博士号とは?難易度や種類と取得メリットと取り方は?
みなさんは、「博士号」がどんな資格か知っていますか。そんな博士号は、どんな取得方法でとることができるのでしょうか。その博士号の種類や取得後のメリット、難易度などを詳しく紹介しているので、ぜひ博士号ついて気になる方は読んでみてください。
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目次
博士号とは?読み方と意味や英語は?
博士号とは最高学位の意味をもつ学位!
博士号とは、最高学位のことになります。そんな博士号は、まず学士が取得できる大学(四年制)を卒業します。大学を卒業後は、大学院へとすすみ2年間学ぶことで修士号取得できます。そんな修士号を習得した後に、大学院で3年間学びながら研究することで、博士課程の後期が終了します。
その後期博士課程では、自身が極めたい学問を専門的分野で細分化して、さらにその分野を突き詰めて研究をしていきます。その博士課程後期を終了するときに、提出した論文が審査をとおることで最高学位である博士号が授与されます。この流れを紹介しても、博士号がとても難易度の高い資格だということが分かります。
そのため、誰でも簡単に取れる程難易度は低くありません。また難易度が高いのは勉学としてだけではなく、何年も同じ研究を繰り返すだけの根気が博士号を取得するには必要な要素だと言えるため、誰にでも取得できる資格ではありません。
博士号の読み方は「はくしごう」
「博士」は、一般的には「はかせ」と読みます。その博士を「はかせ」と読んだ場合には、「その分野を詳細に知っている人」のことをさしています。
しかし同じ漢字でも、「博士」を「はかせ」ではなく「はくし」と読んだ場合には、博士の意味とは違い人のことではなく、難易度の高い学位を取得した人のことをさしています。そのため、その博士が取得した学位のことは「博士号(はくしごう)」と読むのが、博士号の正確な読み方になっています。
博士号は英語はドクター・オブ・フィロソフィー
博士号の読み方が「はくしごう」だと紹介しましたが、世界の共通語である英語ではどのように表現しているのでしょうか。英語で、博士のことを「Doctor(ドクター)」と呼んでいます。
そして、そのDoctorに「高等な学問」を意味している「(フィロソフィー)」を合わせると「Doctor of Philosophy(ドクターオブフィロソフィー)」となります。またこの名称は、表記が長いため米国では「phD 、ph.D」と略され、英国では「D.Ph」と略して表記して表しています。
博士号の種類とは
博士号の種類①理工系
博士号の種類1つめは、「理工系」の博士号になります。この理工系は、主に理学系が「数学・物理・化科学・生物・地学」などの学問になり、工学系には主に「電気・建築・機械・化学・情報工学」などの学問の博士号があります。そんな理工系の博士号は、理学系と工学系の主な学問を、専門ごとに細かく分けて学んでいます。
また、理工学系の博士号を取得する人の多くが、理系の人になっています。そんな理工学系の博士の多くの人が、技術者になる人が多いのが理学系博士の特徴になります。また就職がしにくい博士号取得者の分野でも、理工学系は就職がしやすいなどのメリットもあります。
博士号の種類②人文社会学系
博士号の種類2つめは「人文社会学」系の博士号になります。この人文社会学の文学系とは、「文学・社会学・経済学」などになり、その中に英語やドイツ語などの語学や、史学や民俗学のような人文科学を細かい学問に分けて学んでいます。そんな人社会学の博士号は、難易度が高い博士号になり取得がとても難しいのが現実です。
そのため取得後の進路としては、企業などで専門アドバイザーとして務めながらキャリアアップに繋げる人や、教職員として就職先を探す人が多いです。しかし文学系の方が、資格取得後に就職先を探すのは、難易度が高くなっているのが文学系のデメリットになります。
博士号の種類③医歯薬学・保健体育・農学系
博士号の種類3つめは、「医歯薬学・保健体育学・農学系・歯学」の博士号になります。この博士は、名前のとおり医学的なアプローチから学んでいます。またこの医学系の博士号は、医学系の研究所がある大学院で学んだ人が取得できます。またこの医学系の博士号は、学術だけの学位なため医師免許とは異なるものになります。
そんな医学系は、専門分野は豊富にありますが全てをまとめて「医学博士」と呼ばれています。ただし、その中で歯科医になる「歯学」だけは別の分野になっています。そんな医学博士の中には、医師免許を取得後にプラスαとして、大学院で研究し学んでいる研究畑の医師も多くいます。
博士号の種類④法学系
博士号の種類4つめは、「法学系」になります。この法学系は名称のとおり、「法律」に関係している博士号になります。この法学博士号は、人文社会学の種類に含まれることも多いです。また法科大学院を卒業することで、「法務博士」の学位が取得でき、この学位を取得することで司法試験の受験資格条件になっています。
博士号の種類⑤教育・家政・芸術・学術系
博士号の種類5つめは、「教育・家政・芸術・学術系」の博士号になります。この学位は、義務教育の主である5教科以外の教科で、「副教科」と言われている部分の学問の博士号になっています。また博士号の種類は、図書館学や家政学、食品栄養学など分野の種類の幅が広いのが特徴になっています。
博士号を取得するメリットとは?
博士号を取得のメリット①プロフェッショナルの証明
博士号を取得のメリット1つめは、「プロフェッショナルの証明」になるます。博士号とは、その対象である専門分野におて知識と技能が最高ランクで、その最高ランクの状態のままで研究をおこなえるということを証明している資格だと言えます。またその分野で、とても優れている人だという証明になるメリットがあります。
しかし、博士号をもっていても、その資格を自分の武器にすることができないと、せっかくの武器にできる博士号が無意味な物になってしまいます。また博士号の資格を、自身の武器にできるかどうかは、自分自身の能力にかかっているため、博士号を武器として扱えるように努力することが大切です。
博士号を取得のメリット②海外では「博士号」が大活躍!
博士号を取得のメリット2つめは、海外では「博士号」が大活躍することになります。研究者として成功するためには、博士号の学位取得は必須条件になります。特に海外などの国際会議では、この博士号の学位を取得していることが最低限のラインになるため、取得していない場合には他者の博士と対等な立場になれません。
そのため、世界に自身が研究している専門分野が通用している証拠としてのメリットがあります。また海外で、自身の研究を発信する場合には、博士号の資格は最低限持っていないといけない条件になっています。
博士号の取り方|文系と理系の取得方法とは?
博士号の取得方法|博士号の取り方は論文が1番重要!
博士号の取得方法で1番中なのが「論文」を書くことになります。博士号を取得するときには「査読付き論文2本」を提出する決まりになっています。この「査読付き論文」とは、提出した論文が審査をとおり、学術誌などに掲載された論文のことをさしています。また学術誌に掲載されていない論文は認められません。
また論文が学術誌に掲載される基準は、その雑誌や研究分野によって全く異なるため、取り方の明確な基準は存在していません。しかし論文の採否には、「新規性・有効性・信頼性・了解性」の項目が大きく関わっています。この4つの項目全てが、合格ラインを越えることが学術誌に掲載される大切な条件になっています。
そんな論文の学術誌掲載の採否に関わる項目である、4つのポイントがどのような内容なのかを下記で詳しく紹介しますので、論文を書くときの参考にしてください。
論文の採否のポイント
ポイント | 内容 |
新規性 | 論文の内容が、真新しく独創的な視点から見ているかを検討している |
有効性 | 論文の内容が、研究している分野などで役立つかの判定する材料にしている |
信頼性 | 論文を読んだときに信頼できるかどうか。論文を納得できる条件が揃っているかなどを検討。 |
了解性 | 論文を読んだときに理解しやすいかどうかを検討している |
博士号の取得方法|専門分野で取得方法や難易度が違う!
博士号を取得するときの方法は、専門分野によってその取得方法が違います。先に紹介したように、博士号には豊富に種類がありますが、研究分野の系統で分けると5つに分けることができます。その5つの分野には、それぞれの特徴があるため、その研究方法にも違いがあります。その内容を詳しく紹介します。
まず文系の場合には、人間活動の観察が多いため、発表されている論文などを読み込んだあとには、何度もフィールドワークを繰り返します。しかしそれに対して理系では、日々研究室で実験を繰り返し、その日々繰り返している実験から研究の答えを探していくのが、基本的な研究方法になっています。
このように、専門分野によっても研究の仕方が違うため、博士号を取得する過程にも違いがあります。また、文部科学省が調査した博士課程内の修業期間内に学位を取得できる割合が、文系は理系の1/3程度になります。この結果から、文系の方が理系の博士号を取得することが難しいです。
博士号を取得後の進路とは?
博士号を取得後の進路①大学などの研究機関の研究者
博士号を取得後の進路1つめは、大学などの研究機関の研究者になります。博士課程を終えて博士号を習得したら次は、その資格を活かして就職しなくてはいけません。そんな博士号を習得した場合には、就職先として真っ先にあがる就職先は、自身がずっと研究をしていた研究室なり、その大学で講師などになる進路になります。
その他には、研究室で師事している教授から推薦状をもらい、他の大学で講師などをしながら他の大学の研究所の研究者になる進路の道もあります。しかしどの方法でも、大学講師などの職種には定員があるため、誰でもなれるわけではありません。そのため、就職先が少ないことは念頭に入れておく必要があります。
博士号を取得後の進路②民間企業への就職
博士号を取得後の進路2つめは、民間企業への就職になります。1つめの進路は研究している研究室のある大学や、その他の大学への進路を紹介しましたが、2つめの進路は研究している分野の師事している教授から、推薦状などをもらい民間企業へ就職する方法があります。しかし、この民間企業への就職は簡単ではありません。
同じ博士号を取得している人でも、文金融・経済・法科大学院・会計大学院などの分野は就職がしやすいです。しかし文系分野の場合には、博士号を取得していることが就職するときに、逆に不利に働く場合もあります。その文系が不利に働く理由には、文系の博士号の場合の多くの専門分野は一般企業では活用できないからです。
そんな博士号を取得する人は、取得できるまでに年齢を重ねることを説明しましたが、簡単計算でも博士号を取得するには30歳前後になります。もし一般的な就職をした場合には、同じ30代ではどのくらいの貯金額があるのでしょうか。関連記事を下記に付属しておくので、博士号取得するときの判断材料にしてください。
博士号は最大限の努力をして取得できる最高学位!
今回は、最高学位である博士号について紹介しています。この博士号の取り方は、細かな分野分けをされている学問の種類になり、その学問を突き詰めて学び、研究しそのことを論文にまとめ提出し、認められることが、取得方法になっている学位になります。そんな博士号には、多くのメリットとデメリットが存在しています。
そのためご自身の状況に合わせて、取得するかどうかを決める必要があります。また博士号を取得するには、学問としても精神的にしても難易度が高く、取得するには絶え間ない努力が必要です。しかし専門の学問を突き詰めることができ、また自身をプロフェッショナルだと証明することもできるため、ぜひ頑張ってみてください。
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