意外と知らない箸の数え方・単位を解説!日本語以外の数え方もご紹介!
お箸の正しい数え方をご存知ですか?お箸は数えられるけれど、割り箸の数え方には自信がない、という方もいるのではないでしょうか。実は、お箸はその種類や用途によって数え方が変わります。そこで、種類ごとに正しい数え方をご紹介します。ぜひ、参考にしてくださいね!
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【食事用の箸】数え方や単位は?
①一膳
食事用の箸を数える単位を「膳(ぜん)」と言います。1人分の箸を数えるときに、「一膳(いちぜん)」という言い方をします。つまり、2人分なら「二膳(にぜん)」、3人分なら「三膳(さんぜん)」となります。箸の場合「1本」という数え方では、箸1本のことになってしまい、1人分の箸を表すことができません。
割り箸も「膳」を使って数えます。割り箸は、普通の箸とは少し異なるので「一膳」と言って良いのか、少し悩むところでしょう。しかし、普通の箸と割り箸を区別する必要はありません。使用前の割り箸も、2本に割ったあとの割り箸も、「膳」を使って数えることができるのです。
2つを1セットとして数える単位は他にも沢山あります。色々なものに使える、汎用性の高い単位もありますが、「膳」という単位は食事用の箸にしか使うことができません。古くから、生活に欠かせないものとして使用されてきたからこそ、特別な言い方があるのです。
②一揃い
箸の数え方には「揃い(そろい)」というものもあります。「揃い」とは、2つのものを1つのまとまりとして数える単位です。箸も2本1セットで使うことから、「揃い」という単位が使われています。「一膳」は「一揃い(ひとそろい)」となります。「一膳」の方が一般的ですが、覚えておきたい言葉です。
③一本
1人分ではなく、単体で数える時の単位は「本」です。つまり、「一膳」は「二本」となります。ただし、「本」は箸の本数を数えるときに用いられる単位です。1人分ずつ数えるときは「本」ではなく「一膳」を使いましょう。「本」は使える場面が限られているので、使い方には注意してください。
未使用の割り箸も「本」を使って数えられます。これは、使用前の割り箸が2本くっついていて、1つの棒状になっていることに由来するようです。未使用の割り箸に限っては「一本」と「一膳」のどちらを選んでも大丈夫です。しかし、使用済みの割り箸を「本」と数えるのは紛らわしいので、注意が必要です。
コンビニなどでは、割り箸を「一本、二本」と数えることも多いようです。この数え方に違和感がある人もいるのではないでしょうか。しかし、未使用の割り箸の場合は、この数え方は間違いではありません。心配せずに「本」を使いましょう。
【道具としての箸】数え方や単位は?
①一具
菜箸や火箸など、道具として使用する箸の数え方は「一具(いちぐ)」です。「一具」とは一揃いを意味し、器具や用具を指して使う言葉です。菜箸は、形状は食事用の箸に酷似していますが、「一膳」とは数えられません。形は似ていても、食事に使うものではなく調理道具とみなすのです。
また、火鉢などで炭を扱うのに用いられる火箸も、同様に考えます。「一膳」とは、あくまでも食事用の箸に使われる単位です。菜箸のように、道具として使われるものは「一具」と数えましょう。同じような見た目でも、用途によって数え方が変わるので、注意が必要です。
②一組
菜箸のように、道具として使用する箸は「一具」の他に「一組(ひとくみ)」とも数えます。「組」はいくつかの物をひとまとめにした束を指して使う単位です。菜箸は2本を1セットとして使用するので、「組」を使って数えます。菜箸には「一具」と「一組」のどちらを使っても大丈夫ですが、「組」の方が一般的です。
「一具」と同様に「一組」は食事用の箸には使いません。「菜箸を一組用意する」とは言いますが、「箸を一組用意する」とは言えないのです。箸を数える単位は、食事用のものか、調理用のものかで変わることに注意しましょう。数え方は用途と場面に応じて、正しく使い分けなければなりません。
ものの数え方には、意外と知られていないものが沢山あります。下の関連記事では、手袋の数え方をご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
箸の数え方の由来は?
由来①箸の伝来は4世紀以降
日本で箸が使われる様になったのは、4世紀から7世紀の間です。中国では、およそ3千年前から箸が使われていたと言われています。その箸を、遣唐使が日本に伝えました。そして、日本でも食事に箸が用いられる様になったのです。「一膳」という言葉ができる前は、中国にならい「双」を使っていました。
由来②鎌倉時代の食事様式
箸を「一膳、二膳」と数えるのは、鎌倉時代の食事様式に由来します。元々、「双」などを使って数えていましたが、鎌倉時代に「前」と数えられるようになります。「前」とは、神や天皇などの高貴な身分の人を指す言葉でした。
その後、「前」は、神や仏壇に供える食事を指すようになります。そして、次第に食事の箸にも使われるようになりました。「前」が「膳」となったのは、鎌倉時代に食事様式が変化したことに由来しています。武士の間で、脚付きの膳に食事をのせる様式が広がったのです。
ぞれぞれの膳の上には、1人分の箸も添えられていました。これが由来となり、箸の数え方が「膳」になったとされています。言葉の語源や由来を知ると、普段何気なく使っている言葉が少し新鮮に感じられます。
英語と韓国語の箸の数え方は?
英語の場合
英語で箸を数える時は「a pair of ~」を使います。「pair」は、2つで1セットのものを指した英語です。箸も2本で1人分なので「pair」を使って数えます。箸一膳のときは「a pair of chopsticks」、箸二膳のときは「two pairs of chopsticks」となります。
箸は2本で使用するので、箸を表す英語「chopstick」は、複数形の「chopsticks」にしてください。また、二膳以上の箸を数える時は「pair」も複数形の「pairs」にしましょう。単に、箸そのものを指す時は「a pair of ~」は使わず、「I use chopsticks.」とします。
「a pair of」は靴やズボンを数える時にも使われる、助数詞のような英語です。比較的よく使われる熟語なので、覚えておくと便利でしょう。また、箸を使う料理は、欧米でも人気があるので、その点でも使う機会が多い英語と言えます。この機会に、英語での正しい数え方を覚えて、使えるようになりましょう。
韓国語の場合
韓国語で箸一膳を表す言葉は「젓가락 한 쌍」です。「젓가락」は韓国語で箸を表します。「한」は数字の1、「쌍」は対を意味する韓国語です。二膳以上の時は、数字の部分を変えると数えることができます。
韓国の食事は、金属の箸と匙がセットで使われます。そこで、韓国語には、箸と匙のセットを数える言い方もあります。箸と匙のセットを数える場合は「수저 한벌」とします。「수저」は箸と匙を、「한벌」は一式を意味する韓国語です。箸だけの数え方とは少し異なるので注意しましょう。
韓国語には、韓国の食事様式にあった数え方があります。箸だけを数えるときと、箸と匙のセットを数えるときとで、適切に使い分けられると良いですね。
正しい箸の数え方を覚えよう
箸には複数の数え方があります。それは、私たちの生活の変化に合わせて、箸の数え方が増えてきたからです。食事に使う箸は「一膳」ですが、調理に使う箸には「一具」や「一組」を使います。また、割り箸は「本」と数えることもあります。それぞれに、明確な違いがあるので、正しく使い分けなければなりません。
箸にはたくさんの数え方がありますが、使い方にもたくさんのマナーがあります。下記の記事では、箸のタブーな使い方をご紹介しています。ぜひ確認して、この機会に正しい箸の使い方をマスターしましょう。
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