投資信託での利回り目標の定め方は?高利回り商品を選ぶ見方とリスク
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
高利回り分配金で生活できる?
流動性、信用、価格変動リスク
分配金とは、運用収益をファンド(投資信託の商品)の保有口数に基づいて分配し、投資家へ還元するお金のことです。そのため、運用成績によりその分配金の金額は変動します。 投資にはさまざまなリスクがあり、そのリスクによって基準価額(ファンドの値段)が下落すると、振り分けられる分配金にも影響します。- 流動性リスク…株式や債券などの有価証券やその他の金融商品など現金化する際に換金できない、または不利な条件でしか換金できないなどで不利益を被り、基準価額が下落する可能性があります
- 信用リスク…国や企業の債券の場合は、発行元の財政難や経営不振などにより債務不履行になる危険がある場合に、基準価額が下落する可能性があります
- 価格変動リスク…投資先商品の金利や業績、経済情勢などの影響で、市場での需要が変動し基準価額が下落する可能性があります
分配金が出ると純資産は下がる
純資産とは、ファンドが保有する株式や債券など、すべての有価証券の収益を計算し運用コストなどを差し引いたもので、そのファンドが投資の運用に使える資産のことです。分配金はこの中から支払われるものであり、その結果純資産は減る(下がる)ことになります。 また、普通分配金といわれる運用利益のみを還元するものであれば一安心ですが、運用成績が良くなかった場合は特別分配金、という投資家の元金を一部含んで分配されるものもあるのです。分配金が必ずしも良いものとは限りません。満期前に換金すると元本割れも
投資信託はいつでも解約できるというわけではなく、一定期間は解約できないファンドがあります。ファンドが満期を迎える前に解約(換金)すると、信託財産留保額という手数料が発生するファンドもあるのです。 解約による有価証券換金の必要コストの一部や、換金にあたる純資産減少は、今後もファンドを保有し続ける他の投資家へのリスクになります。 そのため、手数料(ファンドに置いていく投資資金)は契約者が負担します。ただし、負担する手数料が大きいファンドであれば、結果的に元本割れが起こる可能性もあるため注意が必要です。毎月分配型投資信託とは?
「分配金」が出る
ファンドによって、年に一度の分配金が支払われるものや、そのまま再投資するために分配金自体が出ないものもあります。中でも、毎月分配型投資信託の場合は、毎月の利益が分配金として手元に入ります。 生活費の一部として使いたい方や投資収益の実感を得たい方など、投資家のライフスタイルによってはうれしい商品ともいえるでしょう。毎月分配型投資信託おすすめ
毎月分配型投資信託を選ぶ際、分配金利回りが高い、という理由だけで選ぶことはおすすめできません。毎月分配型の場合は、長期的に安定した分配金が支払われるファンドであるかが重要になります。 直近の分配金を何ヵ月払うことが可能かを示す「分配余力」ができるだけ長く、比較的リスクの低い債券型やREIT(不動産投資信託)型にするなど、しっかりと見極めることが大切です。毎月分配型投資信託のデメリット
毎月分配型に限らず、分配金を支払うことで純資産額は減少します。純資産額が減少すると運用に使える投資金額も目減りし、ファンド一口あたりの価値である基準価額も下がります。 基準価額が下がるとファンド売却時などにも影響するので、トータルリターンが下がることに繋がります。毎月分配型の場合はほかの分配型に比べ分配金の頻度が高いため、よりデメリットとして浮き彫りになるのです。ランキングで選ぶ時注意すべき計算
インターネットで[投資信託 利回り ランキング]などと検索すると、利回りを含め、実際の配当金額なども記載されたファンドを見ることができます。ランキング上位のファンドを見ると、とても魅力的に感じる方もいるのではないでしょうか。 ここで注意したいのが、ランキングだけをうのみにするのは危険ということです。配当金額はあくまでも過去の実績、または今期の予想水準が用いられることが多く、配当金の金額については確実に分配されるとはいえません。ランキングを参考にする際はその点も考慮しましょう。利回りよりも安定を選びたい人
元本保証のある国債
国債とは、財務省の発行している債券です。満期を迎えると元本に金利を付けて償還(満期を迎えた投資資金の返還)されますので、金利変動により償還金額に多少の振れ幅はあります。 財政破綻や、他国からの信用がなくならない限りは元本割れも発生しません。リターンは低いものの安定性があり、リスクは比較的低く抑えられます。信用性の高い地方債などの債券
国が発行する国債に対して、地方の公共団体行政が発行している債券は地方債です。仕組みは国債とほとんど変わらず、満期を迎えると元本に金利を付けて償還されます。 公共団体とはいえ破綻する可能性はゼロではないため、国債に比べるとリスクは高くなりますが、それでも民間企業に比べるとそのリスクは小さいものといえるでしょう。 一方で、企業が発行する債券は社債です。社債は事業資金として利用され、満期まで保有している場合は元本に金利をつけて償還されます。 企業が倒産や経営破綻などをしない限り元本は償還されるので、元本の保全性は比較的高いといえます。また年1~2回、利息を受け取ることができ、買付時の手数料もかかりません。バランスよく投資したい人は?
インデックス積立投資
投資をする際に、リスクを抑えるポイントとして頭に入れておきたい「時間分散、分散投資」が比較的簡単に実施できる投資商品が、インデックス積立投資です。 投資信託は購入時期により一口あたりの基準価額が変動します。毎月の積立で購入時期を分散させると、価額が高い時には少ない口数・価額が安い時には多くの口数を購入できる、という上場相場の恩恵が受けられます(ドルコスト平均法)。 また、インデックス型ファンドは、ファンド1つにさまざまな投資先が含まれていることから、購入するだけでも分散投資が可能になりリスクを抑えられます。運用コストが比較的安いのも大きなメリットです。インデックス投資を選ぶ時の注意点
インデックスファンドの購入には、数十社、あるいは数百社などたくさんの投資先が含まれています。ファンド購入をして全て任せるのではなく、自身がどの投資先に投資することになるのかは最低限知っておく必要があります。 運用コストが比較的低いファンドが多いインデックスファンドですが、それでも運用コストは利益を減らす原因となります。特にインデックスファンドは市場平均と同じ動きを目指すので、収益も大きいものではありません。運用コストは厳しく見極めるようにしましょう。 また、資産規模が小さいファンドは避けることも大切です。資産が大きいほど比較的安定した運用が可能になりますが、反対に規模が小さいファンドの場合は、平均指数に連動する運用がむずかしくなることもあります。 運用の中止などが発生する可能性も高いので、できるだけ避けることをおすすめします。 どのインデックスファンドも特定の指数に連動した運用を目指す点は共通するので、これまでの運用実績(目標指数と実績の差)などを判断材料として選択するのが大切です。運用実績が無いものや、実績があっても短いファンドの場合は判断が難しいので避けましょう。 気になるファンドが見つかれば、次は利便性も考慮してみてください。自身が証券口座を持っている販売元で購入できるものなのか、新しく口座開設をする必要があるのか、などです。 前者の方がファンド購入の手間は少なくなります。良い商品を選ぶ時に並行して、自身の使い勝手が良い販売元で取り扱われているかどうかも確認しておきましょう。リターンのために分配しない投資
分配金0のセゾン
セゾン投信のファンドは、分配金がない投資信託商品です。運営利益はそのまま運用資金として再投資するので、分配金のせいで純資産が減ることも基準価額が下がることもありません。 そして再投資することで利息が利息を生む複利の効果が大きくなります。複利は長期保有した分だけ恩恵を受けられるので、利回り重視の人には分配金ゼロのファンドがおすすめです。まとめ
分配金が設定されていると、臨時収入のようでプラスに感じられる人は多くいます。しかし、高利回りファンドを購入したつもりが、分配金があることでトータルリターン(実質利回り)が減る可能性もあるのです。目先の利回りや分配金ばかりを考えず、自身の最終目標に近づけるようなファンドを選ぶことが大切です。商品やサービスを紹介する記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。