統括の意味は？総括との違い・役職も！部長/マネージャー/責任者

統括の意味は？

統括とは「別々になっているものを一つにまとめる」こと

世の中にはある事柄を簡単な言葉で表すことがありますよね。その一つでもある「統括（とうかつ）」ですが、統括とは「別々のものを一つにまとめる」という意味があります。

本来は別々、バラバラとなっているものを、その人や組織が一つにまとめ上げることをいいます。統括は、別の言葉にすると「統一」「統合」「一括」などで表現することもできます。

また統括や総括のように、似ているけれど明確には少しの違いがある言葉は世に多くあります。例えば代表取締役やCEO、社長や会長などです。これらについては以下の記事が詳しく紹介しているので、ご覧になってください。

代表取締役とCEOの違いとは？COO・社長・会長の意味の違いも

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統括は同じカテゴリーのものを一つにまとめることを指す

統括の意味をもっと分かりやすく説明すれば、「同じカテゴリー内の別々のものを、一まとめにする」ことです。本来別々にあるものを、一つにするという意味があるため、総括や統一などと同じ意味として使われることが多いです。

また統括は役職として使われることも多く、主にリーダー格に対してこの言葉が使われます。そのためビジネスでは総括の方が馴染みが深いという人もいるでしょう。しかし同じ意味を持つ「総括」もビジネスでは使われるため、明確な違いを知っておくとカッコいいですよ。

統括の多くは人や組織に向けて使用される

統括という言葉は、よくビジネスで耳にしますよね。例えば、統括マネージャーや統括部長、統括責任者など、多くの場合は人や組織に向けて使用されます。主に組織のリーダー格に使われる役職のようなものです。

そのため役職に「統括」とあれば、その組織をまとめ上げる人を意味します。ビジネスで例えるなら、統括部長であれば「その部署をまとめ上げる人・リーダー」を意味するのです。

統括と総括の違いは？

統括は「権力のあるものが一つにまとめ上げる」意味を持つ

統括と総括は「まとめる」という意味においては同じです。しかし明確にいえば、異なる部分があります。まず統括は、「権力のあるものが一つにまとめ上げる」という意味を持ちます。これはリーダーとなる者が、部下をまとめ上げることです。

聞こえは悪いですが、もっと簡単にいえば「支配」です。強制的に権力で一つにまとめあげるともいえるため、上の立場の人に向けて使用することが多いです。そのため統括部長や統括マネージャーなど、部下をまとめ上げる人に対して使うのです。

総括は「調整して一つにまとめあげる」意味を持つ

次に総括は「まとめる」という意味を持ちつつも、明確にいえば「調整して一つにまとめ上げる」ことを指します。つまり支配的なものではなく、中立的立場から調整を促し、一つにまとめ上げるのです。

そのため会社によっては支配的イメージを持つ統括ではなく、調整・まとめ役として総括を役職に付けているところもあります。同じ意味を持つといっても、明確に示すとこうも意味が違うのが分かりますね。

二つの違いは「支配的・権力」か「調整」

ここまでで二つの違いをまとめると「支配的・権力」か「調整」かになります。支配的で権力を思わせるのは統括、調整してまとめるのは総括になります。これはそれぞれの文字をばらして考えることで、より意味が明確となります。

意味を知らない人からしてみれば、同じ意味として使われることが多いでしょう。しかし明確にその違いを説明できると、ビジネスマンとして見る目が変わってくるでしょう。

統括と総括の使い分け方や例文は？

統括と総括の使い分け・例①皆のリーダーである統括責任者になってくれ

統括と総括の使い分け・例1つ目は「皆のリーダーである統括責任者になってくれ」です。統括には「責任」「支配」「権力」などのワードを印象付ける意味が込められているため、皆をまとめ上げて導くリーダーになってもらいたい時に使います。

他の社員や責任者、部下とは違い、一人だけにその場の最高権力を与えるという意味でも使われます。その代わり、あなたが全責任を持たなければいけないというプレッシャーも与えるため、緊張感ある仕事場となるでしょう。

統括と総括の使い分け・例②皆の良き相談役として総括責任者に就任した

統括と総括の使い分け・例2つ目は「皆の良き相談役として総括責任者に就任した」です。今度の例文は、総括についてです。総括には「調整」「相談役」「まとめ役」などの意味がありますよね。

そのため総括責任者といえば、権力で皆をまとめ上げるのではなく、調整役として皆をサポートするリーダー的な意味となります。権力や支配感を匂わせたくない会社などは、総括を使うことが多いです。

統括と総括の使い分け・例③統括と総括どちらを役職に使うべきか

統括と総括の使い分け・例3つ目は「統括と総括、どちらを役職に使うべきか…」です。今度は役職に統括と総括、どちらを使うか悩んでいる人の例です。統括と総括では、第三者や相手に与える印象が異なるため、相手が受け取る会社のイメージも変わってきます。

それこそ統括責任者なら規律ある厳しい職場を思わせ、総括責任者なら何でも相談しやすい職場として印象付けることも可能なのです。そのため会社によっては統括と総括、どちらを使うか会議で検討することもあり、単に意味が似ているといっても、相手に与える印象はガラリと変わるのです。

統括や総括のつく役職や仕事とは？

統括や総括がつく役職・仕事①責任者やマネージャー

統括や総括がつく役職・仕事1つ目は「責任者やマネージャー」です。その仕事において重要なポジション、また指導者となる責任者やマネージャーには、役職の前に「統括（総括）」とつく場合があります。

もし統括とつくのであれば、それは上司であることに間違いはありません。また総括であっても、良き相談役やリーダーという意味合いが強いです。会社によってどちらを使うかが異なるので、自社次第といえるでしょう。

統括や総括がつく役職・仕事②部長やリーダー

統括や総括がつく役職・仕事2つ目は「部長やリーダー」です。それぞれの部署の長である部長や、プロジェクトのリーダーに対しても、統括や総括は使われます。これは「この人を中心に一つになろう」という意味合いがあります。

こちらも会社によって統括と総括、どちらを使うかが異なります。統括と総括は、役職にはどちらを使っても良いことになっているため、使う会社次第というわけなのです。

統括や総括がつく役職・仕事③支配人

統括や総括がつく役職・仕事3つ目は「支配人」です。支配人といっても、総括支配人なんて言葉はあまり耳にしませんよね。しかし「総」という文字があるように、総支配人とあれば、従業員をまとめる中心人物という意味が強くなります。

例えば、複数人の支配人がいるなかで、総支配人が一人だけ配置されることがあります。そうした場合には、その支配人というグループ内で総支配人が一番のリーダー格と名前だけで判断することができます。中には統括や総括を使わずとも、それに匹敵する役職や仕事も存在します。

統括・総括に向いてる人は？

統括や総括に向いている人①物事を客観的にみられる

統括や総括に向いている人1つ目は「物事を客観的にみられる人」です。統括や総括は、事業やプロジェクトの内容を全体で把握しなければいけません。それなのに、個人的感情や思考で物事を進めようとする人は統括や総括に向いていません。

そもそもあらゆる面において、様々な角度からみられない、客観的でない人はリーダーには適していません。総括・統括になる人はたくさんの部下をまとめ上げなければいけないため、多くの意見を客観的にみなければいけないのです。

統括や総括に向いている人②様々な分野に精通して知識が豊富

統括や総括に向いている人2つ目は「様々な分野に精通して知識が豊富な人」です。統括・総括はある問題が起きたら、それを解決する策をまず模索しなければいけませんよね。時には専門外の問題だって起きます。それに対し、さまざまな分野に精通して知識があれば、問題解決までは近いのです。

専門職知識だけの人と、それ以外にも精通して知識が豊富な人なら、どちらがよりリーダーとして最適だと思うでしょうか？狭い知識だけでなく、様々な知識を持っている人の方が重宝されるでしょう。

統括や総括に向いている人③部長やマネージャー・責任者などの経験がある

統括や総括に向いている人3つ目は「部長やマネージャー・責任者などの経験がある」です。統括や総括は、単なるリーダーではありません。時には重大な責任を負うこともありますし、多くの部下を指導する立場にもあります。

そのため今までリーダー職の経験がない人だと、多くの人から甘くみられてしまいます。また人をまとめ上げるのは簡単ではありませんから、少なからずまとめ役を経験している人の方が好ましいといえるでしょう。

統括は権力を思わせ総括は調和！キーワードに紐づけ使い分けよう！

統括と総括は、同じ意味合いを持つ言葉です。役職に対しては、会社によってどちらを使っても良いことになっているため、意味が同じとして覚えてしまう人もいるでしょう。しかし明確に記せば、権力を思わせるか調和を思わせるかで異なります。

統括と総括の意味を明確に覚えるためにも、それぞれをキーワードに紐づけて使い分けましょう。きちんと意味を理解して使えば、あなたもいずれ統括や総括といった地位につけることでしょう。