修行と修業の違いは?使い分け方や類語・武者修行や花嫁修業の意味も
「修行」と「修業」の使い分けや意味の違いについてご存知ですか?今回は類語や「武者修行」「花嫁修業」とはなぜ別の字を使うのかについてまでご紹介します。普段何気なく使っている言葉ですが、きちんと使い分けをする必要があるので覚えておきましょう。
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修行と修業の意味や違いは?
修行と修業の意味や違いとは|修行の意味と読み方
修行と修業の意味や違いについてご紹介します。まずは「修行」の意味と読み方です。読み方としては「しゅぎょう」が正しい読み方です。日常生活でも良く使う言葉ですし、難しい漢字でも無いので、読み方に困ることはないでしょう。ただ稀に「しゅうぎょう」と読んでしまう人がいるので注意です。
「修行」には3つの意味が存在します。1つは「悟りを目指して心身浄化を習い、仏道に務めること。」2つは「巡礼して歩くこと」3つは「学問や芸事を磨くために努力すること」になります。どの意味をとってもお分かり頂けるかと思いますが、目標に向かって努力することを表します。
「修行」の意味として特徴的なのが、宗教的意味を含むという点です。仏道に務める事や、悟りを開くことなど、もともと宗教的な意味を含む言葉です。現在では宗教的な意味だけでなく、「精神を鍛える」ことならスポーツなどにも使われます。
修行と修業の意味や違いとは|修業の意味と読み方
修行と修業の意味や違い、続いては「修業」の意味と読み方についてご紹介します。こちらも読み方は「しゅぎょう」です。たまに似ている漢字で、大まかな意味も大体同じだけれども、読み方が違う言葉って存在しますよね。そのため「修業」と「修行」もその一種かと思われがちですがそんなことはありません。
「修業」の意味は至ってシンプルです。辞書を索引すると、「学問や技芸を習い、身につけること」と記載されています。先ほどご紹介した「修行」が宗教的意味を含み、精神を鍛える事を指すのとは反対に、こちらの「修業」は自らの技術やスキルアップのことを指す言葉なのです。
また、「修業」という文字を使う場合は、スキルや技術を身につけるためなので、自らを限界まで追い込み試すような滝行やお百度参りのような修行とは意味が違います。例えば大工になるため弟子入りしたらそれも「修業」ですし、役者がスキルを積むためにエキストラからスタートするのも「修業」です。
修業には読み方が2つ存在する
「修行」と「修業」の読み方は、どちらも「しゅぎょう」であるとご紹介しましたが、「修業」には2つの読み方が存在します。そもそも「修業」は昔、「しゅうぎょう」という読み方をしていました。それが時を経て「修行」と大まかな意味が似ていることから「しゅぎょう」と読むようになったのです。
しかし、だからといって「修業」を「しゅうぎょう」と読まなくなったわけではないのです。今でも「しゅうぎょう」という読み方をする場合はあります、ただ「修業証書」など何か固有名詞などで使う事が多いとされていますから、「しゅぎょう」と読むのが一般的です。「修業」には読み方が2種類あると覚えておきましょう。
今回ご紹介している「修業」「修行」のように、読み方も大まかな意味も同じだけれど、実際には明確に使い分けが必要とされる言葉は意外と多いのです。以下の記事ではそんな言葉の1つである「観賞」と「鑑賞」について、意味や使い分けの方法についてまとめてみました。
修行と修業の類語や対義語は?
修行の類語と対義語
言葉を一つ知ったら、その類語と対義語も知っておくと語彙力が増えて博学になれますし、何かと便利です。「修行」と「修業」にも類語と対義語はたくさんあります。「修行」は宗教的な意味を含む言葉であり、自らの精神を鍛えるような行為に対して使われる言葉です。
そんな「修行」の類語は「鍛練」「精練」「修練」などが当てはまります。「修行」には仏教的な意味と精神的な意味を含んでいますから、精神を鍛えるような意味のある類語が相応しいでしょう。逆に「修業」にはこのような類語は相応しくないです。類語で考えると2種類の言葉の違いが分かりやすいですね!
「修行」の対義語には「横着」「不精」「怠惰」などが当てはまります。精神を鍛えることなくぐうたらな人間のことを指す言葉を選ぶなら、このような対義語が相応しいのではないでしょうか。類語や対義語を知っておくと言葉のボキャブラリーが増えて一目置かれるようになりますよ。
修業の類語と対義語
「修業」の類語と対義語についてご紹介します。「修業」は「修行」のように精神を鍛えることではなく、努力して自分のスキルや技術を上げることを指します。「修行」に比べると、オールマイティーな意味として使えるのですね!「修業」の中に「修行」が含まれていると考えて頂いてもいいかもしれません。
そんな「修業」の類語として相応しいのは「練習」「訓練」「鍛練」などが当てはまります。例えばバイオリニストが一生懸命練習することも、自分の技術をアップさせるためですから「修業」になりますよね。このように努力して技術を向上させる類語が、「修業」には相応しいです。
「修業」の対義語として相応しいのは「自暴自棄」「退廃的」などが当てはまるかと思います。自分の技術を上げるために努力することを指す言葉が「修業」ですから、努力しない人間を表す言葉が対義語として相応しいでしょう。
修行と修業の使い分け方や例文は?
修行の使い分け方と例文
「修行」の使い分け方と例文についてご紹介します。「修行」を簡単に説明すると、「仏の教えを理解し、実践すること」や「技芸を磨くために努力すること」となります。使い分け方として、「修行」は宗教的な意味で使うかどうかを考えると分かりやすいです。
「修行」は「行いを修める」と書く字でも分かるように、主に仏教で使われる言葉です。まずは宗教的要素を含んだ文面であるかどうかを確認して、使いわけをするようにしましょう。また、「柔道」や「剣道」のように仏教とも関わりがあるスポーツの場合は「修業」よりも「修行」を使う方が多いです。
「僧侶は私達に身近な仕事でもありますが、僧侶になるためには厳しい修行が必要です。古くから伝わる仏教の教えを学び、生き証人として実践するためには、凡人には理解しがたいほど厳しい人生が待ち受けています。」
修業の使い分け方と例文
「修業」の使い分け方と例文についてご紹介します。「修業」とは「生業を修める」という字のように、学問や芸事などの技術やスキルを上げる際に使われる言葉です。「修行」のように仏教的な意味として使われる言葉ではないのです。「修行」は精神を鍛える事を目的としていますが、「修業」は違います。
具体的なスキルを得る事が「修業」の目的ですから、明確な目標地点がしっかりしているのも、「修業」の使い分けを考える際には重要です。精神を鍛練する修行はゴールが明確に見えませんが、技術を鍛練する「修業」はその技術を身につければゴールとなるのです。
隣の家に住んでいる娘さんは、音大に通っている。来年に行われるピアノコンクールで優勝するため、3ヶ月間ヨーロッパへ修業へと向かった。
使い分けポイント:精神を鍛えるかスキルを身につけるか
「修行」と「修業」の使い分けとして、最も分かりやすく、最も重要なポイントとなるのが精神を鍛えるか、スキルを身につけるかという点です。「修行」は精神を鍛えることを目的としています。一方で「修業」はスキルを身につけることを目的としているので、そもそもの目的が違うのです。
「修業」と「修行」の漢字の使い分けに困ったら、まずは対象となる事柄が、精神を鍛えるものなのか、技術を向上させるのかについて判断してみましょう。たとえ仏教要素が含まれていなくても、精神鍛練が目標であれば「修行」の漢字を使うようにしましょう。
仏教的な方法はしたくないけれども、自分の精神を鍛えいと思っている方は少なくないのではないでしょうか。精神力というのは努力で鍛えることができます。以下の記事では精神力の強い人の特徴や、鍛える方法、また自分が精神力の強い人間であるかどうか判断する方法も記載しているのでチェックしてみてくださいね。
武者修行・花嫁修業とは?
武者修行とは宗教的意味を含む
「武者修行」には「修行」の字が使われますが、一体どんな意味なのでしょうか。まず「武者修行」には意味が2つ存在します。1つ目の意味は、武士が武芸を修行するために、諸国を練り歩くこと。2つ目の意味は学問や芸事の修行のために、知らない土地へ行く事です。
1つ目の意味は恐らく、武者修行の由来です。そして2つ目の意味が現代でも使われる武者修行の意味でしょう。もともとの由来となる意味が、武士の武芸上達ですから、宗教的な要素を含んでいます。そのため「修行」の字を使うのですね。一歩yで、2つ目の意味自体には「修業」を使う事が出来ます。
ただ、「武者修行」という言葉を使うのであれば、「しゅぎょう」の字は「修行」にするようにしましょう。耳にしたことはあっても、実際に武者修行がどんな事を指す言葉なのか、御存じなかった方は多いかと思います。これを機会にぜひ頭に入れておくようにしましょう。
花嫁修業とは結婚するための練習
武者修行のように「しゅぎょう」がつく熟語に「花嫁修業」というものが存在します。この言葉には「修業」という漢字を使いますよね!花嫁修業とは、結婚する前の女性が、家事や料理など結婚してから必要となるスキルを身につけることを指します。つまり花嫁修業には、精神的鍛練も宗教的要素も一切含まれていません。
そのため「花嫁修業」にはこの漢字を持ちいます。例え、その花嫁修行が精神を鍛練する終わりの見えないようなことであったとしても、武者修行同様、「花嫁修業」という言葉を使うのであれば、「修業」の漢字を使いますから、間違えて別の漢字を当てはめないように注意しましょう。
「修業」と「修行」には明確な違いがある
いかがでしたか?日常生活でも使う事の多い「しゅぎょう」という言葉ですが、実は2種類の漢字があり、意味がそれぞれ違い、目的や用途に応じて使い分けが必要である事がお分かり頂けたかと思います。あまり知らない人も多いですが、マスターしてきちんとした使い分けができるようにしましょうね!
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