的確と適確の違いとは?意味や使い方例◯選!確実/遂行する/同じ言葉

同じ読み方なのに漢字が違う「的確」と「適確」の違いを解説していきます。確実に的を捉える意味を持つ「的確」と、確実に当てはまっているという意味を持つ「適確」、それぞれの言葉の意味や使い方の一節など、的確と適確の使い分けができるように詳しく説明していきます。

※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。



的確の意味は?

的確の意味とは|確実に的を捉えている様子

正解のサイン

的確の意味とは「確実に的を捉えている様子」です。的確の『的』は、弓で目標となる標的を意味します。つまり、標的である的を確実に射貫けていることを表しているのが的確です。的からそれていないという意味で、間違っていない・正しいという意味の言葉になります。

物事の正しいところのど真ん中に矢が刺さっているという状態が的確な状態と言えます。的という漢字から、的からそれずど真ん中に刺さるから「的確」とイメージしておくと覚えやすいと思います。

的確の意味の語源とは|弓矢で的に命中させる様子

武士

的確の意味の語源とは「弓矢で的に命中させる様子」です。的確は、中国の古典でも使われているほど古くからある言葉です。はるか昔から弓矢は使われています。そのため、弓矢が語源となっている言葉は多くありますが、的確もその一つです。的に命中させる様子から生まれた的確が、弓矢以外でも使われるようになりました。

弓矢で的を直接射貫くだけではなく、物事の正しいことを的とした時にその的に正しく命中させることも的確と表現するようになったのです。元々は弓矢が語源ですが、弓矢だけに関わらず日常的な言葉として広がっていった言葉です。

適確の意味は?

適確の意味とは|確実に正しい様子

正確な儲け分

適確の意味とは「確実に正しい様子」です。適確は、的確と同じように物事の正しい様子を意味した言葉です。適確には、適正で確実(確実に適当で正しい)、適切で確実(その物事に確実にふさわしい)という意味が含まれています。正しい様子としてはどちらも同じ意味ですが、適正か適切かでは若干ニュアンスが異なります。

適確の意味の語源とは|適正確実・適切確実の言葉の略

会議

適確の意味の語源とは「適正確実・適切確実の言葉の略」です。適確は、適正確実・適切確実という言葉を略す形で生まれた法律用語とされています。法律用語で一般的に使われることが少ないことから、辞書に掲載されていなかったり、当て字として辞書に掲載されている傾向があります。


適確と的確の違いは?

適確と的確の違い①意味は同じでも語源が違う

本を読む人

適確と的確の違い1つ目は「意味は同じでも語源が違う」です。適確と言う言葉が生まれたのはごく最近で、適正確実・適切確実の言葉を略して生まれた法律用語が語源です。的確は弓矢を語源としていてとても古くから使われている言葉なので、適確と的確では意味は同じでも語源が全く違います。

適確と的確の違い②適と的の漢字の意味

場に適した服装

適確と的確の違い2つ目は「適と的の漢字の意味」です。適確の適という漢字は「ふさわしい」という意味を持ちます。的確の的は「目標となるもの」を意味する言葉ですが、そもそもの意味は「あきらか」です。つまり的確は『あきらかに確実』という意味も持っているのです。

適はふさわしいという意味で適任・適正という言葉に使われています。的は的中や端的のように、目標やあきらかなさまを表す言葉に使われます。適確と的確は、それぞれ後ろに確実の確という漢字が付いているため、確実であるという意味を持っていますが、適と的の意味に違いがあるので意味合いのニュアンスが多少変わります。

適確と的確の違い③法律関連の一節で見るか日常的な言葉として使うか

仕事の会話

適確と的確の違い3つ目は「法律関連の一節で見るか日常的な言葉として使うか」です。適確は法律用語として生まれたため、法律や法律に携わる人が使うのが一般的です。そのため適確という言葉を見るのは法律関連の一節であることが多いです。的確は古くから一般的に使われていたため公私に関わらず使われる言葉です。

的確と適確以外にも、読み方や意味が同じなのに漢字が違う言葉って多くありますよね。下の記事では実はあまり知られていない「褒める」と「誉める」の違いを紹介しています。使い分け方も解説していますので、ぜひ併せて読んでみてください。

Small thumb shutterstock 566414284
褒めると誉めるの意味の違いは?漢字の使い分けや褒められると嬉しい言葉も

「褒める」と「誉める」の意味の違いはご存知ですか?2つの漢字の使い分けを詳しく解説いたします。「誉めて」を使うべきシーンはいつなのかにご注目ください。また...

的確の使い方例5選

的確の使い方例①的確な判断


契約を結ぶ

的確の使い方例1つ目は「的確な判断」です。どんな些細な事でも物事を的確に判断することは重要です。特に判断に的確さを求めるビジネスシーンでは、この「的確な判断」は頻繁に使われます。物事の本質を見抜き、正しく判断できることが的確な判断と言えます。

『プレゼン内容を変更したのは的確な判断でした』などのように、正しい判断で成果を得られたときにその判断を「的確な判断」と表します。判断を下した時点ではその判断が正しいかどうかわからないものは、結果が出た後に「的確な判断」が使われます。

的確の使い方例②的確な指示

指示を出す人

的確の使い方例2つ目は「的確な指示」です。ビジネスシーンでは登場する機会が多い的確の使い方の一つがこの「的確な指示」です。特に多く使われるのは、上司からの的確な指示に部下がお礼を言うシーンです。『的確な指示をありがとうございました』のように使われます。

上司に対して『的確な指示をください』と指示を仰ぐときにも的確が使われています。間違ったときや失敗したときのリスクが大きいビジネスシーンでは、指示は的確なものじゃないと困りますね。指示ではなくアドバイスを受けるとき・受けたときには「的確なアドバイス」と表します。

的確な指示が必要なときに上司に指示を仰ぐ方法は、下の記事で紹介しています。ぜひ参考にして正しい指示の仰ぎ方を習得し、的確な指示がもらえる近道を見つけてみてください。社会人としてのスキルアップに繋がるはずです。

Small thumb shutterstock 453591616
指示を仰ぐとは?意味や上司へ判断を仰ぐビジネスメールの例文も

ビジネスシーンで上司に判断や指示を仰ぐ機会は多くなります。そこで今回は指示を仰ぐの意味、指示を仰ぐビジネスメールの例文、指示を仰ぐ時の注意点などを紹介して...

的確の使い方例③的確に伝える

事情を伝える人

的確の使い方例3つ目は「的確に伝える」です。「的確に伝える」とは、相手にわかりやすく且つ要点を絞って伝えたいことを明確に伝えるという意味です。会議やプレゼンなどで「自分の言いたいことを的確に伝える」のように、話の本質からそれることなく明確に伝えることを指しています。

「的確に伝える」以外にも、的確に説明する・的確に話すなどが使われます。他者に話をするときには、いかに本質からそれず、明確に話せるかが重要です。どんな些細なことでも的確に伝えられるかどうかに、ビジネスマンとしての質が問われることもあるでしょう。

的確の使い方例④的確に行う

仕事に励む人

的確の使い方例4つ目は「的確に行う」です。正確に当初の計画通りに成し遂げるという意味で使われる的確の使い方です。作業の途中で、当初の計画から外れたり、余計なことを付け加えたりはしないという意味にもなります。もちろん正確さも必要ですから、ミスなくという意味も含まれています。

『この作業は的確に行ってくれ』と上司から指示された場合は、ミスはしないで、途中でやり方を変えたりせずに作業を進めてほしいという上司の思いが「的確」に表れていると言えます。

的確の使い方例⑤的確に把握

情報を精査する人

的確の使い方例5つ目は「的確に把握」です。状況を正確に知るということを的確を使って表しています。『逐一報告させて状況を的確に把握する』『お客様のニーズを的確に把握する必要がある』などの使い方があります。間違った情報に踊らされないため、自分や相手の不利益にならないためなど使われる場は多々あります。

適確の使い方例5選

適確の使い方例①適確な措置

説明する人

適確の使い方例1つ目は「適確な措置」です。適確は法律用語として使われます。中でも法律の一節に良く出て来るのが『適確な措置を必要とする』のような適確の使い方です。正しくて内容にふさわしい措置という意味です。

適確の使い方例②適確な実施

政治家風な男性

適確の使い方例2つ目は「適確な実施」です。的を外れず正確に執り行うという意味で使われます。この使い方は、様々な法律で使われています。たとえば、政治資金規正法には『政治資金監査の適確な実施について』という一節があります。

適確の使い方例③適確に遂行する

税金の仕組み

適確の使い方例3つ目は「適確に遂行する」です。当初の計画から外れることなく、正確に成し遂げるという意味です。金融商品取引法には『金融商品取引業を適確に遂行するに足りる人的構成を有しないもの』という一節があります。

適確の使い方例④適確に行う

弁理士のデスクイメージ

適確の使い方例4つ目は「適確に行う」です。適切で適正に物事を確実に進めるという意味で使われます。弁理士法の一節には『裁判外紛争解決手続きの業務を公正かつ適確に行うことができる』と書かれています。適確の語源である適正確実・適切確実の意味の通りに適確が使われています。

適確の使い方例⑤適格に講ぜられる

話し合い

適確の使い方例5つ目は「適確に講ぜられる」です。物事を解決するために十分に講じるという意味で使われます。地方自治法の一節に『必要な予算上の措置が適確に講ぜられる』とあります。間違いなく適切な措置とするために十分に講じると解釈できますね。

的確と適確の使い分け方のコツは?

的確と適確の使い分け方のコツ①基本的に的確を使えば間違いはない

メールを作る人

的確と適確の使い分け方のコツ1つ目は「基本的に的確を使えば間違いはない」です。文書やメールで「てきかく」を使いたいときは、基本的に的確を使いましょう。的確を使って間違いとされることはほとんどありません。辞書を見てみても、「てきかく」は的確と書かれているのが大半です。

的確と適確の使い分けのコツ②法律関連の一節に使うときは適確

法律

的確と適確の使い分けのコツ2つ目は「法律関連の一節に使うときは適確」です。法律で適確と書かれているものを引用するときや、法に携わる人や企業などが「てきかく」を使うときは適確を使うと良いでしょう。そもそもが法律用語なので、法律関連で使う分には問題ありません。むしろ法律の場で使われるべき言葉と言えます。

的確と適確の正しい使い分けをしよう

古くから使われてきたのが「的確」なので、「てきかく」という言葉で的を連想する人も多くいます。実際「適確」という言葉に疑問を投げかける人もいるほどです。的確と適確は正しく使い分けましょう。特に「適確」を使うときには気をつけてくださいね。


商品やサービスを紹介する記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。