8選

「随時」の類語①逐一

驚く女性

「随時」の類語の1つ目として「逐一」という言葉が挙げられます。この言葉は「全部」という言葉と同じ意味であり、ことある毎にアクションが求められる言葉になります。「逐一報告するように」ということであれば、その都度物事に変化があれば毎回報告をすることが求められていることになります。

「逐一」という言葉は事細かに、そして漏らさずという意味合いが込められているので「随時」のように「いつでも」というニュアンスは持っているものの、そのニュアンスがさらに強まっている言葉であると言えます。

「随時」の類語②順次


腕を組むビジネスマン

「随時」の類語の2つ目として「順次」という言葉が挙げられます。この言葉は「順を追って」という意味合いがあります。「随時連絡してください」という言葉が「順次連絡してください」という表現に変わると、何回か順番に連絡することが求められることになります。似ているけれども意味が違う言い回しになっています。

「随時」の類語③適時

電話する女性

「随時」の類語の3つ目として「適時」という言葉が挙げられます。「適時」という言葉は読んで字のごとく、最も適した時にアクションを求める言葉になります。「適時対応してください」と言われれば、最もいいタイミングで対応するように求められていることになります。

「随時」という言葉には「いつでも」というニュアンスが含まれつつも、状況に応じて臨機応変に対応する意味合いが含まれているので「適時」という言葉も類語であると言えます。このように「随時」の類語は様々な種類が存在しているのです。

「随時」の類語④逐次

笑顔の男性会社員

「随時」の類語の4つ目として「逐次」という言葉が挙げられます。「逐一」という言葉を先述しましたが「逐次」という言葉も同じ文字が使われています。しかしながらこの言葉は「順次」と同義の言葉であり、順を追ってアクションを起こす意味合いが含まれています。めったに使わない漢字で似た言葉なので注意が必要です。

「随時」の類語⑤適宜

資料の確認中

「随時」の類語の5つ目として「適宜」という言葉が挙げられます。「適宜」という言葉は「その状況に応じて適当に行う様」を意味しています。そのため、「適時」と同じように使われる言葉ではあるものの、「適宜」の方が幅広い場面で使われる言葉になります。

何故なら「適時」という言葉は「最も適当なタイミング」を表す言葉ですが「適宜」については「最も適当な事象」を表す言葉になるからです。「適時対応してください」「タイミングを見計らって適宜対応してください」は同じ意味合いを表す言い回しになります。

「随時」の類語⑥往々


2人で握手

「随時」の類語の6つ目として「往々」という言葉が挙げられます。「往々」という言葉は「しばしば」という言葉に置き換えられるように「よくある」ことを意味している言葉になります。「こういったことは往々にしてあるので今後も気を付けるように」といった言い回しで使われる言葉です。

「随時」の類語⑦常時

お金を持つ男性

「随時」の類語の7つ目として「常時」という言葉が挙げられます。「常時」という言葉は「いつも」という言葉を単純に指し示す言葉になります。そのため「随時対応できます」というより「常時対応できます」と言った方が対応できる時間帯は幅広いことを示しています。このニュアンスの違いはしっかり押さえておきましょう。

「随時」の類語⑧都度

立ち尽くす会社員

「随時」の類語の8つ目として「都度」が挙げられます。「都度」という言葉は「都度都度」といった形でも使われ、これは「その都度」「毎回」という言葉を意味しています。「随時」の類語の中でも、かなり意味の近い類語表現であると言えます。

「随時」の使い方の例文5選

「随時」の使い方の例文①随時募集

4人での握手

「随時」の使い方の例文の1つ目として「随時募集」という言い回しを紹介します。「弊社では社員を随時募集しておりますので奮って応募ください」といった形で使われます。この言い回しは「いつでも絶対に何人かは採用するようにしている」という意味合いは含まれず「状況に応じて採用している」ことを示しています。

これは「いい人がいれば人数が足りている状態でも採用するが、基本的に人数が足りている場合には採用しない可能性が高い」という状況も含まれています。もちろん人が足りなくて積極的に採用したいタイミングもあるかもしれませんが、いつもそういう状況であれば「随時」ではなく「常時」という言葉を使うべきでしょう。

「随時」の使い方の例文②随時対応

3人で作業中

「随時」の使い方の例文の2つ目として「随時対応」という言い回しを紹介します。「いただいた案件につきましては随時対応しておりますのでご安心ください」といった使い方をします。この言い回しでは「適当なタイミングにおいて、その都度必要な対応をしていること」を意味しています。

「随時」という言葉が本来示す意味合いを勘違いしていると、こういった表現を勘違いして受け取ってしまうこともあるので注意が必要です。

「随時」の使い方の例文③随時共有

パソコンでの作業中

「随時」の使い方の例文の3つ目として「随時共有」という言い回しを紹介します。「この事案に関しては随時共有するようにしてください」という言い回しで使われます。この言い回しが意味するのは「共有が必要なタイミングで漏らさず共有するようにしてください」ということです。

これが「逐一共有してください」という言い回しになると、その都度細かく共有することを意味するので「随時」という言葉のニュアンスよりも強く共有を求めるニュアンスになります。ビジネスではこういった類語表現と比較したニュアンスをしっかり認識して行動することが求められます。

「随時」の使い方の例文④随時連絡

男性とビル

「随時」の使い方の例文の4つ目として「随時連絡」という言い回しを紹介します。「この事案に関してはこちらから随時連絡を入れるようにします」という言い回しで使われます。「必要なタイミングを判断しながら連絡を入れていく」という意思表示を示している言い回しになります。

「常時」や「適宜」といった類語を使うとまた違ったニュアンスを相手に伝えることができますので、何か連絡を入れる際にはその状況に合わせて「随時」やその類語を使い分けるようにしていきましょう。

「随時」の使い方の例文⑤随時従う

フロントでの笑顔

「随時」の使い方の例文の5つ目として「随時従う」という表現を紹介します。「随時あなたの指示に従えるように待機しております」といった使い方をします。この場合に「随時」という言い回しを使うことで、いつでも相手の指示を聞くことを示さないことになります。

「状況に応じて」「こちらが対応できる限り」「できる限り相手方の希望に添って」というニュアンスを暗に示している表現になります。一見すると「何でも聞きます」と言っているようにも見えますが、努力目標のニュアンスが強い表現になりますので、認識しておきましょう。

「随時」という言葉を使いこなして仕事を有利に進めよう!

「随時」という言葉は類語等と比較していかないと、非常にその意味をしっかり認識することも難しく、また使い分けにも迷う言葉ですので、ここで紹介したことをしっかり把握しておくようにしましょう。「随時」という言葉を使いこなせるようになった時には、あなたの表現力は格段に向上していることでしょう。


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