「所存です」の意味とは?「所存であります」の使い方例文も

ビジネスシーンや、履歴書を書く際などにも「努力する所存です」「努力する所存でございます」などの形で使われる表現ですが、その正しい意味や使い方を知っていますか?この記事では、基本的には「思う」という意味を表すこの「所存です、所存でございます」という表現の意味とは?使い方・例文も詳しく解説していきます!

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「所存です」とは?意味は?

「所存です」「所存でございます」の意味とは「考えています」の意味

所存です

ビジネスでも良く使われる、「所存です」「所存でございます」という表現ですが、まずこの「所存」は「しょぞん」と読みます。「所存」とは「考え、意見」という意味です。「所存です」とは、「~と考えています、~と思っています」など自分の現時点での考えや思い伝える謙譲語なのです。

「所存です」は目上の人に使う表現:「努力する所存です」は履歴書にも

目上

この「所存です」「所存でございます」は、基本的に目上の人に対して使う表現です。自分より年齢や役職の高い人に対して自分がへりくだる形を取るので、謙譲語の形を取ります。このことから、ビジネスシーンでは自分の取引先や上司などに使うケースが多く見受けられます。

就職や転職の際に作成する履歴書内でも「努力する所存です」などの使い方で使用されることがあります。これは、相手に敬意を払う意を込めて、「努力しようと思っています、するつもりです」と伝えているのと同じです。

「所存です」のビジネスでの使い方とは?例文3選!

「所存です」のビジネスでの使い方①これからも一生懸命努めて参る所存です

一生懸命

「所存です」のビジネスでの使い方の1つ目は、「これからも一生懸命努めて参る所存です」です。この表現は、目上の人に対して、自分がこれから自分の精一杯を投じて仕事をしていく熱意・意思があることをしっかり伝えることができます。

もっと丁寧な表現にしたい場合、「これからも一生懸命努めて参る所存でございます」の使い方をすることもできます。「これからも、一生懸命努めていこうと思っています、そのつもりです」ということをへりくだった形で伝える表現だと言えますね。

「所存です」のビジネスでの使い方②業務に当たる所存です

気を引き締めて

「所存です」のビジネスでの使い方の2つ目は、「このようなことが今後ないよう、気を引き締めて業務に当たる所存です」です。この表現は、目上の人に対して自分が犯してしまったミスを認めた後、「それを踏まえて、今後は自分はどうしていくつもりか」と伝えるための表現です。


意味としては「今後はこんなことが起こらないように、自分でもしっかり注意して今後の仕事をこなしていこうと思っています、そのつもりです」という意味です。もちろん、仕事でミスを全くせずに常に完璧にこなせるのが理想です。しかし、人間である限り、どこかで必ずミスは起こります。

目上の人に対して自分のミスを認めるのは何だか気が引ける、という人もいるかもしれませんが、重要なのはミスをしたことではなく、それを今後の仕事でどう改善していけるかです。この使い方を上手くマスターして、素早く今後の業務改善に努めましょう。

「所存です」のビジネスでの使い方③より一層精進して参る所存です

精進

「所存です」のビジネスでの使い方の3つ目は、「より一層精進して参る所存です」です。これは、「精進する」とは、簡単に言うと「しっかり努力する」という意味で使われます。この表現を使う時、目上の人に対して「より一層、これからもしっかり努力していこうと思っています、そのつもりです」と伝えることができます。

この表現をより丁寧にしたい場合、「より一層精進して参る所存でございます」とすることもできます。これらの表現は、ビジネスでも手紙やメール、スピーチなどの締めの言葉としても良く使われている表現です。

「所存です」のメールでの使い方とは?メール例文3選!

「所存です」のメール例文①近日中にご挨拶に伺う所存です

メール1

「所存です」を使ったメール例文の1つ目は、「近日中にご挨拶に伺う所存です」です。先方に伺うアポイントメントを取りたい時に使用できる例文です。「近日中にご挨拶に行きたいと思う、そのつもりでいる」という意味になりますね。「近日中にご挨拶に伺う所存でございます」でも使用できます。

「所存です」のメール例文②これからもサービスの改善に努めて参る所存です

メール2

「所存です」を使ったメール例文の2つ目は、「これからもサービスの改善に努めて参る所存です」です。メールや手紙の結びの文章として良く使用されます。「今後もサービス改善に努めていきたい思いでいます、そのつもりです」という意味です。

「所存です」のメール例文③更に全力で努めて参る所存です

メール

「所存です」を使ったメール例文の3つ目は、「更に全力で努めて参る所存です」です。自分の業務に対するやる気や熱意を相手に伝える例文です。「今よりも更に自分の精一杯で頑張っていこうと思う、そのつもりです」という意味を表します。これらの例文をメールでもしっかり活用していきましょう。

「所存です」「所存でございます」の類語や類似表現と使い方とは?

「所存です」「所存でございます」の類語:「意向です」は「思う」の意味

意向

「所存です」の類語表現に、「意向です」があります。これは、「所存です」と同じく、「~と思っています、考えています」という意味を表します。また、「~のつもりです」という意味も表せます。この2つの表現の大きな違いは、敬語かそうでないかです。

先述した通り、「所存です」という表現は自分がへりくだった形で使用するので、謙譲語であり、敬語表現。基本的には自分より目上の人にしか使うことができません。一方、「意向です」は敬語ではありませんので、逆に目上の人に使うと失礼になります。2つの表現の違いに注意して使用しましょう。

「所存です」「所存でございます」の類語:「意向です」の使い方

意向です

「所存です」の類語表現である「意向です」は、具体的には以下の例文のように使用できます。「こちらとしては、来週以降にそちらに現物をお送りする意向です」「納品日までに必ずお届けしたい意向です」このように、相手に対してこちらの現時点での予定や計画、考えを伝えることができます。

ただ、この「意向です」という類語表現は、相手の様子や意向に気を配るというよりは、こちらの計画・考えを相手に伝えるニュアンスが強いです。そのことから、1つのメールや文書内で使いすぎると「何だか当たりの強い人だな」との印象を相手に与えかねません。使用頻度に関してはしっかり注意して使用しましょう。

「所存です」の類語「意向です」の使い方:ビジネスやメールでも活用できる

意向です

先でご紹介した「所存です」の類語「意向です」はビジネスやメール・手紙でも活用できる便利な表現です。具体的には、「こちらとしては、来週までにそちらに現品をお送りする意向です」「期日までには納品を完了する意向です」など、相手に自分の考えやこちら側の計画について丁寧に伝えることができます。

「所存です」の間違った使い方とは?

「所存です」の間違った使い方①思う所存です


間違い

「所存です」の間違った使い方の1つ目は、「思う所存です」です。先述した通り「所存」という言葉にはすでに「思います」という意味が含まれています。このことから、「思う所存です」と使うと、「思う思います」という意味になってしまい、これは正しい日本語表現であるとは言えません。同じ意味の言葉が重複しています。

新卒の社会人が履歴書を書く際に良くやってしまう間違いが「しっかりと努力しようと思う所存です」です。これを正しい形にするなら、「しっかりと努力する所存です」ですよね。「思う」という言葉によってここでも二重表現となってしまっています。特に新卒ではまだ新しい表現が定着していません。しっかり注意しましょう。

「所存です」の間違った使い方②考える所存です

間違い2

「所存です」の間違った使い方の2つ目は、「考える所存です」です。これは、1つ目で紹介した「思う所存です」とかなり似た間違いですね。「所存」という言葉には、「考える」という意味もすでに含まれています。このことから、「考える所存です」も「考える考えています」という意味となり、誤用表現となってしまいます。

これも、正しい形にするなら「~の所存です」と「考える」という言葉を取り除いた形にします。1つ目の表現と同様に、この「考える所存です」も気付かないうちにかなり誤用されている表現のうちのひとつだと言えます。慣れるまでは時間がかかるかもしれませんが、早いうちに間違いは正して正しい表現を身に着けましょう。

「所存です」の間違った使い方③ご所存です

間違い3

「所存です」の間違った使い方の3つ目は、「ご所存です」です。「所存です」という表現は、自分や自分を含めた自分の会社などを主語にすることしかできません。この「ご所存です」という表現の「ご」は、相手に対して敬意を表す言葉です。このことから、「所存」を「ご所存」とした時点ですでに誤用となります。

良く見受けられる誤用例文としては、「来週こちらに来られることをご所存ですか?」などです。これは、たとえ「ご」をつけて形としては敬語や丁寧語のように見えるかもしれませんが、正しい日本語表現ではありません。また、「私は~のご所存です」も間違った表現です。これらの誤用をしないよう注意しましょう。

「所存です」を使う時や使い方の注意点とは?

「所存です」を使う時や使い方の注意点①相手を選ぶ

相手

「所存です」を使う時や使い方の注意点の1つ目は、この表現を使用する相手を選ぶです。お伝えしてきた通り、「所存です」「所存でございます」などの使い方、例文は相手が自分より年上、役職の高い人など目上の人にか使用できません。身近な人や同僚などに使用すると逆に失礼になるのでこの場合の使用は避けましょう。

取引先の人や、自分の上司、まだお互いの関係がそこまで深まっていない人に対して使うと効果的な表現になります。このことから言っても、自分と相手の現時点での関係をしっかり整理・把握し相手を選んで適切な表現を使っていくことはとても重要になってきます。表現を覚えると共に相手との関係性にも目を向けましょう。

「所存です」を使う時や使い方の注意点②二重表現を避ける

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「所存です」を使う時や使い方の注意点の2つ目は、二重表現を避けるです。見た目はどんなに良さそうに見えても、「~と思う所存です」「ご所存です」などの二重表現は誤用です。たとえ相手もその間違いに気づかなくても、できるだけ正しい日本語を使用することを日頃から心がけましょう。

もし、自分が使おうとしている表現が正しいかどうかに迷った場合は、ネットでその正しい使い方を調べたり、辞書を引いたりして逐一確認する努力をするのがおすすめです。自分のキャリアアップのためにもこのような小さな努力を積み重ねて確実に仕事力を向上させていくことが重要です。日々意識していきましょう。

「所存です」を使う時や使い方の注意点③多用しすぎない

注意22日

「所存です」を使う時や使い方の注意点の3つ目は、同じ表現を多用しすぎないということです。これは今回の「所存です」の使用に限ったことではありませんが、1つのメールや文書の中である特定の表現を繰り返し使うのは賢明なこととは言えません。特に、「所存です」などの敬語表現は、多用しすぎると逆に失礼です。

1つのメールや文書の中でも緩急をつけて、「ここは強調して丁寧さを演出しよう」という場面にだけ「所存です」などを使用し、それ以外の箇所では「~だと考えます、思います」など他の類語表現に置き換えましょう。日々の文書作成も自分の文章力を常に判断されているのだという自覚をしっかり持つことが大切です。

「所存です」をコミュニケーションで大いに活用しよう!

まとめ

「所存です」「所存でございます」の使い方や例文、意味、類語表現まで幅広くお伝えしてきましたが、いかがでしたか?日本人で日本語を日々使っていたとしても、それを正しい形かつ効果的に使用していくには努力が必要です。特に日々、忙しい中では時間がないので正しい表現を使用していくのは難しいかもしれません。

しかし、先述した通り、特に社内外での自分の言葉遣いは今後の自分のキャリアアップや評価に関わる重要な事項です。本当は人格的にも素晴らしく、仕事もできるのに、1つの表現の誤用に気付かずに自分の評価を下げてしまうなんて、すごくもったいないですよね。でもこれを、多くの人がやってしまっているのが現状です。

もちろん、最初からは完璧にいかないかもしれませんが、特にビジネスシーンでは正しい表現を身に着けてコミュニケーションに生かせるようにしましょう。以下の参考記事にも、今回お伝えした「所存です」以外の表現の正しい使い方を詳しく解説しています。この記事と合わせて、是非チェックしてみてくださいね。

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