コードブルーの意味とは?病院でスタットコールが宣言される状況も

病院で使われている、スタットコールの意味を知っていますか?医療用語である、コードブルー、コードイエロー、コードグリーンとはどんな意味があり、宣言されているのかを詳しく紹介していきます。また、EMコールで使われる有名な、医療用語や意味も知ることができます。

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コードブルーの意味とは?

緊急事態が起きたときに一斉放送される館内放送(スタットコール)のひとつ

スピーカー

病院内で非常事態が起きた際に、関係者に一斉に知らせるための館内放送の総称をスタットコールといいます。コードブルーはスタットコールの中の一つになります。スタットコールを館内放送するときに、非常事態の内容を病院にいる患者さんを含めた全員がわかるような言葉で放送してしまうと余計な不安感を招いてしまいます。

また、一刻を争う事態になるのに面白半分で見に来た人たちに邪魔をされて適切な対応ができなくなる可能性も考え、病院に勤務している人だけがわかる共通の隠語として使われています。

スタットコールの存在は医師や看護師を目指している人は知っておいて損はない医療用語となりますね!下記の関連記事では病院に就職を希望する方のための履歴書作成に役に立つ記事を集めてみましたので合わせてチェックしてみてください。

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コードブルーは医師や看護師を非常招集する緊急コール

医師

緊急時に宣言されるスタットコールの中でも一番多く使われるのが「コードブルー」です。コードブルーが意味する緊急事態とは「容態が急変した患者さんがいるため、手の空いている医師・看護師は至急来てください」という内容です。このコールが宣言されると、動ける医師や看護師は大急ぎで指定の場所まで駆け付けます。

実際には「コードブルー、コードブルー、南館8階、南館8階」というようにスタットコールの種類+発生場場所という内容で非常にシンプルに伝えられます。この時の館内放送も落ち着いた声で喋るため、院内で非常事態が起こっていることなど想像ができないような放送になっています。

コードブルーが宣言される状況とは?

コードブルーが宣言される状況①病院内で緊急患者が発生したとき

うずくまる人

入院や通院している患者さんの容態の変化はもちろん、お見舞いや患者の付き添いとしてきている人、病院に出入りしている業者さんなどでも急に容態の変化が起きればコードブルーの対象になります。

コードブルーが宣言される状況②患者の容体変化の原因がわからない

体調不良の原因が不明

なぜ、コードブルーの宣言がされると診療科目の垣根を越えて医師や看護師が集まるのかというと患者の容態が急変した理由がわからないからです。

例えば骨折で入院している患者さんが苦しさ訴えた後急に意識が無くなった等、入院や通院している患者さんでも、治療内容と違うところでの急変の場合は専門の医師の判断が必要になります。

さらに特に先述したように、お見舞いや付き添いで来た方や出入り業者など、さっきまで元気だった人の急変の場合は一から調べなければならないので、より多くの医師の見解が必要になります。そのためコードブルーを聞いた医師・看護師は大急ぎで駆け付けます。

コードブルーが宣言される状況③一刻を争う事態が発生したとき

時計

容態が急変した患者さんが心停止の状態であれば、心肺蘇生に向けて一刻を争う事態になり、より多くの人手を必要とします。人手が多ければ多いほど蘇生率を上げることができ、蘇生後の後遺症の軽減も図ることができます。このように一刻を争う事態が起きているときにコードブルーが宣言されることが多いようです。

コードブルー以外のスタットコールは?

スタットコールとは色で意味合いが変わってくる

いろんな色

病院によって「使用する・使用しない」や、細かい使い分けに差はあるようですが、コードブルー以外にもさまざまな非常事態を想定したスタットコールが準備されています。やはり直接来院している患者さんなどに不安を与えないように色で統一してあるようです。一般的なスタットコールのカラー別の意味合いをご紹介します。

コードブルー以外のスタットコール①コードレッド


炎

コードブルー以外のスタットコールの一つ目は「コールレッド」です。このコールは病院内で火災が発生したことを知らせるスタットコールになります。多くの病院では防火設備の一つとして火災報知器が作動したときに自動で館内放送がされるシステムを導入しています。

しかし、何らかの理由で自動火災報知機が作動しなかった場合などに人の手で館内放送を行い、知らせる手段としてこの言葉が使用される場合があります。コードレッドのレッドは赤色を意味しているので、火の手が上がっているのを容易に想像できるコールとなっています。

コードブルー以外のスタットコール②コードグリーン

テロリスト

コードブルー以外のスタットコールの二つ目は「コードグリーン」です。このコールは病院内でテロが発生したことを知らせるスタットコールになります。

海外と比べると比較的治安のよい日本ではテロはあまり身近ではないような感覚ですね。しかし、病院は容態が様々な患者さんが集まる場所です。万が一の非常事態に迅速に対応できるよう、テロ対策も念頭においた安全対策を取り決めしている病院も増えてきているそうです。

コードブルー以外のスタットコール③コードゴールド

臓器提供

コードブルー以外のスタットコールの三つ目は「コードゴールド」です。このコールは臓器移植対象の脳死患者が発生したことを知らせるスタットコールになります。

臓器移植対象の脳死患者はいわゆる「ドナー」です。ドナーが発生し、移植を待っている人のもとへ臓器が届けられるまでの時間には限りがあるためドナーが発生すると一分一秒を争う事態になります。

このスタットコールは自施設で移植をできる場合、対応する医師・看護師、また臓器移植コーディネーターに向けてのスタットコールになります。

コードブルー以外のスタットコール④コードホワイト・コードブラック

暴力

コードブルー以外のスタットコールの四つ目は「コードホワイト」「コードブラック」です。「ホワイト」「ブラック」と、病院によって分かれているようですが、これらのコールは病院内で暴力が発生したことを知らせるスタットコールになります。

院内で患者さんが暴れている、不審者が侵入し暴れているなど暴力的なトラブルで、警備員やガードマンなどの助けが必要と判断されるときにコールされます。

また、新生児室や病棟内から子どもの連れ去りが起きたときなどにも使用されたり、病棟の屋上から飛び降り自殺をしようとしている人を見つけたときにもコールされる場合があります。

コードブルー以外のスタットコール⑤コードブラウン

救急車

コードブルー以外のスタットコールの五つ目は「コードブラウン」です。このコールは災害や大事故などで緊急搬送される患者が大量に運び込まれる事態が発生したことを知らせるスタットコールになります。

容態が様々な患者がどんどん運ばれてくるため、現場はパニックになります。診断・処置に多くの人出が必要になることが予想されるため、対応できる医師や看護師を招集するスタットコールとなります。

コードブルー以外のスタットコール⑥コードイエロー

暴力を阻止

コードブルー以外のスタットコールの六つ目は「コードイエロー」です。コードイエローは病院によって意味が少しずつ違うようです。

ある病院のコードイエローは「救命救急室への医師応援要請」となっており、違う病院では「モンスターペイシェント(横暴な患者さん)発生」を意味する医療用語になっているそうです。また一部の病院ではコードイエローは「緊急事態発生」という意味で使用されています。

いずれの意味合いでもコードイエローが宣言されれば、病院に勤務している職員は注意して対応しなければならない事態になります。

コードブルー以外の有名な医療用語や意味は?

有名な医療用語①EMコール(エマージェンシーコール)宣言

急ぐ人

有名な医療用語一つ目はEMコールです。病院によってはコードブルーといわずに「EMコール」と呼ぶところもあります。「EMコール」のEMとはエマージェンシー(緊急事態)のことです。このEMコールが宣言されたときはコードブルー同様、手の空いている医師や看護師は指定の場所へ駆けつけることになります。

このコールが宣言されるときも「EMコール、北館2階」といったように簡潔に放送され、人手が足りた場合や集合の必要がなくなった時には「EMコール、解除」と放送がされるようです。

有名な医療用語②カルテ

電子カルテ

有名な医療用語二つ目はカルテです。カルテとは患者さん個人の病歴カードのことを言い、病院で受ける治療の内容などを書き込むものになり、医療系のドラマでも頻繁に聞く有名な医療用語です。

近年はカルテの電子化が進み、医師は診察をしながらパソコンでカルテ入力をする光景が一般的になりました。オンラインでカルテが共有できるため入院病棟の看護師も移動式の台車にノートパソコンを乗せてカルテ入力をしながら入院中の患者さんの看護記録をします。

また、大きな総合病院などでは、事前に登録すれば患者さんの好きな時にオンライン上で自分のカルテを見ることができる開示サービスを採用しているところもあるようです。

有名な医療用語③オペ

治療する

有名な医療用語三つ目はオペです。オペは手術のことを言う医療用語で、オペレーション(operation)の略となります。病院の外来予約を取ろうとすると「××先生は、金曜日にオペが入っているので...」といったように看護師さんが使っています。

ちなみに手術室は「オペ室」といわれ、手術室に勤務する専門の看護師である手術室看護師は「オペナース」や「オペ看」と使われます。

コードブルーなどのスタットコール宣言を聞いた時には聞き流しましょう

内緒にする

いかがでしたか?以外にも緊急事態を知らせる放送は多いのに驚いた人も多かったのではないでしょうか?コールレッド、コードイエロー、コードゴールドまであり、とてもカラフルなのも印象的でしたね。どのカラーにしても緊急事態に変わりはないので聞かないほうがいいコールです。

コードブルーは病院関係者以外には知らせたくない非常事態の隠語の医療用語になるため、コールを聞いた時には特に何もせずそのまま聞き流しましょう。意味を知っているからといって大騒ぎしてほかの人に言いふらしたり、野次馬で現場をのぞきに行くなど処置の邪魔になることは絶対にしないようにしましょう。

コードブルーを病院で聞いたときにあなたにできることは、心の中でそっと「容態が急変した患者さんの無事を祈ること」ただ一つです。


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