「教える」の敬語は?ビジネスメールの使い方は?謙譲語や丁寧語に類語も

「教える」という言葉はビジネスのシーンでよく使われる敬語表現であり、その使い方も丁寧語や謙譲語など複数に分類されます。ここでは「教えてください」をはじめとする敬語表現や類語等、実践で使えるように例文もまじえて紹介していきます。

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「教える」の敬語は?

「教える」の敬語①教えますという丁寧語表現

ミーティングの風景

「教える」の敬語の1つ目は「教えます」という丁寧語表現です。この表現は「相手方が連絡してきたら例の件について教えます」といった形で使われます。あくまでも丁寧語なので、尊敬語や謙譲語の表現に比べると丁寧さを欠く表現であり、またこのような言い回しを目上の人に対して使うと失礼にあたるでしょう。

「教える」という行為自体、多くの場合は目上の人から目下の人に対して使う言い回しになっています。そのため、もしも相手に対する敬語表現であることを意識する場合には、最大限相手方に丁寧に伝わるよう、また強制感や偉そうな感じが出ないように工夫をする必要があります。

「教える」の敬語②お教えするという謙譲語表現

5人でのミーティング

「教える」の敬語の2つ目は「お教えする」という謙譲語表現です。この表現は様々な場面で使うことが想定されます。例えば「研修会では私の方でフローについて実践を踏まえてお教えしますのでご安心ください」といった使い方ができます。これは第三者に対して教えることを表しており、問題のない敬語表現と言えます。

また「お困りでしたら私の方でお教えしましょうか」といった使い方もできます。相手によっては、偉そうな言葉遣いだと思うかもしれませんが、「教える」という言い回しを使った敬語表現としては及第点の表現と言えます。もしも他の言い方をするなら「ご質問があれば遠慮なくお申し出ください」といった表現になります。

「教える」の敬語③お教えいただくという尊敬語表現

3人の会社員

「教える」の敬語の3つ目は「お教えいただく」という尊敬語表現です。この表現は2人称や3人称の主語に使われる表現であり、最も丁寧で問題のない敬語表現と言えます。「研修会ではフローについて実践をまじえてお教えいただくことになっております。よろしくお願いいたします」といった形で使います。

こちら側は教えを乞う受け手であり、「教える」という言葉が持つ本来の目上から施しを受ける意味合いで使うことになるため、不自然な要素のない敬語になります。間違った敬語の使い方さえしなければ、基本的に相手方に対して失礼にあたるといったことはないパターンの敬語表現です。

「教える」の敬語④教えてくださいという依頼表現


腕を組むビジネスマン

「教える」の敬語の4つ目は「教えてください」という依頼表現です。「電話番号を教えてください」と言った形で単なる情報を得るために使うこともできますし「先日紹介された新フローの詳細について午後から教えてください」といった形で、指導を求めるような場面でも使うことができる言い回しです。

「教えてください」という言い回しは、敬語表現のバリエーションを意識するとベターです。例えば「教えていただきたく存じます」「教えていただけたら幸いです」と直接「教えてください」と依頼をするのではなく、柔らかく依頼する言い回しを使うことで相手に対して丁寧な印象が強くなります。

「教える」の敬語⑤ご教授いただくという非常に丁寧な尊敬語表現

受付での笑顔

「教える」の敬語の5つ目は「ご教授いただく」という非常に丁寧な尊敬語表現です。「実践的なエクセルの使い方についてご教授いただくことはできないでしょうか」といった形で使います。教えてもらう敬語表現の中でも非常に丁寧な言い回しであり、ビジネスにおいて必要な場合は積極的に使いたい表現です。

ちなみにこれが指導を求めるような状況ではなく、単に情報を得たいだけの場合は「ご教示いただく」という言い回しを使います。「ご教授いただく」と混同されやすい言い回しであり、その使い分けや注意点は下記おすすめの関連記事に詳細が紹介されていますので、こちらの方も読んでみてください。

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「教える」の敬語の使い方は?

「教える」の敬語の使い方①お教えするという謙譲語表現

パソコンでの作業中

「教える」の敬語の使い方の1つ目は「お教えする」という謙譲語表現です。この表現を使う時に気をつけるのは、相手に対して偉そうに感じたり、上からだと感じたりしないように配慮して使うことです。シチュエーションによってはどうしても「教える」という言葉しか使えない場合がありますので最大限の配慮をしましょう。

例えば「もしもご希望がございましたら私からお教えすることもできます。ご所望の際には遠慮なくお申し付けくださいませ」といった形で「相手が希望すれば」というニュアンスで、かつ例文のように前後の文章を最大限丁寧な言い回しにすることで、偉そうな印象や上からの印象が薄い表現を実現させることが可能です。


「教える」の敬語の使い方②お教えいたすという謙譲語表現

資料の確認中

「教える」の敬語の使い方の2つ目は「お教えいたす」という謙譲語表現です。「その件につきましては私の方からお教えいたします」という言い回しで、第三者に対して指導や研修をする旨を表現する場合に使います。使う場所をしっかり判断すれば失礼になりにくい言い回しです。

「教える」の敬語の使い方③教えますという丁寧語表現

笑顔の会社員

「教える」の敬語の使い方の3つ目は「教えます」という丁寧語表現です。「聞かれたら教えます」「必要があれば教えます」という形で丁寧語が許される状況において第三者への指導を意味する場合に限定して使えば、相手方に対して失礼はないでしょう。「私があなたに教えます」という言い方は目上に対しては避ける表現です。

「教える」の敬語の使い方④お教えいただくという尊敬語表現

パソコンでのチェック

「教える」の敬語の使い方の4つ目は「お教えいただく」という尊敬語表現です。この表現は相手方に自分や第三者が指導を仰ぐ場合に使う言い回しですので幅広い場面で使うことが出来る表現です。「先生にお教えいただくことができるなんて光栄の極みです」といった形で相手への感謝を伝える際にも使える言い回しです。

「教える」の敬語をビジネスメールの送り方は?

「教える」の敬語をビジネスメールの送り方①自分の行為を表す場合は謙譲語

2人で作業中

「教える」の敬語をビジネスメールの送り方の1つ目として、自分の行為を表す場合は謙譲語を使うことが挙げられます。自分の行為を表す場合には丁寧語と謙譲語の両方が使えます。しかしビジネスメールにおいては丁寧語だと敬語表現に不足があり、相手に対して失礼にあたる可能性が上がります。


「教える」の敬語をビジネスメールの送り方②相手の行為を表す場合は尊敬語

2人で握手

「教える」の敬語をビジネスメールの送り方の2つ目として、相手の行為を表す場合は尊敬語を使うことが挙げられます。尊敬語としては「お教えいただく」が該当しますが、「教えてもらいます」という丁寧語ではなく、ビジネスメールでは尊敬語を使うよう心がけましょう。特に相手が目上や取引先であれば尊敬語が必須です。

「教える」の敬語をビジネスメールの送り方③教えを乞う時は教えてください

3人でのチェック

「教える」の敬語をビジネスメールの送り方の3つ目として「教えてください」を使うシーンについて紹介します。基本的に相手方に教えを乞う場合には「教えてください」の敬語表現を使い分けます。「お教えいただけないでしょうか」「お教えいただけましたら幸いです」「教えていただくことはできますか」といった表現です。

「教えてください」も丁寧語表現に該当はするのですが、教えてもらうのが当たり前であるような、傲慢な印象を相手に与えるリスクもありますので、相手に教えを乞う場合には他の、より丁寧な敬語表現を使うようにした方が賢明です。状況に合わせて類語も含め、敬語表現のパターンを使い分けられるようにしておきましょう。

「教える」の敬語をビジネスメールの送り方④受け身の場合はご教示ください

2人で握手

「教える」の敬語をビジネスメールの送り方の4つ目として、受け身の場合はご教示くださいという言い回しを使うことが挙げられます。何か情報を教えて欲しい場合には「教えてください」と端的に依頼をすると、状況に合わない不十分な敬語表現と相手方が感じる可能性があります。

例えば「先方部長のメールアドレスをご教示ください」あるいは「先方部長のメールアドレスをご教示いただきたく存じます」という言い回しを使うと、相手に対して不足のない敬語表現になります。もっと丁寧な言い回しもありますが、あまりに丁寧過ぎると相手を恐縮させる場合もあるので状況によって使い分けましょう。

「教える」の敬語をビジネスメールの送り方⑤学問等はご教授ください

レクチャーする女性

「教える」の敬語をビジネスメールの送り方の5つ目として、学問等に対しては「ご教授ください」を使うことが挙げられます。例えば「論文の書き方をご教授ください」「論文の書き方をご教授いただけたら幸いです」といった形で使います。「教えてください」とは言わず「ご教授ください」を使うようにしましょう。

「教える」の類語は?

「教える」の類語①伝える

電話する男性

「教える」の類語の1つ目は「伝える」です。「伝える」という言葉は相手方に情報を与えることを意味します。「教える」という言葉が相手方を育てる要素を含む場合があるのに対して、「伝える」という言葉は情報を相手に渡すことにとどまる表現になります。相手に情報を与えるのは同じですが、ニュアンスは違ってきます。

また「お教えする」という敬語表現はありますが、基本的に教えるという表現は目上が目下に使う言葉なので使う場所が限定される場所です。それに対し「お伝えする」という言葉に関しては上下関係なくビジネスのシーンにおいて多用される表現です。「伝える」という言葉を「教える」と使い分けられるようにしておきましょう。

「教える」の類語②共有する

手紙に感動する男性

「教える」の類語の2つ目は「共有する」です。「共有する」という言葉はビジネスにおいて、自分が持っている情報や資料を相手方に対してシェアすることを意味します。「伝える」や「教える」という言葉に比べると、伝える情報の価値が高い状況において使われる傾向にある言い回しです。

また「共有する」という言葉は別の場所から引っ張ってきた情報をそのまま流す場合にも使われる表現です。ここまで紹介した「教える」の類語表現はそれぞれ非常に似たニュアンスを持っていますが、これらを使い分けることができると表現力が格段に向上します。それぞれが持つニュアンスを意識した使い分けを心がけましょう。

「教える」の類語③指導する

笑顔の黒人女性

「教える」の類語の3つ目は「指導する」です。「指導する」という言葉は、ある方向に対して教え導くことを意味する言葉になります。「お教えする」のような目上の人に対して使う敬語表現は基本的に使わず、目上から目下の人に対して使う表現です。「ご指導いたします」などという言い回しは特殊な例外を除き、使いません。

「教える」という言葉の敬語表現をビジネスで使いこなそう!

「教える」という言葉やその類語と派生表現を使いこなすことで、ビジネスにおける表現力が上がり、ビジネスにおけるイニシアチブを取りやすくなります。また何かを教えて欲しい場合にどのような表現を使って依頼をするのかも重要です。ここで紹介した「教える」に関する知識をいち早く自分のものにしていきましょう!


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