食指が動くの意味は?使い方や例文5選!伸びない/類語/そそられる
食指が動くという表現はご存知ですか。「食指がそそられるじゃないの?」と思った人もいるかもしれませんね。あるいは「伸びない」が続くと思っている人もいるかもしれません。果たして、どの使い方が正しいのでしょうか。意味や類語などと合わせて、使い方を確認していきましょう。
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目次
食指が動くの意味は?
食指が動くの意味①食欲がそそられること
食指が動くの意味の1つ目は、食欲がそそられることです。食指とは、漢語で人差し指のことを意味する言葉です。漢語が使われていることから分かるように、中国の故事に由来します。人差し指が動くとご馳走にありつけるというジンクスを持った、子公(しこう)という人物が、発した言葉から来ています。
【食指が動く】鄭の子公がひとさしゆびの動いたのを見て、ごちそうになる前ぶれだと言ったという「春秋左伝‐宣公四年」の「子公之食指動、以示二子家一曰、他日我如レ此必嘗二異味一」の故事から
引用元: コトバンク
食指が動くの意味②自分のものにしたい気持ち
食指が動くの意味の2つ目は、自分のものにしたい気持ちを表すものです。食欲がそそられることが転じて、物を欲しがったり、何かをしたくなったりする気持ちになることを意味するようになりました。
前述した中国の故事には続きがあって、子公は、訪問先で食指の話をしたところ、すっぽん料理を食べそこねてしまいます。腹を立てた子公は、むりやり鍋に指を突っ込みなめることで、強引にジンクスを成就させたと言われています。
こちらのエピソードが転じて、物を欲しがる、何かをしたがる、という意味になったと考えられています。子公が見せた強引さが、言葉の意味に影響を及ぼしてしまった可能性があります。
食指が動くの意味③なんらかの関心を持つこと
食指が動くの意味の3つ目は、なんらかの関心を持つことです。食欲がそそられるのも、自分のものにしたいと思うのも、関心があるからだと考えられています。確かに、どんなに美味しそうでも、無関心なら食べたい気持ちにはなりませんよね。
「食」にまつわる慣用句は、他にもたくさん存在します。こちらの記事では、「衣食足りて礼節を知る」の意味や言い換えなどが、まとめられています。詳しい意味を確認したい方は、ぜひご覧ください。
食指が動くの使い方は?
食指が動くの使い方①食欲がそそられることを伝える
食指が動くの使い方の1つ目は、食欲がそそられることを伝えることです。美味しそうな料理を見たときや、食欲がなかったのに欲求が出てきたときに使ってみましょう。対象は、食べ物に限定される使い方となっています。
食指が動くの使い方②欲しいものがあることを伝える
食指が動くの使い方の2つ目は、欲しいものがあることを伝えるものです。どちらかというと、生活必需品よりも、趣味のグッズや衝動買いなどで使うことが多いのではないでしょうか。対象を物に限定して使うようにしましょう。
食指が動くの使い方③何かがしたくなったことを伝える
食指が動くの使い方の3つ目は、何かがしたくなったことを伝えるものです。新しい目標やなどが見つかったときに使ってみると良いでしょう。目標や夢など、具体的に触ることができないものを対象にして使うことが多いと考えられています。
食指が動くの使い方④関心をもっていることを伝える
食指が動くの使い方の4つ目は、関心をもっていることを伝えるものです。興味を抱いたものや、よく知りたいと思ったときに使ってみると良いですね。特定の物に限定されることなく、人なども含めて、幅広いものを対象に使うことができます。
食指が動くの使い方⑤魅力的な女性であることを伝える
食指が動くの使い方の5つ目は、魅力的な女性であることを伝えるものです。恋愛や、性的欲求の対象として、心が動いたときに使われます。また、場合によっては、男性に対して使うこともできます。どちらの性別であっても、気兼ねなく表現してみましょう。
食指が動くの使い方例文5選
使い方例文①食欲がそそられるときの例文
使い方例文の1つ目は、食欲がそそられるときのものです。例えば、「テーブルの上にならんだご馳走に、大いに食指が動いた」や「とても食べ物とは思えない手料理に、食指が動くどころではなかった」といったものですね。全く食欲をそそられないときに、否定する形で使ってもOKです。
使い方例文②欲しいものがあるときの例文
使い方例文の2つ目は、欲しいものがあるときのものです。例えば「新商品が出ると、ついつい食指が動いてしまう」や「趣味のグッズを買おうと思っていたけど、今回は食指が動くものは見つからなかった」のようなものですね。こちらも、否定する形で使ってもOKです。
使い方例文③何かがしたくなったときの例文
使い方例文の3つ目は、何かがしたくなったときのものです。例えば、「新しい事業に向けて、食指が動く」や「わざわざ引き抜きの話が来たが、食指が動かなかったので断った」のようなものですね。したくないときには、否定の形にして使っていきましょう。
使い方例文④関心をもっているときの例文
使い方例文の4つ目は、関心をもっているときのものです。例えば、「何にでも食指が動いて、好奇心の塊とは君のような人のことだね」や「勉強は好きだけど、英語だけはどうしても食指が動かない」などです。関心がないときは、否定の形で使いましょう。
使い方例文⑤魅力的な女性であるときの例文
使い方例文の5つ目は、魅力的な女性であるときのものです。例えば、「食指が動くからといって、出会った女性すべてに声をかけるのはどうかと思うよ」や「あんなに美人なのに、まったく食指が動かないのはなぜなんだろう」などですね。
また、男性に対しての「たくましい腕の男性に食指が動く」や「好みじゃないので、ピクリとも食指が動かない」のような例文も考えられます。女性でも男性でも、恋愛や性的欲求の対象となる相手に使った例文です。
他人に対して、食指が動かない!そんな人はいませんか?こちらの記事では、他人に興味がない人の特徴と、改善方法などを紹介しています。心当たりがある人は、チェックしてみると良いかもしれませんね。自分に対して興味を持ってくれない人への対策にもなるかもしれません。
食指が動くの類語は?
類語①食べ物に使う「がっつく」
類語の1つ目は、「がっつく」です。食べ物を勢いよく食べる、または食べようとする様子や、程度をこえて何かを欲しがる様子を表す類語です。料理を含めた食べ物に使用できるという点がよく似ていますね。ただし、あまり品がない言葉なので、上品さという点では異なります。
類語②響きも似ている「触手が伸びる・伸びない」
類語の2つ目は、「触手が伸びる」です。否定する形であれば、「触手が伸びない」ですね。特定の物事に関心をおぼえて、関わろうとする様子を表すのに使います。触手とは、イソギンチャクなどから伸びる、触覚などですね。音の響きも、とてもよく似ている類語です。
類語③英語では「興味をそそられる」
類語の3つ目は、英語での類語となる「make me curious」です。こちらは、「興味をそそられる」という意味で使うことができる類語です。言語が変わっても似た意味の言葉があることで、人間の行動パターンは、どの国でも同じだということが分かります。
食指が動くの対義語は?
対義語①食欲不振
対義語の1つ目は、「食欲不振」です。「食指が動く」という言葉には、特に「これでなければいない!」という決定的な対義語はありません。しかし、反対の意味ということであれば、食欲不振が近いと考えられます。食べようという気持ちが湧いてこない様子を表す言葉ですね。
対義語②無関心
対義語の2つ目は、「無関心」です。字面のとおり、関心が無い、関心をもたないことを意味する表現ですね。人や物に限らず、あらゆるものを対象に使うことができます。もちろん、恋愛や性的欲求の面でも「無関心」は使えます。
食指が動くの使い方の注意点は?
食指が動くの使い方の注意点①よく似た言葉や読み方が多いので注意する
食指が動くの使い方の注意点の1つ目は、よく似た言葉や読み方が多いことです。類語でご紹介した「触手を伸ばす」を始め、「手が伸びる」のような言葉もあります。いずれも、体の部位を使用した慣用句なので、混同してしまいそうですね。「触手」は読み方も似ているのでやっかいです。
また、「食指」と同じ音になる「食思(しょくし)」という言葉もあります。こちらは、「食欲」という意味の言葉で、音が似ているうえに、意味も似ています。さらに「食欲がそそられる」という、食欲つながりの類語も存在します。
食指が動くの使い方の注意点②類語や似た言葉を混ぜないよう注意する
食指が動くの使い方の注意点の2つ目は、類語や似た言葉を混ぜないようにすることです。似たようなイメージの類語や言葉が多いので、混同されることがよくあります。間違った表現も浸透しつつあるので、使うときには細心の注意を払いましょう。
食指が動くと間違えやすい言葉3選
間違えやすい言葉①食指が伸びる・伸びない
間違えやすい言葉の1つ目は、「食指が伸びる」です。否定形の「伸びない」も、よく間違えられます。こちらは、「触手が伸びる・伸びない」や「手が伸びる・手が伸びない」という類語と混同されて生まれた可能性が高いものです。体の部位を使用しているという共通点が、余計に間違えやすくしています。
間違えやすい言葉②触手・食思が動く
間違えやすい言葉の2つ目は、「触手・食思が動く」です。「触手(しょくしゅ)」や「食思(しょくし)」といった、まぎらわしい読み方が、間違いを招いていると考えられます。ちょっと聞いただけでは、間違いに気づけないほど似ていますね。
間違えやすい言葉③食指がそそられる
間違えやすい言葉の3つ目は、「食指がそそられる」です。こちらは、「食欲がそそられる」と混じってしまったものですね。「食欲」という言葉が、意味も字面も似ているのが原因だと考えられています。
2011年に文化庁が発表した『国語に関する世論調査』では、実に30%以上の人が「食指がそそられる」を使っていることが分かりました。間違いが定着しつつあるのでしょうね。
食指が動くを間違えずに覚えよう
食指が動くは、間違えやすい表現が山のようにあるため、いざ使おうと思ったときに、混乱を招きやすい慣用句です。「~が伸びる・伸びない」、「そそられる」といった誤用が蔓延しているのが現状ですね。
正しい形で使える人が減少しつつあるので、間違えずに覚えるだけでも、尊敬の眼差しで見られるかもしれません。よく似た表現を使い分けて、こっそり自慢してみましょう。
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