仕様書とは?種類や書き方やテンプレート・英語での作り方も
仕様書の種類や書き方についてご存知でしょうか。仕様書は、特にシステム関連のお仕事やアプリなどの製品開発をしている方にとっては大事な書類です。この記事では、そんな仕様書の種類や書き方、テンプレートなどについてご紹介していますのでぜひご覧ください。
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目次
仕様書とは?説明書や設計書との違いも
仕様書とはシステムやアプリなどの製品の詳細が書かれた書類のこと
仕様書とは「システムやアプリなどの製品の詳細が書かれた書類」のことです。ハードウェアやソフトウェアといったシステムや、アプリなどの概要が詳しく書かれています。
このため、仕様書に記載されたシステムなどを購入するかどうかの判断基準として活用されています。また、システムやアプリといった機械だけでなく、工事の内容など建築の世界でも使われる書類の一つとなっています。
仕様書と取り扱い説明書の違いは登場するタイミング
仕様書と取り扱い説明書の違いは、「登場するタイミング」の違いです。仕様書はサービスや実際に開発したアプリなどの製品の概要を紹介する書類で、取り扱い説明書はサービスの利用方法や、開発した製品の使い方などが記載された書類のことです。
このため、どこかの企業が開発した有料アプリと消費者を例にすると、仕様書は有料アプリを購入する際に製品の内容を把握するために使用され、取り扱い説明書は有料アプリを購入した後、アプリの使い方を知るために見る書類ということになります。
本来の意味はそれぞれ異なるものですが、実際のところ仕様書と明記されていても、その製品の概要だけでなく説明書のように使い方が明記されているものもあるため、取り扱い説明書と混同してしまう原因となっています。
仕様書と設計書の違いは目的の違い
仕様書と設計書の違いは「目的の違い」です。仕様書は先ほどもご紹介したように製品やサービスについて詳細に記載された文書ですが、設計書はその製品やサービスの作り方や進め方が記された文書のことです。
このため、仕様書の目的は使い方を知るため、設計書の目的はアイテムや製品を使うための過程や開発方法などを知るためということになります。仕様書は専門家でなくても作成することができますが、設計書はその業種の専門家でないと作成できない場合が出てきます。
仕様書の種類や書くポイント
仕様書の種類やポイント①顧客からの要望に対する対応をまとめた要求仕様書
1つ目の仕様書の種類は「要求仕様書」です。要求仕様書は、顧客からの製品やサービスなどに対する修正や追加の要望などさまざまな要望に対する対応をまとめた書類のことです。具体的には、顧客からの要望に対応するための方法をはじめ、要望を叶えるために必要な費用や時間などが書かれています。
実際に要求仕様書を書くポイントとしては、顧客から要望されている修正や追加の要望点を一度整理してリスト化し、優先順位をつけていくとスムーズに作成することができます。
仕様書の種類やポイント②利用希望者の人へ詳細などを伝える見積仕様書
2つ目の仕様書の種類は「見積仕様書」です。見積仕様書は、製品を買いたいと考えている人や、サービスを利用したいという人に向けて契約の前にその製品やサービスについての詳細や利用料金を伝えるための書類のことです。ビジネス文書の一つで、商品やサービスの概要、利用方法などについて明記されています。
見積仕様書を書くポイントとしては、見積り依頼者の方が連絡を取りやすいように連絡先の番号やメールアドレスだけでなく「ご不明な点などがございましたら何なりとお申し付けください」といった一言を付け加えるのがおすすめです。また、購入から商品到着までの期間を記載しておくと見積依頼者の方が検討しやすくなります。
仕様書の種類やポイント③製品開発者のために作成される開発仕様書
3つ目の仕様書の種類は「開発仕様書」です。これまでご紹介してきた仕様書は製品を購入したりサービスを利用するお客さんが狙いの仕様書でしたが、開発仕様書は製品開発者のために作成される仕様書になります。このため、製品開発者へ視点を置き、開発の狙いや経緯、具体的な造りなどが記載されています。
開発仕様書を書くポイントとしては、長々と文章を続けると読み落としのリスクがあることから、できるだけ箇条書きや表を使って誰が何をするのかやどの部品をどうするのかということを明記すると分かりやすくなります。
仕様書の種類やポイント④購入希望の製品を提示するために使う購入仕様書
4つ目の仕様書の種類は「購入仕様書」です。購入仕様書は、購入希望者が希望の製品を関連業者へ提示するために使う書類のことです。
製品の購入希望者がどんな製品が欲しいかについての詳細を記入して複数の関連業者に提示することで、業者から伝えられた見積金額などをもとに一番条件に見合った業者を見つけることができます。
購入仕様書を書くポイントとしては、依頼したい内容を項目ごとに分けて具体的に記載することです。購入仕様書の一般的な項目としては依頼内容や納品期限、購入後の保証期間などがありますので、初めて作成する場合にはテンプレートを利用するのがおすすめです。
仕様書の種類やポイント⑤業者が購入内容を伝えるために使われる確定仕様書
5つ目の仕様書の種類は「確定仕様書」です。確定仕様書は、業者が購入者へ購入内容を伝えるために使われる書類のことで、購入希望者が最終的に決めた業者から提示される書類になります。このため、実際に打ち合わせをしてから最終的に決定した製品やサービスを利用できる期間や具体的な内容が記載されています。
確定仕様書を書くポイントとしては、文量が多い場合には目次を作成したり、内容をまとめたチャート図などを記載するとより購入希望者にとって分かりやすい仕上がりになります。
仕様書の書き方・テンプレートも
仕様書の書き方
仕様書の書き方は以下の通りです。仕様書の種類によって書かなければならない内容などが異なりますので、仕様書の種類に合わせて必要な内容を把握してから作成に取りかかるようにしましょう。書かなければならない内容は後ほどご紹介するテンプレートを、ポイントについては先ほどご紹介した内容を参考にしてください。
- 1仕様書に書かなければならない内容を把握する。
- 2仕様書へ書かなければならない内容の具体的な書き方を把握する。
- 3書きたい種類の仕様書に合わせたポイントやコツを把握する。
仕様書の書き方
なお、どの仕様書を作成する場合でも主語や述語を意識して分かりやすい文章を書くことが必要です。以下の記事では、分かりやすい文章を作ることができる文章力を高めるトレーニング方法などが紹介されています。こちらもぜひチェックしてみてくださいね。
仕様書のテンプレート①PocketDOCのテンプレート
1つ目の仕様書のテンプレートは「PocketDOC」というサイトからダウンロードすることができるテンプレートです。PocketDOCでは、要求仕様書をはじめさまざまな種類の仕様書をダウンロードすることができます。
また、事務処理の流れに沿って、仕様書のテンプレートだけでなく全体のスケジュール表などのテンプレートも紹介されていますので、ぜひ活用してみてくださいね。
- ・仕様書のテンプレートの種類:4パターン
- ・テンプレートタイプ:Zipファイル
- ・利用料金:無料
PocketDOCのテンプレート
仕様書のテンプレート②テンプレートの無料ダウンロードのテンプレート
2つ目の仕様書のテンプレートは「テンプレートの無料ダウンロード」というサイトからダウンロードすることができるテンプレートです。
テンプレートの無料ダウンロードでは、プログラム設計やシステム構築関係のWordやExcelの仕様書が5種類紹介されていておすすめです。それぞれのテンプレートの使い方も解説されていますので、初めて仕様書を作成される方にぴったりです。
- ・仕様書のテンプレートの種類:5パターン
- ・テンプレートタイプ:Wordファイル、Excelファイル
- ・ 利用料金:無料
テンプレートの無料ダウンロードのテンプレート
仕様書のテンプレート③Mayonezのテンプレート
3つ目の仕様書のテンプレートは「Mayonez」というサイトからダウンロードすることができるテンプレートです。このMayonezでは、項目に分けた具体的な解説や書き方のポイントなどとともにテンプレートが紹介されていておすすめです。ぜひ利用してみてくださいね。
- ・仕様書のテンプレートの種類:1パターン
- ・テンプレートタイプ:テキスト形式
- ・利用料金:無料
Mayonezのテンプレート
英語の仕様書の書き方は?便利な英語表現や英語での書き方が学べる書籍も
英語の仕様書の書き方
英語の仕様書の書き方は、日本語で作成する場合と同じで仕様書を読む対象の人が分かりやすいように書くことが大切になります。このため、専門用語が分からないような人へ仕様書を作成する場合には噛み砕いて説明するなどの工夫が必要です。
また、3Cに沿って作成するのもおすすめです。3Cとは、明確性を意味する「Clear」、精度を意味する「Correct」、簡潔を意味する「Concise」を意識して記載する仕様書の書き方のことです。この3つを意識しながら文章を書くことで分かりやすい仕様書を作成することができます。
英語の仕様書に便利な英語表現
英語の仕様書に便利な英語表現は以下の通りとなっていますので、参考にしてみてくださいね。なお、仕様書を意味する「specification document」は、仕様書のタイプによってdocumentではなくsheetにも言い換えられます。英語での仕様書では技術英語というジャンルの単語を使用します。
- ・仕様書:specification document
- ・使用上Aはできません:The specs don't allow for A
- ・私たちが見つけた問題点:the issues we have captured
- ・Aと比較する:compared with A
- ・目視チェック:check with eyes
英語の仕様書に便利な英語表現
英語の仕様書の書き方が学べておすすめの書籍
英語の仕様書の書き方が学べておすすめの書籍は「これなら通じる技術英語ライティングの基本」です。このこれなら通じる技術英語ライティングの基本では、英語での仕様書を作成する上で必要な技術英語を使った英文の書き方などが紹介されています。
技術関係や工業関係のお仕事をされている方が英文を作成することを前提に、間違えやすいポイントなども丁寧に解説されていますのでぜひゲットしてみてくださいね。内容も講師と生徒の会話形式となっていますので、普段本を読まない方でも読み進めやすくておすすめです。
これなら通じる技術英語ライティングの基本
値段(税込) | 単行本:1,944円、KIndle版:1,750円 |
ページ数 | 216ページ |
出版社 | 日本能率協会マネジメントセンター |
正しい書き方に沿った仕様書作りにチャレンジしよう!
この記事では、仕様書の概要や種類、書くポイントについてご紹介しました。いかがだったでしょうか。仕様書には、読み手に合わせてさまざまな種類の仕様書があります。
正しい書き方に沿った仕様書を作ることで、読み手の人にしっかり情報を伝えることができます。今回ご紹介した情報を活かして、ぜひ正しい書き方に沿った仕様書作りにチャレンジしてみてくださいね。
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