再発防止策の書き方・文例!なぜなぜ分析など防止策の考え方の紹介も

仕事や業務において、事故や失敗があった時に必要になってくる再発防止策。より良い仕事をしていく上で欠かせないものですが、実際どんなフォーマットで書くか知らない方も多いのではないでしょうか?今回は、そんな再発防止策の書き方や文例を、なぜなぜ分析などの考え方と併せてご紹介いたします。

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再発防止策とは?

トラブル再発を防ぐための対策および対策書

PCを挟んで向かい合っているビジネスマン

再発防止策とは、トラブル再発を防ぐための対策、およびその対策書のことを指します。仕事をしているとどうしてもトラブルや問題は避けられないものですが、そのもととなったプロセスや原因を調査、分析し、同じ理由で問題が起きないようにすることを目的としています。

良い再発防止策の条件

会議しているビジネスマン

良い再発防止策には条件があります。それを満たしていないと、上辺だけの解決で、根本的には全く直っておらず、また悪循環に陥る可能性があります。会社の信頼を取り戻すためにも、下記の条件のいずれかを満たした、良い再発防止策を考えましょう。

    良い再発防止策

  1. 1その問題について二度と意識することがなくなる
  2. 2その問題を開発時に自動的に検知できる
  3. 3その問題が発生しても自動的に復旧できる
  4. 4その問題が発生しても影響が局所化されたり、フールプルーフやフェールセーフになる

再発防止策の考え方は?

再発防止策の考え方①なぜなぜ分析で原因を追究する

はてなと女性

次に、再発防止策の考え方をご紹介いたします。1つ目は、原因を追究するなぜなぜ分析です。なぜなぜ分析とは、なぜだろう?と考えて出てきた答えに対して、さらに「なぜ?」と問いかけ、これを3~5回繰り返し、真の原因を探っていく考え方です。


通常は「なぜ?」と1度問いかけて終わりですが、それだけだと表面的に終わってしまい、根本的な解決策とならない場合があります。なぜ?を繰り返すことによって、より抜本的な、良い再発防止策を考えることができるのです。

再発防止策の考え方②具体的な行動を考える

階段を走っているビジネスマン

再発防止策の考え方、2つ目は、具体的な行動を考えることです。なぜなぜ分析などを用いて原因を解明したら、それに対する具体的な措置を考えます。なお、対策を考える時には、「注意する」や「気をつける」という言葉や精神論でまとめないようにしましょう。

常日頃注意するのは当たり前のことですし、それでもミスをしてしまうのが前提として、この対策書を作っているからです。いつ、誰がやっても問題が起きないような方法を考えます。例えば、機材が散らかっていたオフィスで、転んで怪我をしたという事故が起きたとします。

原因は、機材のせいで足元が見えづらく、置き場所がほとんど無かったことです。この場合、常に綺麗に整理整頓することを心がける、という対策も挙げられますが、それだけでは不充分です。各機材の置き場所を設定する、機材は別の部屋へ移す等、徹底的に行動を具体化しましょう。

再発防止策の考え方③システム障害時は3要素に分ける

PCに向かい合っているビジネスマン

再発防止策の考え方、3つ目は、システム障害時は3要素に分けることです。再発防止策はどの分野においても使えますが、とりわけ、エンジニアがシステム障害時に使うことが多いです。システム障害がある度に、障害報告というものを作り、共有していきますが、その際に再発防止策が必要になるのです。

システム障害は、実際の現場での事故などとは違うため、続く3要素を特に考慮することが薦められています。それは、直接原因、間接原因、本当の理由の3つです。これらを考えるならば、問題の背景に隠されている原因や、表面化していない問題も洗い出すことができ、より良い対策を打ち出すことができます。

    システム障害時に考える3要素

  • 直接原因:問題が発生した直接的な原因
  • 間接原因:問題に至るまでの間接的原因
  • 本当の理由:このパターンの障害がなぜ発生したのか

再発防止策の書き方・文例は?

再発防止策の書き方や文例①宛先

デスクで向かい合っているビジネスマン

続いて、再発防止策の書き方や文例をご紹介いたします。1つ目は、宛先です。再発防止策には必ず宛先を入れましょう。宛先は社長にする場合が多いですが、内容によっては支店長や工場長にすることもあります。また、社名もを記入する場合もあります。

宛名を誰にすべきか、どのように書くべきか、上司に確認しておきましょう。また、再発防止策のフォーマットをもっている会社もあります。その際は、フォーマットにのっとって書く必要があるので、こちらも事前に確認しておきましょう。

    宛先の書き方の例

  • 社長の場合:○○株式会社 代表取締役××様
  • 支店長の場合:○○株式会社 ××支店 支店長△△様

なお、宛名を書く際は、各役職名の後に「様」や「殿」などをつけるべきか、迷うことがありますよね。下記記事には、敬称や宛名の使い方について詳しく書かれています。作成時にどうぞ併せてご参照ください。

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役職名の後に様や殿は付けるの?敬称やビジネスメールの宛名についても

仕事をしていると、上司・取引先の人たちに対して、ビジネスメールを送る場面が多くあります。課長や部長などの役職名の後に様や殿など敬称を付けるのが正しいのでし...

再発防止策の書き方や文例②作成日と作成者名

カレンダーとコーヒー

再発防止策の書き方や文例の2つ目は、作成日と作成者名です。作成日、または提出日は必ず書きましょう。部署名と氏名も記載し、誰が作成したのかはっきりと分かるようにします。名前の横には捺印を入れるのが一般的です。


場合によっては、責任者と担当者の両方の氏名を記載することがあります。上下の2段に分けて書いたり、マス状の記載欄を作って、そこに記入したりすることができます。特に決まった方法はありませんが、見やすさを心がけて工夫してみましょう。

作成日と作成者名の書き方の例(責任者と担当者の両方を記載する場合)

○○支店 営業部 部長 ×× 課長 △△

再発防止策の書き方や文例③事実

電子画面と女性

再発防止策の書き方や文例、3つ目は事実です。再発防止のためには、まず、何が起こったか、正確な事実を把握しなければなりません。いつ、どこで、誰が、何を、どのようにしたのか、5W1Hに沿って具体的に記載しましょう。なお、必要に応じて、箇条書きにしたりナンバリングしたりすると、非常に分かりやすいです。

    事実の書き方の例

  1. 1事故発生日時:平成○○年○月○日 ○○時○○分
  2. 2事故発生場所:○○工場○○付近
  3. 3当事者氏名:○○乗務員 社員○○/怪我をした従業員 パート従業員○○
  4. 4事故内容:○○と従業員の接触事故

再発防止策の書き方や文例④原因と現状・対策

チェックリスト

再発防止策の書き方や文例、4つ目は、原因と現状、対策です。再発防止のために調査また分析した、原因となる現状を記載しましょう。そして、対策を示していきます。1つの案件に対して、原因となる要素が複数あることはよくあります。対策案も、それぞれの原因に応じて複数考えましょう。

長期間に渡って再発防止策を実施する場合は、タイムスケジュールや進捗状況の管理方法、フィードバックの方法も明記します。せっかく考えた再発防止策を無駄にしないためにも、スケジュールに沿って、適宜現状がチェックできるようにしておきましょう。

    原因・現状・対策の書き方の例

  1. 1○○発生の原因:①~ ②~ ③~
  2. 2原因別防止策:前項①の防止策~ 前項②の防止策~ 前項③の防止策
  3. 3防止策実施計画:①タイムスケジュール ②進捗管理方法 ③改善とフィードバック方法

再発防止策のテンプレートは?

基本のフォーマット

PCを打っているビジネスマン

以上の点を踏まえて、再発防止策のテンプレートをご紹介いたします。1つ目は、基本のフォーマットです。これを基に、内容に合った再発防止の対策書を作成しましょう。

再発防止策の基本のフォーマット

○○再発防止対策書 先般、○○にて発生した○○は、当社の信頼を大きく失墜させてしまいました。このことを教訓とし、○○の再発を根絶すべく、この度、その防止策と実施計画を策定しましたので、以下にご報告いたします。 1.○○発生の原因究明  ①発生の経緯 ~  ②発生の原因   a.~   b.~   c.~ 2.原因別防止策  ①前項aの防止策   ・~   ・~  ②前項bの防止策   ・~  ③前項cの防止策   ・~   ・~ 3.防止対策実施計画  ①タイムスケジュール   ○/×~○/△ ~   ○/×~○/△ ~   ○/×~○/△ ~ ②進捗管理方法  ・~  ・~ ③防止策フィードバックの方法  ・~  ・~ ○○という課題克服のため、各部署が様々な角度から検討を重ね、上記防止策と実施計画を策定いたしました。加えて、○○支店従業員全員が、本書の作成に関わったことで、一丸となって、再発防止に向け取り組むよう、決意を新たにしております。                 以上

英語のフォーマット

黒板に書かれたアルファベット

再発防止策のテンプレート、2つ目は、英語のフォーマットです。実際に再発防止の対策書を書くことはほとんどないかもしれませんが、製品に対するクレームを、英語で返答しなければならない時がありますよね。下記にご紹介するのは、その詫び状のフォーマットです。

再発防止策を含む詫び状を英語で送る時のフォーマット

Dear ○○ We appreciate your taking the time and effort to inform us about ~. I would like to apologize for the inconvenience we have caused you. We will take immediate action and ~. Our investigation showed that ~. We have solved the problem and have taken measures to make sure it does not happen again. Thank you very much for your patience and understanding. We hope we’ll have an opportunity in the near future to restore your confidence in us. Sincerely yours, ××

再発防止策でさらに仕事のデキる人へ!

街とビジネスマン

いかがでしたか。再発防止策では、なぜなぜ分析などを使って原因を徹底究明し、それに対して具体的な措置を考えることが鍵です。実際に書く際には、事実から原因、対策までを、簡潔かつ丁寧に、分かりやすく書きます。何よりも、真摯に問題と向き合い、作成した内容を実践して、さらに仕事のデキる人になりましょう!


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