保険証返却の添え状のテンプレートは？郵送の封筒や簡易書留の方法も

保険証を返却する時のポイント

保険証を返却する時のポイント①保険証は退職日の翌日に郵送するのがベスト

保険証を返却する時のポイントを見ていきましょう。1つ目は、「保険証は退職日の翌日に郵送する」ということです。近年は、最後の出社日から退職日当日までの期間、未消化の有給を綺麗に消化してから会社を去る方も多いです。退職日までは在籍していることになりますが、「もう会社には来ない」というパターンです。

すぐに次の就職先が決まっている場合は良いのですが、保険証返却の手間を省きたいという思いで最終出社日に扶養家族の分を含めて保険証を返却する方が見受けられます。保険証は「退職日当日まで」有効です。医療機関にかかることを想定して退職日当日までは保険証を大切に保管しておきましょう。

保険証は「退職日の翌日」から使うことができなくなります。紛失しないうちに、早い段階で退職した会社へ返却するようにしましょう。退職日の翌日からは、国民健康保険に加入することになります。国保への加入は14日以内に届け出を行いましょう。

保険証を返却する時のポイント②保険証は信書扱いのため簡易書留で送る

保険証を返却する時のポイント2つ目は、「保険証は信書扱いのため簡易書留で送る」ということです。信書扱いに該当する健康保険証は、紛失すると第三者に悪用される恐れもある大切なものです。退職したからといって関心を示さないのではなく、無事に会社に返却できるよう、追跡機能が付いている簡易書留を利用しましょう。

郵便局のホームページでは、信書に該当するものを掲載していますので、目を通しておきましょう。信書に該当する書類は、ゆうぱっくやゆうめーる等は利用できませんので、送る際はご注意ください。

信書扱いになる主なもの（郵便局ホームページより抜粋）

• ・請求書の類：納品書、見積書、申請書、依頼書、確定申告書など
• ・会議招集通知の類：結婚式等の招待状、業務報告文書
• ・許可書の類：健康保険証、印鑑証明書、戸籍謄本、住民票の写し、車検証、履歴書など
• ・ダイレクトメール

保険証を返却する時のポイント③「保険証在中」の明記は避ける

保険証を返却する時のポイント3つ目は、「保険証在中の明記は避ける」ということです。封筒へ書いてしまうと、誰が見ても「保険証が入っている」ということがわかってしまいます。会社から支給される健康保険証は顔写真付きではありませんが、一部ではお金を借りることもできてしまう重要なものです。

保険証を返却する時のポイント④保険証返却の封筒に決まりはない

保険証を返却する時のポイント4つ目は、「保険証返却の封筒に決まりはない」ということです。中には、封筒の大きさで悩まれる方もいますが、長3（ながさん）封筒（縦120mm・横235mm）で郵送する方法で問題ありません。添え状のA4用紙を横三つ折りにして入れることのできる大きさで、定形郵便です。

定形郵便に簡易書留のオプションを付けて郵送する場合、料金はプラス310円（基本料金に加算）となります。（損害要償額5万円まで）簡易書留を依頼する際は、郵便局で「簡易書留でお願いします」と伝えるだけで、切手やスタンプを押してくれます。念のため、いつ頃届くのかも口頭で確認しておきましょう。

保険証を返却する時のポイント⑤保険証紛失を防ぐため郵送先住所は正確に

保険証を返却する時のポイント5つ目は、「保険証紛失を防ぐため郵送先住所は正確に書く」ということです。特に協会けんぽやお住いの市区町村へ保険証を返却する時に郵送先が不明な場合は、ホームページで郵送先の情報を確認するか、直接問合わせをして、確実に相手方に返却できるようにしましょう。

保険証を郵送で返却する方法

郵送で返却する方法①健康保険組合の場合：郵送先「退職した会社」

保険証を郵送で返却する方法1つ目は、「健康保険組合の場合」です。会社をやめたときは、健康保険証を「勤務先の健保事務担当者」を通して会社に返却します。扶養者がいる場合は、扶養家族分の保険証もすべて返却します。

健康保険証返却の有無については、事務担当者の方でもチェックしています。必ず担当者や担当者の所属する部署を通して返却するようにしましょう。

郵送で返却する方法②協会けんぽの場合：郵送先「退職した会社」

保険証を郵送で返却する方法2つ目は、「協会けんぽの場合」です。こちらも健康保険組合の場合と同様に、健康保険証を「勤務先の健保事務担当者」を通して、会社に返却します。扶養家族全員分の保険証を返却する点も同じです。

郵送で返却する方法③任意継続の場合：郵送先「健康保険組合・協会けんぽ」

保険証を郵送で返却する方法3つ目は、「健康保険組合」または「協会けんぽ」で【任意継続被保険者】となっている方の返却の場合です。会社を退職すると、退職日翌日から健康保険の被保険者の資格を自動的に失います。

次の再就職先が既に決まっている方以外は、次の3つの保険から1つを選択することになります。1）国民健康保険への加入、2）退職した会社の健康保険に引き続き加入する方法(任意継続被保険者）、3）配偶者や家族（親・兄弟）の健康保険に被扶養者として加入する方法です。

任意継続被保険者は、それまで会社が負担していた保険料も全額自分で払うことになりますが、退職時の給与が高いと在職中よりも健康保険料が安くなる等のメリットもあります。任意継続の保険証を返却する場合は宛先に注意が必要です。「健康保険組合」または「協会けんぽ」宛に、家族全員分の保険証を速やかに返却します。

郵送で返却する方法④国民健康保険の場合：郵送先「市区町村」

郵送で返却する方法4つ目は、「国民健康保険の場合」です。就職が決まった時や配偶者や家族（親・兄弟）の扶養に入る時に該当します。国民健康保険から会社の健康保険に切り替わりますので、「国民健康保険の脱退手続き」が必要となるケースです。

脱退手続きの際に、それまで使用していた国民健康保険証を返却する必要があります。この場合の返却先は、「お住いの市区町村」となります。国民健康保険を脱退する際は、14日以内に届け出をする必要がありますので、ご注意ください。

下記の記事では、国民健康保険（国保）から社会保険（社保）への切り替え方法や脱退手続きの方法、切り替える時の注意点についてまとめています。手続きの方法が不明な方や理解を深めておきたい方におすすめです。ぜひ参考にしてみてください。

国保から社保への切り替えの方法は？脱退手続きの方法について！

国民健康保険（国保）から社会保険（社保）への切り替え手続きの方法をご存知ですか？就職や扶養認定等で社会保険に加入した場合は、「国民健康保険の脱退手続き」を...

保険証の返却の封筒に入れる添え状のポイント

保険証返却封筒に入れる添え状のポイント①退職した会社の場合

保険証返却封筒に入れる添え状のポイントについてご紹介します。1つ目は、「退職した会社の場合」です。氏名の他に、在籍していた時に使っていた「社員番号」「退職日」「保険証の返却枚数」の情報を書きます。

保険証返却封筒に入れる添え状のポイント②健康保険組合・協会けんぽの場合

保険証返却封筒に入れる添え状のポイント2つ目は、任意継続の際の送り先である「健康保険組合または協会けんぽの場合」です。宛先には各健康保険組合の担当窓口を書き、「氏名」「住所」「保険証の返却枚数」等の情報を書きます。

保険証返却封筒に入れる添え状のポイント③お住いの市区町村の場合

保険証返却封筒に入れる添え状のポイント3つ目は、国民健康保険脱退時の送り先である「お住いの市区町村の場合」です。宛先には国民健康保険を取扱っている窓口（例：保険年金課）を書き、「氏名」「住所」「保険証の返却枚数」等の情報を書きます。

保険証返却の添え状の書き方・テンプレートも

保険証返却の添え状の書き方・テンプレート①退職した会社に送る場合

ここからは、保険証返却の添え状の書き方・テンプレートについてご紹介します。1つ目は、「退職した会社に送る場合」です。送付状には上記の「保険証返却封筒に入れる添え状のポイント」でご紹介した情報が簡潔に書かれていれば問題ありません。

退職した会社に保険証を返却する場合｜書き方・テンプレート（例）

• ・（右上）郵送する日付
• ・（左上）〇〇株式会社
• ・（左上）〇〇部　〇〇様
• ・（右側）自分の郵便番号、住所、氏名
• ・（中央）書類送付のご案内
• ・（中央）文面
• ・【送付内容】
• ・・健康保険被保険者証：1部
• ・・健康保険（被扶養者）被保険者証：2部

自分が勤めていた会社に保険証を返却するだけですので、文面はそんなにかしこまらなくても大丈夫です。会社が社会保険労務士に退職手続き等の業務を委託している場合、担当部署から社労士宛に（返却）保険証が郵送されます。その後、社労士事務所経由で協会けんぽ等へ情報が届き、脱退の手続きが行われます。

保険証返却の添え状の書き方・テンプレート②協会けんぽ等へ送る場合

保険証返却の添え状の書き方・テンプレート2つ目は、「健康保険組合・協会けんぽへ送る場合」です。健康保険組合・協会けんぽの送付先住所や担当の係については、住所地の支部、あるいは担当窓口へ確認しましょう。また、ホームページでも確認できます。

健康保険組合・協会けんぽへ保険証を返却する場合｜書き方・テンプレート（例）

• ・（右上）郵送する日付
• ・（左上）全国健康保険協会〇〇支部　
• ・（左上）担当者の所属している課や係
• ・担当者名が不明な場合は「ご担当者様」
• ・（右側）自分の郵便番号、住所、氏名
• ・（中央）書類送付のご案内
• ・（中央）文面
• ・【送付内容】
• ・・健康保険任意継続被保険者証：1部

保険証返却の添え状の書き方・テンプレート③市区町村に送る場合

保険証返却の添え状の書き方・テンプレート3つ目は、「市区町村に送る場合」です。保険証返却先の住所や担当の課・係については、ホームページで確認することもできますが、不安な場合は直接問合せをしてみましょう。保険証の返却は速やかに行うことがベストです。

お住いの市区町村へ保険証を返却する場合｜書き方・テンプレート（例）

• ・（右上）郵送する日付
• ・（左上）〇〇区役所　〇〇課〇〇係　〇〇様　
• ・（右側）自分の郵便番号、住所、氏名
• ・（中央）書類送付のご案内
• ・（中央）文面
• ・【送付内容】
• ・・国民健康保険証　1部
• ・・（健康保険資格取得証明書コピー　1部）

新しい保険証が手元に届くまでには時間を要する場合があります。例文に出てくる「健康保険資格取得証明書」とは、保険証が届くまでの間に保険証の代わりとして使うことができる書類です。会社の担当部署に「保険証の記号番号」と「資格取得日」が記載された「健康保険資格取得証明書」の発行を依頼しておくと便利です。

保険証は速やかに返却しましょう！

この記事では、保険証返却の添え状の書き方のポイントやテンプレート、郵送に使用する封筒、郵送先別の返却方法等をご紹介しました。保険証の返却は速やかに行うべきものとされています。返却の際の送付状はテンプレートの内容を参考にし、速やかに郵送先に返却するようにしましょう。