「手に余る」ってどんな意味?正しい使い方や例文、類語まで含めてご紹介!
ビジネスでもよく使う「手に余る」という言葉は、どのような意味なのでしょうか。この記事では、「手に余る」の意味や使い方、類語・対義語について詳しく解説していきます。例文もご紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
「手に余る」ってどんな意味?
意味①解決することが困難
1つ目は、解決することが困難という意味です。解決することが困難であるために、問題が手からこぼれ落ちる様子を表すことわざとなっています。「手」を、解決するために努力をする姿勢に見立てているのです。「手に余る」と伝えることで、困難な様子を簡単に相手に知らせることができます。
意味②達成することが不可能
2つ目は、達成することが不可能という意味です。「手」を、目標や目的を達成するための取り組みに見立てています。「手に余る」とは、目標や目的を達成することが、不可能である様子を表すことわざです。「余る」とすることで、何かを成し遂げるためには非常に厳しい状況であることを意味しています。
意味③物事が自分の能力を超えている
3つ目は、物事が自分の能力を超えているという意味です。「手」を自分の能力に見立て、「余る」とすることで自分1人では処理できない様子を表しています。
意味④打開策が見当たらない
4つ目は、打開策が見当たらないという意味です。「手」を状況を切り開くための考えと見立て、「余る」とすることで行き詰まった事情を表しています。どうしていいのかわからず、不安に思う気持ちを表すことわざです。
意味⑤量が多くて持ちきれない
5つ目は、量が多くて持ちきれないという意味です。「手に余る」とすることで、こぼれ落ちそうなほど物が多い様子を表す時に使う表現となっています。
「手に余る」の正しい使い方
①解決が難しい状況を伝える時に
1つ目は、解決が難しい状況を伝える時の伝え方です。難しい問題や大変な仕事を抱えているということを、相手に伝える際に用います。一筋縄ではいかない難題に取り組んでいる様子を、簡単に伝えることができますよ。
②助けを求める時に
2つ目は、助けを求める時の使い方です。「手に余る」と表現することで、困っていることを簡単に相手に伝えることができます。ビジネス上でどうしていいのか分からない状態なり、周囲のサポートを得たい時に使いましょう。「手に余る」を用いることで、一人で取り組むことが困難な状況を伝えやすくなります。
③辞退を伝える時に
3つ目は、辞退を伝える時の使い方です。ビジネス上で、相手の要求をどうしても引き受けることができない時に用いましょう。「手に余る」とことわざで表現することで、「できない」という意思表示をオブラートに包むことができます。ビジネスで関わる相手に対し、角を立てずに断りたい時におすすめです。
④言葉を付け足すことで意図が伝わる
4つ目は、言葉を付け足すことで意図が伝わる使い方です。「手に余る」ということわざは、短い言葉ですが簡単に厳しい状況を伝えることができます。
しかし、「手に余る」にはさまざまな意味があるので、前後に言葉を付け足すことが大切です。例えば、「新しく導入されたソフトは」と添えることで、新しいシステムに困惑している様子を伝えることができます。また、断りたい意向を示唆する時には、「大変申し訳ないのですが」と添えるのがおすすめです。
⑤対面時だけでなくビジネスメールでも使える
5つ目は、対面時だけでなくビジネスメールでも使える使い方です。「手に余る」という言葉を会議や打ち合わせで用いることで、簡単に物事が進まない難しい状況を伝えることができます。
また、ビジネスメールや手紙を通して、困惑している状況や辞退の意向を伝えてもOKです。「手に余る」という表現により、相手に事情を汲んでもらいやすくなります。
⑥目上だけでなく目下の相手にも使える
6つ目は、目上だけでなく目下の相手にも使える使い方です。取引先や上司などの目上の相手だけでなく、同期や後輩に対しても用いることができます。ただし、目上の相手に対して使う時は、「手に余る」の前後の言葉を謙譲語や尊敬語にしましょう。
「手に余る」のビジネス例文
例文①解決が難しい場合
1つ目は、解決が難しい場合の例文です。上司に現状を伝える時や、多忙で後輩を指導する時間が取れない時におすすめの例文となっています。
- ・手を尽くしたのですが、~~様の対応は私共では手に余ります。
- ・業務が多く手に余る状況で、後輩を指導する時間を確保することができません。
- ・ちょっと今手に余る状況で、サポートするのが難しい。
解決が難しい場合の例文
例文②助けを求める場合
2つ目は、助けを求める場合の例文です。上司や先輩に相談を持ち掛ける時に、おすすめの例文となっています。「手に余る」ということわざを用いることで、物事に対して一生懸命取り組んでいるけれども力が及ばない様子を伝えることができます。
- ・実は、~~商事より任された案件が私の手に余る状況でして、対応に困っていたところでございます。
- ・私の手に余るような大きなプロジェクトとなっておりますので、ご同行願えませんでしょうか。
- ・私では手に余るお客様でいらっしゃいまして、大変困っております。
助けを求める場合の例文
例文③辞退を伝える場合
3つ目は、辞退を伝える場合の例文です。相手からの提案を断る時に、「手に余る」ということわざを用いることができます。「たいそう広いフロアで」「私共の支店は少人数でございますので」など、前置きをして伝えるようにしましょう。
- ・せっかくご提案頂きましたが、たいそう広いフロアでありますのでメンテナンス時には手に余ると思われます。
- ・売上が低下しており、手に余るほどの状況ではございません。よって、~~店では新たな人員を加えることが難しくなっております。
辞退を伝える場合の例文
「手に余る」の類語
類語①歯が立たない
1つ目の類語は、歯が立たないです。自分の力では及ばない様子を表します。簡単に物事が進まない、難しい局面を表現した類語です。相手がとても強く太刀打ちできない様子を表す時に用います。また、とても固い食べ物に対して「歯が立たない」という表現をします。
類語②音を上げる
2つ目の類語は、音を上げるです。何かをやり通すことに対して自信を無くしたり、途中で諦めてしまった時に用いる表現です。また、「簡単に音を上げてはいけない」と、自分を奮い立たせたり相手を注意する時にも使います。
類語③キャパを超える
3つ目の類語は、キャパを超えるです。自分の許容量を大幅に超えてしまった時に、用いる表現となっています。「キャパオーバー」や「キャパシティを超える」という言い方もあります。ビジネスで多くの仕事を抱えていたり、申し込みが殺到していることを知らせる時に使いましょう。
以下の記事では、「キャパシティ」の意味についてご紹介しています。日本語での使い方や、ビジネスシーンでの使用例についても知ることができますよ。参考になりますので、ぜひご覧ください。
類語④手に負えない
4つ目の類語は、手に負えないです。限度を超えており、自分の力ではどうすることもできない時に用います。「手に負えない仕事量」「手に負えない忙しさ」「過剰なクレームが多く、手に負えない」という使い方をしましょう。
類語⑤力不足
5つ目の類語は、力不足です。経験や能力が足りず、与えられた役目を果たすことができない時に用います。「私の力不足により、ご心配をおかけしてしまい申し訳ありませんでした」など、謝罪をする時にも使う表現です。
「手に余る」の対義語
対義語①取るに足らない
1つ目の対義語は、取るに足らないです。話題として取り上げる価値が無いことや、つまらないこという意味があります。そのため、使い方によっては、相手を見下した印象になることがあるため注意しましょう。「取るに足らない作品」や「取るに足らないライバル」という使い方をします。
対義語②役不足
2つ目の対義語は、役不足です。与えられた役割や仕事よりも、実力の方が勝っている時に使います。実力が発揮できない状況に不満を漏らす時や、新人がするような仕事を先輩に手伝ってもらう時などに用いましょう。
「このような役不足の仕事をお任せして、申し訳ありません」「~~さんには、役不足の業務ではないでしょうか」という使い方をします。役に力が及ばないという意味ではないので、使い方に注意してください。
対義語③物足りない
3つ目の対義語は、物足りないです。何かが欠けていたり不足しているなどして、満足できない様子を表します。また、あまりに簡単過ぎる事柄に、不満を覚える様子として使うこともあります。
「物足りない結果となり、大変残念です」「物足りないと感じたので、次回は多めに持参します」など、反省を伝える時にも用いることができる表現です。「物の数」や「仕事の量」など、さまざまなことに対して使えます。
対義語④朝飯前
4つ目の対義語は、朝飯前です。朝飯前とは、とても簡単なことを表します。わずかな時間でサッと済ませられるような、容易なことに対して用いる表現です。「これくらい朝飯前です」「~~さんにとっては朝飯前かもしれませんが、私にとっては大仕事です」という使い方をします。
「手に余る」の意味を知って正しい使い方をしよう
「手に余る」という言葉には、慣用句とことわざとしての意味が両方あります。慣用句とは、2つ以上の言葉が合わさることで、異なる意味になるものです。また、上手い例えを使った短い言葉のことを、ことわざと言います。
例えば、「足が棒になる」は足が疲れた様子を表しており、足が本当に棒になってしまうという意味ではありません。このように、「手に余る」の「手」は、自分の能力や抱えきれる量を表しています。「余る」とすることで、自分の能力では対応できない様子を意味するのです。
「手に余る」という状況を相手に上手く伝えるためには、前後に用いる言葉が重要です。また、「手に余る」の類義語に「力不足」がありますが、対義語の「役不足」と似ているので間違えないように気を付けてください。「手に余る」の意味や例文を参考にして、正しい使い方をしましょう。
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