「至らぬ点」の使い方・例文6選!未熟者や至らないところなどの類語も

ビジネスでよく使う「至らぬ点も多々あるかと思いますが」というフレーズ、今回はこの「至らぬ点」という言葉の使い方・例文をご紹介します。未熟者である自分の至らないところを表現するこの言葉ですが、似たような類語についても見ていきましょう。

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「至らぬ点」の使い方は?

自分を未熟者として謙遜するときに使う

謙遜の意を込めて

「至らぬ点」という言葉は、自分を未熟者であるとして謙遜するときに使います。そもそも「至らぬ」という言葉には「あるレベルまで及んでいない」という意味があり、目上の人やビジネスの相手に対して使うことで「まだ自分は半人前ですよ、だからどうかお手柔らかに」といったアピールになります。

挨拶の言葉に添える形で使う

挨拶にプラスして

「至らぬ点」の具体的な使い方としては「はじめましての挨拶」や「何か新たな物事を始めるときの挨拶」にプラスする形が一般的です。「自分はまだまだ未熟者ですよ」とへりくだり相手を持ち上げることで、ただ挨拶するよりもさらに友好的な気持ちを表現することができます。

自分のイメージダウン軽減策として使う

イメージダウン軽減策

また、あかじめ自分を「未熟者です」と設定しておくことは、わずかながら、相手に迷惑をかけてしまったときのイメージダウン軽減策にもなります。「任せて下さい!」と言っておきながら失敗するのと「未熟者ですが」と宣言しておいて失敗するのとでは、後者の方が何となく心のダメージが少ないですよね。

謝罪の言葉に添える形で使う

謝罪の言葉にプラスして

さらに「至らぬ点」は謝罪の場面でもよく使われ、これも普通の謝罪の言葉にプラスする形で使うのが一般的です。相手に迷惑をかけたときに「自分の配慮や努力などが至らなかったがために、このような結果になってしまった」ということを認めた上で謝罪することで、単に謝罪するよりもさらに真摯な姿勢を示すことができます。

この他にも謝罪の言葉に添えるものとして、以下の記事にある「以後気を付けます」というフレーズもよく使われます。こういった補助的フレーズは、謝罪の場面だけでなくあらゆるビジネスシーンにおいて欠かせないものです。こちらもぜひ、あわせて参考にしてみて下さいね。

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「至らぬ点」の使い方の例文6選

「至らぬ点」の使い方|例文①至らぬ点も多々あるかと思いますが

挨拶にプラスすれば好印象

「至らぬ点」の使い方・例文その1は「至らぬ点も多々あるかと思いますが」というフレーズです。この言い回しは「宜しくお願いします」という挨拶に自分を謙遜するニュアンスをプラスしますが、「宜しくお願いします」だけでは物足りないときのクッション言葉としても使えます。以下例文です。

    「至らぬ点」の使い方|例文その1

  • 至らぬ点も多々あるかと思いますが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
  • 至らぬ点も多々あるかと思いますが、今後ともご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

「至らぬ点」の使い方|例文②至らぬ点ばかりの若輩者ではありますが

入社時の挨拶にも

「至らぬ点」の使い方・例文その2は「至らぬ点ばかりの若輩者ではありますが」というフレーズです。「至らぬ点」に「若輩者」という言葉をプラスすることで、より謙遜の意味が強まり丁寧な言い方になります。以下例文です。


    「至らぬ点」の使い方|例文その2

  • 至らぬ点ばかりの若輩者ではありますが、ご期待に添えるよう努めて参ります。
  • 至らぬ点ばかりの若輩者ではありますが、ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いいたします。
  • 彼はまだ至らぬ点ばかりの若輩者ではありますが、○○については右に出る者はおりません。
「若輩者」を使うときの注意

一般的に「若輩者」という言葉は若い人が使うものではなく、ある程度の年齢を重ねた年配の人が使うものであるとされています。「若」という文字が含まれているのでつい勘違いしそうですが、あえて年配の人が使うからこそ相手の心に届くものであり、実際に若い人が使うと逆に無礼な印象になるので要注意です。

「至らぬ点」の使い方|例文③至らぬ点が多々ありご迷惑を

謝罪の際に

「至らぬ点」の使い方・例文その3は「至らぬ点が多々あり、ご迷惑をおかけいたしました」というフレーズです。相手に謝罪をするときの代表的な言い回しで、こちら側に何か不手際があった場合に使います。以下例文です。

    「至らぬ点」の使い方|例文その3

  • この度は私共に至らぬ点が多々あり、お客様には大変なご迷惑をおかけいたしました。
  • 至らぬ点が多々あり、ご迷惑をおかけしてしまったことを深くお詫び申し上げます。

「至らぬ点」の使い方|例文④至らぬ点も多々あったかと思いますがお陰様で

仲間にお礼を言う際に

「至らぬ点」の使い方・例文その4は「至らぬ点も多々あったかと思いますが、お陰様で」というフレーズです。これはたとえば、自分が手がけていたプロジェクトが成功したときなど、何かを成し遂げた際に仲間に対してお礼の気持ちを伝える言い回しです。以下例文です。

    「至らぬ点」の使い方|例文その4

  • これまで至らぬ点もあったかと思いますが、お陰様で無事に今日という日を迎えることができました。
  • 至らぬ点もあったかと思いますが、ここまでやって来られたのは皆様のお陰です。

「至らぬ点」の使い方|例文⑤至らないところをフォローしていただき


上司や先輩へ向けた感謝に

「至らぬ点」の使い方・例文その5は「至らないところをフォローしていただき」というフレーズです。この後に感謝の言葉を続けます。これはたとえば、行き詰まった商談中に上司や先輩に助け舟を出してもらったときなどに感謝の意を込めて使います。少し口語的な表現ですね。以下例文です。

    「至らぬ点」の使い方|例文その5

  • 先ほどは、至らないところをフォローしていただき、ありがとうございました。
  • 先輩にはいつも自分の至らないところをフォローしていただいてばかりで、もはや感謝の言葉もありません。

「至らぬ点」の使い方|例文⑥至らぬ点ばかりでしたがお世話になりました

退社や部署移動の際に

「至らぬ点」の使い方・例文その6は「至らぬ点ばかりでしたがお世話になりました」というフレーズです。これは、今までいた部署を離れることになった際や退職する際などに、過去の至らない自分を振り返りつつ、お別れの挨拶と感謝の意を込めて使う言い回しです。以下例文です。

    「至らぬ点」の使い方|例文その6

  • 色々と至らぬ点ばかりでしたが、皆様にはこれまで本当にお世話になりました。
  • 私は本当に至らぬ点ばかりでしたが、皆様と共に闘えたことを誇りに思っています。お世話になりました。

さて、ここまでは「至らぬ点」という言葉の使い方やフレーズを見てきました。同じ言葉を使った言い回しでも、ほんの少しアレンジするだけで違った印象になりますよね。ここからはさらに、そんな「至らぬ点」に似た意味を持つ類語をチェックしていきましょう。上手に使い分けることでグッと表現の幅が広がりますよ。

「至らぬ点」の類語4選

「至らぬ点」の類語①行き届かない点

色々行き届いていない様子

「至らぬ点」の類語その1は「行き届かない点」という表現です。この「行き届かない」には「細かいところまで配慮できていない」といった意味があり、これは「至らぬ点」の「充分なところにまで達していない」というニュアンスと共通しています。「行き届かない点ばかりで迷惑をおかけいたしました」といった形で使います。

「至らぬ点」の類語②未熟な点

未熟な様子

「至らぬ点」の類語その2は「未熟な点」という表現です。そもそも「至らぬ点」という言葉が「自分が未熟であること」を表すものなので、この「未熟な点」という言葉はそれをよりダイレクトに示しているものになります。「未熟な点も多々あるかと思いますが、どうぞ宜しくお願いいたします」といった形で使います。

「至らぬ点」の類語③不慣れな点

慣れていない様子

「至らぬ点」の類語その3は「不慣れな点」という表現です。この「不慣れな点」という言葉は「至らぬ点」と同様に未熟な様子を表しますが、さらにもう少し具体的に「至らない背景」を示しています。「不慣れな点も多々あるかと思いますが、精一杯尽力させていただきます」といった形で使います。

「至らぬ点」の類語④不束な点

ふつつかな様子

「至らぬ点」の類語その4は「不束(ふつつか)な点」という表現です。よく結婚挨拶などで「不束な娘ですがどうぞ宜しくお願いします」というフレーズを聞きますが、この「不束」には「気が利かない、嗜みのない」といった意味があります。これもまた謙遜表現で「不束な点はどうかご容赦下さい」といった形で使います。

「至らぬ点」は謙虚さを表現できる言葉

円滑な人間関係は適切な言葉選びから

さて今回は「至らぬ点」という言葉の使い方や定番のフレーズをご紹介してきました。普通の挨拶や謝罪の言葉であっても、この「至らぬ点(至らないところ)も多々あるかと思いますが」というフレーズを付け加えるだけで、会話全体の雰囲気を一気にグレードアップさせることができます。

ビジネスでもプライベートでも謙虚な姿勢でいることは、相手に良い印象を与えるだけでなく、自分を守ることにもなります。しかし、言葉を上手に使うことだけがテクニックではありません。その言葉にきちんと思いを込めること、これが何よりも大切です。


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