思われますの意味と使い方は?言い換え方や思うの尊敬語・謙譲語も
「思う」という動詞の敬語表現である思われますや存じますという表現は日常で使われると堅苦しい印象を受けるかもしれませんが、ビジネスにおいてはその言い換えの表現を含めて欠かせない表現です。ここでは尊敬語をはじめとする使い方や例文もまじえた実例も紹介していきます。
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目次
思われますの意味とは?
思われますの意味①「思う」という動詞の受身形
思われますの意味の1つ目は、「思う」という動詞の受身形です。「思う」という動詞の能動態は「私はそこに行きたいと思います」という表現になり、受け身形の「思われます」という使い方になると「ミスばかり繰り返していると能力がないと思われます」といった使い方になります。
能動態は思う主体が自分であり、受動態は思うという行為の目的語が自分になります。もちろん主語や目的語は一人称だけではなく、二人称や三人称を使うこともできます。このように、「思われます」という言葉は他の動詞と同じように動詞の未然形+「られる(われる)」という受身形の使い方もできる言い回しです。
思われますの意味②自然にそうなると相手に断定を示す言い回し
思われますの意味の2つ目は、自然にそうなると相手に断定を示す言い回しです。思われますという言葉は通常の動詞と同じであれば基本的に受け身形を示すこととなるのですが、それ以外の使い方もします。それは自然にそうなると相手に断定を示す言い回しであり、この使い方が受身形以上によく使われるので注意が必要です。
この使い方は「彼は遅刻すると思われます。何故なら昨日は夜遅くまで飲んでいて、朝方に『疲れたのでもう寝る』とメールが来ているからです」といった形になります。この表現は「思われます」を「思います」に置き換えて使うことができるのですが、状況から彼はほぼ遅刻するであろうことをほぼ断定しているのです。
ただしまだ遅刻するとは決まっていないので「彼は遅刻します」と断言するのもおかしいですし「彼は遅刻すると思います」というニュアンスよりは、はるかに遅刻する可能性は高いので、このままの流れでいけば自然にそうなると断定をする「遅刻すると思われます」という言い回しを使うのです。
思われますと存じますの使い分け方は?
思われますと存じますの使い分け方①より丁寧な表現なら「存じます」
思われますと存じますの使い分け方の1つ目は、より丁寧な表現なら「存じます」という表現を使います。例えば「今回の資料に関して問題点はないと思います」という言い回しを「今回の資料に関して問題はないと存じます」と言い換えることができます。どちらも同じ意味ですが「存じます」を使った方が丁寧な表現になります。
「存じます」という表現は謙譲語に該当する「思います」の敬語表現であり、「思います」という言葉をフォーマルな場面で使いたい時に選択する言葉です。そのため、フォーマルな表現が必要でない場面で使うと場違いな表現になってしまいますので、「思います」を選択した方が良い場合もあります。
思われますと存じますの使い分け方②尊敬語として使うなら「思われます」
思われますと存じますの使い分け方の2つ目は、尊敬語として使うなら「思われます」です。例えば「部長がこれを見たらあなたがすごく成長したなと思うことでしょう」という言い回しを「部長がこれを見たらあなたがすごく成長したなと思われることでしょう」と言い換えることができます。
この場合「思われます」は部長の行動を表す敬語表現として使っていますが、もしも部長の行動に関して「存じます」という謙譲語表現を使うと、間違った敬語の使い方になります。何故なら謙譲語は自分がへりくだり相手に対して敬意を示すタイプの敬語表現であり、相手方の行為に対して使ってはならない表現だからです。
思われますと存じますの使い分け方③失礼な言い回しになる場合は類語を使う
思われますと存じますの使い分け方の3つ目は、失礼な言い回しになる場合は類語を使うことです。「存じます」という言葉に関しては失礼にあたるというよりは、堅苦しく聞こえる場面があるので使い分けが必要ですが、「思われます」に関しては相手方に対して失礼にあたる場合があるので類語との使い分けが必要です。
例えば「今回は部長が直接謝罪されるのが筋と思われます」という言い方をすると、部長が謝罪をして当然だと言っていることになります。「謝罪される」という尊敬語や「思われます」という丁寧語を使っていても、非常に失礼な表現に該当し使ってはならない表現と言えます。このような「思われます」の使い方は厳禁です。
もしもこれを言い換えるのであれば「私は今回、部長が謝罪された方が良いと考えております」といった形になります。しかしこれでも部長に対して差し出がましい表現とも言えます。「今回は部長が謝罪された方が早急に解決するかもしれません。もちろん部長に否がないことは百も承知です」と気遣いを込めて言い換えましょう。
思われますの使い方・例文は?
思われますの使い方や例文①受け身の形で使う場合
思われますの使い方や例文の1つ目は、受身形で使う場合を紹介します。受身形で使う場合には「私がA社に協力を打診すると元社員ということもあり談合だと思われます。そのため私は今回前面に出ない方がいいでしょう」といった使い形ができます。他人が自分のことをそう思うと表現する時の言い回しです。
受身形で使う場合には「あなたが思われます」「彼が思われます」という形で、主語は「私」以外でも使うことができます。ただし、特に相手が「あなた」である場合には使い方を間違うと押しつけがましい、相手に行動を強制しているような言い回しになってしまいます。相手がどう受け止めるかに注意して使いましょう。
思われますの使い方や例文②可能を表す場合
思われますの使い方や例文の2つ目は可能を表す場合を紹介します。可能を表す場合は「今ならまだ間に合うと思われます。追いかけるなら今でしょう」といった使い方をします。この表現は、間に合わせることができる、というニュアンスを相手方に伝えることができる表現です。何かができそうな時に「思われます」を使います。
思われますの使い方や例文③相手への尊敬を表す場合
思われますの使い方や例文の3つ目は、相手への尊敬を表す場合です。これは尊敬語を意味する使い方になります。例えば「今回のプロジェクトを成功させれば社長は事業を拡大させても問題ないと思われることでしょう。事業を拡大させて社の事業の幅を広げるためにも頑張っていきましょう」といった形で使います。
思われますの使い方や例文④状況を説明する場合
思われますの使い方や例文の4つ目は、状況を説明する場合を紹介します。状況を説明する場合には「彼は今、他の社員と比較してミスが多いと思われます。しかし人一倍努力をしているのでいずれは追いついてくることでしょう」といった使い方ができます。
状況を説明する時に「思われる」という表現を使うと、その状況を断定するニュアンスを和らげて伝えることができます。この例文では話し手が「彼」に期待しているのでしょう。彼の可能性を期待して「ミスが多い」ことを断定せず、期待を込めてこのような言い回しをし、状況を説明しているのです。
思われますの使い方や例文⑤話し手の動作が自然に起きる場合
思われますの使い方や例文の5つ目は、話し手の動作が自然に起きる場合を紹介します。話し手の動作が自然に起きる場合と言われてもイメージしづらいかもしれませんが「蛍の墓を見ていると、自分が子供の時のことが思われるのです」といった使い方をします。思い出されるニュアンスを「思われる」と表現することもあります。
思われますの言い換え方は?
思われますの言い換え方①考えられます
思われますの言い換え方の1つ目は「考えられます」です。「考えられます」という表現については「彼は成長すると思われます」という表現を「彼は成長すると考えられます」と、同じ意味合いで言い換えることができます。「思われる」という言い回しが相手に対して失礼な印象を与える場合には言い換えましょう。
「考えられる」という言い回しの主体はあくまでも自分であり、自分の一意見にしか過ぎないと示している言い回しであるため、同じような言い方であっても、相手方に対して押しつけがましいニュアンスがそこまでない表現になります。そのため、「思われます」の言い換え表現としては第一に覚えておきたい言い回しです。
思われますの言い換え方②見方もできます
思われますの言い換え方の2つ目は「見方もできます」という表現を紹介します。「思われます」の言い換え表現の中でも「見方もできます」という言い回しは、あくまでもたくさんある見方の中から一つのことを紹介しているというニュアンスで伝えることができます。
そのため、相手方に対しての印象は「思われます」や「考えられます」という言い回しを使うよりも柔らかい言い回しになります。ただし、相手に対して強く自分の意思を伝えたいと考えるのであれば、この表現よりも他の言い換え表現を使った方がいいでしょう。
思うの尊敬語・謙譲語は?
思うの敬語表現①思うの尊敬語は「思われる」「お思いになる」「思し召す」
思うの敬語表現の1つ目として、思うの尊敬語「思われる」「お思いになる」「思し召す」を紹介します。「思う」という動詞を尊敬語で言い表すことは、謙譲語で言い表す場合に比べると少ないと言えます。しかし稀であるといった頻度ではないので、尊敬語の使い方もしっかり押さえておく必要があります。
「社長が拡大できると思われるでしょう」「社長が拡大できるとお思いになるでしょう」「社長が拡大できると思し召すことでしょう」といった形で、同じ意味の言葉を違う尊敬語で言い表すことができます。お思いになるが一般的に使われる表現の中では丁寧で、よりフォーマルな表現が必要な場合には「思し召す」を使います。
思うの敬語表現②思うの謙譲語は「存じます」「思っております」
思うの敬語表現の2つ目として、思うの謙譲語は「存じます」「思っております」を使います。「思う」というニュアンスを強く出したい場合には「思っております」を使います。また「存じます」は「成功かと存じます」「来週に実行したく存じます」などと、推定や要望等、様々な使い方ができる便利な表現です。
下記の関連記事は「思います」という、「思われます」と関りの深い表現について分かりやすく紹介したおすすめの内容です。是非この記事と比較して読んでみてください。
思うの敬語表現③要望を伝える場合には「したいと思ったのですが」を使う
思うの敬語表現の3つ目として、要望を伝える場合には「したい思ったのですが」を使います。例えば「次回の打ち合わせで皆様に現状を説明したいと思ったのですが、会議への参加は可能でしょうか」といった形で使います。しかしこの表現は丁寧語であり、さらに丁寧な表現に言い換えも可能です。
この表現は「皆様へ説明いたしたく存じますが」「皆様へ説明したく存じますが」といった形で「したい」や「思ったのですが」という表現を丁寧語ではなく謙譲語という、さらに強い敬語表現で言い換えることもできます。
思われますやその敬語と言い換え表現を使いこなそう!
思われますという言葉やその言い換え表現を使いこなすことで、様々なシーンで今までよりも表現力の向上が期待できることでしょう。ここで紹介した思われますの例文や知識を早速、直近の会話の中で役立ててみてください!
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