消費税は個人事業主でも請求すべき?計算や簡易課税など徹底解説!
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個人事業主と消費税の関係とは?
開業後2年間は免税事業者
個人事業主は日常の生活において消費税を支払う一方、個人事業主としての売上にかかる消費税を預かる立場でもあるので、預かった消費税を国に納付しなければなりません。ただし、消費税の納税義務があるかどうかの判断は前々年の課税売上高が基準となっているため、原則として開業後の2年間は消費税を納付する必要はありません。納税免除は売上1,000万円まで
前々年の課税売上高が1,000万円を超えると課税事業者となり、消費税を納付しなければなりません。例えば、2018年度に初めて課税売上高が1,000万円を超えたとすると、2018年度と2019年度は引き続き免税事業者のままのため消費税を納付しなくても良いですが、2020年度は課税事業者となり、消費税を納付することになります。特定期間によって免税事業者の選択も
前々年の課税売上高が1,000万円を超えていなかったとしても、納税義務が発生する場合があります。特定期間とされる前年の1月1日から6月30日までの課税売上高が1,000万円を超えていて、かつ、前年の1月1日から6月30日までの給与等の支払金額も1,000万円を超えている場合は、翌年から課税事業者にとなるのです。なお、特定期間における課税売上高と給与等の支払金額のいずれかが1,000万円以下であれば、免税事業者を選択することもできます。条件次第で簡易課税制度の適用も
前々年の課税売上高が5,000万円以下であり、事前に簡易課税制度の適用を受けるための届出書を提出していれば、「納税額 = 売上に対する消費税額 - (売上に対する消費税額 × みなし仕入れ率)」の計算式により納税額を算出する「簡易課税制度」の適用を受けることができます。みなし仕入れ率は業種によって異なっており、第一種事業である卸売業のみなし仕入れ率は90%、第六種事業である不動産業は40%などとなっています。免税事業者でも消費税の請求は可能?
例外除くほとんどの取引で課税が可能
消費税を国に納付しない免税事業者であっても、売上にかかる消費税を請求して問題ありません。売上で消費税を請求しなければ、仕入れなどの経費に対して支払っている消費税の全額を自分で負担することになってしまいます。 ただし、すべての取引において課税することができる訳ではありません。土地の譲渡や貸付、商品券やビール券の譲渡などは非課税取引であるため課税することができません。消費税の申告や納付期限とは?
翌年の3月31日までに申告・納税を
個人事業主においては1月1日から12月31日までの期間を対象とし、翌年の3月31日までに管轄の税務署において確定申告書を提出して、消費税を納付しなければなりません。納付は現金以外にも口座振替でも可能で、3月31日までに口座振替依頼書を提出すると、4月中旬から4月下旬に引き落としとなるため、納付日を3月31日より遅くすることができます。個人事業主の消費税に関する注意点
消費税の基本的な計算式について
消費税を納付する際には、売上に対する消費税をすべて納めるのではなく、仕入れなどのときに支払った消費税を差し引いた額を納めることになります。例えば、仕入れ代が6,000円(税込6,480円)、売上が10,000円(税込10,800円)であるとすると、「消費税額 = 売上に対する消費税800円 - 仕入れ代に対する消費税480円 = 320円」となり、320円を消費税として納付することになります。消費税の仕訳や勘定科目について
消費税の仕訳については、税込経理方式か税抜経理方式かにより異なります。売上高などに消費税を含める税込経理方式の場合は、「租税公課」として必要経費に算入します。 売上高などに消費税を含めない税抜経理方式の場合は、売上にかかる消費税は「仮受消費税」、仕入れにかかる消費税は「仮払消費税」にそれぞれ区別します。仮受消費税から仮払消費税を差し引いた額を「未払消費税」として計上します。消費税が払えない場合には要注意
消費税の納付期限である3月31日を過ぎても納付をしないと、納付期限の翌日から延滞税が課せられるだけでなく、税務署から督促状が届き財産が差し押さえられることもありますので注意が必要です。また、申告をしていないと無申告加算税や重加算税の対象にもなります。一括で支払うことが難しい場合のために猶予や分割の制度がありますので、有効に活用するようにしてください。課税事業者でなければ還付はされない
条件を満たして課税事業者になると消費税を納付しなければなりませんが。しかし、売上に対する消費税よりも仕入れなどで支払った消費税の方が多い場合は、差額の還付を受けることができます。 例えば売上に対する消費税が800円で、仕入れ代に対する消費税が1,000円であるとすると、差額の200円が還付される仕組みとなっています。ただし、還付を受けるには課税事業者であるだけでなく、消費税の計算が「売上に対する消費税 - 仕入れ代に対する消費税」である「本則課税」でなければなりません。まとめ
開業当初は免税事業者となり消費税を納める必要はありませんが、売上が上がってきて課税事業者になれば消費税の納付義務が生じます。納付を怠るとペナルティが課せられるだけでなく、対外的な信用を失う恐れもありますので、日頃からお金の管理を正しくするよう心掛けましょう。商品やサービスを紹介する記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
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