示唆するの意味は?類語や使い方の例文5選!英語表現は?可能性/富む
新聞記事や書籍などで度々目にする「示唆する」という言葉。「失敗の可能性を示唆する」などという使われ方をしますが、この言葉の意味をしっかり理解できていますか?この記事では、示唆するの正しい意味や使い方、類語、英語での使い方についてご説明していきます。
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示唆するの意味は?
示はあらわす・唆はするようにしかけるの意味がある
「示」と「唆」のそれぞれの漢字の意味をご説明します。まず「示」は、「あらわす」「しめす」という意味があります。人やものに対して見せる、というニュアンスを持つ漢字です。「唆」は、「するようにけしかける」「相手をそそのかす」という意味を持ちます。
示唆するの意味は間接的に物事を知らせる
この2つの漢字の意味が合わさり、「示唆する」は「けしかけることをあらわす」、つまり「間接的に物事を知らせる」「曖昧な言葉でなにかが起こる可能性があると伝える」という意味になります。直接的に伝えるわけではありませんので、使うときは注意が必要です。
示唆するの読み方はしさする
「示唆する」は「しさする」と読みます。「唆」の漢字が「峻」「竣」などと似ているため、「しじゅん」と読む人がいますが、誤りですので注意してください。
示唆するの使い方は?
示唆するの使い方や意味①示唆に富む
示唆するの使い方の1つ目として、「示唆に富む」という表現があります。これは、「間接的に教え示すことが多い状態」を表す言葉です。勉強になることや、自分のためになる可能性がある事柄が多く含まれている、といった意味合いで使われます。書物を読んだり授業を受けたりして「ためになる」と感じるときに使う言葉です。
示唆するの使い方や意味②示唆を与える
示唆するの使い方の2つ目として、「示唆を与える」という表現があります。これは、「それとなくアドバイスや助言をする」という意味の言葉です。直接的に教えるのではなく、間接的な動作や言動でヒントを与えることを指します。はっきりと正解を告げることには使えない表現ですので、使用する場面には注意が必要です。
示唆するの使い方や意味③示唆を受ける
示唆するの使い方の3つ目として、「示唆を受ける」という表現があります。これは、「誰かの行いや言動などから良い影響・利益を受ける」という意味の言葉です。実際に教えられるものではなく、見たり聞いたりしたものから影響を受けることを表します。
示唆するの使い方や意味④示唆的
示唆するの使い方の4つ目として、「示唆的」という表現があります。この言葉は「良くないものを提案する」という意味があり、否定的な意味合いで使われることの多い言葉です。ただし、「何かを提供する」という肯定的なニュアンスで使われることもありますので、文脈で判断することが大切です。
示唆するの使い方や意味⑤示唆を得る
示唆するの使い方の5つ目として、「示唆を得る」という表現があります。この言葉は「ヒントを得る」という意味の言葉です。「曖昧に示されていること」を「得る」ということから、このような意味になったとされています。正解や成功に辿り着いたときなどにはこの表現は使用できないので注意してください。
示唆するの使い方例文5選
示唆するの使い方例文①彼は辞職の可能性がそれとなく示唆されている
示唆するの使い方例文1例目として、「彼は辞職の可能性がそれとなく示唆されている」という文章があります。これは「直接辞職をするとは報じられていないが、辞める可能性があるとささやかれている」ような状態を示すことができます。何か問題を起こした議員に対して報道される際によく使われる表現です。
「示唆」とは、遠まわしに言及されているような状態を表します。「政党を辞職します」などとはっきり名言された場合や、本人が辞職した後などには、この「示唆」という言葉は使用できません。第三者が「辞職すべきだ」「辞職する可能性があるだろう」と憶測を立てている状況などで使用できる表現です。
示唆するの使い方例文②この書物は古い論文から示唆を受けている
示唆するの使い方例文2例目として、「この書物は古い論文から示唆を受けている」という文章があります。「示唆を受ける」とは「自分の利益になるような情報を得る」という肯定的なニュアンスで使用される表現です。また、「何かを読んで影響を受けた」「情報を得たことで利益が出た」などの意味合いも含まれています。
つまりこの例文のように、対面はせず湾曲的に手に入れた媒体から影響を受ける、といったような状況を表すのです。直接指導してもらった場合や、実際に面と向かって提供してもらったような状況は、「示唆を受ける」という表現で表すことはできません。
示唆するの使い方例文③彼は示唆的な言動をとった
示唆するの使い方例文3例目として、「彼は示唆的な言動をとった」という文章があります。この例文で使われている「示唆的」という言葉には、否定的・肯定的なニュアンスの2つの意味が含まれています。そのため、この文章を理解するためには文脈からどちらの意味で使われているか判断することが必要です。
「彼は悩んでいる子どもたちに対し、示唆的な言動をとった」という文章だった場合、「子どもたちに向けて何かを提案した、悩みを解決するためのヒントを出した」というニュアンスになります。つまり、この文章の「示唆的」は肯定的なニュアンスで使用されているとわかります。
一方、「店の経営について彼が示唆的な言動をとったため、社員は怪訝な表情を浮かべた」という文章だった場合、「社員にとって不適切な言い方をした」「経営が悪化していることを暗に示す内容を伝えた」という意味になります。そのため、この文章の「示唆的」は否定的なニュアンスで使用されていることがわかります。
示唆するの使い方例文④ご示唆いただいた通りに実行致します
示唆するの使い方例文4例目として、「ご示唆いただいた通りに実行致します」という文章があります。「示唆」に尊敬の意味を表す「ご」を付け、「してもらう」の謙譲語である「いただく」を使用しています。このことから、この表現は目上の人に対する敬語的な表現であるとわかります。
この表現は、目上の人や上司、取引先などに、自分の利益になるような情報を提示してもらった場合などに使用します。ただし、直接「こうすればもっと良くなる」と教えてもらった場合にはこの表現は使えません。あくまで「相手が提供した情報を、自分が有益に使用する」という状況に使用します。
また、「ご示唆いただいた通り」という表現は、相手への同調も表すことができます。相手が暗に示してくれたことと同意見である、と伝えたい場合に、このような表現を使います。「おっしゃった通りに」「ご指導いただいた通り」といった言い方よりも間接的な意味合いの強い表現です。
示唆するの使い方例文⑤示唆を得られる可能性をこの文献に見出した
示唆するの使い方例文5例目として、「示唆を得られる可能性をこの文献に見出した」という文章があります。「示唆を得る」とは「ヒントを得る」という意味なので、「この文献にはヒントを手に入れる可能性があると気づいた」という意味になります。
「示唆を得る」とはあくまで「成功に繋げられる糸口を発見する」といった状態に留まります。成功に限りなく近い事柄を発見したときや正解を見つけ出したような状況にはふさわしくありません。「少し正解に近づいた」といった表現であることを念頭に置き、「示唆を得る」という言葉を使うようにしてください。
示唆するの類語は?
示唆するの類語①伏線を張る
示唆するの類語の1つ目として「伏線を張る」という言葉があります。「様々な伏線が張られていた」などの使い方がされる表現となっています。「後の展開のために準備をする」といったニュアンスを色濃く持ち、漫画や小説などのストーリー展開などに対して頻繁に使われます。
「示唆する」には「何かのために準備をする」と言った意味はないため、「伏線を張る」と「示唆する」は完全に同じ意味を持つ言葉であるとは言えません。ですが、どちらにも「それとなく示す」という意味が含まれることから、類語であると言えます。
また、こちらに「伏線」についての詳しい記事を載せておきます。伏線について興味がある方、詳しく知りたい方は、是非こちらの記事を参考にしてみてください。
示唆するの類語②ほのめかす
示唆するの類語の2つ目として、「ほのめかす」という言葉があります。この言葉は「かすかに見えるように何かを行う」「それとなく言動や態度に表す」という意味を持ちます。「それとなく示す」という意味があることから、「示唆する」の類語であると言えます。
「この選手はインタビューで引退をほのめかす発言をした」などの文章で使用されます。この文の「ほのめかす」を「示唆する」に置き換えても意味はほとんど変わりません。つまりこの2つの言葉は、ほぼ同義の意味を持っていると言えるでしょう。
示唆するの類語③暗示する
示唆するの類語の3つ目として、「暗示する」という言葉があります。この言葉は「事柄を明確に表さず、手がかりやヒントを提示することで知らせること」という意味を持ちます。「示唆する」という言葉とほとんど同じ意味になりますが、「暗示」には否定的なニュアンスが多く含まれています。
目上の人に「暗示して頂きありがとうございます」と言うと、「相手が悪い事柄を示した」ような印象を受けてしまいます。「わざわざこちらの不利益になる情報を提供してくれてありがとう」といった、皮肉めいた言い方だと捉えられてしまうことも考えられます。そのため、敬語表現として「暗示」は使うことができません。
示唆するの類語④匂わせる
示唆するの類語4つ目として、「匂わせる」という言葉があります。この言葉は「匂いがただよっている様子」から「目には見えないがあることはわかる」と解釈されるようになりました。そこから意味が派生し、「それとなく指し示す」という意味を持つようになったとされています。
この言葉は「ほのめかす」に近いニュアンスで使われる言葉です。意味は「示唆する」とほとんど同じですので、類語であると言えるでしょう。また、「示唆する」は文章などで使われるような硬い表現であるのに対し、「匂わせる」や「ほのめかす」は柔らかい印象があるため、話し言葉として使用されています。
示唆するの英語表現は?
示唆するの英語表現①suggest
示唆するの英語表現1例目として「suggest」という言葉があります。この言葉は「提案する」「提唱する」という意味で知られる英語ですが、「それとなく言う」「暗に示す」という意味も持つ単語です。「imply」という単語もこれと似た意味を持ちます。
「suggest」を使った英語例文をご紹介します。「You are suggesting that she is guilty.(あなたは彼女が有罪であると示唆している)」「He's essay suggests new interpretation.(彼の論文は新しい解釈を示唆する)」
示唆するの英語表現②hint
示唆するの英語表現2例目として「hint」という言葉があります。これは日本語の「ヒント」と同じ意味も持ちますが、「有益な助言」「ほのめかし」「わずかな兆候」などの意味も持ちます。文脈によって意味の解釈が異なる英語です。
「hint」を使った英語例文をご紹介します。「I hinted to my disapproval to her.(私は彼女に不賛成であると示唆した)」「He hinted that he was thinking of retiring.(彼は引退を考えていることをほのめかした)」
示唆するの英語表現③insinuate
示唆するの英語表現3例目として「insinuate」という言葉があります。これは「不愉快なことを暗示する」「不利益なことをそれとなく知らせる」といったように、否定的なニュアンスで使われる英語です。また、「人の心に巧みに取り入る」という意味も持ちます。
「insinuate」を使った英語例文をご紹介します。「He insinuates to my friend that I am culprit.(彼は私の友人に私が犯罪者だとほのめかす)」「She insinuated that He was murder.(彼女は彼が殺人者だと示唆した)」
示唆するの意味を知って状況に合わせて使ってみよう!
「示唆する」という表現は、「間接的にそれとなく示された状態」を表す言葉です。また、使い方によって意味が少しずつ変わったり、状況によって意味が変化する言葉でもあります。更に、類語や別の言い回しも数多く存在します。場面や状況に合わせて、使い方や言い方を変えて使ってみてください。
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