自論・持論の正しい漢字とは?意味・使い方・例文や間違えやすい漢字も

自論と持論、この2つの漢字について色々謎を抱える人は多いと思います。意味や使い方もそうですが、特に「女性が自論を展開する」という一言で自論と持論のどちらが正しいのかも不透明です。なので今回は自論と持論の正しい漢字や意味、使い方だけでなく例文や間違えやすい感じも併せて紹介します。

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正しい漢字は自論・持論?意味とは?

本来正しいのは持論の方!

正しい表記は持論の方だった!

自論と持論という読み方が全く一緒の漢字ですが、実際どちらが正しいのかというと持論が正しい漢字表記です。しかし普段多く用いられているのは自論の方で、持論の方はあまり使われていません。ではなぜ持論の方が正しいのでしょうか?

そもそも持論とは「人が常に持っている意見」といった意味です。そのため意見を持つという事から、自論ではなく持論というのが正しい漢字と意味合いです。しかし自論も「自ら」という漢字を使っているので混同して今に至ります。

そういった経緯からかパソコンの漢字変換でも自論という単語が出ますが、広辞苑をはじめとする国語辞書では持論というのが正しい表記です。なので自論という単語は漢字の当てはめ方によって左右された造語と認識しておきましょう。

自論と持論の意味とは【自分の意見】

自論と持論の意味とは?

では「自」と「時」の字が違うだけで、自論と持論の意味合いはどういったものなのでしょう。前述にもある通り、持論とは人が常に持っている意見という意味合いが含まれています。実際自論とパソコンで打ってみると、自分の意見といった解説も出てきます。

どちらにせよ持論と自論の意味とは何かと聞かれた時は、一言でいえば両方とも自分の意見という意味です。ですが意味が同じでも自論は時代が近代化していくにつれ出来た造語なので、論文だけではなくビジネス文書やメールなどでも持論の方を使っておけば非常に印象は良いでしょう。

ビジネスでは自論という言葉を使うべきではない

ビジネスでは自論という言葉を使ってはダメ!

意味が同じであるなら持論ではなく、一般的に多く認識している自論を使うべきではないかと思うかもしれません。ですがビジネスにおいて自論という言葉を使うのは避けておくべきというマナーがあります。ではなぜ自論をビジネスで使ってはならないのでしょうか。

前述にもある通り、「じろん」という単語の正しい漢字表記は自論ではなく持論です。正式に発行されている辞書にもそうありますので、もちろんビジネス文書などで使うならば辞書に記載されている持論の方が正しいのです。

何よりこの自論という造語が広まったのは、パソコンや携帯の普及に伴って増えたという意見もあります。それもパソコンなどで自動的に自論と変換されてしまう事から、持論を自論と表記されています。ですがパソコンが普及する前は持論と表記するのが当然だったので、ビジネス文書などでは持論と表記しましょう。


自論・持論の使い方・例文は?

「持論を展開をさせる」というフレーズが基本的な使い方!

持論の基本的な使い方とは?

よく持論という単語を使う時に「持論を展開させる」というフレーズをよく聞くと思います。持論という言葉を使う上で基本となるのは、この「持論を展開させる」というフレーズなのです。ですがなぜこうも堅苦しい言い方で使うべきなのか疑問に思う人も多いと思います。

そもそもこの持論という言葉の意味は自分の持っている意見を指しており、ビジネスや相手に何かを伝えたい時に簡略的にする時に使います。なので「今から持論を展開させていただきます」など公然の場で自分の意見を述べたい時に、このフレーズを前に置くと聞き手もすんなりと話を聞ける良点があります。

また「持論を述べさせていただきます」ではなく、ビジネス文書などや話の前置きで展開すると使われるのかというと、展開には次の段階に進めるという意味があるからです。なのでここから次の段階に進むという事で、より前置きと本題への区別がつきやすくなります。

「○○という持論」と言い切った形でもよく使われる

「○○という持論」と言い切った形でもよく使われる

また他にも「○○という持論」といった言い切った形でもよく使われます。この「○○という持論」と使いたい時は、一体自分が今までどんな意見をまとめてきたのかを簡略的にまとめる時に使うのが基本です。

例えば「女性がよく言う持論についてですが、こういった意見が多いです」などと文書などで書いてしまうと文書として話になりません。だからこそ「女性の多くが述べる○○という持論の傾向は増えてきています」と記した方がビジネス文書としての文章として成り立ちます。

今例文として「女性の多くが述べる○○という持論の傾向が増えてきています」と述べましたが、他にも「女性の多くが述べる○○という持論の傾向が多く」と多くの後に文章を繋ぐ使い方も出来ます。なので節々の区切りをつけたい時にも使える事は覚えておきましょう。

「女性独自の持論を展開」と言いたい時も自論ではなく持論を使う!

自論と持論をどちらを使うべきか

では本や多くのブログなどでも内容によっては決まり文句の様に使われる「女性独自の持論を展開」と表記した時、持論と自論のどちらを使うべきか悩む人も多いでしょう。女性といった性別などを名指しされた場合は自らの意見を述べると表記した方が良いと思うかもしれませんが関係はありません。


例え女性独自などと名指しなどをされていたり、文章の見栄え的にも自論の方がいいかもしれないと思っても自論とは造語です。ですが「見栄え的には自論の方がいい!」と思って使うのは個人の自由ですが、前述にもある通りビジネス文書や公然の場に出す文書の場合は自論と表記するのは避けましょう。

自論・持論の使い方・例文は?その②

持論ではなく持説という使い方も用いられる

持論ではなく持説という使い方もある

時々持論を持論ではなく、持説と置き換える人も少なくありません。持説とは持論の類義語で意味も持論と全く同じです。ただ口頭ではなく文書では持論ではなく持説と使う人もいます。ですが持説も持論も意味は全く同じなので、どちらを使ってもおかしいという訳ではありません。

ただ今の社会で持説と文書などで表記する人はあまりいないのが現状です。なので若いビジネスマンなどが持説とみると一体どういった意味か確認する人もいます。それだけ持説とは若い人に対して認識度が高い言葉ではないので、持説を使う場合は人を選びましょう。

持説を自説と置き換えても問題はない

持説を自説と置き換えても問題はない

ただ持説は時々自説と表記する人もいます。これについての賛否両論もあるのですが、自説に関しては自論とは違い、ビジネス文書などで使ってもおかしくないという意見が大多数です。なぜかというと、自説は自論と違って国語大辞典などできちんと載せてある単語だからです。

そして意味合いも持説と同じく自分の意見と同じなので、持説を自説と表記する人も少数派ではありますがいます。ですが自説の方は持説とは違って、「自分の意見を曲げない」や「自分の意見に固執する」といった意味があるので使い方は限られてきます。

持論という言葉を使った例文一覧

持論という言葉を使った例文一覧

では、持論という言葉を実際どう使うのか例文に関しても紹介していきます。持論とは自分の持っている意見や通説を指したい時に使うので、「環境問題に関しての持論を述べ」などの様に簡潔にまとめたい時にはうってつけです。

他にも「これはあくまであって私の持論であり、見解は個々によって異なる」などの自分の意見を述べた後に締めくくりとして使う事もあります。何かを要約したい時だけでなく締めくくりや、次に言葉を繋げたい時にも使えるので、ビジネスにおいて少し堅苦しいかと思いますが、汎用性は非常に高いです。


    持論を使った例文一覧

  • サッカー選手として有名なB氏が自身のトレーニング法に関する持論を発表した
  • こういった持論を展開したのは個人の意思であり、団体の意思ではありません。
  • A氏は今の財政難についての持論を述べ、それについての持論に関しては今後話し合われる予定だ。

自論・持論の類語は?

主張や解釈など考え方や言い方を示すものは全て類義語

主張や解釈など考えを示すものは類義語

持論の類義語ですが、主張などの自分の意見はもちろん解釈などの言葉も類義語になります。なので「こういった解釈も展開は可能と思われます」など持論という言葉を使わずとも、解釈など場面に併せて言い換えが出来ます。

持論ではなくもっと意味を明快にしたい時は「各個人の主張」などと言い換えても不自然はありません。なので主張や解釈といった言葉は持論の類義語としては非常に役に立つでしょう。あらゆる物事に対する意見が持論の類義語なので、少しねじ曲がってしまいますが態度なども類義語として使われる事は多々あります。

「独自の主張」なども類義語にあてはまる!

「独自の主張」なども類義語にあてはまる

主張や解釈と一言でまとめる他にもある物事に対するその人特有の考えといった意味では、独自の意見や独自の主張といった言葉で表す事も出来ます。ただこの場合は自説と同じく、自分の意見に固執しているというニュアンスが強くなってしまうので、使う時には配慮が必要です。

なので独自などの個人を名指しするような時に置き換えられますが、もし何か専門的な事を示したいのであれば一家言なども使えます。一家言は独自のなどで強調しなくとも、専門的な何かを強く主張したい時に使う単語なので、「美術においてこういった意見は一家言ある」などといった使い方も出来ます。

自論に関しては類義語はない

自論に関しては類義語はない

無論ですが持論に類義語があっても、自論という言葉には類義語はありません。前述にもある通り、辞書に掲載されている訳ではないので所詮は造語です。実際にインターネットで「自論、類義語」と検索をかけてもワードが省かれてしまいます。

なので「あれ?」と疑問に思った方も多いと思いますが、もし自論で類義語を検索した場合は誤りであった事を認識しましょう。中には「必死に探したけどなかった」とYahoo知恵袋などで質問する場合もありますが、よくよく見てみるとこの時点で自論と持論のどちらが正しいのかは理解出来るのかもしれません。

書き間違えやすい漢字とは?

自論はそもそも持論の書き間違えからきた漢字

自論はそもそも持論の書き間違え

持説という言葉を自説と表記すべきではない事は紹介しましたが、そもそもインターネットや携帯などが普及する前から、すでに自論という言葉は書き間違えられていたのではという意見も多いです。なので持論を自論と書いてしまった後、「これって書き間違え?」と聞かれるのはそういった背景があります。

ビジネス文書などでも持論を自論として表記してしまうと、もちろんですが手直しや場合によっては見た相手から「使い方を分かっているのか?」と勘違いされやすいです。だからこそ正しく表記すべきなのは持論だという認識を持って使えば手直しや勘違いも格段と減ります。

稀に見る「時論」という間違い

稀に時論と間違う事も!

時々持論を自論ではなく、時論といった間違いをする人もみます。この時論という間違いの多くはタイプミスである事ですが、時論とは「時々に適した意見」と大分意味の違った言葉なのでミスや書き間違えは絶対にしないよう注意が必要です。

しかもこの時論の間違いに気付かない要因として、自論と同じく「じろん」で変換すると出てきてしまうからです。他にも「持つ」という単語と「時」という単語が非常に似ているので見落としてしまうのも要因です。なので文書などを提出する時にはよくチェックをしましょう。

持論と自論を間違えないように普段から心がけよう!

持論と自論を間違えない様に普段から心がけよう!

よく意味や漢字が混同される自論と時論ですが、辞書などを引いたり他人から指摘されるまで正しい表記を知る事は難しいです。時には「自分の意見を展開させるといった意味では同じだからいいじゃないか」という意見もありますが、漢字の表記の違いだけで語彙力やビジネスマナーを疑われてしまいます。

なので今回この記事を読んで、持論と自論の違いについてよく考えてみるのも良いでしょう。ビジネスだけでなく、普段から正しい漢字や言葉を使う癖をつける事で、さらに自分自身の様々なスキルアップに繋がります。

持論の使い方はビジネスにおいて基本ですが、よく文書を書く時に記・以上の位置や使い方について悩んだ事はありませんか?これもまたビジネスにおいて基本といわれる事の1つなので、今回紹介した記事と併せてご覧下さい。

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