人間万事塞翁が馬の読み方とは?ことわざの意味や使い方・由来・例文も

あなたは、人生の座右の銘として用いられることも多い「人間万事塞翁が馬」の読み方や意味について知っていますか?この記事では、この言葉の使い方や由来などについても具体的な例文を交えながら詳しくお伝えしていきます。ぜひ参考にしてみてください。

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人間万事塞翁が馬の読み方とは?

人間万事塞翁が馬の読み方は「にんげんばんじさいおうがうま」

本

まず、「人間万事塞翁が馬」の読み方は「にんげんばんじさいおうがうま」です。「人間万事」の部分は読みやすいですが、特に「塞翁が」の「さいおうが」の部分は普段から使い慣れない言葉なので読みにくい印象がある方が多いと思います。そのため、誤用も生まれやすい読み方だとされています。

この「塞翁(さいおう)」とは、「とりでに住む老人」という意味を表す言葉だそうです。この部分は読み方が分かったとしても、その言葉自体の意味を予測するのも非常に難しいですね。この記事内容をきっかけに、ぜひ「にんげんばんじさいおうがうま」の読み方と後述するこの言葉全体の意味をしっかり覚えていきましょう。

人間万事塞翁が馬の「人間」の部分は「じんかん」という読み方をする場合も

図書館

この「人間万事塞翁が馬」の「人間」という部分は、「にんげん」だけではなく、「じんかん」という読み方をする場合もあるそうです。「じんかん」という読み方をした場合、これは「世間、社会」を表す言葉として機能します。「人と人との間」という意味で使用するということですね。

昨今、日本でこの人間万事塞翁が馬が使用される場合に限っては、初めにお伝えした「にんげんばんじさいおうがうま」の読み方をすることがほとんどです。しかし、希に「じんかん」と読み方を変化させてものを耳にしたり目にしたりする場合もありますので、この読み方は補足の情報として頭の片隅に留めておきましょう。

人間万事塞翁が馬の意味とは?

人間万事塞翁が馬の意味は基本的には「何が幸せかは分からない」

わからない

人間万事塞翁が馬の意味は、基本的には「何が幸せかは分からない」という意味です。「幸せ」と言っても、それには人それぞれ違った定義があります。また、例えば結婚して幸せになれる、と信じていた人が逆に結婚したことで生活に制限を感じるようになり、幸せを感じられなくなったなどということもあります。

この言葉は、基本的にはこの例のように、例え世間一般的に、または自分の中では「これが絶対に幸せなことで良いことだ」と思っていたとしても、その結果は結局誰にも分からない、ということを意味しています。私達人間はうっかり目の前のことに振り回されそうになりますが、この言葉はそれを戒めてくれますね。

人間万事塞翁が馬の意味は様々な解釈がある


図書館と男性

人間万事塞翁が馬の基本的な意味は先述した「何が幸せかは分からない」ですが、その他にもその意味には様々な解釈があります。例えば、この言葉を「幸福をむやみに喜ぶことは良くないことだ」と解釈する意味も存在します。これは、時代の変遷と共にその言葉を使用する人々の概念が反映されてきた結果だとも言えます。

人間万事塞翁が馬の使い方3選

人間万事塞翁が馬の使い方①人生で無駄なことはない

無駄について考える人

人間万事塞翁が馬の使い方の1つ目は、「人生で無駄なことはない」という意味での使用です。具体的には、「そんなにくよくよするなよ。人間万事塞翁が馬さ。」などの形で使用します。これは、「そんなに落ち込むなよ。人生で無駄なことはないさ」という意味となります。

あなたのこれまでの人生を考えてみても、その時は失敗に見えても、後から考えてみるとその時の経験が後の人生で生かされた、ということが沢山あると思います。この例文は、その事実を落ち込んでいる相手にそっと伝えて励ましてあげる際に使用できます。

人間万事塞翁が馬の使い方②人生や物事に対して一喜一憂すべきではない

歓喜する

人間万事塞翁が馬の使い方の2つ目は、「人生や物事に対して一喜一憂すべきではない」という意味での使い方です。これは、例えば「彼は宝くじに当たったって言っていたけど、人間万事塞翁が馬だからね。」などの形で使用します。この意味は、「彼は宝くじに当たったらしいが、それを喜ぶべきではない」という意味です。

確かに、例文のように宝くじが当たったからと言って、その後の人生が必ず良くなるという確証が得られたわけではありませんよね。例えばそれがきっかけで事件に巻き込まれる、人間関係に悩まされる、などの弊害も起こり得ます。この使い方は、それらのことを加味して一つのことに振り回されてはいけないと教えるものです。

人間万事塞翁が馬の使い方③この世で起こることは全く予測ができない

予測不能

人間万事塞翁が馬の使い方の3つ目は、「この世で起こることは全く予測ができない」です。これは、例えば「人間万事塞翁が馬さ。明日には何もなくなっているかもしれないしね。」などの使い方ができます。意味としては「この世で起こることは全く予測ができないよ。明日には何もないかもしれない。」という意味です。


私達は基本的に、何かの信念を基にしてこの世界を生きています。例えば、「お金はいつもある」「住む家はいつもある」「明日の仕事はある」などです。しかし、これは厳密に言うと事実ではありません。今この瞬間、それがなくなってもおかしくはないのです。この使い方は、この世の不確実性を示唆する内容となっています。

人間万事塞翁が馬の由来とは?

人間万事塞翁が馬の由来は中国の思想書の淮南(えなんじ)

中国イメージ

「人間万事塞翁が馬」の由来は、中国の思想書の淮南(えなんじ)からきていると言われています。この思想書は、中国で紀元前に作られました。その中の「人間訓」の中に「人間万事塞翁が馬」の逸話が収録されています。

この逸話のあらすじは、簡単に説明すると、「老人の馬が逃げてしまい、その馬がもっと優秀な馬を連れて帰ってきた。その後、その馬で落馬して子どもが怪我をしてしまうが、それがあったお陰で戦争に行かなくて済んだ。」というものです。このあらすじからも、「何が幸せかは分からない」という基本的な意味が見えてきます。

人間万事塞翁が馬は老荘思想を基にしたことわざだと言える

旗

「人間万事塞翁が馬」は、老荘思想を基にしたことわざだと言える基にしたことわざだと言えます。これは修身論とされており、主に自然と人間との関わりについて書かれています。この老荘思想を基にした淮南(えなんじ)の教えの基本は、「人間が作り出す欲や様々なものに振り回されず、自然と一体化しなさい」です。

この意味を踏まえると、このことわざの意味である「何が幸せかは分からない」や、他の解釈にもある「物事に一喜一憂するな」という意味がよりクリアに見えてくるのではないでしょうか。紀元前の書物なので非常に古い教えではありますが、現代にも活用できる知恵が詰まったものであると言えるでしょう。

以上までで、「人間万事塞翁が馬」の意味や読み方、由来などについて詳しくお伝えしてきました。下記関連記事内では、中国の名言・格言・ことわざを分かりやすくまとめています。有名なものから恋愛に関わるもの、意味や響きがかっこいいものまで幅広く集めました。興味のある方はぜひこちらも参考にしてみてください。

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人間万事塞翁が馬を使った例文3選

人間万事塞翁が馬を使った例文①人間万事塞翁が馬だと思って苦しい局面も


悩み

人間万事塞翁が馬を使った例文の1つ目は、「人間万事塞翁が馬だと思って苦しい局面も乗り切ってきた。」です。これは、「人生というのは悪い時もそれが悪い時だと決めつけることはできない、と思って苦しい時も乗り越えてきた」という意味の例文となります。

私達の人生には嬉しいことばかりではなく、当たり前に悲しいことや困難なことが待ち構えています。それを苦しいからと避けるのではなく、この例文のような心持ちで正面から向き合い、しかるべき対処ができると素敵ですよね。これができる人はどんどん自分から成長をし、人生を豊かにしていくことができます。

人間万事塞翁が馬を使った例文②嬉しい瞬間もつかの間で人間万事塞翁が馬だ

嬉しい瞬間

人間万事塞翁が馬を使った例文の2つ目は、「嬉しい瞬間もつかの間で人間万事塞翁が馬だ。」です。これは、「嬉しい瞬間も一瞬で、人生というのはそのまま嬉しい瞬間、幸せな瞬間だけが続くわけではない」という意味を表します。文字にしてみると当たり前のことですが、私達はどうしても何かに執着したい生き物です。

例えそれが、喜びや幸せなどポジティブなものであったとしても、それに執着した瞬間に、それを失う恐れや苦しみに悩むようになってしまいます。もちろん、幸せをかみしめることは大切ですが、ある程度それを行ったらしっかりそれを手放すようにしましょう。そのためにもこの「人間万事塞翁が馬」の精神が生かせそうです。

人間万事塞翁が馬を使った例文③人間万事塞翁が馬だと思って頑張ろう

努力

人間万事塞翁が馬を使った例文の3つ目は、「人間万事塞翁が馬だと思って頑張ろう。」です。これは、「人間、ダメだと思ったところからが勝負だと思って頑張ろう」という意味を表します。自分や相手を鼓舞する際に使用できそうな例文ですよね。

人生とは結局、あなたがそれにどんな意味付けをするか?で決まってきます。悲しいことがあってもこの例文のように「塞翁が馬だ」と一念発起して再起する人もいれば、「もうダメだ」と諦めてしまう人もいます。起こったことは同じなのに、解釈が違うだけで結果が全く異なってくるわけです。

人間万事塞翁が馬の類語とされることわざ・座右の銘3選

人間万事塞翁が馬の類語とされることわざ・座右の銘①一事が万事

学習

人間万事塞翁が馬の類語とされることわざ・座右の銘の1つ目は、「一事が万事」です。これは、「いちじがばんじ」です。このことわざ・座右の銘は割と頻繁に使用されるものなので耳にしたことがある方も多いかもしれません。意味は、簡単言うと「ピンチはチャンス」です。

このことわざ・座右の銘を使用した例文を具体的に挙げると、例えば「彼はその時、諦めそうになったが、自分に一事が万事と言い聞かせて何とか乗り切った。」などがあります。これは、「彼はその時諦めようと思ったが、自分にピンチはチャンスだと言い聞かせてそれをギリギリ乗り切った」という意味を表します。

人間万事塞翁が馬の類語とされることわざ・座右の銘②沈む瀬あれば浮かぶ瀬

学び

人間万事塞翁が馬の類語とされることわざ・座右の銘の2つ目は、「沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり」です。この意味を簡単に説明すると、「悪いことがあれば良いこともある」という意味です。人間万事塞翁が馬と同じく、まさに人生の真理を捉えたことわざ・座右の銘ですね。

このことわざ・座右の銘を使用した例文を具体的に挙げると、例えば「沈む瀬あれば浮かぶ瀬ありの精神でこれからも仕事に邁進していきます。」です。これは、悪いことがあれば良いこともあるという心持でこれからも仕事を頑張ります」という意味です。

人間万事塞翁が馬の類語とされることわざ・座右の銘③楽あれば苦あり

願う人

人間万事塞翁が馬の類語とされることわざ・座右の銘の3つ目は、「楽あれば苦あり」です。これは、文字通り「人生には嬉しいこともあれば苦しいこともある」という意味です。例文としては、「人生はまさに楽あれば苦ありである。」などがあります。この類語も日常会話でよく使用されることわざ・座右の銘です。

人間万事塞翁が馬の意味をしっかり理解して人生にも生かしていこう!

美人

当記事では、「人間万事塞翁が馬」の読み方やその由来、使い方について具体的な例文を交えながら詳しくお伝えしてきました。「にんげんばんじさいおうがうま」という読み方が少し難しいな、意味が捉えにくいなという印象を持っていた方も多いかと思います。しかしじっくりその使い方を見ていくと活用しやすい表現でした。

また、この記事内でご紹介したような「人間万事塞翁が馬」という言葉の持つ意味とその人生観を自分の人生にも応用できると、きっと苦しい時でも諦めない強い精神力を得られることと思います。ぜひこの記事内容をコミュニケーションのみならず、自分の人生に積極的に生かすようにしてみてください。

下記関連記事内では、自分の座右の銘を決める際に参考になるものを多数集めてご紹介しています。かっこいい言葉やことわざ、四字熟語そして名言まで幅広い内容を学ぶことができますよ。すでに座右の銘を持ち合わせているという方も勉強になる内容になっています。興味のある方はこちらの内容もぜひ参考にしてみてください。

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