目処が立つ(めどがたつ)の意味とは?目途が立つとの違いや由来も
目処が立つ(めどがたつ)という言葉は、見通しが立つという意味合いで使われる言葉ですが、急にその意味を聞かれると説明がしづらい言葉であると言えるでしょう。ここでは目途が立つという同じ発音で違う漢字が使われる言葉も含めて、目処が立つの意味とは何なのかという基本から紹介していきます。
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目処が立つの意味とは?
目処が立つ(めどがたつ)の意味とは物事に対する見通しが立つこと

目処が立つ(めどがたつ)の意味とは、物事に対する見通しが立つことです。目処が立つという言葉は、物事に対する完了の見通しや、一旦の終了が見込めるような時に使われる言葉になります。もちろんビジネスにおいてもよく使われる言葉ですし、ビジネスに限らず日常的に使われている言葉になっています。
目処が立つという言葉を使い、進捗の共有をこまめにすることは、とても大切なことです。何故なら、一旦の目処であっても相手方に伝えることで、相手方はその物事に対する安心感を得ることができるからです。ここではそんな実用的な「目処が立つ」という言葉について、実例をまじえつつ紹介していきます。
目処が立つ(めどがたつ)の由来は針を通す穴を意味する針孔など諸説ある

目処が立つ(めどがたつ)の由来は針を通す穴を意味する針孔など諸説あります。「針孔」という言葉はあまり聞き馴染みがないかもしれませんが、この単語も「めど」と読みます。通常針の穴に意図を通す時には、小さな糸を細い針に通すので非常に時間がかかることもある作業になります。
糸を針の小さな穴に通すにあたって、その穴に糸を通す算段を付けることができることが「針孔が立つ」と言って、これが「目処を立つ」の由来になったとされる説もありますが、これだと決まっている断定的な由来となる説は今のところ存在していないようです。
ちなみに「目処」という言葉自体が「見通し」を意味する言葉になり、「立つ」という言葉は文字通りの意味もあるのですが「終了する、完了させる」といった意味合いもあるため、それぞれの言葉自体が持つ意味からも「目処が立つ」という言葉の意味が推測できるようになっています。
目処が立つと目途が立つの違いとは?
目処が立つと目途が立つの違いとは①漢字の違いはあるが発音は同じ

目処が立つと目途が立つの違いの1つ目とは、漢字の違いはあるが発音は同じであることです。「目処が立つ」と「目途が立つ」という言葉はどちらも「めどがたつ」と読みます。しかしながらその漢字は違ったものを使うので同じように「めどがたつ」と読んでも使い方はそれぞれ違っているのです。
「めどがたつ」という言葉のように、読み方が同じで漢字や意味合いが違う状況を同音異字、または同音異語と言います。「めどがたつ」は同音異字であり同音異語になります。このような言葉は使い分けにおいて非常に間違えやすいので、使う際には注意が必要になります。
ちなみに下記の関連記事では「頂きたいと存じます」という、ビジネスにおいてよく使われる言い回しについて紹介されているのですが、「頂く」という言葉遣いについてはひらがな表記と迷うシーンがあります。見比べると「めどがたつ」を理解する参考にもなるかと思いますので、是非こちらも読んでみてください!
目処が立つと目途が立つの違いとは②目途は「もくと」とも読み目標を表す

目処が立つと目途が立つの違いとはの2つ目として、目途は「もくと」とも読み目標を表すことが挙げられます。「目途が立つ」という言い回しにおいて使われている「目途」という言葉は通常は「めど」と読むのですが「もくと」という読み方もあります。「目途」の「目」とは目安を表している言葉になります。
「目途が立つ」という言葉については「設定した目標について達成の見通しが立つ」「プランについて実現の見通しが立つ」といった意味合いになります。同じように「立つ」という言葉が使われているのですが「めど」の部分の意味が違うために、「目途が立つ」という言葉の方が限定された使い方になります。
目処が立つと目途が立つの違いとは③使われる状況の違い

目処が立つと目途が立つの違いの3つ目とは、使われる状況の違いです。「目処が立つ」という言葉については見通しが立つこと全般について使われるのですが、「目途が立つ」と言う場合には達成や実現される目標やプランがない状況で使うと違和感がある表現となりますので使い分けには注意が必要です。
「目途が立つ」に関しては「達成の目途が立つ」という使われ方もあるのですが、「スケジュールが遅滞なく実現される目途がついている」という使い方もされます。「14時を目途に来てください」というような使い方になると、「目処」の方が正しい表現となります。この使い分けをしっかり押さえておきましょう。
目処が立つの使い方・例文は?
目処が立つの使い方と例文①見通しが立つ状況を表す

目処が立つの使い方と例文の1つ目として、見通しが立つ状況を表す例文を紹介します。「先月に起案した新規事業に対しての、予算案の目処が立ちました」というような形で使われます。例文では予算案は可決されて実行までの見通しが立っている状態を示しています。
目処が立つという言葉はこのように、何かの見通しが立つ状況で最もよく使われます。「新居に使われる大黒柱について発注の目処が立ちました」というように、何かの算段がついたような場合にもよく使われる言い回しになります。1つ目の例文と比較して見比べてみると使い分けができるようになることでしょう。
例文に関しては「先月に起案した新規事業に対しての、予算案が可決しそうです」「新居に使われる大黒柱について発注できそうです」といった言い換えもできます。あるいは「先月に起案した新規事業に対しての、予算案可決の見通しです」と言うと、実現に対して先の表現よりも自信が感じられる表現となります。
目処が立つの使い方と例文②見込みを表す状況

目処が立つの使い方と例文の2つ目として、見込みを表す状況が挙げられます。「結婚の目処は立っていますか」という言い回しについては、質問を受けている側について結婚の見込みがあるかどうかを尋ねる文章になっています。このように目処が立つという言い回しは見込みを表すこともできる表現です。
「引っ越しの目処は立っているが、具体的な日程は決まっていない」というような使い方になると、引っ越しの見込みがあって引っ越すことは濃厚な状態ではあるものの、具体的な日程は決まっていないためにまだ動ける状態にはなっていないというシチュエーションを表すことになります。
目処が立つの使い方と例文③目途が立つと同時に使う場合

目処が立つの使い方と例文の3つ目として、目途が立つと同時に使う場合を紹介します。「今月は営業目標達成の目途が立っています。何故なら今月中に大口の申込書類回収の目処が立っているからです」という言い回しには目処が立つと目途が立つという、同じ「めどがたつ」と読む言葉を2つ同時に使っています。
この文章に関して、目処と目途を入れ替えても完全に間違いとはならないでしょうが、もしも入れ替えてしまうと違和感が残る表現にはなることでしょう。何故なら最初の文は「営業目標」について議論されており、「目標」という単語が明確に入っているため「目途」の方がしっくりくるシチュエーションであるからです。
また後半の文章に関しては「書類回収完了について実現の見通しが立っている」とも言えるのですが、どちらかと言うと「書類回収の見込みがある」というニュアンスの方が近いと言えるため「目処」の方が適切です。このような文章では混同しやすいのですが、どうすれば相手に伝わりやすくなるかを意識しましょう。
目処が立つの使い方と例文④目処が立たない場合

目処が立つの使い方と例文の4つ目として、目処が立たない場合を紹介します。「来月から新店舗を開店させると通達が来ているものの、スタッフ採用への目処が立っていません。求人媒体からの応募しかない状況であり、必要数の半数にも達していません」という文章で「目処が立つ」の否定表現を使うことができます。
また同じ表現であっても「来月から新店舗を開店させると通達が来ているものの、スタッフ採用への目処が一向に立っていません。」という形で、「一向に」という表現を入れると「まったく」と同義で目処が立たないことを強調することもできます。このような強調の使いまわしも押さえておくといいでしょう。
目処が立つの使い方と例文⑤目処が立つ予測を表す例文

目処が立つの使い方と例文の5つ目として、目処が立つ予測を表す例文を紹介します。「必要数までの発注の目処が立ちそうです」という状況では「見通しが立つ」というよりも、さらに暫定的な意味合いを示しています。「見通しが立つ」という言葉も確定的ではない状況を表しています。
ですが「見通しが立ちそう」という状況ではさらにその前段階になりますので「見通し立つ」という状況よりもさらに状況に対して実現の可能性が低いことを表しています。「見通しが立つ」という言葉が通常8~9割くらいの見通しだとすると「見通しが立ちそう」は4~6割くらいの実現を表す言葉になります。
【番外編】知っておきたいビジネス用語は?
知っておきたいビジネス用語①シナジー

知っておきたいビジネス用語の1つ目として「シナジー」という言葉を紹介します。ここから紹介するビジネス用語については「目処が立つ」と共に使う可能性のある用語なのでよく覚えておきましょう。
「シナジー」という言葉は「相乗効果」を意味しています。特にビジネスにおいては会社が連携することによる相乗効果について言及する際に使われます。例えば「弊社の商品と貴社のノウハウにシナジーを見出すことができると考えております」といった使い方ができます。
「A社とのシナジーを提案する目処が立つ」という表現はまさにビジネスで使われる表現であり、相手方との連携について語る上で、「シナジー」という言葉は外せないビジネス用語になっています。
知っておきたいビジネス用語②コミット

知っておきたいビジネス用語の2つ目として「コミット」が挙げられます。「コミット」という言葉についてはIT用語に関する「コミット」もありますが、ここでは「コミットメント」に由来するビジネス用語を紹介します。
「コミット」は強い責任感を持った約束の実現を表す言葉であり「新事業の立ち上げと半年以内の収益化をコミットいたします」という言い回しでは、その目標に対して自分の職責において達成させる決意を表す言い回しとなっています。下記の関連記事にも使い方が載っていますのでこちらも参考にしてみてください。
知っておきたいビジネス用語③フィックス

知っておきたいビジネス用語の3つ目として、「フィックス」と言う言葉を紹介します。「フィックス」は主に「合わせる」という意味合いで使われます。「双方のスケジュールをフィックスさせる」といった言い回しで使われます。無理に使う必要はないですが、最近では使う人が多い言葉なので意味合いは押さえておきましょう。
目処が立つという言葉を使いこなそう!
目処が立つという言葉について、その使い方の例文や一緒に使われるようなビジネス用語も含めて幅広く紹介してきました。ここで紹介したことは社会人が仕事を進めていく上で幅広く役立つことになります。早速今日の業務から、ここで紹介した内容があなたの役に立つことがあればうれしいです!
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