「シミュレーション」と「シュミレーション」正しいのはどっち?意味も
シミュレーションとシュミレーション、どっちが正しくて間違いかわかりますか?普段何気なく発声しているその言葉は、実は間違っている可能性があります。今回は、どっちが正しいのか紹介します。英語のスペルや使われ方もチェックしましょう。
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目次
「シミュレーション」と「シュミレーション」正しいのはどっち?
どっちが正しいかと言えば「シミュレーション」
よくシュミレーションとシミュレーションのどっちを使うか悩みがちですが、どっちが正しいかと言えば、シミュレーションが正しいと言えます。なぜなら、英語のスペル(simulation)的にも正しい発音だからです。
「シュミレーション」は間違い
どっちが間違いかと言えば、シュミレーションが間違いです。なぜなら、発音と表記が英語のスペル的にも間違っているからです。そのため、英語圏の人と一緒に作業してこの誤用を使うと、通じなかったり笑われる可能性があるので気をつけましょう。
シミュレートもシュミレートと間違えられがち
シミュレーションの動詞である「シミュレート」もよく「シュミレート」と間違えられます。正しくは「シミュレート」なので間違えないようにしましょう。
こちらの記事では、シミュレートについてまとめられています。シミュレーションと同じ使われ方をするこの言葉には、将来の設計や物事の再現などの様々な使い方が存在します。間違った表現を使って相手に笑われないためにもこちらの記事を読んで、正しい表記と使い方について学びましょう。
日本で浸透しているのは「シュミレート」
今日、一般的に使われている発音は「シュミレート」の方です。中には正しい発音の方を使う人もいますが、聞いた日本人の頭の中では間違いの発音に変換してしまうので、ビジネスシーンにおいても正しい発音が広まりにくいのが現状です。
日本人がシミュレーションをシュミレーションと発音する理由は?
シュミレーションと発音する理由①「シュミ」が言いやすい
シュミレーションと発音する理由1つ目は、「シュミ」が言いやすいからです。「シミュ」よりも「シュミ」の方が言いやすいため、日本ではシュミレーションが定着しています。そのため、メールや書類では正しい表記を記しても、スピーチや会話などでは誤った発音をする人が多いと言われています。
シュミレーションと発音する理由②「シミュ」が発声しにくい・違和感がある
シュミレーションと発音する理由2つ目は、「シミュ」が発声しにくい・違和感があるからです。日本人には「シミュ」という言葉に馴染みがないため、聞いたり発声する際に違和感が生じます。また、「ミュ」という言葉も日本に滅多にないために日本人に難しいものとして扱われており、言いにくさに拍車がかかっています。
しかし、「シュミ」は日本語の中にたくさん存在しているので(趣味など)、日本人が発声しやすい言葉となっています。そのため、自然と「シミュ」が「シュミ」に変換されて、「シュミレーション」と言ったり書いたりする人が増えたと言われています。
シュミレーションと発音する理由③音位転換現象が発生している
シュミレーションと発音する理由3つ目は、音位転換現象が発生しているからです。音位転換とは、1つの単語の中にある異なる2つの音の位置が変わる現象の事です。メタセシス(metathesis)とも呼びます。
この現象が発生しているため、「ュ」と「ミ」の位置が入れ替わってシュミレーションと発音すると言われています。また、この現象は日本だけでなく世界共通の現象なので、他の国の言葉でも見られます。
この現象が発生したせいで変わった後の言葉が定着したケースもあります。一例としては、「新しい」は元々「あらたしい」でしたが、音位転換のせいで「あたらしい」と読むようになったのが挙げられます。
- ・雰囲気(ふんいき):ふいんき
- ・トウモロコシ:トウモコロシ
- ・おたまじゃくし:おじゃまたくし
音位転換現象が発生しやすい言葉の一例(正:誤)
- ・舌鼓(したつづみ):したづつみ
- ・山茶花(さんざか):さざんか
- ・秋葉原(あきばはら):あきはばら
音位転換現象によって定着した言葉の一例(前:後)
シミュレーションの意味とは?
シミュレーションの意味とは「結果を予測するための実験」のこと
シミュレーションの意味とは、実行する前の結果を予測したり、実際にやるのが困難な事象を模擬的に再現して結果を分析する実験のことを指します。
これが行われる理由としては、実際に建物の建築や乗り物を構築する前に欠陥がないかチェックしたり、地震や火災などの災害が発生したときに被害を抑える方法を考えるためなどが挙げられます。
実験というと専門的な印象がありますが、身近な物にも使われています。例えば、3DSやPS4といったゲーム機で遊べる戦略系のゲームや、1週間先の天気を予測する天気予報などが挙げられます。
シミュレーションは「シミュレート」の名詞
この言葉はシミュレート(simulate)の名詞として扱われています。シミュレーションと同じく、よく「シュミレート」と発音を間違えられる傾向にあります。
「simulate」には「〜のふりをする」や「〜を真似る」といった意味が含まれているため、実験をさすだけでなく動物の擬態や何かを装う様子を表す時にも使われます。
ちなみに、シミュレートから派生した言葉として「シミュレーター」というのもあります。こちらはシミュレーションをするための装置を指します。
英語のスペルは「simulation」
この言葉を英語のスペルに表記すると「simulation」になります。語源は「似ている」という意味のラテン語「simil」からきています。また、「simil」の由来は「ひとつ」や「一緒」を意味する印欧祖語「sem」からきています。
ちなみに、シミュレートの英語のスペルである「simulate」も「simil」を語源としています。「simulate」は動詞のため、過去形「simulated」や現在分詞「simulating」など、様々な変形を持っているのも特徴です。
シミュレーションの使い方や例文は?
シミュレーションの使い方や例文①ゲームのジャンルを紹介する場合
シミュレーションの使い方や例文1つ目は、ゲームのジャンルを紹介する場合です。架空・実在を問わず国や人物を素材としてシミュレーションに娯楽性を組み込んだゲームを「シミュレーションゲーム」と呼びます。略称として、「SLG」と呼ばれることもあります。
これらは主に戦争や経営を題材にして作られており、ボードゲームやビデオゲームとして親しまれています。また、題材によっては「ウォーゲーム」や「箱庭ゲーム」、「恋愛ゲーム」と呼ばれています。
- ・このゲームは人気シミュレーションゲームの最新作だ。
- ・一人でじっくり楽しむために育成シミュレーションゲームを購入した。
- ・1980年代に発売されたこのシミュレーションゲームは、今でも多くの人に愛されている。
- ・女性との仮想恋愛を楽しむゲームを「恋愛シミュレーション」と呼ぶ。
ゲームのジャンルを紹介する場合の使い方や例文
シミュレーションの使い方や例文②製品の構造などに欠陥がないか調べる場合
シミュレーションの使い方や例文2つ目は、製品の構造などに欠陥がないか調べる場合です。実際に人が使うものを売る前に、完成品を使って不備が出ないか実験する必要があります。この場合、コンピューターによる仮想空間やミニチュアなどの模型を使って分析しています。
また、製品の構造だけでなく建築物のデザインなどを評価する際にも使われています。例えば、建築物による周囲の景観への影響を予測したり、都市とのかかわり(道路や他の建物への影響など)を把握するためにも使われています。
- ・7階建ての新築マンションを立てる前に、一度CGを使ってシミュレーションした。
- ・最新型の自動車がきちんと動作するか調査すべくシミュレーションをすることにした。
- ・今後建築する一戸建ての地震対策は完璧かどうか、一度ミニチュアでシミュレーションすることにした。
- ・現在検討中のマンションが周囲の風景にあっているかシミュレートしてみた。
製品の構造などに欠陥がないか調べる場合の使い方や例文
シミュレーションの使い方や例文③自然災害や人災の対策を考える場合
シミュレーションの使い方や例文3つ目は、自然災害や人災の対策を考える場合です。津波や地震といった自然災害や、テロや交通事故といった人災が発生した場合、どのように動けば被害を最小限に抑えられるかを考えるために模型やCGを使ってあらゆる方面から観察し、対策を練ります。
- ・津波が来た時はどこに逃げれば良いか、CGを使ってシミュレーションした。
- ・地震が来た時に備えて動き方をシミュレートした。
- ・学生たちに交通事故に出会った時の対応方法を教えるために模型を使ったシミュレーションで教えた。
自然災害や人災の対策を考える場合の使い方や例文
シミュレーションの使い方や例文④ビジネスで使用する場合
シミュレーションの使い方や例文4つ目は、ビジネスで使用する場合です。ビジネスシーンでは、新しいプロジェクトを開始するときや新天地に新しい店舗を構えるときなど、何かに取り掛かる前に利益の予想や予算の見積もりを考えるときにも使われています。
- ・隣の県に4号店を設置する前に、客足などをシミュレーションした。
- ・新規プロジェクトに取り掛かる前に、起こり売るトラブルをシミュレーションした。
- ・事前に行ったシミュレーション通りに行動すれば、新店舗が軌道に乗ると信じている。
ビジネスで使用する場合の使い方や例文
シミュレーションが正しい表現!
様々な人に発音を間違えられがちなこの言葉は、日本人にあまり親しみがないために「シュミ」と間違えられがちです。正しいのは「シミュレーション」なので、「どっちが間違い?」と聞かれたら「シュミレーションが間違いだよ」と答えられるようにしましょう。
間違えないための覚え方としては、「シミュレーションは趣味ではない」と覚えると良いでしょう。また、どうしても不安ならば、「予想する」や「実験する」といった日本語で伝えるのも一つの手です。
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