業種別・経常利益率の目安とは?会社の売り上げ/企業の利益/業績
この記事では、経常利益率の目安として業種別に平均経常利益率を紹介しています。また、併せて会社の売上などを元に計算する経常利益率の計算方法などについてもご紹介しています。経常利益率は企業の状態を知るための指標となるものですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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目次
経常利益率とは?計算方法は?
経常利益率とは企業の状況を判断するための目安になる数字のこと
経常利益率とは、「企業の状況を判断するための目安になる数字のこと」です。経常利益率は、会社のメインとなる仕事以外の項目でどれくらいの収益を得ているかを数字に表したものです。このため、会社全体としての経営状況を判断するための一つの指標として役立てられています。
また、経営者の立場から考えると、ご自分のビジネスがその業界の目安となる経常利益率と比較するとどこにいるかを判断する指標にもなります。このため、平均の経常利益率よりもご自分の会社の数字が低いと運営の仕方を改善した方が良いなどということが分かり、経営方針の見直しのきっかけになることもあります。
経常利益率は会社の経常利益から売上高を割り100をかければ計算できる!
経常利益率は「会社の経常利益から売上高を割って100をかける」ことで計算することができます。具体的には以下のような計算方法になります。
なお、営業利益はその会社のメインとなる仕事で得た利益のことで、メインの仕事による売上以外に株の売買をした場合に得たお金などが当たります。また、営業外利益は株などによる配当金など、メインとなる仕事以外で得た利益のことです。営業外費用は支払利息など営業外利益を得るために捻出したコストを指します。
- 1経常利益を計算する:営業利益と営業外利益を足し、営業外費用を差し引く。
- 2経常利益率を計算する:経常利益を売上高で割り、100をかければOK!
経常利益率の計算方法
経常利益率を用いた経営状況の判断方法は業種別と数字別で見る方法がある!
経常利益率を用いた経営状況の判断方法には、「業種別で判断する方法と数字別で見る方法」があります。業種別の経常利益率の目安については後ほどご紹介しますが、数字別で見る場合は以下の経常利益率の基準を参考にチェックすることになります。
- ・4.0パーセント以上:経営状況が特に優良
- ・3.9パーセントから0.6パーセント:良好
- ・0.59パーセントから0パーセント:標準的
- ・0パーセントを下回る場合:経営改善のための努力が必要
経常利益率の数字を見て経営状況を判断する基準
経営状況を判断することができる経常利益率を把握することは就職したい企業や仕事選びをする際にも重要なことですので、仕事をお探しの方はぜひ参考にしてみてください。なお、以下の記事では仕事の選び方の基準などが紹介されていますので、求職中の方などはこちらもぜひご覧ください。
業種別・経常利益率の目安とは?経常利益率が高い業種の紹介も
業種別・経常利益率の目安①製造業は平均6.6パーセント
1つ目の業種別・経常利益率の目安は、製造業の経常利益率の目安です。製造業の経常利益率は、平成30年の財務省による法人企業統計によると平均で6.6パーセントとなっています。なお、この統計での製造業は食料品や情報通信機械などを製造している会社を指しています。
製造業の経常利益率は、基本的に2パーセントから6パーセント程度の一定の範囲内で動いています。また、売上高が低いことから欧米諸国と比較すると経常利益率が低い傾向にあります。
業種別・経常利益率の目安②サービス業は平均5.0パーセント
2つ目の業種別・経常利益率の目安は、サービス業の経常利益率の目安です。サービス業の経常利益率は、平成30年の財務省による法人企業統計では平均5.0パーセントとなっています。なお、この統計でのサービス業はホテルなどの宿泊サービスや、飲食店でのサービスを提供している会社を指しています。
サービス業の中でも、特にホテル業では売り上げは上がっていますが、人件費が増えたり新しく展開するホテルへのコストが増えていることから、一部の企業を除くと経常利益率は伸び悩んでいます。
業種別・経常利益率の目安③建設業は平均4.7パーセント
3つ目の業種別・経常利益率の目安は、建設業の経常利益率の目安です。建設業の経常利益率は、平成30年の財務省による法人企業統計では平均で4.7パーセントとなっています。
なお、建設業の経常利益率は完成工事高経常利益率と同じ数字になり、最初にご紹介した計算方法での売上高の部分が完成工事高の数字になります。このため、経常利益から完成工事高を割って100をかけることで計算することになります。
経常利益率が高いのは自動車製造業や情報通信業!
経常利益率が高いのは自動車製造業や通信業となっており、2018年の日本経済新聞による経常利益率ランキングでは、ベスト5に自動車製造業のトヨタやホンダ、情報通信業のNTT(日本電信電話)、NTTドコモ、KDDIがランクインしています。
その中でも特にトヨタは2018年の経常利益が2兆6204億2900万円となっており、日本企業の中では一番経常利益を得ている企業となっています。
目安を達成したい!経常利益率を上げる方法が学べる書籍は?
経常利益率を上げる方法が学べる書籍①会社の1人当たり経常利益倍増ノート
1冊目の経常利益率を上げる方法が学べる書籍は「社員10人の会社の1人当たり経常利益倍増ノート」です。この社員10人の会社の1人当たり経常利益倍増ノートは、社員の1人あたりが生み出す経常利益を見て会社全体の経常利益率を把握し、向上させるための経営戦略の立て方などが紹介されていておすすめです。
社員10人の会社の1人当たり経常利益倍増ノート
値段(税込) | 単行本:1,944円、Kindle版:1,800円 |
ページ数 | 184ページ |
著者 | 曲渕博史 |
出版社 | あさ出版 |
経常利益率を上げる方法が学べる書籍②経営分析ができる本
2冊目の経常利益率を上げる方法が学べる書籍は「決算書を読みこなして経営分析ができる本」です。この決算書を読みこなして経営分析ができる本では、より良い経営をするための知識をはじめ、経営分析をするために必要な項目の計算方法や決算書の見方などが紹介されています。
また、文字だけでなくたくさんの図や表が使われていることから、初めて経営分析にチャレンジされる方でも読みやすい一冊となっています。
決算書を読みこなして経営分析ができる本
値段(税込) | 単行本:1,512円 |
ページ数 | 257ページ |
著者 | 高下淳子 |
出版社 | 日本実業出版社 |
経常利益率を上げる方法が学べる書籍③町工場強さの理由
3冊目の経常利益率を上げる方法が学べる書籍は「経常利益率35パーセント超を37年続ける町工場強さの理由」です。この経常利益率35パーセント超を37年続ける町工場強さの理由では、37年間経常利益率が35パーセントを超える状態を維持し続けている町工場の経営哲学などが紹介されています。
この本で紹介されているのはコレクトチャックという部品を製造し、現在では国内でのシェアが6割を超えて注目を集めている町工場のお話ですので、製造業の経営に携わっている方や興味のある方はぜひゲットしてみてくださいね。
経常利益率35パーセント超を37年続ける町工場強さの理由
値段(税込) | 単行本:1,512円 |
ページ数 | 197ページ |
著者 | 梅原勝彦 |
出版社 | 日本実業出版社 |
経常利益率を上げる方法が学べる書籍④ビジネススクールで教える経営分析
4冊目の経常利益率を上げる方法が学べる書籍は「ビジネススクールで教える経営分析」です。このビジネススクールで教える経営分析では、経常利益率を上げるために必要な経営分析の方法が入門者向けに紹介されていておすすめです。
このため、特に経営方法についての知識がない方でも読み進めやすく書かれています。また、キリンなどメジャーな企業の決算書を元に、実際にプロが実践する経営分析方法も掲載されています。経常利益率を上げるために経営分析について深く知りたい方はぜひゲットしてみてくださいね。
ビジネススクールで教える経営分析
値段(税込) | 新書:929円、Kindle版:860円 |
ページ数 | 208ページ |
著者 | 太田康広 |
出版社 | 日本経済新聞出版社 |
経常利益率の目安などを元に気になる企業の状態をチェックしてみよう!
この記事では、経常利益率の概要と計算方法、業種別で見た経常利益率の目安などについてご紹介しました。いかがだったでしょうか。経常利益率は、会社の状態を把握するための重要な指標の一つです。
経常利益率は、会社の状態を把握するための重要な指標の一つで、経営者の方はもちろん、株取引をする場合や、求職者の方で希望する会社の状況を把握したい場合などにも用いられています。今回ご紹介した経常利益率の目安などの情報を元に、気になる企業の状態をチェックしてみてはいかがでしょうか。
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