全身全霊の意味は？類語や使い方・全力かけて挑むのにおすすめのものも

全身全霊という言葉を知っていますか？「捧げる」や「注ぐ」といった言葉と組み合わせると、体力や精神といった全力をかけて心血を注ぐ様子を指す言葉として扱われています。今回はそんな全身全霊について紹介します。類語についてもチェックしましょう。

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1 全身全霊の意味は？
2 全身全霊の類語や対義語は？
3 全身全霊の使い方や例文は？
4 全身全霊かけて挑むのにおすすめのものは？
5 全身全霊をかけて物事に取り組んでみましょう！

全身全霊の意味は？

全身全霊の意味とは「その人が持つ精神力や体力」のこと

全身全霊の意味とは、その人が持っている精神力や体力の全てを指します。この四字熟語に入っている「身」は肉体を、「霊」は肉体に宿る精神を、「全」はすべてを意味します。そのため、「その人が持っている全ての力」を表していることになります。ちなみに、読み方は「ぜんしんぜんれい」です。

この四字熟語は「捧げる」や「注ぐ」といった言葉と組み合わせることで「心と体のすべてを持って物事に励む」という意味合いを持つため、何事にもめげずに努力していく様子を指す言葉として使われています。

こちらの記事では、「諦めない」を表す四字熟語についてまとめられています。全身全霊と同じように、「何があっても諦めずに取り組む様子」を指す言葉はいくつも存在します。自分自身を励ますためにもこちらの記事を読んで、気に入った四字熟語を探して座右の銘として心に留めましょう。

主に全力をかけて心血を注ぐような物事に対する決意表明として使われている

この四字熟語が使われる場面としては、全力をかけて心血を注ぐような物事に対する決意表明や意思表示の言葉として使われています。例えば、大会の決勝戦や志望校の受験などといった勉学やスポーツ関連の出来事が挙げられます。これらの目標を達成するには全力をかけていく必要があるので、使われているのです。

こちらの記事では、決意表明の意味についてまとめられています。新しく会社に入社した人は、現在働いている人に向けて決意表明を伝える必要がありますが、この時に全身全霊を使うと熱意があると受け止められます。先輩たちに好印象を持ってもらうためにもこちらの記事を読んで、決意表明の書き方を学びましょう。

全身全霊の由来

元々「身」という字は、昔は「身ごもる」という意味で使われており、そこから「体」を表すようになったと言われています。そして、「全」と「身」が組み合わさって「体全部」という意味の「全身」が誕生しました。ちなみに、古代中国にも全身という言葉がありますが、こちらは「体を完璧に保つ」という意味なので違います。

また、「霊」という字は「神霊や死後と関係がある全てのもの」を意味していました。そのため、全力をかけている時は「死」を覚悟して心血を注ぐ状態であるという意味や、「霊」という文字を使って意気込みを神に誓うという意味合いがあると言われています。そのため、「全霊」にはその意味が含まれていると言えます。

このような「全身」と「全霊」が合体してできたため、死ぬかもしれないという覚悟を持ちながら全力をかけた様子や心血を注ぐほどの意気込みを神に誓う様子を意味するようになったと言われています。

昔は「その人の存在全て」を意味する言葉だった

現在では「その人が持つ体力や精神力といった全ての力」という意味として使われていますが、昔は「その人の存在全て」という意味で使われていました。

その利用例として有名なのが、小説家「有島武郎」の作品「或る女」に出てくる文章「木部の全身全霊を爪の先き想いの果てまで自分のものにしなければ」です。これは、登場人物の木部の全てを自分のものにしたいという気持ちが表現されています。

全身全霊の類語や対義語は？

全身全霊の類語①全力投球（ぜんりょくとうきゅう）

全身全霊の類語1つ目は、全力投球（ぜんりょくとうきゅう）です。野球界隈では「投手が全力を出して投球すること」を意味しますが、一般会話などでは「全力を尽くして物事をすること」を意味します。

どちらも「物事に対して全力をかけて取り組む」ことを指すので、お互いに類語関係にあると言えます。また、投手以外（走者など）に「全力投球だったね」と伝えると違和感を与える可能性があるので、使い分けには気をつけましょう。

全身全霊の類語②人生を捧げる

全身全霊の類語2つ目は、人生を捧げるです。自分の一生をその物事に尽くすことを意味する言葉で、そのような熱意を持って取り組むほどの内容は人それぞれです。どちらも「死ぬ気で打ち込む」ことを指すので、お互いに類語関係にあると言えます。

全身全霊の類語③最大限の力・フルパワー

全身全霊の類語3つ目は、最大限の力・フルパワーです。これらは全力を出した状態を指す言葉で、人や馬といった動物だけでなく機械などの無機物にも使われています。

どちらも「自分が持ちうる全ての力」を意味するので、お互いに類語関係にあると言えます。しかし、かしこまった場で使う場合は全身全霊を、漫画やアニメなどで使う場合は最大限の力・フルパワー使った方が良い印象を与えるので、状況に応じて使い分けていくと良いでしょう。

全身全霊の類語④一心不乱（いっしんふらん）

全身全霊の類語4つ目は、一心不乱（いっしんふらん）です。一つの物事に集中して他の物事に心を奪われない様子を意味する言葉です。この四字熟語にある「一心」は「一つに集中すること」を、「不乱」は「取り乱さないこと」を意味します。

どちらも「一つの物事に取り組む」ことを意味するので、お互いに類語関係にあると言えます。しかし、全力を尽くす様子は全身全霊が、熱中している様子は一心不乱が強いので、文章で様子を表現する際は使い分けるようにしましょう。

全身全霊の対義語を敢えて挙げるなら「努力しない」

全身全霊に対義語は存在しませんが、敢えて取り挙げるとするならば「努力しない」が適切でしょう。努力とは「目標の実現のために心身を尽くして務める様子」を意味するので、それをしない＝全力を出さないと捉えられます。

全身全霊は「全力を出して行動すること」を表すのに対し、努力しないは「全力を出さない」ことを表すので、お互いに対義語関係にあると言えます。

また、「努力しない」の他にも、「頑張らない」や「励まない」も物事に取り組まない様子を指すのでこれらの対義語として扱われる場合があります。表現によっては努力以外の単語が適切になる可能性があるので、使い分けを考えてみると良いでしょう。

全身全霊の使い方や例文は？

全身全霊の使い方や例文①相手や周囲に誓う場合

全身全霊の使い方や例文1つ目は、相手や周囲に誓う場合です。元々「意気込みを神霊に誓う」という意味を持っているため、それになぞって自分の恋人や先輩といった個人や、自分の仲間や同僚といった集団に対して使われることがあります。

手や周囲に誓う場合の使い方や例文

・教会で行われた式の中で、私の妻になる人の前で全身全霊をかけて守ると誓った。
・試合の前に全身全霊で戦うことをみんなの前で誓った。
・新規プロジェクト開始の前に、意気込みとして全身全霊をかけて取り組むことを仲間に伝えた。

全身全霊の使い方や例文②様々な物事に心血を注ぐ勢いで取り組む場合

全身全霊の使い方や例文2つ目は、様々な物事に心血を注ぐ勢いで取り組む場合です。ビジネスやスポーツといったシーンの中で、自分の目標に向かって突き進むために自分の精神や体力を捧げる気持ちで取り組む必要があります。そのため、自分の意思表示や座右の銘としてこの言葉が使われる傾向にあります。

様々な物事に心血を注ぐ勢いで取り組む場合の使い方や例文

・全身全霊を注いで新規プロジェクトを達成させる。
・売り上げ目標を達成するためには全身全霊をかけて取り組む必要がある。
・記録更新のためには全身全力を振り絞って努力するしかない。

全身全霊の使い方や例文③英語で表現する場合

全身全霊の使い方や例文3つ目は、英語で表現する場合です。この四字熟語を英語に翻訳する場合、直訳や意訳など沢山の表現が存在します。

例えば、「体と魂」を意味するのは「body and soul」や「heart and soul」、「明日を迎えられないほど死ぬ気で行動する」を意味するのは「Like there's no tomorrow.」といったように、どのような意味合いで使うかによて英語表現も異なってきます。

英語で表現する場合の使い方や例文

・I'm going to study English like there's no tomorrow.（全身全霊で英語を勉強するつもりだ。）
・Swear and protect this woman in body and soul.（この女性を全身全霊で守ると誓う。）
・I'm going to devote body and soul in order to update the record.（記録を更新するために全身全霊を捧げるつもりだ。）