「佳境」の意味は?使い方に語源は?類語/迎える/忙しい/盛り上がる
忙しい場面などで使う佳境に入る、佳境を迎えるという言葉に使う佳境の意味を説明できますか。また類語や対義語にはどのような言葉があるのでしょうか。佳境の言葉の意味や語源、佳境の使い方を例文と合わせて説明します。正しい使い方をするための参考にしてください。
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「佳境」の意味は?
「佳境」の意味①盛り上がる場面
佳境という言葉は「かきょう」という読み方をします。佳境には盛り上がる場面という意味があります。パーティーなどひとつのイベントの中で一番盛り上がる重要な場面で使うことができる言葉です。また映画や小説など物語の重要なシーンやストーリーの最大の見せ場などを表わす言葉としての使い方もあります。
盛り上がりを見せた大盛況のイベントやパーティーの終わりに締めの挨拶と合わせて万歳三唱をするような場面に遭遇することはありませんか。当たり前のように行われている一連の流れなので最後に皆で万歳三唱をする行動には、何も疑問を持たない人がほとんどだと思います。
万歳三唱にはどのような意味があり、どのようなことが由来になっているのでしょうか。万歳三唱をする前にする挨拶の仕方と正しい万歳三唱のやり方を下の記事で紹介しています。いざという時慌てないための参考にしてみてください。
「佳境」の意味②景色が良い場所
佳境には「景色が良い場所」という意味があります。佳境の佳には「すぐれてよい」「美しいこと」という意味があります。佳境の境には「限られた範囲内の地」「場所」という意味があります。
限られた範囲内にある美しい場所や美しくすぐれた地である、景色が素晴らしく良い場所を表わす意味がある言葉として佳境を使うことができます。
「佳境」の意味③忙しい場面で使う
佳境はビジネスシーンなどの忙しい場面で使う言葉の意味もあります。一連の仕事の流れの中で最も重要なことが展開されている場面、大切な作業に差し掛かる場面、最終段階の気を抜くことができない時間に追われている忙しい場面などにも使います。
ただし、ただ仕事が忙しいことを表わす言葉という訳ではなく、一連の流れの中で重要な場面に差し掛かり忙しさを迎えている場面で使う言葉です。間違った使い方をしないように注意して下さい。
ビジネスシーンで相手に対しての心遣いを表わすために「お忙しい中」という言葉を使うことが頻繁にあります。正しい使い方をしている自信はありますか。下の記事で「お忙しい中」の正しい使い方を説明しています。よく使う言葉を間違った認識をして使わないための参考にしてください。
「佳境」の語源は?
佳境の語源はさとうきびが関係している
佳境という言葉にはどのようなことが関係してどのような流れで使われるようになったのかを説明すると、そこにはさとうきびが深く関係しています。さとうきびは場所によって甘い部分とそうではない部分に分かれています。
中国の古い書物に記されていることによると、中国で人気を博していた画家が本来ならば甘い方からかじるさとうきびを甘くない方からかじりました。その理由を問うと少しずつ甘さを感じる部分に進み美味しく感じることが嬉しいというような意味で「漸入佳境(ようやく佳境に入る)」と表現したそうです。
その言葉が彼の生涯をつづった書物に記されていたことから、佳境の語源にはさとうきびが関係しているということになっています。
漢字が持つ意味から見る佳境の語源
佳境という言葉には境界線や境目を示す意味がある「境」の漢字が使われています。佳には「すぐれている」や「整っている」などの意味があります。一連の流れの中で盛り上がりを見せる場面や重要な場面を迎えるには、上手くいく全ての条件が整っていることが大切です。
上手くいくかいかないかの境目を表わしているのが佳境という言葉だと言えます。その絶妙なタイミングの入り口を表わすために最適な意味を持つベストな漢字の組み合わせが「佳境」の語源です。
「佳境」の使い方は?
「佳境」の使い方①佳境に入る
「佳境」の使い方の1つ目は「佳境に入る」という言葉としての使い方があります。佳境に入るは映画や小説、劇など物語の中で一番面白くなる重要なシーンに入ることを意味する言葉です。またビジネスシーンで職種によって違いがありますが、一年の中で一番重要なシーズンや最盛期に入ることを意味する言葉としても使えます。
例えばデパートなどではお中元やお歳暮などのシーズン、お菓子業界ではバレンタインデーやホワイトデーなどが近づくシーズンで「バレンタインデーを数日後に控えいよいよ佳境に入る」というように使うことができます。
- ・お歳暮シーズンが佳境に入るとお客さんが一気に増えて忙しくなります。
- ・推理サスペンスドラマがいよいよ佳境に入りますます目を離せなくなりました。
- ・スタッフ全員の協力によってクリスマスケーキ作りはいよいよ佳境に入りました。
「佳境」の使い方「佳境に入る」を使った例文
「佳境」の使い方②佳境を迎える
「佳境」の使い方の2つ目は「佳境を迎える」という言葉としての使い方があります。佳境を迎えるは映画や小説、劇など物語がいよいよ最終段階に入ることを意味する言葉です。またビジネスシーンでもひとつの物事や作業が最後に近い段階に入ることを意味する言葉としても使えます。
「連続ドラマがいよいよ佳境を迎える」や「今まで準備してきたことが今日中に佳境を迎えそう」などのように使うことができます。
- ・毎週欠かさず見ている月9のドラマがいよいよ佳境を迎えました。
- ・新商品を発売するイベントを5日後に控え、準備も佳境を迎えています。
- ・映画の試写会までに間に合うように急いでしてきた編集作業がやっと佳境を迎えました。
「佳境」の使い方「佳境を迎える」を使った例文
「佳境」の使い方③佳境にさしかかる
「佳境」の使い方の3つ目は「佳境にさしかかる」という言葉としての使い方があります。佳境にさしかかるは映画や小説、劇など物語がだんだんと興味深いシーンへと突入してきたことを意味する言葉です。またビジネスシーンでもひとつの物事や作業が重要な部分たどりついたこと状態を意味する言葉としても使えます。
まだ佳境を迎える前の段階を意味して「物語が佳境にさしかかる」や「初めての洋服作りが佳境にさしかかってきた」などのように少しずつメインの場所に近づいてきている状況を表わすために使うことができます。仕事の流れや作業を効率よくすると早い段階で佳境にさしかかることもあります。
目標を達成させるためには自分の目的は何なのかをはっきりとさせる必要があります。目的意識を持っている人とそうではない人では同じことをしても達成までかかる時間に差が出てきます。下の記事で目的意識を持つことの重要性を説明しています。目的意識を持たせる方法を知るための参考にもしてください。
- ・2時間サスペンスドラマでは放送開始1時間後に真犯人が明かされる佳境にさしかかります。
- ・夏祭りの花火大会も佳境にさしかかり、これからいよいよクライマックスを迎える時間になりました。
- ・結婚披露宴も佳境にさしかかり両親への手紙と花束を贈るシーンの準備を始めます。
「佳境」の使い方「佳境にさしかかる」を使った例文
「佳境」の類語は?
「佳境」の類語①最高潮
「佳境」の類語の1つ目は「最高潮」という言葉です。「さいこうちょう」と読みます。最高潮は「嬉しい悲しいなどの感情が最も高まっている状態」「ある雰囲気が高まっている場面や時期」という意味で使うことができる言葉です。
佳境の意味にある盛り上がりを見せる場面では感情や雰囲気が最も高まる状態になります。最高潮と佳境は似ている意味を持っているため類語ということになります。
- ・みこしを担いだ男衆が海に入り祭りは最高潮に達しました。
- ・毎年開催されるサマーフェスは毎回夜の9時に最高潮に達します。
- ・第一希望の大学に合格して家族全員喜びが最高潮です。
「佳境」の類語「最高潮」を使った例文
「佳境」の類語②絶頂
「佳境」の類語の2つ目は「絶頂」という言葉です。「ぜっちょう」と読みます。絶頂は「のぼりつめた一番上の場所」「物事や感情が最高の状態」「頂点」という意味で使うことができる言葉です。
佳境は物語の最終段階やビジネスシーンでひとつの物事や作業の最後に近い段階を表わすために「佳境を迎える」という使い方があります。物事の終わりは頂点と最高の状態を意味できます。絶頂と佳境は似ている意味を持っているため類語ということになります。
- ・目を覚ましてクリスマスプレゼントを見つけた子どもは興奮の絶頂に達しました。
- ・結婚式を迎えた2人は幸せの絶頂を迎えています。
- ・2月に入り寒さの絶頂を身に染みて感じています。
「佳境」の類語「絶頂」を使った例文
「佳境」の類語③山場
「佳境」の類語の3つ目は「山場」という言葉です。「やまば」と読みます。山場は「物事をのぼりつめた一番上の場所」「クライマックス」「最も重要で緊迫した場面」「盛り上がりを見せた場面」という意味で使うことができる言葉です。
佳境は物語の重要で緊迫した場面やビジネスシーンでひとつの物事や作業の最終段階を表わすための使い方があります。佳境にも盛り上がる場面という意味がありますので、山場と佳境は同じ意味を持つ類語ということになります。
- ・この芝居の中で最大の山場であろうシーンが目の前で繰り広げられています。
- ・明日の会議でのプレゼンが私の今後を左右する山場になりそうです。
- ・今年のマラソン大会は開催100回目になり大きな山場を迎えました。
「佳境」の類語「山場」を使った例文
「佳境」の対義語は?
「佳境」の対義語①盛り下がる
「佳境」の対義語の1つ目は「盛り下がる」という言葉です。盛り下がるは「勢いがなくなること」「賑やかさがなくなっていくこと」という意味で使うことができる言葉です。パーティーやイベントなど本来ならば賑やかに盛り上がるべき場面で次第に勢いがなく静かな空気に包まれていく状況を表わした言葉です。
佳境にはパーティーなどひとつのイベントの中で重要な場面の盛り上がりを表わす意味があります。盛り下がると佳境はお互いに反対の意味を持つ対義語ということになります。
- ・出演予定だったアーティストが急遽出演中止になり会場の雰囲気が一気に盛り下がる。
- ・選挙の当選者情報が入ってくるにつれ選挙事務所の人々が盛り下がってきました。
「佳境」の対義語「盛り下がる」を使った例文
「佳境」の対義語②場末
「佳境」の対義語の2つ目は「場末」という言葉です。「ばすえ」と読みます。場末は「中心から外れた場所」「賑やかさを感じない場所」という意味があります。佳境には限られた範囲内にある美しい場所や美しくすぐれた地である、景色が素晴らしく良い場所を表わす意味があります。
それに対して場末はひっそりとした古めかしいイメージが強い景色や風情を感じる場所に使う言葉です。場末と佳境はお互いに反対の意味を持つ対義語ということになります。
- ・繁華街から一歩路地を入ると場末感のある店があります。
- ・昭和の雰囲気が漂う場末のスナックを見つけました。
- ・場末のバーで静かに一人の時間を過ごします。
「佳境」の対義語「場末」を使った例文
佳境の意味を正しく理解しましょう
佳境の言葉にある意味と正しい使い方をご紹介しました。佳境は忙しいという意味で使っている人がいるかもしれませんが、本来の意味は流れの中で重要な場面に差し掛かり忙しさを迎えている状況を表わした言葉です。
そのように自信を持って使っている言葉が実は間違った使い方だったということもあります。ひとつひとつの言葉の意味を正しく理解しましょう。
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