毎月の所得税・年収の計算方法は?シュミレーションツールの紹介も

この記事では毎月の手取り金額に影響を与える所得税の計算方法や、計算式に当てはめることなく所得税を計算することができる税金計算機などのおすすめのシュミレーションツールをご紹介しています。興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。

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所得税とは?

所得税は総支給額から諸手当を差し引いたお金に課税される税金のこと!

積み上げられたコインの上に税金という意味の単語を表すオブジェが乗せられた様子

所得税は、総支給額から非課税となる通勤手当や出張費用といった手当のお金を差し引いた時に残る金額に課税される税金のことです。

所得税には年収が高ければ高いほど徴収される所得税の金額も高くなる累進課税制度というシステムが取り入れられていますので、お給料が上がるほど金額が高くなる税金となっています。なお、毎月の所得税の計算方法については後ほどご紹介しますので気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。

ちなみに、以下の記事では給与に課税される所得税の金額や源泉徴収の対象となる金額が紹介されています。所得税について詳しく勉強してみたいという方はこちらの記事もぜひチェックしてみてくださいね。

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給与にかかる所得税とは?源泉徴収されるのはいくらから?

所得税は年末調整で精算されてお金が戻ってくることもある!

手の中にお金が降りてくる様子

所得税は年末調整で精算されてお金が戻ってくることもある税金です。これは、会社員の場合だと所得税は源泉徴収といって毎月のお給料の中から所得税がかかる対象となる金額を元にお給料から天引きされているのですが、年末に生命保険料金や地震保険料控除などの控除を申請することになるためです。

控除を申請すると一定の金額を所得税がかけられる対象となる金額から差し引くことになりますので、最終的に所得税のかかる対象となる金額が変わります。そうなると、毎月会社から所得税分としてお給料から天引きされすぎていたお金が出てくることがあるため、年末調整をされた後にお金が返ってくることがあるのです。

ちなみに、生命保険料金や地震保険料控除は、毎年10月から11月に保険会社から送付されてくる「生命保険料控除申請書」を一式添付した「給与所得者の保険料控除等申告書」を勤務先に提出することで申請することができます。

給与明細の見方は?

給与明細の見方①勤怠欄に間違いがないかチェックする

男女のミニチュアの前に積み上げられたコイン

給与明細を見る際の最初の作業は、「勤怠欄に間違いがないかチェックする」という作業になります。勤怠欄とは、その月にご自分が出勤した日数や欠勤した日数、残業した時間、有給休暇を取得した日数などが記載されている項目のことです。

その中でも特に残業時間の欄については間違いの記載が発生しやすい項目になりますので、給与明細をいただいたらしっかりチェックするようにしましょう。

給与明細の見方②支給欄を見て手取り金額などをチェックする

お札の上にお給料を意味する単語が表示された電卓が乗せられている様子

給与明細を見る際の2段階目の作業は、「支給欄を見て手取り金額などをチェックする」という作業になります。支給欄とは、会社から支給されるさまざまなお金が記載された項目のことで、基本給、役職手当、通勤手当などをチェックすることができます。額面とも呼ばれています。

また、出張をした場合にかかった旅費が支払われた場合や、ボーナスが支払われた場合もこの支給欄に金額が記載されます。その他にもその月の手取り金額が記載されている差引支給額という項目もあります。ちなみに、手取り金額に当たる差引支給額は一般的に総支給額の8割程度だと言われています。


給与明細の見方③控除欄で住民税や財形機能分の金額をチェックする

お札とコインが並べられた様子

給与明細を見る際の3段階目の作業は、「控除欄で住民税や財形機能分の金額をチェックする」という作業になります。控除欄とは、その月の総支給額から差し引かれるお金が記載されている項目のことです。

健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料が加算された社会保険料の金額や、雇用保険料、所得税、住民税などの金額が記載されています。

また、お給料から一定額を天引きして自動的に貯蓄をしてくれる機能である「勤労者財産形成貯蓄制度(財形制度)」に加入している場合は、貯蓄に回された金額をチェックすることもできますよ。控除欄に記載される金額は、一般的には総支給額の2割程度の金額になることが多い傾向にあります。

毎月の所得税の計算方法は?

毎月の所得税の計算方法①該当する給与所得の源泉徴収税額表を選ぶ

電卓が置かれたテーブルにコインが積み上げられている様子

毎月の所得税を計算するためには、1段階目の作業として「該当する給与所得の源泉徴収税額表を選ぶ」という作業が必要になります。毎月お給料から天引きされる所得税は毎年国税庁により公表される「給与所得の源泉徴収税額表」を元にして計算されています。

この給与所得の源泉徴収税額表はお給料の支払い方法に応じて分かれており、お給料が月払いの場合は「月額表」、日払いや週払いの場合は「日額表」を選びましょう。それぞれの源泉徴収税額表は一式まとめて以下からチェックすることができます。

平成30年分 源泉徴収税額表|国税庁

毎月の所得税の計算方法②当てはまる項目の金額をチェックする

税金を意味する単語を表すオブジェの上にコインが積み上げられている様子

毎月の所得税を計算するための2段階目の作業は「当てはまる項目の金額をチェックする」という作業になります。具体的な手順は以下の通りです。なお、給与所得の源泉徴収税額表は大きく分けて「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」、「甲」、「乙」という区分に分けられています。

「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」とは、総支給の金額から通勤手当などの非課税の手当や社会保険料などの控除を差し引いた金額のことです。甲には扶養人数に合わせた金額、乙には「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」に当てはまる額の3.063パーセントに当たる金額が記載されています。

    給与所得の源泉徴収税額表を使った毎月の所得税(源泉徴収額)のチェック方法

  1. 1「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」の中で、当てはまる金額の項目を探す。
  2. 2扶養控除の申請をしている人は甲、扶養控除の申請をしていない人は乙の欄にある金額をチェックすればOK!

毎月の所得税の計算方法③復興特別所得税を計算式に加算して完了!

コインの上に税金を表す単語のオブジェが乗せられている様子

毎月の所得税を計算するための3段階目の作業は「復興特別所得税を源泉徴収分の計算式に加算する」という作業になります。復興特別所得税とは、平成23年12月から東日本大震災からの復興に向けた施策をするために毎月徴収されている所得税のことです。

復興特別所得税は、2段階目に源泉徴収税額表を使って算出した金額に2.1パーセントをかけて算出します。この金額を2段階目の計算式で算出した金額に加算すれば、毎月徴収されている毎月の所得税を計算することができます。


ボーナス分の所得税の計算方法は?

ボーナス分の所得税の計算方法①ボーナス用の税額表で課税率をチェックする

税金を意味する単語と関連する事項がイラストで描かれた画像

ボーナス分の所得税を計算するための1段階目の作業は「ボーナス用の税額表で課税率をチェックする」という作業になります。前月のお給料が0円だった人やボーナスが前月のお給料よりも10倍以上の金額だった人以外でボーナスをもらった人へは、別途所得税が加算されることになっています。

ボーナスに課税される所得税は、以下の「賞与に対する源泉徴収税額の算出表」を利用して計算します。給与所得者の扶養控除等申告書を提出している人は甲、給与所得者の扶養控除等申告書を提出していない人は乙の項目を見て、賞与の金額に乗ずべき率(課税率)をチェックすることになります。

賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(平成30年分)

ボーナス分の所得税の計算方法②課税の対象となる金額に課税率をかける

電卓の上にミニチュアが乗せられている様子

ボーナス分の所得税を計算するための2段階目の作業は「課税の対象となる金額に課税率をかける」という作業になります。課税の対象となる金額は、お給料の総支給額から健康保険料や厚生年金保険料などが含まれる社会保険料や、通勤手当など非課税となる金額を差し引いた金額となります。

この金額に1段階目でチェックした課税率をかければ、ボーナスに加算される所得税を計算することができます。ちなみに、ボーナスへ所得税が加算されるのは前月のお給料が0円だった人や、ボーナスが前月のお給料よりも10倍以上の金額だった人以外になります。

年収の計算方法は?

年収の計算方法①年収の対象とならない項目の金額を計算する

電卓とラインが引かれた数字のリストが写された画像

年収を計算する際に必要な1段階目の作業は、「年収の対象とならない項目の金額を計算する」ということです。年収は手取り金額ではなく、総支給額とも呼ばれる会社から支給された全てのお金の金額から年収の対象とならない項目の金額を差し引いた金額のことを言います。

このため、先に年収に含まれない項目の金額を計算する必要があるのです。年収に含まれない項目としては、非課税収入と呼ばれる以下の項目になります。特に通勤手当については支給されている人が多い傾向にありますので、誤って年収に含めないようにする必要があります。

    年収の対象とならない項目

  • 会社から支給されている貸与の制服
  • 出張にかかった費用(宿泊費、交通費、食事代など)
  • 会社から支給された結婚祝い金などの祝い金、香典、見舞金
  • お給料に加算されている10万円以下の通勤手当

年収の計算方法②年収を計算するための月収金額を算定する

お札を持った女の子

年収を計算する際に必要な2段階目の作業は、「年収を計算するための月収金額を算定する」という作業になります。この時の月収金額は、1ヶ月に会社から支払われているお給料の総支給額から1段階目で算定した年収の対象とならない項目の金額を差し引いて算定します。

ちなみに、1ヶ月に会社から支払われているお給料の総支給額とは税金や保険料が引かれる前の金額のことですので、手取りの金額ではありません。また、会社から指定された資格を取得している場合に支給される手当や、長年に渡って働いているために加算される支給される報酬金も含まれます。


年収の計算方法③計算式に当てはめて年収を算定する

お札が大量に重ねられている様子

年収を計算する際に必要な3段階目の作業は、「計算式に当てはめて年収を算定する」という作業になります。年収を求めるための計算式は以下の通りとなり、1段階目や2段階目で算出した金額を当てはめていきます。

    年収を算定するための計算方法

  1. 11年分の月収金額を計算する(月収×12を計算)。
  2. 21年間にもらうボーナス金額を計算する。
  3. 31年分の月収金額に1年間にもらうボーナス金額を加算すればOK!

なお、この項目では年収の計算方法についてご紹介してきましたが年収はクレジットカードを申し込む際に記載を求められることが多い項目となっています。以下の記事では、そんなクレジットカードの申し込みで記載する際の年収の書き方が紹介されていますのでこちらの記事もぜひご覧ください。

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クレジットカードの年収は手取り?見込み額の書き方や、嘘の申告は?

源泉徴収票をもらった後なら簡単に年収をチェックできる!

束ねられたお札が積み上げられている様子

この項目では年収の計算方法をご紹介してきましたが、源泉徴収票をもらった後であれば簡単にその年の年収をチェックすることができます。

これは、源泉徴収票の「支払金額」という項目にはその年の年収の金額が記載されているためです。もし現在計算したい年の源泉徴収票をお持ちの場合には、計算式に当てはめて年収を計算せずにそちらをみても良いでしょう。もちろん勉強のためにご自分で計算されてみてもOKですよ。

所得税を計算できるおすすめのシュミレーションツールは?

おすすめのシュミレーションツール①税金計算機

お財布からお札が抜き出されている様子

1つ目の所得税を計算できておすすめのシュミレーションツールは「税金計算機(所得税・住民税簡易計算機)」です。この税金計算機(所得税・住民税簡易計算機)は、給与収入や社会保険料控除などのいくつかの項目を入力するだけで、簡単に所得税を計算することができておすすめです。

また、所得税だけでなくふるさと納税をする際の寄付金の上限金額も自動で計算してくれるのでとても便利な計算ツールとなっています。

税金計算機(所得税・住民税簡易計算機)

おすすめのシュミレーションツール②確定申告書等作成コーナー

瓶の中にお札が詰め込まれている様子

2つ目の所得税を計算できておすすめのシュミレーションツールは「確定申告書等作成コーナー」です。この確定申告書等作成コーナーは国税庁が運営する計算ツールで、所得税の計算はもちろん確定申告書などの書類を簡単に作成することができます。

使い方をチェックしながら入力していくことができますので、初めて計算ツールを使う方にもおすすめのツールとなっています。ぜひ利用してみてくださいね。

確定申告書等作成コーナー

おすすめのシュミレーションツール③税金・手取り計算ツール

グラフが掲載された書類の上に乗せられた電卓とコイン

3つ目の所得税を計算できておすすめのシュミレーションツールは「税金・手取り計算ツール」です。この税金・手取り計算ツールは、年収や配偶者の有無、年齢を入力すれば自動で所得税を計算してくれておすすめです。たった3箇所の項目を入力するだけで計算してくれますのですぐに金額を知ることができますよ。

【税金・手取り計算ツール】所得税・住民税・年金・社会保険(健康・雇用・介護)・給料手取り

所得税について勉強できておすすめの本は?

所得税について勉強できておすすめの本①初心者のための源泉所得税講座

本が積み重ねられている様子

1冊目の所得税について勉強できておすすめの本は「初心者のための源泉所得税講座」です。この初心者のための源泉所得税講座には、国税庁などに勤務し現在税理士をされている太田栄一さんが著者で、はじめて源泉徴収を担当する方に向けて書かれた一冊となっています。

このため、今回ご紹介した毎月のお給料から天引きされる源泉徴収の仕組みや計算方法をはじめ、退職した場合やお給料とは別に報酬が発生した場合の源泉徴収の計算方法などさまざまなタイプの源泉徴収について詳しく書かれています。これを機会に所得税について詳しくなりたいと思われた方はぜひゲットしてみてくださいね。

最新初心者のための源泉所得税講座

値段(税込) 2,057円
ページ数 360ページ
出版社 一般財団法人大倉財務協会
最新 初心者のための源泉所得税講座

所得税について勉強できておすすめの本②よくわかる給与計算マニュアル

本を見ながら勉強する女性

2冊目の所得税について勉強できておすすめの本は「30年版初心者にもよくわかる給与計算マニュアル」です。この30年版初心者にもよくわかる給与計算マニュアルは、所得税の計算方法をはじめそれに付随する課税の対象となる金額の計算方法や、年末調整などについても詳しく解説されていておすすめです。

また、この記事でもご紹介した毎月のお給料やボーナスに課税される所得税を計算する際に必要な給与所得の源泉徴収税額表も掲載されていて便利です。ご自分のお給料やボーナスがどのように計算されているのかもっと詳しく知りたいという方にぴったりな一冊です。

30年版初心者にもよくわかる給与計算マニュアル

値段(税込) 2,052円
ページ数 192ページ
出版社 日本法令

所得税や年収の算出にチャレンジしてみよう!

この記事では、手取り額に影響する所得税の概要や毎月の所得税の計算方法などについてご紹介しました。いかがだったでしょうか。所得税や年収は計算式に当てはめたり計算ツールに入力するだけで簡単に算出することができます。

今回ご紹介した情報を活かして、ぜひこれを機会に所得税の金額や年収の算出にチャレンジしてみてくだいね。最後に、寄付金を控除申請することができるふるさと納税について紹介された記事をご紹介します。税金を少しでも安くしたいとお考えの方は参考にしてみてください。

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ふるさと納税とは?住民税と所得税が控除される仕組みを解説!


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