承知いたしましたの意味や敬語は?承りました/了解です/畏まりました
「承知いたしました(承知致しました)」という言葉は了承を意味する敬語表現であり「かしこまりました」「承りました」「了解しました」などといった類語や派生表現と使い分けらます。ここでは意味を再確認するとともに、その使い分けを詳しく紹介していきます。
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目次
「承知いたしました」の意味とは?
「承知いたしました」の意味①了承を示す敬語表現
「承知いたしました」の意味の1つ目は、了承を示す敬語表現です。相手方から何かを言われた時や依頼をされた時に「承知いたしました」と回答をすると、相手方に対して了承を示したこととなり、特に依頼がある場合には、その依頼内容を遂行する流れとなります。
同意を表す回答には「わかりました」「かしこまりました」「了解しました」「承りました」など、様々なバリエーションがありますが、この中では「承知いたしました」「かしこまりました」という表現がビジネスにおける一般的な表現です。これらを状況により使い分けることも「承知いたしました」を使いこなすポイントです。
「承知いたしました」の意味②内容について理解したことを示す敬語表現
「承知いたしました」の意味の2つ目は、内容について理解したことを示す敬語表現です。「承知いたしました」というフレーズは一般的に何か依頼を受けた時に同意して、相手方の要望実現に向けて動き出していくことを表す表現なのですが、単に内容について理解したことを示すだけの場合に使われる場合もあります。
「私は12時にはここを出ますので」という言葉に対して「承知いたしました」と答えると、相手の言ったことを理解したことを言い表すのにとどまります。相手方が12時に出発をするから何かをする、ということではありません。
「承知いたしました」の意味③承りましたよりもさらにフォーマルな敬語表現
「承知いたしました」の意味の3つ目は、承りましたよりもさらにフォーマルな敬語表現です。「承知いたしました」という言葉には様々な類語表現があり、意味が近いものだと「承りました」という表現があります。こういった表現の中でもフォーマルな要素が強く丁寧なのが「承知いたしました」という言い回しです。
また「承りました」という表現は、依頼を引き受けたり注文を受けた場合に限り使える表現ですが「承知いたしました」は了承や同意を示す、幅広い場面で使うことができる表現です。他の表現との比較も「承知いたしました」を使う上で重要な要素になりますので、この点を意識しましょう。
「承知いたしました」と「了解しました」の違いとは?
「承知いたしました」と「了解しました」の違い①丁寧語と謙譲語の違い
「承知いたしました」と「了解しました」の違いの1つ目は、丁寧語と謙譲語の違いです。「了解いたしました」という表現は同意を表す丁寧語であり、「承知いたしました」は謙譲語です。丁寧語と謙譲語を比較すると、この場合も含め謙譲語の方が相手に対しての強い敬意を表す言い回しであると言えます。
そのためビジネスのシーンにおいては基本的に「承知いたしました」を選んで使った方がその状況に合った適切な表現になります。「了解いたしました」は「承知いたしました」という表現の敬語の要素をやや弱めて、相手を恐縮させないよう気遣う場面で使用すると有効な表現です。
「承知いたしました」と「了解しました」の違い②了解ですは使わない
「承知いたしました」と「了解しました」の違いの2つ目として、了解ですは使わない方がいい理由を紹介します。「了解です」という言葉は尊敬語や謙譲語のような強い敬語表現に該当しません。それは「了解しました」も同じです。「です」という丁寧語は、ビジネスで使うにはあまりにも弱い敬語表現です。
そのため「了解です」と目上の人や取引先に使うと、それが失礼だと感じる人も少なくありません。「了解です」「了解しました」という表現は避けて、他の表現を使うようにした方が賢明です。とても大事なことなので、もしもこの点の認識を間違っていたら今から改めるようにしましょう。
「承知いたしました」の使い方例文8選!誤用/正用
「承知いたしました」の使い方例文①承知致しました
「承知いたしました」の使い方例文の1つ目は「承知致しました」です。厳密には「承知いたしました」という使い方は間違った使い方です。何故なら「致します」という表現は単独での「する」という動詞の謙譲語表現にのみ使える漢字表記だからです。「承知する」の謙譲語表現である「承知いたしました」はひらがな表記です。
ただし「承知致しました」という表記は厳密には間違いであるものの、ビジネスメールでは許容されている表現です。そのため現代において「承知致しました」と記載しても非常識であったり、ビジネスマナーに欠けていると判断されることはほとんどありません。それでも極力「承知致しました」は使わない方がいいでしょう。
「承知いたしました」の使い方例文②その旨承知いたしました
「承知いたしました」の使い方例文の2つ目として「その旨承知いたしました」という表現を紹介します。「その旨承知いたしました」「来月から発注を増やす旨承知いたしました」といった形で、承知する内容を「承知いたしました」の前に持ってくることでより具体的で分かりやすい表現が可能となります。
「承知いたしました」の使い方例文③承知しましたと承知です
「承知いたしました」の使い方例文の3つ目として、承知しましたと承知ですという表現の比較を紹介します。「承知です」という回答が時折聞きますが、この表現は間違った使い方になりますので、省略せずに「承知しました」あるいは「承知いたしました」という言い回しを使うようにしましょう。
「承知いたしました」の使い方例文④承知致しましたに続く文章
「承知いたしました」の使い方例文の4つ目として、承知致しましたに続く文章を紹介します。「承知いたしました。期限内の納品に努めて参ります」「承知いたしました。ご期待に添えるよう全力を尽くします」といった形で、相手方の希望に添えるような努力の意思を添えると相手方からの印象のいい回答となります。
ただし「承知いたしました。頑張ります」「承知いたしました。何とかします」といった、内容のない文章を後に続けることが習慣になると、相手方から悪い印象を持たれることとなりますので、「承知いたしました」に続く文章は気持ちが込められた、一期一会の文章を心がけるようにしましょう。
「承知いたしました」の使い方例文⑤内容を復唱する
「承知いたしました」の使い方例文の5つ目として、内容を復唱することを紹介します。「承知いたしました。明日の15時にお伺いします」といった形で、相手方の要望を復唱することで、こちら側が了承した内容に対して間違った認識で行動することを防ぐことができます。この表現を使う場合に心がけたい内容です。
「承知いたしました」の使い方例文⑥承知いたしました単独での使い方
「承知いたしました」の使い方例文の6つ目として、承知いたしました単独での使い方を紹介します。類語表現についても後述していますが「承知いたしました」と単独で使う場合には「かしこまりました」をはじめとした、ほかの敬語表現と比較してどれが一番適切なのかを考えて使いましょう。
「承知いたしました」という表現は他の表現に比べると堅い印象を与える表現ですので、メールではこちらを選んだ方がベターですが、会話のシーンでは他の敬語表現の方が適切であったり、相手方に与える印象値が上がることが少なくありません。あくまでも状況に合わせて使う必要がありますが、この点を意識して使いましょう。
「承知いたしました」の使い方例文⑦メールでの使い方
「承知いたしました」の使い方例文の7つ目として、メールでの使い方を紹介します。メールで「承知いたしました」を使う場合には、相手の依頼に対してすぐに「承知いたしました」と使わず「いつもお世話になっております」といった挨拶を添えつつ、「〇〇の件につきまして承知いたしました」と続けるのがマナーです。
ただし相手方と関係性が取れている場合には挨拶等を省略してやり取りをする場合もありますので、状況や習慣に応じた対応を心がけましょう。
「承知いたしました」の使い方例文⑧会話での使い方
「承知いたしました」の使い方例文の8つ目として、会話での使い方を紹介します。メールに関しては基本的に「承知いたしました」と使った方がいいのですが、会話においては一番フォーマルな「承知いたしました」と、ややそのニュアンスを和らげた「承知しました」を使い分けましょう。相手との距離を縮めることができます。
「承知いたしました」の言い換え例文5選
「承知いたしました」の言い換え例文①了解しました
「承知いたしました」の言い換え例文の1つ目は「了解しました」です。「直行直帰の件、了解しました」といった形で使います。「了解です」「了解しました」は社内の、気が置ける関係性の中での使用にとどめ、上司や取引先には使わない方が無難です。
「承知いたしました」の言い換え例文②了解いたしました(了解しました)
「承知いたしました」の言い換え例文の2つ目は「了解いたしました(了解しました)」です。「了解」という単語に関して「いたしました」という謙譲語表現を使っていますが「了解しました」同様に、社内の、その表現が許されたコミュニティーの中での使用にとどめるようにしましょう。
「了解いたしました。すぐに帰社します」といった形で使います。社内では「承知いたしました」「かしこまりました」が堅苦しいから使わないように、と指導をする会社もあるので、その環境や習慣を意識しつつ言葉を使い分けるようにしましょう。
「承知いたしました」の言い換え例文③かしこまりました
「承知いたしました」の言い換え例文の3つ目は「かしこまりました」です。「かしこまりました」はメールでも使える表現で意味は「承知いたしました」と同じですが、会話のシーンで積極的に使いたい言い回しです。
実際にアパレルや飲食といった接客業では「かしこまりました」という言葉をよく耳にするかと思います。「かしこまりました。すぐにお持ちしますね」といった形です。「承知いたしました」よりも柔らかく親身に聞こえる言い回しなので意識して使うようにしましょう。
「承知いたしました」の言い換え例文④畏まりました(かしこまりました)
「承知いたしました」の言い換え例文の4つ目は、「畏まりました」という「かしこまりました」の漢字表記について説明します。昔はひらがなで、と言われていましたがパソコンが普及し難しい感じが一発で変換できるようになった現代ではどちらでもいいと言われています。
「畏まりました。追って資料を添付し改めてメールいたします」といった形で使えます。なお、下記の関連記事は「かしこまりました」の漢字表記も含めて、使い方が詳しく紹介されているおすすめの記事ですので、読んでみてください。
「承知いたしました」の言い換え例文⑤承りました
「承知いたしました」の言い換え例文の5つ目は「承りました」です。「承りました」という表現は、「注文を承りました」といった形で具体的に何か依頼を受けた場合や受注した場合に使われる表現なので、使えるシーンが限定されます。
知って得する敬語の豆知識3選
知って得する敬語の豆知識①いたしますやいただきますはひらがなで
知って得する敬語の豆知識の1つ目は、いたしますやいただきますはひらがなで表記することです。「承知致しました」「参加させて頂きます」といった形で漢字表記をする場合は、間違いの場合が多いです。
逆に感じで書かなければならないことの方が少ないので、「致しました」「頂きました」といった表記はひらがなが基本と心得ましょう。もちろん漢字表記がマストであるシーンもありますので、使い分けられるようにしっかり勉強しておきましょう。
知って得する敬語の豆知識②二重敬語は使わない
知って得する敬語の豆知識の2つ目は、二重敬語は使わないことです。二重敬語とは「お伺いさせていただく」などといった形で、敬語を2つ以上重ねて使う用法です。これは間違った日本語に該当しますので注意しましょう。
知って得する敬語の豆知識③堅苦しさを避ける時は丁寧語を使う
知って得する敬語の豆知識の3つ目として、堅苦しさを避ける時は丁寧語を使うことを紹介します。何か同じ意味を表す言葉でも謙譲語や尊敬語を使うと非常に丁寧ではあるものの堅苦しい印象を相手に与える場合もあります。丁寧語は、敬語の要素がやや弱くなるものの、堅苦しさを和らげて相手との距離を縮めることができます。
「承知いたしました」とその類語表現を正しく使いこなそう!
「承知いたしました(承知致しました)」の意味から実践的な例文まで幅広く紹介してきました。ここで紹介した内容を仕事の中で意識して役立てるようにすると、上手に相手との距離を取りながらビジネスで最高の立ち回りができるはずです。ここで紹介した「承知いたしました」の使い方は早速仕事の場で実践してみましょう!
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