受賞・授賞の違いとは?授賞式のコメントと受章・授与の意味も
「受賞」「授章」と同じ読み方でも漢字が違い、言葉の意味が違うものがあります。今回は2つの意味だけでなく、授賞式でのコメントやスピーチの例文「受章」や「授与」の意味についてもまとめてみました。正しい使い分けができるようになりましょう。
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目次
受賞とは?意味は?
受賞の意味とは賞を受け取る事
「受賞」の意味についてご紹介します。「受賞」とは賞を受け取る事を指します。国語辞典によると、このように書かれています。例えるならば、「特別賞を受賞する」「受賞作品」などに使われる言葉なのです。
「受賞」という言葉は非常に身近な言葉ですし、よく耳にする機会の多い方もいらっしゃるかと思います。しかし、何気なく広く使われていますが、実は使い分けが難しい言葉の一つでもあるのです。今回はその点を詳しく掘り下げてご紹介していきます。
賞を貰う側からの視点
「受賞」というのは賞をもらう側からの視点で使われる言葉です。つまり、特別賞を受賞した人が使う言葉は「受賞」であり、決して「授章」という言葉を使うことはできません。仮にも「授章」を使ってしまうと、それは間違った日本語になってしまいますから充分注意するようにしましょう。
「受賞」の「受」という字には何かを受け取るという意味が含まれています。確かに「受信」や「受粉」など全て「受」がつくと何かを受け取る言葉になりますよね!このように考えると、「受賞」は賞を受け取る人が使う言葉であるということが分かりやすいかと思います。
授賞とは?意味は?
授賞の意味とは賞を授与すること
「授章」の意味についてご紹介します。「授章」とは国語辞典によると、何か賞を授与すること。という説明がされています。つまり、「授章」とは賞をあげることを意味する言葉なのですね。
そのように考えると、先ほどご紹介した「受賞」と明確な違いがあることがお分かり頂けるかと思います。同じ読み方をし、大まかな意味合いがにている2つの言葉ですが、ハッキリとした違いがあり、間違えてしまうと恥ずかしい思いをすることになってしまいますから注意するようにしましょう。
賞を贈る側からの視点
「授章」というのは賞を贈る側からの視点で見る言葉です。さきほどご紹介した「受賞」は賞を受け取る側の視点に立った言葉でしたが、今回ご紹介している「授章」はその逆の言葉なのですね。
「授章」の「授」という字には何かを授けるという意味があります。「授精」や「授業」などを見ても分かるように「授」という字には相手に対して何かを渡す意味が込められています。そう考えると、「受賞」との違いも分かりやすいですよね。
受賞と授賞の違いとは?使い分け方は?
受賞と授賞では立場の違いがある
「受賞」と「授章」では立場に違いが生じます。例えば出版社が小説の新人賞を発表したとします。作品を発表した人は新人賞を「受賞」する立場になります。一方で、その新人賞を与える出版社側は、新人賞を「授章」する立場となります。
簡単に説明するならば、賞を受け取る側と、与える側の違いがあるのです。そうなると立場が違うのは明確ですよね。普通、賞などは偉い立場から、渡されるものです。低い立場の人間が、偉い人に対して賞を授けるパターンはなかなか無いかと思います。
受賞と授賞では目線の違いがある
「受賞」と「授章」では目線に違いが生じます。先ほどご紹介したように、「じゅしょう」という読み方は同じであったとしても、賞を「受け取る」側と「授ける側」に分かれますから、当然「受賞」と「授章」では目線に違いが生じてきてしまいます。
この目線の違いを理解できず、やみくもに「授章」や「受賞」を使ってしまうと、間違った使い方をしかねません。そのため、「じゅしょう」を使う場合には、「受賞」と「授章」の目線の違いに着目して、一度考えてから使うようにしましょう。
受賞の使い方とは?例文3選!
受賞の使い方例文①スポーツにおける使い方
受賞の使い方例文、1つ目にご紹介するのはスポーツにおける使い方です。今回ご紹介する例文は、新体操の選手がオリンピックで金メダルを獲得した際のコメントだと仮定してご紹介します。これは金メダルを獲得した選手側の目線で出されるコメントなので「受賞」を使用します。
前回のオリンピックで屈辱の想いをしたので、今回金メダルを受賞できたのは本当に嬉しいです。
受賞の使い方例文②芸術における使い方
受賞の使い方例文、2つ目にご紹介するのは芸術における使い方です。今回は、若手のピアニストが国際的なコンクールで最優秀賞を受賞したと仮定した例文をご紹介します。今回は賞を受賞したピアニスト側の視点から書かれているため、「受賞」の字を用います。
×月×日、ウィーンで開催された国際音楽コンクールピアノ部門において、日本人の××さんが最優秀賞を受賞した。
受賞の使い方例文③功績における使い方
受賞の使い方例文、3つ目にご紹介するのは功績に対する受賞の使い方です。賞というのはその人の技術だけでなく、功績に対しても使う事のできる言葉です。よく「皆勤賞」という言葉を耳にしますよね。これは学校を無遅刻無欠席無早退だった人に対して贈られる賞です。
隣のクラスの××くんは、3年間無遅刻無欠席無早退だったため、卒業式に皆勤賞を受賞した。
授賞の使い方とは?例文3選!
授賞の使い方例文①会の主催者側の使い方
授賞の使い方例文、1つ目にご紹介するのは会の主催者側が使う使い方です。例えばかの有名な芥川賞は文藝春秋社の中にある、日本文学振興会によって行われます。この際、芥川賞を授ける文藝春秋社からすると、芥川賞は選考によって選ばれた作家に対して授けるものですよね。そのため「授賞」の字を使います。
今回の芥川賞授賞にあたり、社内では様々な意見が飛び交った。
授賞の使い方例文②賞状を授与する人の使い方
授賞の使い方例文、2つ目にご紹介するのは、賞状を授与する人の使い方です。先ほど、「授賞」と「受賞」では立場が変わってくるとご紹介したかと思いますが、賞状を授与する人というのは偉い立場の人であることが殆どかと思います。今回は賞状を授与する人の目線に立った例文をご紹介します。
今回、市内の小中学生を対象とした作文コンクールで入選した子供たちに、市長である私が賞状を授賞することとなった。
授賞の使い方例文③司会の使い方
授賞の使い方例文、3つ目にご紹介するのは司会の使い方です。賞を与える授賞式には司会がつきものですよね。司会は主催している主催者側の存在ですから「受賞」ではなく「授賞」を使うのが正しいです。今回は、司会者が授与式で行う司会の原稿を例文に見て行きましょう。
今回××さんには、最優秀賞を授賞致します。
授賞式のコメントの出し方や挨拶・スピーチ例文とは?
授賞式でのコメントの出し方
授賞式でのコメントの出し方において重要なのは、まずは受賞したことに対する喜びや感情をストレートに表現することです。また、授賞式を設けてくれた主催者側に対してのお礼の言葉も必須となってきます。
今回の「授賞式」ですが、これは「受賞」した側も「授賞式」という字を使います。なぜかというと、授賞式というのは主催する側や開催する側が主体となるからです。そのため賞を与える側が行う式典になるため、「授賞」という字を使うのです。紛らわしいですが間違えないようにしましょう。
授賞式での挨拶・スピーチ例文
それでは授賞式での挨拶やスピーチの例文についてご紹介していきます。人生でなかなか授賞式でスピーチをしたり、コメントを発表する機会はないかもしれませんが、覚えておくといざという時に役立ちます。
この度は素晴らしい賞を受賞致しまして、大変嬉しく思っております。まずはこの賞と授賞式を設けて下さいました皆様に感謝するとともに、粘り強くご指導下さいました恩師に感謝を伝えたいと思います。
受賞・授賞の類語・英語と使い方例文とは?
受賞・授賞の類語|表彰
受賞・授賞の類語となるのが「表彰」です。表彰とは、何かの功績をたたえ、それを人々の前に明らかにすることを指します。「授賞」と「受賞」のように使う立場や目線によって漢字が変わることはありません。しかし、おおまかな意味は「受賞」や「授賞」とは変わりません。
日本語にはたくさんの類語が存在します。1つの言葉に対して必ず1つは類語が存在すると思って良いでしょう。以下の記事では「承る」という言葉の類語について紹介しています。類語を勉強することは語彙力を増やす事に繋がりますから、是非参考にしてみてくださいね!
受賞・授賞の英語と使い方例文
受賞・授賞の英語と使い方例文についてご紹介します。まず英語に置いても「授賞」と「受賞」は目線や立場によって言葉が変わってきます。日本語と同じですから注意するようにしましょう。英語では「受賞」は「win」と表現し、「授賞」は「Award」と表現します。
She win first prize.(彼女が金賞を受賞する。)
The awards ceremony will be held on March.5.(授賞式は3月5日に行われる)
受賞・授賞以外のじゅしょうと読む漢字の意味と使い方とは?違いは?
じゅしょうと読む漢字の意味と使い方|受章と授章
「じゅしょう」と読む漢字には「授章」と「受章」という言葉も存在します。今回は「受賞」と「授賞」という言葉に注目してご紹介しましたが、他にも「受章」と「授章」という同音異義語があるだなんて混乱してしまう方もいらっしゃるかと思います。
じゅしょうと読む漢字の意味と使い方|受章は勲章に対して使う
「授賞」や「受賞」は賞を対象にして、その受け取る側と与える側の違いで使い分けをしていましたが、「受章」と「授章」は勲章などを対象にしています。つまり、「授章」と「授賞」、「受章」と「受賞」では対象物によって漢字が変わってくるのです。また、「授章」「受章」でも立場や目線は「受賞」「授賞」と同じです。
正しい使い方をしよう!
いかがでしたか?今回が紹介した「じゅしょう」は使い分けが難しい言葉であったかと思います。このように使い分けが難しい日本語はたくさん存在します。以下の記事で紹介している「表題」もその一つですから是非チェックしてみてくださいね!
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