「お茶を濁す」の意味は?語源や由来に使い方は?例文8選!類語も

「お茶を濁す」という言葉の意味や例文、そして語源や由来を見ていきます。「お茶を濁す」という言葉はいい加減なことを言ってその場を取り繕ったり胡麻化したりする意味ですが、使い方や使う場所を間違うと失礼にあたることもあります。ここでは「お茶を濁す」という言葉を状況に合わせて使えるように解説していきます。

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「お茶を濁す」の語源は?

「お茶を濁す」の語源は茶道に由来している

お茶を入れる

「お茶を濁す」の語源は茶道に由来しています。「お茶」というのは現代でこそ一般的に飲まれている飲み物ですが昔は高級品であり貴族の飲み物でした。そのため実際にお茶を濁らせるようなことは今よりも嫌われる行為でした。そのため「お茶を濁す」の語源は茶道においてお茶を濁らせることに由来していると言われています。

「お茶を濁す」の語源は抹茶に由来している

お茶を入れる道具

「お茶を濁す」の語源は抹茶に由来しています。現代では茶道と言えば抹茶を立てるのが一般的ですが、茶道に精通していない素人が抹茶を立てると必要以上にお茶が濁ってしまいます。その状況が「お茶を濁す」の語源になっていると言われています。「お茶を濁す」の由来となっている抹茶は江戸時代から飲まれています。

「お茶を濁す」の意味は?

「お茶を濁す」の意味は適当なことを言って場を胡麻化すこと

図書館の本棚

「お茶を濁す」の意味は適当なことを言って場を胡麻化すことです。基本的に「お茶を濁す」という言葉はネガティブな意味合いで使われることが多い言葉です。何故なら、とある状況に対して適切な対応をする場合には「お茶を濁す」という言葉は使われず、胡麻化して一時しのぎをした場合にのみ使われる言葉だからです。

そのため「あの場でお茶を濁すなんてさすがですね」などといった誉め言葉で使われるようなことは、特殊なケースを除きあり得ません。「適切な対応」や「切り返し」といった言葉を使って褒めるべきでしょう。「お茶を濁す」という言葉をポジティブな意味合いで使うことは基本的にはないと認識しておきましょう。

「お茶を濁す」にはその場をうまく取り繕う意味合いもある

積み重ねた本

「お茶を濁す」にはその場をうまく取り繕う意味合いもあります。ただしこの場合もポジティブな意味合いにはなりません。あくまでも一時しのぎである要素が強い場合に使われる言葉なので、上手にその状況を切り抜けているようなシーンで「お茶を濁す」という言い回しが使われることはありません。


「お茶を濁す」という言葉は語源や由来が示す通り、決して妥当だとは言えない対応について使われる言葉になります。そのため使い方を間違えてしまうと相手に対して失礼にあたるようなこともありますので使い方には注意が必要です。ここからは例文をまじえながら「お茶を濁す」の使い方を紹介します。

「お茶を濁す」を使った例文8選

「お茶を濁す」を使った例文①胡麻化す場合の使い方

お金をまき散らす

「お茶を濁す」を使った例文の1つ目として、胡麻化す場合の使い方を紹介します。「彼は追い詰められるといつもお茶を濁すように立ち去っていく。彼が言ったことを調べてみるとまったくのでたらめである場合が多い」といった形で使われます。例文からはその場を胡麻化していつも逃げている彼の性質が読み取れます。

このように胡麻化す場合に多く使われる「お茶を濁す」という表現ですが、やはり例文のようにネガティブに使われます。また、2文目があることで胡麻化して逃げていることが分かるのですが、最初の1文からだと彼が胡麻化そうとしているのか、他の行動を意図しているのかが非常に分かりづらい文章になっています。

「お茶を濁す」を使った例文②曖昧にする場合の使い方

真面目な会社員

「お茶を濁す」を使った例文の2つ目として、曖昧にする場合の使い方を紹介します。例えば「彼はお茶を濁す言い回しで真相への究明を避けた」といった形で使われます。「真相への究明を避けた」という言い回しから、曖昧にしたことが読み取れます。「お茶を濁す言い回し」だけだと胡麻化す言い回しも想定されます。

ここでは「真相への究明を避けた」に過ぎないため、胡麻化したというニュアンスよりも曖昧にしたと読み取るのが適当と言えます。このように「お茶を濁す」という言葉には、意味が近い似たようなニュアンスにおいて使い分ける場合があるので、文脈からその意味を読み取ることが非常に大切になってきます。

「お茶を濁す」を使った例文③お茶を濁すのをやめる

資料の確認中

「お茶を濁す」を使った例文の3つ目として、お茶を濁すのをやめるという表現を紹介します。「お茶を濁す」という表現の活用形の数は「濁す」という動詞の活用形の数と同じで、「お茶を濁す」「お茶を濁した」「お茶を濁さない」「お茶濁し」等、「濁す」という動詞の変形と同じ数のレパートリーが存在するのです。

「お茶を濁さない」は「お茶を濁すのをやめる」といった表現に置き換えた方が、しっくり来る表現になります。例えば「お茶を濁すのをやめることで人々からの信頼は回復するのに、彼はそのことに気付いていない」といった形で使います。


基本的に「お茶を濁す」は「濁す」と同じ活用ができるので「お茶を濁さない」といった使い方がされる場合もあるのですが「濁す」を活用する使い方は、基本的に「お茶を濁す」「お茶を濁した」といった使い方に留めて使った方が無難であると言えるでしょう。

「お茶を濁す」を使った例文④ほかの方向に注意を向ける使い方

犬猿の仲

「お茶を濁す」を使った例文の4つ目として、ほかの方向に注意を向ける使い方を紹介します。例えば「彼は自然と話題を変えるようにお茶を濁した」といった形で使われます。文脈から話題を変えて、ほかの方向に注意を向けたことを示す言い回しになっています。胡麻化すに近い意味合いですが、このような意味でも使われます。

ほかの方向に注意を逸らすような「お茶を濁す」という使い方はビジネスにおいてよく使われる言い回しになります。ただし本来の話題から外れてきているから元に戻すような場合には使われず、本筋からわざと話題を横道に逸らすよう場合に使われる表現になります。

「お茶を濁す」を使った例文⑤その場しのぎを表す使い方

電話する女性

「お茶を濁す」を使った例文の5つ目として、その場しのぎを表す使い方を紹介します。例えば「そんなことをしたってお茶を濁すことにしかならないよ。どうせ後になれば分かることだから」といった使い方をします。前半の文章だけでもその場しのぎを表すことができますが、後半の文章がそれを確定的にしています。

「お茶を濁す」という言葉においてその場しのぎである意味合いは、よく使われる意味合いの一つになっています。そのためこのような形で「お茶を濁す」という言葉を使うパターンはしっかり押さえておきましょう。

「お茶を濁す」を使った例文⑥その場でははっきりと言わない時の使い方

口を塞ぐ

「お茶を濁す」を使った例文の6つ目として、その場でははっきりと言わない時の使い方を紹介します。例えば「彼はそのタイミングでは敢えてお茶を濁したようだ。確かに彼は発表のタイミングには慎重を期したいと話していた」といった形で使われます。この場合は胡麻化すというよりは明言を避けるという意味合いになります。

このようにその場ではっきりと言わない時に使うことは中々ないのですが、このような形でも「お茶を濁す」という表現は使うことができます。ただしこの使い方は前後の文脈がはっきりしていないと、ネガティブなイメージを与えかねないので、その点には十分な注意が必要です。

「お茶を濁す」を使った例文⑦相手を惑わす要素が強い使い方


迷っている男性

「お茶を濁す」を使った例文の7つ目として、相手を惑わす要素が強い使い方を紹介します。例えば「彼は多すぎる選択肢を上げながら説明したので、オーディエンスに対してはお茶を濁した印象しか与えなかった」といった使い方をします。「お茶を濁す」という言葉には少なからず相手を惑わす要素が入っています。

例文のような形で表現をすると、相手を惑わす要素を強く打ち出した形で「お茶を濁す」という言葉を使うことができます。こういった表現の仕方も状況が限られてくるため、前後の文脈からその意味合いを推測させる工夫が大切になってきます。

「お茶を濁す」を使った例文⑧相手を言いくるめる場合の使い方

お金のなる木

「お茶を濁す」を使った例文の8つ目として、相手を言いくるめる場合の使い方を紹介します。例えば「彼は相手方に対してお茶を濁すことに成功したようだ。相手側も狐につままれたような表情だったが同意したようだ」といった形で使われます。この意味合いにおいても前後の文脈からその意味を推測させます。

「お茶を濁す」の類語5選

「お茶を濁す」の類語①隠したてる

拒否する女性

「お茶を濁す」の類語の1つ目は「隠したてる」という表現です。この言葉は「隠し立てをする」という表現に言い換えることもできるのですが、最後まで隠し通すことを意図して、単に「隠す」というよりもその意志が強い場合に多く使われる表現になっています。ポジティブな意味合いで使われることが少ない言い回しです。

「お茶を濁す」の類語②煙に巻く

たばこでお金を燃やす

「お茶を濁す」の類語の2つ目は「煙に巻く」という表現です。「煙に巻く」という表現は、何かの論点をずらしその話を胡麻化すことを意味しています。受動態として「煙に巻かれる」といった言い回しをする表現でもあります。「お茶を濁す」の類語として使われることが多く、ネガティブな状況で多く使われます。

「お茶を濁す」の類語③曖昧模糊

勉強中に寝る女性

「お茶を濁す」の類語の3つ目は「曖昧模糊」という表現です。「曖昧模糊」ははっきりしないような状況や、ぼんやりと感じる状況を表して使う四字熟語です。「曖昧」という言葉よりもその様子をさらに強めた言い回しです。「模糊」という言葉も同じような意味を表す言葉ですが、基本的には「曖昧」との組合せで使います。

「お茶を濁す」の類語④はぐらかす

よりかかる男性

「お茶を濁す」の類語の4つ目は「はぐらかす」という表現です。「はぐらかす」という言葉はその話題やその場からうまく離れていく様子や、問題の論点を中心からずらす場合に使われる言葉になります。前後の文脈は様々にあるものの「話をはぐらかす」という言い回しでよく使われています。

ちなみに下記の関連記事は話をはぐらかす場合やお茶を濁す場合とは逆に、話を明確にしたい場合に使う「ご不明な点がございました」という表現を紹介した関連記事であり、この表現を理解するのにおすすめの内容です。ここで紹介したことと見比べてみると様々な気付きがあることでしょう。

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「お茶を濁す」の類語⑤うやむやにする

パソコンで作業中

「お茶を濁す」の類語の5つ目は「うやむやにする」という表現です。「うやむやにする」という表現は、不確定にすることやはっきりとさせないことを意味する表現になります。「うやむやにされた」という表現でも使われることがあり「お茶を濁す」と同様にポジティブな意味合いは連想させない言い回しであると言えます。

ここで紹介した類語に関しても「お茶を濁す」とともに、カジュアルなシーンやビジネスを問わず、様々な状況で使われますので、使い方をしっかり押さえておきましょう。

「お茶を濁す」という言葉を状況に合わせて使いこなせるようになろう!

ここまで「お茶を濁す」という言葉の意味や語源、そして由来に例文、さらには類語まで幅広く紹介してきました。ここで紹介してきた「お茶を濁す」という言葉に関しては、今後その言葉を進んで使っていくことで表現力の向上が見込めることでしょう。ここで紹介した「お茶を濁す」の使い方を早速実践で役立ててみてください!


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